肺がん・結核検診仕様書(223KBytes)

交野市肺がん・結核検診業務委託仕様書
1.事業名
肺がん・結核検診業務
2.目的
がん対策として検診を実施し、早期発見・早期治療につなげる。
3.対象者
肺がん検診:40 歳以上の市民
結核検診:検診当日に満 65 歳以上の市民
4.業務内容
「健康増進法」第 19 条の2、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」
第 53 条の2及び「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」に基づき、交野
市が指定する日時及び場所に受託者が出向き、肺がん・結核検診を集団方式で行うものとし、
以下の関連業務を含めるものとする。
(1)肺がん・結核検診に関する業務
項目
1)検診項目
2)問診
3)撮影
内容
質問(医師が自ら対面で行う場合は問診)及び胸部エックス線検査とする※。
※質問は必ずしも対面による聴取で実施する必要はなく、受診者に自記式の
質問用紙を記載させることをもって代えることができる。
喫煙歴、妊娠の可能性の有無を必ず聴取し、かつ、過去の検診の受診状況等
を聴取する。また、最近 6 か月以内の血痰など自覚症状のある場合には検診
ではなくすみやかに専門機関を受診し、精査を行うように勧める。
① 肺がん診断に適格な胸部エックス線撮影、すなわち、放射線科医または呼
吸器科医による胸部エックス線の画質の評価と、それに基づく指導を行う
注1)
。
② 撮影機器の種類(直接・間接撮影、デジタル方式等)フィルムサイズを明
らかにし、日本肺癌学会が定める肺がん検診として適切な撮影機器・撮影
方法で撮影する注2)。またデジタル撮影の場合、日本肺癌学会が定める画
像処理法を用いること。
③ 胸部エックス線検査に係る必要な機器及び設備を整備するとともに、機器
の日常点検等の管理体制を整備する。
④ 1 日あたりの実施可能人数を明らかにする。
⑤ 事前に胸部エックス線写真撮影を行う診療放射線技師に対して指示をす
る責任医師及び緊急時や必要時に対応する医師などを明示した計画書を
作成し、交野市へ提出する※。
※医師の立ち合いの下で撮影している場合や、医師が撮影している場合は
不要。
⑥ 緊急時や必要時に医師に連絡できる体制を整備する※。
※医師の立ち合いの下で撮影している場合や、医師が撮影している場合は
不要。
⑦ 胸部エックス線撮影時や緊急時のマニュアルを整備する※。
※医師の立ち合いの下で撮影している場合や、医師が撮影している場合は
不要。
⑧ 検診に従事する診療放射線技師が必要な教育・研修を受ける機会を確保
する※。
※医師の立ち合いの下で撮影している場合や、医師が撮影している場合は
不要。
① 読影の際は、2 名以上の医師によって読影し、うち一人は十分な経験を有
した呼吸器科または放射線科の医師を含める。
② 読影の担当医師を報告すること。ただし結核検診については、1 名以上の
医師によって読影することとする。
③ 2 名のうちどちらかが「要比較読影」としたもの※は、過去に撮影した胸
部エックス線写真と比較読影する。
※二重読影の結果、
「肺癌集団検診の手びき」
(日本肺癌学会集団検診委員
会編)の「肺癌検診における胸部X線写真の判定基準と指導区分」の「d」
「e」に該当するもの
④ 比較読影の方法は、
「読影委員会等を設置して読影する(あるいは読影委
員会等に委託する)」、
「二重読影を行った医師がそれぞれ読影する」、
「二
重影読を行った医師のうち指導的立場の医師が読影する」のいずれかに
より行う。
⑤ 読影結果の判定は「肺癌集団検診の手びき」
(日本肺癌学会集団検診委員
会)の「肺癌検診における胸部X線写真の判定基準と指導区分」によっ
て行う。
⑥(モニタ読影を行っている場合)読影用モニタなどの機器に関しては、日
本肺癌学会が定めた基準等がある場合にはそれに従う。
5)記録の保存
① 胸部エックス線画像は年度末より 5 年間は保存し、その後適切な方法で破
棄する。
② 問診記録・検診結果は年度末より 5 年間は保存し、その後適切な方法で破
棄する。
③ 保存期間中に交野市より依頼があった場合には、提出できるよう管理す
る。
6)検診結果報告 ① 検診結果は、実施後 20 日以内に、市保管用、実施日毎の結果一覧、要精検
者のフィルム、要精検者の精密検査依頼書等を交野市に提出する。
② 要精密検査となり至急医療受診が必要な場合は、速やかに交野市に報告す
る。
③ 結果の郵送に係る経費については、委託料に含む。
④ 検診結果の通知書式及びその発送内容等の詳細については、別途協議の上
で決定する。
⑤ 交野市が指定する方法で電子データに変換し、速やかに電子媒体を用いて
報告する。
⑥ 電子媒体の結果報告は、提出前に必ずコンピューターウイルスの検索を行
い、ウイルス感染していないことを確認し、交野市に提出する。
7)システムとし ①交野市への結果報告は、検診受診後 4 週間以内に行う。
ての精度管理
②撮影や読影向上のための検討会や委員会(自設以外の肺がん専門家※を交
えた会)を設置する。
※当該検診機関に雇用されていない肺がん検診専門家
8)事業評価に関 ① チェックリストやプロセス指標などに基づく検討を実施する。
する検討
② がん検診の結果及びそれに関わる情報※について、交野市や医師会等から
求められた項目を全て報告する。
※「がん検診の結果及びそれに関わる情報」とは、地域保健・健康増進事業
報告に必要な情報を指す。
9)その他
① 検診全体の流れを円滑とするよう努めること。
② 検診に関するトラブルについては、直ちに交野市に報告し、その対処に
ついては交野市の指示に従うこと。
③ 検診に係わる必要物品を準備すること。ただし、検診に必要な電力等は、
施設の物を利用して差し支えない。
4)読影
④ 受診票(問診表)は、交野市が希望する項目を含んだ書式で準備するこ
と。
⑤ 施設内の備品等を使用する必要がある場合は、事前に申し出ること。
⑥ 受診者のプライバシー並びに個人情報の保護に努めること。
⑦ 検診にて発生した医療廃棄物等は、受託した医療機関が処分すること。
注1)肺がん診断に適格な胸部エックス線撮影:日本肺癌学会編集、肺癌取り扱い規約改訂第7版より
背腹一方向撮影 1 枚による場合、適格な胸部エックス線写真とは、肺尖、肺野外側縁、横隔膜、
肋骨横隔膜角などを含むように正しく位置づけされ、適格な濃度とコントラストおよびび良好な
鮮鋭度をもち、中心陰影に重なった気管、主気管支の透亮像ならびに心陰影及び横隔膜に重なっ
た肺血管が観察できるもの
注2)撮影法:日本肺癌学会編集、肺癌取扱い規約 改訂第7版より
間接撮影の場合は、100mmミラーカメラと、定格出力 150kV以上の撮影装置を用いて 120kV
以上の管電圧により撮影する。やむを得ず定格出力 125kVの撮影装置を用いる場合は、110k
V以上の管電圧による撮影を行い縦隔部の感度を肺野部に対して高めるため、希土類(グラデー
ション型)蛍光板を用いる。定格出力 125kV未満の撮影装置は用いない。
(2)費用請求等その他の業務
1)検査費用の請求
毎月の業務完了分を翌月 10 日までに交野市健やか部健康増進課に請求すること。
2) 業務実施報告
交野市から依頼があった場合は、交野市が指定する様式により、業務実施報告書を
作成し、提出すること。
3) その他
詳細な事項及び変更が必要な事項については随時協議する。