福島市立岳陽中学校 地方創生 アイディアコンテスト 提案資料

福島市立岳陽中学校
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地方創生☆アイディアコンテスト
提案資料
はじめに
私たちが住む福島市は自然豊かで、おいしい果物がたくさん収穫でき、花見山やたくさんの
温泉といった観光資源に恵まれています。しかし、東日本大震災の影響で、福島産の農作物は
売れなくなり、観光客が減ってしまいました。そのような中、福島市を元気にするために中学
生でもできることをやろうと考え、私たち福島市立岳陽中学校で「イノベーション部」を組織
しました。この部の目的は「新しい視点から福島市の良さを発見し、中学生の力で地域を元気
にしていくこと」です。私たちは話し合いを進める中で、福島市の産業の中心は「果物産業」
と「観光産業」で、それを復興することが地域を元気にすることにつながると思い地方創生プ
ランをまとめました。
調査や話し合いは、イノベーション部に所属する生徒10名が行いましたが、資料はコンピ
ュータ部の友人に助けてもらいまとめました。アンケートは中学3年生や小学校の先生の協力
を得るなど、たくさんの方の協力でこの提案をまとめました。
2
調査方法
①福島市の農業や各種産業について RESAS での調査
②農業や観光業についてインターネットでの調査
③福島市の農家や農協へ聞き取り
④福島市の観光協会への聞き取り
⑤身近な人たちへのアンケートや聞き取り
①~⑤を通して、福島市の現状と課題を見つけ、その解決策を考えてきました。結果とし
て、福島市の農作物をたくさんの人に食べてもらい、たくさんの人が福島市を訪れてくれて、
私たちが大人になる時も活気あふれる福島でいてほしいです。
3
調査結果
(1)福島市の農業について RESAS を使った調査(次のページの資料1、資料2からわかること)
資料1、資料2は2010年と2005年の福島市の農業部門別販売金額です。ここから、
福島市の農業の中心は果樹産業とわかりました。2005年から2010年にかけて施設野菜
は農業販売額が上がっているものの、他のものはすべて下がっていることがわかります。特に
中心の果樹産業の販売額が大きく下がっているので、果物を生かした地方創生プランを立てる
ことが大切だとわかりました。そして、意外だったのは、震災前から農業生産額が減っている
ことです。福島市の農業の問題は震災だけが影響ではないことに気が付きました。
農業販売金額の減少は、福島市だけなのか、他の市町村も同じなのかを調べるために福島
県のほかの市町村の農業販売金額の変化も調べてみました。それが<資料3>と<資料4>で
す。どの地域も2005年から2010年にかけて農業販売額が下がっていることがわかりま
した。ここから2015年も下がると予想しました。下がった理由は<資料4>からわかるよ
1
うに、高齢者の人口が増え、若年層(年少人口)が減り、働く人が減ったのではないかと予想
しました。
<資料1
福島県福島市
RESAS 農林水産業マップ
<資料2 福島県福島市
農業部門別販売金額>
2010年
農業花火図 農業部門別販売金額(総額)福島県福島市2010年
農業部門別販売金額> 2005年>
RESAS 農林水産業マップ
農業花火図 農業部門別販売金額(総額)福島県福島市2005年
2
<資料3
福島市、喜多方市、二本松市、猪苗代町、伊達市の農産物販売金額>
RESAS 農林水産業マップ
<資料4
農業花火図 農業部門別販売金額(総額)
福島市の人口の変化>
RESAS 人口マップ 人口増減 福島県福島市より
3
(2)農家への聞き取り調査 平成27年9月 福島市果物農家 角田敬一さんの農園訪問
梨とりんごを中心として果物栽培をして
いる角田さんを訪問したところ、福島市の
果物栽培について次のようなことがわかり
ました。
①昔は養蚕が盛んだったが、外国の安い
輸入品のために蚕がもうからなくなり、
果物栽培へ変わった。
②福島市は扇状地で果物栽培に適してい
たので、たくさんの果物が作られるよ
果物農家を訪問している時の様子
うになった。
果物農家の課題として次のようなことがわかりました。
①果物農家の多くが70歳くらいになっていて、だんだんやめる人が出てしまい、収穫量
が減っている。東日本大震災の後、特にやめる人が増えてしまった。
②地域に若い人で農家を継ぐ人が少ない。
③果物の価格が下がっていること。外国の安い輸入果物が入ってきていることや、果物の
消費量が下がり気味で、価格も下がっているので農家の収入も減っている。そのため後
継ぎもいない。
農家の収入が少ないため後継ぎがいないことが大きな問題と気が付きました。福島市
の果物栽培はどうなってしまうのか心配になりました。
(3)農協への聞き取り調査
平成27年9月 JA 新福島農業協同組合 福島市西部共選場 清野さん訪問
果物の出荷を行っている農協の清
野さんを訪問したところ、福島市の
果物栽培の課題について次のような
ことがわかりました。
①福島市は6月から12月までたくさ
んの果物が収穫される果物王国とい
うこと。これだけ長い期間、多くの
果物を出荷できる地域は日本中であ
福島市西部共選場を訪問している時の様子
まりないこと。
②品質を安定させるために、職員が何度も果物の形を見て、光センサーで糖度を測定して
から出荷するなど、品質の良い果物を出荷するよう努力していること。
4
福島市の農業の課題として次のようなことがわかりました。
①梨の出荷量は落ちていて、平成22年を100とすると平成24年は84になっている
こと。
②農家の方の高齢化が進み、後継者が少ないこと。
③果物の消費量が減っているので、今後はどのようにして消費を拡大していくかというこ
と。
④育ててきた木がそろそろ更新の時期になってきたが、今の品種に代わる新しい品種が開
発されていないこと。
農家のお話と農協のお話を聞き、課題として「後継者不足」「価格下落」「消費拡大」
がはっきりとしました。
(4)観光について飯坂温泉観光協会への調査 平成27年10月 飯坂温泉 畑中 靖さん訪問
飯坂温泉観光協会の畑中さんを訪問し、飯坂温泉の良い点について聞いたところ、次の
ようなことがわかりました。
<良い点>
①東京から新幹線で2時間で来るこ
とができるので非常にアクセスが良い。
②いかにんじんやラジウム卵など、特色
のある料理がある。
③温泉の泉質が肌にとても良い。
④湯冷めしにくい温度。
観光協会を訪問している時の様子
次に震災による客数の変化について質問したところ次のことがわかりました。
平成22年は811000人
平成23年は948000人(避難の人たち自衛隊、警察官の方で増加)
平成24年は956000人(除染作業員のために増加)
震災のためにお客さんの数が減っていたと思っていましたが、反対に増えていること
に驚きました。
次に飯坂温泉が抱える課題について畑中さんに質問しました。
①除染が終わると、除染作業員の方が飯坂温泉から出て行ってしまうことが心配。いま
まで除染の方のために滞在してもらうための設備に変えていた旅館は、新しく観光客を
呼び込むために新しい体制をとれなくなってしまい、やめてしまうかもしれない。
②お客さんの中心が60代の老人会の人が中心で、若い人が少ない。
③震災前は中国や韓国からたくさんの人が来てくれたが、震災後は大きく減ってしまっ
た。
④宿泊客数は除染の影響で震災前より増えているものの、観光目的のお客さんの数は減
っている。
5
4
考察
(1)果物の消費量が減った理由
果物の消費量の変化は長い年をみるとどうなっているのかインターネットで調べてみまし
た。
資料5、資料6「果物ナビ」http://www.kudamononavi.com/
<資料5
果物の作付面積の比較>
資料から、1970 年代以降福島県で生産が盛んな「なし」「もも」「りんご」の 3 つの果物の作付
面積が少しずつですが減ってきていることがわかりました。作付面積が減ることで、収穫量が減り、
出荷量が減ると思います。
6
<資料6ナシ・モモ・リンゴの生産量>
果物別グラフを見てわかること
梨
1973 年
48000t
1993 年
39000t
2014 年
28000t
減少していることがわかります。
桃
1973 年 256000t
1993 年 155000t
2014 年 108000t
梨と同じように減少していることがわか
ります。
りんご
1973 年
970000t
1993 年 1000000t
2014 年
800000t
りんごは途中で増えた時もありましたが、
40年間でみると減っています。
7
資料6は全国のものですが、福島も減少していることが予想できます。これからずっと減少して
いったら「福島は果物で有名」という特徴が薄れてきてしまいます。
果物の生産量も消費量も減った理由を考えてみました。私たちの生活を考えると、余程果物が好
きという人でなければ、おやつに「パイナップル 1 個」「りんご 1 個」はまず買いません。チョコ
レート」や「クッキー」などのお菓子を買います。果物はおいしいことは分かっているのですが、
「む
いてあれば食べる」というのが本当のところです。消費量の減少は私たちの食生活の変化が大きい
のではないかと予想しました。
しかし、おいしい果物のお菓子(ゼリーとか、ジュースとか、アップルパイ)などは喜んで食べ
ます。消費を拡大できる新しい商品を作ることができれば果物の消費量は伸びると思います。
(2)なぜ観光客が減少してしまったのか
①外国人旅行者について
飯坂温泉観光協会の畑中さんは、外国人の旅行者が大きく減少してしまい、その人たちを迎
え入れたいということを話していました。
RESAS を使って、福島県を訪れる外国人と東京を訪れる外国人を比べてみました。
<資料7
福島県と東京都を訪れる外国人の数>
福島県の外国人旅行者
全ての合計人数
アジア
ヨーロッパ
北アメリカ
大洋州
東京都の外国人旅行者
50902 人(2014 年)
6898247 人(2014 年)
27151 人(2011 年)
3148563 人(2011 年)
34823 人(2014 年)
4866448 人(2014 年)
15707 人(2011 年)
1968728 人(2011 年)
3550 人(2014 年)
459213 人(2014 年)
3446 人(2011 年)
248756 人(2011 年)
12079 人(2014 年)
750119 人(2014 年)
3983 人(2011 年)
401682 人(2011 年)
450 人(2014 年)
219308 人(2014 年)
1085 人(2011 年)
105180 人(2011 年)
<RESAS 観光マップ 外国人訪問分析より>
東京都にはたくさんの外国人が来てくれるのに、福島まで来てくれる人は少ないことがわかりま
した。アジアの観光客は震災のあと、戻ってきていますが、ヨーロッパの観光客は変わっていない
ことがわかります。
外国の方が日本を訪れるときに楽しみにしているものをインターネットで調査しました。すると
次のようなことがわかりました。
1位 日本食が食べたい 79.7% 2位 都市でお買い物 62.8% 3位 自然・風景 62.3%
4位 温泉 50.7%
5位 テーマパーク 38.8%
出典 マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2014/12/19/010/
8
福島市は外国人が好むものの中の「日本食」「自然・風景」
「温泉」は満たしているものの、あま
り観光客が来ていないことがわかります。
その理由を、岳陽中学校2年生伊藤健人くんの友達のアメリカ人の聞いてみました。
※伊藤健人くんは昨年度までアメリカの学校に通っていました。その友達にメールで「福島の魅力」
を聞きました。下は伊藤君からの答えです。
僕や僕の家族の知り合いで、福島を知っている人はいませんでした。父は、アメリカとメキシコ
の国境付近にあるソニーで働いていたのですが、そこではたくさんの日本人が働いているので、日
本のことを(少なくとも存在は)知っている外国人がたくさんいたのですが、彼らも福島を知らな
かったそうです。
七回も日本に来たことがある、台湾人の友達も福島を知らなかったので、福島の知名度は、外国
ではほぼないと言ってもよろしいかと思います。
まず、アメリカとかには山にしか温泉がないのと、余り湯に浸かる習慣がないことで温泉にとて
も興味があるらしいです。
津波は知っていましたが、放射能のことは何一つ知らない人が多数です。
台湾人の友達は日本料理(寿司、麺類、天ぷら、刺身)
、ヘルシーな日本食品(豆腐とか味噌汁)、
懐石料理になどに興味を持っているようです。
アメリカでは日本料理は健康的で有名で、味噌汁などはオニオンスープなんかと違って油分が少
ないので、日本料理店ではミソスープとしては定番でした。
日本の四季(桜、紅葉とか)を見てみたいとも言っていました。山に登りたい人などがいるので、
磐梯山などがいいかもしれません。
しゃぶしゃぶやすき焼きなどでは日本では薄い肉を使います。厚い肉ばかりのアメリカでは相当
珍しいので、興味があると思います。
伝統工芸とか習字(筆ペン)とか、稲刈りなどに興味が
あると言っていました。
簡単な日本料理を習ってみたいとも言っていました。
特に、友達夫婦×2 は、着物(浴衣)を着たときに、大層
喜んでいました。
(この写真では、片方しか着ていません
が)なので着物や浴衣のレンタルがあってもいいかもしれ
ません。
<伊藤君からもらったメールを原文のまま添付しました>
福島市立岳陽中学校にカナダから ALT として来校しているケラーク先生に、カナダで福島市につい
て知っているか聞いてみました。
カナダの人からすると日本は興味がとてもある。寿司、刺身を味わいたいという人や、桜、侍、
ゲーム、アニメを日本で見たいという人はたくさんいる。でも、カナダの人は「福島市」を知らな
い。
「フクシマ」で原発事故が起こったことは知っている人はいる。私も福島市に来るように言われ
るまで福島市を知らなかった。カナダの人は、
「東京」
「京都」
「大阪」に行く。歴史が好きな人は「広
島」に行くかもしれない。
9
ここから、福島市はあまり外国の方に知られていないため、旅行に来ないことがわかりました。
②国内から福島に訪れる人について
次に、国内から福島市への観光客はどこからくるのか RESAS を使って調べました。
<資料8>をみると、福島県に来る人たちは、東北地方や関東地方の近くの県か、福島空港から飛
行機が飛んでいる北海道か大阪周辺のみだということがわかりました。交通が不便な場所からは観
光客が少ないことがわかりました。福島市を日本中の人に PR して、たくさんの人に来てもらうこと
が必要と痛感しました。
<資料8
福島市に訪れる旅行者①>
RESAS 観光マップ from-to 分析(滞在人口)休日を日本地図で表示したものより>
<資料9>は福島県を休日に訪れる人で、どの地域からやってくるのかグラフで表したものです。
人数が多い上位に入る県は「宮城」
「山形」
「栃木」
「新潟」といった福島県に接している県です。次
に来るのは「東京」
「埼玉」
「岩手」
「千葉」
「茨城」
「青森」といった、福島県から近い県になってい
ます。そのほかの飛行機でつながっている大阪や北海道からは少し観光客が来てくれていますが、
福島から遠い中国地方、四国地方、九州地方からの観光客はほとんどいません。遠い地域の人たち
にもどうやって福島を知ってもらい、来てもらうかが課題です。
10
資料9
福島市を福島市に訪れる旅行者②>
RESAS 観光マップ from-to 分析(滞在人口)グラフで表示したものより>
③福島市についてのアンケートの結果より
観光客が少ない理由は「地元の人たちにも、福島市の観光地は知られていないのではないか」と
疑問がわきました。そこで、岳陽中学校の3年生と、福島県内の会津地方の小学生、大人にアンケ
ートを行いました。
※喜多方第一小学校の子供たちと、先生方にアンケートをお願いしました。メンバーの渡辺美桜里
さんの出身小学校ですので、元担任の先生を通してアンケートを行いました。
11
資料10 岳陽中学校生徒アンケート結果
30
25
調査日
平成27年11月11日
60
24
22
岳陽中学校3年生92名
52
50
20
13
15
40
8
10
7
5
4
30
0
20
20
11
10
4
0
果物
Q1
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
福島の名所
Q2
44
23
7
Q3
自然
4
4
福島の土産
アンケートから、福島市の良さとお土産に
「果物」を挙げているけれど、
「名所」に「果樹
農園(フルーツラインを含む)
」は少ない。福島
市の名所は「ない」という答えが一番多い。Q3
の福島市のお土産の2位の「ままどおる」は郡山
市のもの、3位の「赤ベコ」は会津のお土産で、
福島市のものではありません。福島市は、果物や
温泉と言った魅力のある市なのにそれが福島市
の中学生にも感じられていないことが分かりま
12
平和
福島のよさ
静か
した。福島市の人たちが福島市の良さを知り、他の地域の人に話すことで、もっとたくさんのお客さん
が来ると思います。
資料11 喜多方第一小学校の児童と先生アンケート結果
調査日
7
6
5
4
3
2
1
0
6
6
先生10名
児童10名
5
4
Q1
15
喜多方市立第一小学校
6
5
20
平成27年11月上旬
4
4
福島の名所
15
10
5
5
4
3
3
0
Q2
福島の食べ物
福島市の食べ物と聞いて、ほとんどの方が「もも」を連想するのに、観光地としては「競馬場」
「わら
じ祭り」
「信夫山」と別れています。果樹農園(フルーツラインも含む)は4名しかいませんでした。こ
れは、福島の果樹農園が「観光地」として知られていないことがわかりました。
13
5
地方創生プラン
私たちは今回福島市を調査して、福島市には泉質の良い温泉や、豊富な果物、農業にかけるた
くさんの人などに誇れるものがたくさんあることがわかりました。それをたくさんの人に知って
ほしいと思います。福島市には新幹線が通っていて、東京から2時間以内で来ることができる利
点もあります。福島のおいしい果物を食べてもらい、観光地を見てもらうことで農業と観光をつ
なげた福島の地方創生ができると思います。
(1)私たちが考えた地方創生プラン
私たち中学生が福島市の魅力あふれる旅行プランを作成する。
その旅行プランを、旅行会社に提案し、福島市の協力も得ながら実施する。
旅行の際は、自分たちが「福島中学生案内人(仮)」として、ガイド役を務
める。
(2)旅行プランを募集するときに使う福島市を紹介するキャッチフレーズ
気軽に来れて、いやされる、
「花も実もある福島市」
気軽に来れて=アクセスが良いので、関東圏からも東北地方からも訪れやすいと思います。
いやされる=自然や温泉、おいしい果物や郷土料理などいやされるものがたくさんあります。
花も実もある福島市=福島市のキャッチフレーズより引用しました。
(3)私たちが取り組むこと
①私たち中学生の視点から、
「楽しい」
「行ってみたい」と思う旅行プランを作ります。
その際、
「観光果樹園」といった、「魅力的であるのに、メジャーになっていない」観光地
をたくさん紹介します。また、
「農協」といった、今までは観光地として考えられなかった
場所も観光地として紹介します。
②私たち中学生がガイド役としてお客様を案内します。
③私たちが観光地を巡る CM を作り、youtube 等の動画投稿サイトに動画をアップして観光
客を募集します。
④観光と農業を合わせることで新しい旅行プランを作ります。
⑤旅行会社と福島市に旅行プランの実施の協力をお願いします。
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(4)私たちが今までの調査で「魅力」を感じた福島のもの
①観光果樹農園での果物収穫体験
果物は知られていますが、果樹農園での
果物収穫体験はあまり知られていません。
果物の収穫は子供でも楽しめると思います。
福島市は7月から12月まで長い期間、果
物を収穫することができます。<資料12
福島市の果物カレンダー参考>この利点を
生かして果物狩りを楽しめると思います。
果物収穫体験のイメージ
資料12 福島市果物カレンダー
福島市ホームページより作成>
15
②福島市の果物選果場
最新式の果物選果場の様子②
最新式の果物選果場の様子①
福島市にある最新式の果物選果場は、機械の大きさと早さに驚きました。このような施
設が近くにあることを全く知りませんでした。また、光センサーで糖度を図り、品質の安
定した商品を出荷しようという、農家の方の努力にも驚きました。これをたくさんの人に
見てもらうことで、福島の商品への信頼が高まります。もしかしたら、観光客の中に農業
をやってみたいと思う人が出るかもしれません。
③飯坂温泉の街歩き
松尾芭蕉も訪れた医王寺
地元の方から話を聞く様子
旧堀切邸
16
足湯
飯坂温泉は、松尾芭蕉も訪れた医王寺といった歴史的遺産や、3つの足湯と9つの共同
浴場、旧堀切邸などたくさんの観光資源があります。また、
「和の小物」や「おいしいお菓
子」を売っているお店もあります。これらを巡る観光プランを作ります。私たちが医王寺
に行った時、地元の方に出会い、地域の歴史について話を聞くことができました。このよ
うな出会いができるのも、飯坂地区のまちあるきの魅力です。
④福島市のおいしい食べ物
福島スイーツコンテストの入賞作品
円盤餃子
いか人参
福島市 HP より
「いか人参」
「円盤餃子」など福島市にはおいしい食べ物がたくさんあります。今年8月に
実施したスイーツコンテストで入賞したスイーツも新しい福島の名物になるかもしれません。
福島市内には福島市の名物を使って商品開発を行っている高校もあります。私たちが商品開
発の提案を行うことも考えています。たくさんの方法を考え、福島のおいしい食べ物を観光
ルートに加えたり、お土産として準備したりすることも考えています。
(5)私たちが調べた福島市の魅力あるスポット一覧
①季節によって変わるもの
イベント
春
自然に関係するもの
食べ物に関係するもの
・花見山のお花見
・いちご狩り
・信夫山のお花見
・凍み大根の煮物
・大森城山
・凍み豆腐の煮物
・花ももの里(飯坂)
・うごきごはん
・スカイラインの雪景色
夏
・わらじ祭り(8月上)
・湖沼(男沼、女沼、仁田沼) ・さくらんぼ狩り
・七夕祭り(8月上)
・スカイラインの新緑
・もも狩り
・なし狩り
・ぶどう狩り
・手打ちうどん
・ささぎの佃煮
・茄子やき
秋
・飯坂けんか祭り(10月上) ・スカイライン紅葉
・なし狩り
・稲荷神社祭礼(10月上)
・りんご狩り
17
・ぶどう狩り
・三食おはぎ
・いなご佃煮
・おからいり
冬
・羽黒神社暁参り
(スキー場・・・福島市近郊
・りんご狩り(~12月)
の岳温泉、箕輪スキー場な
・いかにんじん
ど)
・雑煮
・柚子味噌
②一年中楽しめるもの
歴史
・岩谷観音
・宮畑遺跡
自然
・信夫山展望台からの眺め
・飯坂医王寺
・飯坂舘の山公園
・あづま運動公園
・福島市小鳥の森
温泉
・土湯温泉、土湯峠温泉郷、飯坂温泉、穴原温泉、高湯温泉、微温湯温泉、高湯温泉、
茂庭の湯など福島市には色もにおいも変化のある温泉がたくさんあります。観光客の好
みに合わせて温泉を選ぶプランも良いと思います。
食べ物
・円盤ぎょうざ
・ラジウム卵
・もものスイーツ ・りんごのスイーツ(スイーツコンテストの入賞作品)
美術館
・飯坂ガラス館
・古関裕而記念館
・片岡鶴太郎美術館
体験活動
・こけしづくり
・ガラス細工体験など
(参考 福島観光コンベンション協会公式 HP http://www.f-kankou.jp/
(参考 福島市 HP 福島の伝えたい味と心
http://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/22/958.html)
(6)私たちが考えた四季の観光プラン
①春の福島市を満喫 ~福島市のきれいな花を見る~
場所
1日目
内容
<午前>
あづま総合運動公園
・子供連れに人気の運動公園で体を動かす
いちご狩り
・春は四季の里や福島市瀬上地区のいちご農園
でいちご狩りを楽しむことができます。
<午後>
飯坂温泉まちあるき
・飯坂温泉での昼食(飯坂ラーメン)
・飯坂温泉の歴史遺跡や足湯、共同浴場
18
・飯坂温泉に宿泊
2日目
<午前>
花見山観光
・春の花を満喫する
福島の春を味わう
・凍み大根や豆腐の煮者
・うごきごはん
・デザートは福島の果物を使ったスィーツ
②夏の福島市を満喫 ~福島の夏の果物、祭りを楽しもう~
場所
1日目
内容
<午前>
スカイラインの新緑
・スカイラインの新緑を眺める
<午後>
果物狩り
・福島の特産のもも、なし、さくらんぼ、ぶど
うの収穫体験。畑で収穫して食べる果物は絶対
においしいです。
福島市の共選場訪問
最新の農業施設を見学します。
<夜>
・一年で一番盛り上がる祭りです。
・わらじ祭り 七夕まつり
・土湯温泉へ移動
2日目
<午前>
土湯温泉まちあるき
・足湯、温泉街の散策
・新エネルギーの発電の様子を見学
福島の夏を味わう
夏野菜メインの料理
・ささぎの佃煮
・キュウリやトマトの使用
・茄子やき ・デザートは夏の果物
③秋の福島市を満喫 ~福島の秋の恵みと紅葉・温泉を楽しもう~
場所
1日目
内容
<午前>
スカイラインの紅葉
・スカイラインの紅葉を楽しむ
あづま総合運動公園
・子供連れに人気の運動公園で体を動かそう
<午後>
飯坂温泉まちあるき
・飯坂温泉での昼食(飯坂ラーメン)
・飯坂温泉の歴史遺跡や足湯、共同浴場
19
・飯坂温泉に宿泊
2日目
<午前>
福島市の共選場訪問
・福島市の果物選果場の様子を見学
観光農園での果物狩り
・なし狩り、りんご、ぶどう狩りなど
福島の秋を味わう
・おはぎ ・いなご佃煮 ・おからいりなど
・デザートは秋の果物
④冬の福島市を満喫 ~高湯温泉でゆったり、福島の文化に触れる二日間~
場所
1日目
内容
<午前>
四季の里
・工芸館で製作体験(こけし、ガラス細工など)
・農園レストランで福島市の食材での食事
<午後>
高湯温泉
・たまご湯とも言われる硫黄のにおいのする温
泉にゆっくりつかる。雪景色もとてもよい
2日目
<午前>
古関裕而記念館
福島の冬を味わう
・いか人参、円盤ぎょうざ、ラジウム卵、しみ
豆腐料理など
・デザートには福島の果物を使ったスイーツ
今後、さらに調査して、観光プランを深めていきたいと思います。
6
おわりに
福島市を調べる中で、私たち自身が福島市について知らなかったことがわかりました。福島市
には魅力あふれる文化、それを守ろうと努力する人たちなど、いままで気づかなかった素晴らし
いものがたくさんあります。私たちがこれからも福島を調べ、福島市を良く知って、福島市の魅
力を伝えていきたいと思います。私たちが福島の良さを知ることが福島の地方創生につながりま
す。思っています。私たちが大人になっても活気あふれる福島市であってほしいです。
20