93 当院におけるディベートへの取り組み ◎大平 佳美 1)、中村 和広 1)、下村 奈千恵 1)、野崎 真由子 1)、北川 文彦 1)、加藤 櫻子 1)、 石川 隆志 1) 藤田保健衛生大学病院 1) 【はじめに】 当院検査部では、部員の資質向上、知識向 上のため全部員を対象とした勉強会を 1 回/月 【結果】 参加オーディエンス:33 名 ①オーディエンスの意見の変化 程開催している。近年、学会や研修会などで ディベート前は賛成 3 割、反対 7 割であっ ディベートセッションが取り入れられ、注目 たが、ディベート後に反対から賛成に意見を されている。そこで、当院でも論理的思考及 変更した者が 4 名あり、賛成 4 割、反対 6 割 びプレゼンテーション力向上目的で勉強会に となった。総合討論で、賛成へ移行したオー ディベートを取り入れた。その取り組み内容 ディエンスに理由を問うと「人間関係の悪化 を紹介するとともに効果を検証したので報告 を懸念し反対であったが、質疑応答を聞き、 する。 システムを導入しても問題ないと思った」と ※ディベートとは、二つの利益の対立した いう意見であった。 状況において、それぞれの主張を自らの心情 ②アンケートに記載された感想の抜粋 を抜きに、いかに論理的に説明し、説得力を 「臨機応変な対応能力が身に付くと感じた」 持たせるかを示す討論である。 「様々な考えがあると勉強になった」など 【取り組み内容】 ③ディベート研修の必要性の有無 ①ディベートの理解を深める事前勉強会を開 催。 アンケートより参加者の 7 割にあたる 23 名 が今後もディベート研修を行ったほうがよい ②ディベート開催にむけての準備。 と回答。 (1)テーマを設定し、テーマに関する情報収 【考察】 集と個人の論理展開をまとめる。 (2)ディベーターの事前打ち合わせの実施。 結果①よりオーディエンスの思考に影響を 及ぼす論理的なディベートが展開されたと考 賛成反対のグループごとに論理的に、立論、 える。また、結果②③より参加者はディベー 質疑応答、最終弁論を組み立てる。 ト・総合討論を通じ、論理的思考力の向上だ (3)部員へのオーディエンスとしての参加呼 びかけとディベート開催日時の事前通達。 ③ディベート当日。 (1)ディベート。オーディエンスはディベー ト開始直前、終了後に自己の意見が賛成も しくは反対であるかの意思表示を行う。 けでなく、瞬発的対応力、思考の柔軟性など も身につく可能性を感じていた。 【まとめ】 ディベートを開催するには、準備から実施 まで時間と労力を必要とする。 しかしながら、ディベート研修は検査部員 (2)総合討論。ディベートを踏まえ、テーマ の論理的思考力の向上、思考の多様性や視野 に対し会場全体で自由に意見を交換する。 の拡大などの効果が期待される。当院では今 ④評価目的にてアンケートを実施。 後も部員教育の手法の一つとしてディベート 【ディベートテーマ】 に取り組んでいく。 部下が上司を評価するシステムは必要だ 連絡先:0562-93-2311
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