件名 国内各地に賦存する非可食性バイオマスの高付加価値

仕様書
技術戦略研究センター
1.件名
国内各地に賦存する非可食性バイオマスの高付加価値利用システムの構築に関する調査
2.目的
国内には多くの未利用の非可食性バイオマス資源があり、資源の少ないわが国において、
地域に賦存する非可食性バイオマス資源を有効活用することは、カーボンニュートラルに
よる CO2 削減だけでなく、持続可能な社会の実現に向けても価値がある。
しかしながら、紙・パルプ産業を除けば、バイオマスを大規模に利用する仕組みは構築さ
れていない。その理由として、地域に賦存するバイオマスを低い集積コストで収集すること
や、バイオマス原料の多様性や品質・供給量が不安定であること、それらのバイオマスを化
学品や材料に製造・利用する技術が十分に確立されていないことといった、地産地消型のサ
プライチェーンシステムが構築されていないことがあげられる。
地産地消型での非可食性バイオマスを有効利用するシステムを成立させるためには、賦
存するバイオマスを低コストに収集してくること、それらのバイオマスから高付加価値な
化学品や材料に転換する技術や設備を保有するプレーヤーが存在すること、地域に存在す
る未利用熱やエネルギーを有効に利用できること、原料供給・生産速度が需要と経済合理性
を満たすことといった複数の要因をクリアする必要がある。
そこで、本調査研究では、複数の地域における実際のバイオマスを対象にして、地域賦存
非可食性バイオマスの地産地消型によるシステムの成立性を検討するための調査を行い、
そのシステムを成立させるために必要な技術開発課題の抽出やシステムが成立した際の CO2
削減効果や市場波及効果を推定することを目的に実施する。
3.調査内容
(1)地域に賦存する非可食性バイオマスの高付加価値利用システムの成立性検討
・ バイオマスが安定的に供給可能であること、高付加価値な化学品や材料に転換するプ
レーヤーが存在すること、地域に存在する未利用熱・エネルギーを有効に利用できるこ
と、原料供給・生産速度が需要と経済合理性を満たすことといった観点から、非可食性
バイオマスから高付加価値利用システムを成立可能性がある地域を抽出して、その地
域で実現可能なシステムの成立可能性を検討する。
(2)技術開発課題の抽出
・ 高付加価値利用システムを成立させるための技術開発課題を抽出して、技術開発課題
に対して克服すべき共通基盤技術を設定する。
(3)波及効果の推定
・ システムが成立した際の省エネルギー効果や CO2 削減効果、市場創出効果を推定する。
(4)地域賦存非可食性バイオマス高付加価値利用システムに関するロードマップ策定
・ (1)~(3)の結果に加えて、国内外の政策動向・特許・論文動向・市場動向を纏め
た上で、地域賦存非可食性バイオマスの高付加価値利用システムに関するロードマッ
プを策定する。
・ NEDO と協議の上、委員会(3回程度を想定)を設置して、ロードマップの妥当性を検
証する。また、委員会メンバー等の日程調整、会場手配、会議資料作成、会議準備、議
事録作成、謝金及び旅費の支払い等の業務及び調整を行う。
なお、
(1)~(4)については、NEDOと調整の上実施する。特に、委員会の開催・
運営については、NEDOと協力して実施する。
4.調査期間
NEDOが指定する日から平成29年3月21日まで
5.予算額
1500万円以内
6.報告書
提出期限:平成29年3月21日
提出物:電子媒体CD-R(PDFファイル形式) 2部
提出方法:
「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこと。
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html
7.報告会等の開催
・ 委託期間中または終了後に、成果報告会における発表を依頼することがある。
・ 委託期間中に、NEDO の指定する期日までに、それまでの分析結果の報告を依頼する
ことがある。
以上