当院におけるディベートへの取り組み

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当院におけるディベートへの取り組み
◎大平 佳美 1)、中村 和広 1)、下村 奈千恵 1)、野崎 真由子 1)、北川 文彦 1)、加藤 櫻子 1)、
石川 隆志 1)
藤田保健衛生大学病院 1)
【はじめに】
当院検査部では、部員の資質向上、知識向
上のため全部員を対象とした勉強会を 1 回/月
【結果】
参加オーディエンス:33 名
①オーディエンスの意見の変化
程開催している。近年、学会や研修会などで
ディベート前は賛成 3 割、反対 7 割であっ
ディベートセッションが取り入れられ、注目
たが、ディベート後に反対から賛成に意見を
されている。そこで、当院でも論理的思考及
変更した者が 4 名あり、賛成 4 割、反対 6 割
びプレゼンテーション力向上目的で勉強会に
となった。総合討論で、賛成へ移行したオー
ディベートを取り入れた。その取り組み内容
ディエンスに理由を問うと「人間関係の悪化
を紹介するとともに効果を検証したので報告
を懸念し反対であったが、質疑応答を聞き、
する。
システムを導入しても問題ないと思った」と
※ディベートとは、二つの利益の対立した
いう意見であった。 状況において、それぞれの主張を自らの心情
②アンケートに記載された感想の抜粋
を抜きに、いかに論理的に説明し、説得力を
「臨機応変な対応能力が身に付くと感じた」
持たせるかを示す討論である。
「様々な考えがあると勉強になった」など
【取り組み内容】
③ディベート研修の必要性の有無
①ディベートの理解を深める事前勉強会を開
催。
アンケートより参加者の 7 割にあたる 23 名
が今後もディベート研修を行ったほうがよい
②ディベート開催にむけての準備。
と回答。
(1)テーマを設定し、テーマに関する情報収
【考察】
集と個人の論理展開をまとめる。
(2)ディベーターの事前打ち合わせの実施。
結果①よりオーディエンスの思考に影響を
及ぼす論理的なディベートが展開されたと考
賛成反対のグループごとに論理的に、立論、
える。また、結果②③より参加者はディベー
質疑応答、最終弁論を組み立てる。
ト・総合討論を通じ、論理的思考力の向上だ
(3)部員へのオーディエンスとしての参加呼
びかけとディベート開催日時の事前通達。
③ディベート当日。
(1)ディベート。オーディエンスはディベー
ト開始直前、終了後に自己の意見が賛成も
しくは反対であるかの意思表示を行う。
けでなく、瞬発的対応力、思考の柔軟性など
も身につく可能性を感じていた。
【まとめ】
ディベートを開催するには、準備から実施
まで時間と労力を必要とする。
しかしながら、ディベート研修は検査部員
(2)総合討論。ディベートを踏まえ、テーマ
の論理的思考力の向上、思考の多様性や視野
に対し会場全体で自由に意見を交換する。
の拡大などの効果が期待される。当院では今
④評価目的にてアンケートを実施。
後も部員教育の手法の一つとしてディベート
【ディベートテーマ】
に取り組んでいく。
部下が上司を評価するシステムは必要だ
連絡先:0562-93-2311