地域支援事業実施要綱抜粋

資料2
旭川市認知症初期集中支援チームのアセスメントツールについて
【地域支援事業実施要綱抜粋】
② 情報収集及び観察・評価
本人のほか家族等のあらかじめ協力の得られる人が同席できるよう調整を行い,本人の
現病歴,既往歴,生活情報等に加え家族の状況等を情報収集すること。
また,信頼性・妥当性の検証がされた観察・評価票を用いて,認知症の包括的観察・評価
を行うこと。
【平成 27 年度認知症初期集中支援チーム員研修テキスト抜粋 P.29】
(4)アセスメント
チームの活動の実施においては,アセスメントツールとしてはできるだけ簡易で,
短時間で情報が収集でき,すでに有用性等が比較的確立している評価尺度を用いるこ
ととし,モデル事業では
① 認知機能と行動・心理症状を評価するアセスメントツールとして『DASC』を
② 認知症に伴う行動障害を評価するために『DBD13(認知症行動障害尺度)
』を
③ 家族の介護負担を判定するツールはスコアによる数値化が可能な『Zarit8 介護負担
尺度』を導入し,このほか,
④ 身体の様子のチェック票を用いることにした(表 3-1)
。
なお,④については DASC や DBD を行うことで同時に評価できるように工夫して
ある。平成 27 年度からは上記の特定のアセスメントツールに限定せず,
「信頼性・妥
当性の検証がされた観察・評価票を用いて,認知症の包括的観察・評価を行うこと」
と改訂され,各地域でこれまで評価尺度として使用してきたツールを使用することを
制限していない。その他に医療情報(検査データ,薬剤処方など)も随時収集する。
その他居住環境,家族の介護対応力のアセスメント,本人,家族の意向とニーズ,自
立の可能性などについてアセスメントを行う。
1 アセスメントの実施方法
関係者からの情報収集及び初回訪問時の観察によりアセスメントを実施。
2 アセスメントツールの使用目的
チーム員会議において,対象者像,対象者を取り巻く環境,介護者や支援者の状況等
を把握,共有し,各専門職がそれぞれの立場で支援の緊急性,支援方法について検討す
るための基礎情報を得るために使用する。
モデル事業使用ツール等の特徴については別紙1のとおり。
3 検討事項
(1)アセスメントツール使用(案)
①共通ツール(必須)
・利用者基本情報
・高齢者実態把握票
・DASC
②事例に応じて使用するツール(必要時)
・DBD-13
・J-ZBI_8
※BPSD の状況や介護者の介護負担については,ツールを使用せず,ツールの
視点を持って,利用者基本情報の備考及び家族関係等の状況に記載することも可
とする。
(2)アセスメントツール以外の必要な情報について
利用者基本情報の備考欄を活用し,対象者への関わりの経緯,課題等を記載する。
記載事項の案については別紙2のとおり。
利用者基本情報
高齢者実態把握票
※地域包括支援センター ※地域包括支援センター
支援システム
支援システム
既往歴・現病歴
○
○
家族の状況
○
○
経済状況
○
○
生活歴
○
○
身体の様子チェック票
※モデル事業使用ツール
DASC
DBD
Zarit
※モデル事業使用ツール ※モデル事業使用ツール ※モデル事業使用ツール
視力
○
△
基本情報 聴力
○
△
意思疎通
○
△
口腔状態
○
△
衛生状態
△
△
栄養状態
△
△
睡眠状態
△
△
ADL
○
△
○
IADL
○
△
○
HDS-R
MMSE
○
○
生活状況
認知症の中核症状
・記憶障害
認知機能 ・見当識障害
・実行機能障害
○
認知症の周辺症状
(BPSD)
△
○
介護負担
備考
(特徴)
○
・システムでデータ
として管理できる。
・通常業務での使
用頻度は低い。
・利用者基本情報
と連動していない。
・DASC,DBD,Zaritに
ある質問項目が含ま
れている。
・チェックのみであり
記載が簡便。
チェック式であるため
詳細な状況は把握で
きない
・比較的短時間で記
載可能。
・評価者による誤差
が少ない。
・生活機能障害が検
出しやすい。
・BPSDについて把
握することができ
る。
・医療の優先度,
在宅生活の可否
の判断に有効な情
報である。
・介護負担を把握 対象者の協力 対象者の協力
することで在宅生 がなければ実 がなければ実
活の可否を判断す 施不可
施不可
るために有効な情
報である。
・介護者への聞き
取りが必要
別紙1
・システムでデータ
として管理できる。
・通常業務で使用
している。
・ジェノグラム,現
在の生活状況の詳
細を記録できる。
別紙2
《備考》
対象者氏名:
① 関わりの経緯等
初回相談受付日時:
相談者(氏名)
:
(続柄)
相談内容
これまでの関わり
② 課題
③ 認知症初期集中支援チームに求めること
④ 認知症初期集中支援推進事業についての同意の有無
同意
□あり
同意者(氏名)
□なし
(続柄)