◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 無料立読みサイト http://www.lotus21.co.jp/ta 第 21回 遺産分割 (2) -遺産分割の対象 弁護士 間瀬まゆ子 1 はじめに 相続人がその相続分に応じてこれを承継 普段、遺産分割の対象が何かという点 するものと解すべきである」と判示して を明確に意識している税理士は少ないの います(最二小判昭和 34 年 6 月 19 日民 ではないかと思います。一般的に、税理 集 13 巻 6 号 757 頁)。 士が関与する場合、相続税の申告書に記 ただ、話し合いの場面(調停を含みま 載される相続財産をほぼ踏襲して遺産分 す)においては、相続人の一人が遺産の 割協議書の原案を作成することが多いか 多くを取得する代わりに、債務の全額を と思いますが、それ自体に問題があるわ 負担するという内容の遺産分割協議を成 けではありません。 立させることがよくあります。この場 ただ、遺産分割の場面で当事者間に争 合、当該債務の債権者が承諾しない限 いがある場合、特に調停や審判の場面で り、他の相続人は当該債権者に対して債 は、遺産分割の対象が何かというのが問 務を免れたと主張することはできません 題になることがあります。 が、相続人間の内部の負担を定めるとい 2 遺産分割の対象となる財産 う限りにおいては上記のような遺産分割 問題となる具体的な事例については後 協議は意味があることになります。 述することとし、まずは遺産分割の対象 誤解の多いところなので、事例に基づ となる遺産とはどのようなものかについ いて説明しておきます。 て確認しておきます。 被相続人の子1 (1)プラスの財産であること 500万円 遺産分割の対象となる財産は、プラス の財産に限られます。債務と葬儀費用等 の費用は、遺産分割の対象には含まれま せん。 求償 債権者 この点、可分債務に関して最高裁は、 500万円 被相続人の子2 「債務者が死亡し、相続人が数人ある場 合に、被相続人の金銭債務その他の可分 例えば、相続人が子 2 人というケース 債務は、法律上当然に分割され、各共同 において、そのうちの 1 人が遺産を全て 最新号を含む見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 見本誌お申し込みページへ No.666 2016.11.14 23
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