固固界面におけるイオン伝導現象の研究

固固界面におけるイオン伝導現象の研究
Keyword : 全固体リチウム電池、イオン伝導性無機固体電解質、薄膜合成
研究の背景
超イオン伝導体と呼称され、有機電解液に匹敵あるいは凌駕する高いLi+ イオン伝導率を示
す無機固体電解質が次々と開発されている。これら固体電解質を可燃性でカチオン輸率の
低い有機電解液の代わりに用いるリチウム電池の全固体化は、小型・軽量で高エネルギー
密度と高性能なリチウム電池の安全性と信頼性を飛躍的に向上させる技術として注目されて
いる。
研究の狙い
本研究は、超イオン伝導体と呼ばれる無機固体電解質と電極活物質の界面設計や制御を通
じて、高い安全性と信頼性で知られる全固体リチウム電池へ、車載用および電力負荷平準
化用の大型蓄電デバイスとして実用レベルに達するまでに高い出力特性をも兼ね備えさせ
ることを目的とする。
最先端研究トピックス
文献
• N. Ohta et al., Adv. Mater., 2006, 18, 226-2229.
• N. Ohta et al., Electrochem. Commun., 2007, 9, 1486-1490.
• R. Miyazaki et al., J. Power Sources, 2014, 272, 541-545.
まとめ
実用化の目標
 正極活物質と無機固体電解質からなる固固界面の設計・
制御による全固体リチウム電池の高出力化
 バルク型全固体リチウム電池の実用化による電気自動
車の大量普及および省エネルギー社会の実現
 高い容量を持つ電極活物質と無機固体電解質からなる固
固界面でのイオン伝導現象の解析
 薄膜型全固体リチウム電池の実用化による携帯電子機
器の高性能化・高機能化
二次電池材料グループ
太田 鳴海
E-mail: OHTA.Narumi●nims.go.jp
URL: http://www.nims.go.jp/group/battery/index-jpn.html
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