null

今日学習する事項

先々週の演習問題の解答

離散時間信号のフーリエ変換(第3章)
信号処理
 離散時間フーリエ変換(
 エイリアジング(
3.1節 )(復習)
3.2節 )
 離散時間逆フーリエ変換(
3.3節 )
 離散時間信号のフーリエ変換の性質(
第6回講義

3.4 節 )
本日の演習問題提出
2
第3章
離散時間信号の
フーリエ変換
先週の演習問題
および解答
3
インパルス列による離散時間信号の表現
離散時間フーリエ変換の位置づけ
7
アナログ信号
xA(t)
6
離散時間信号
連続時間信号
3
離散時間信号
7
離散時間フーリエ級数
(Discrete-Time
Fourier Series)
フーリエ級数
(Fourier Series)
2
6
1
-1
0
1
2
3
4
5
6
7
非周期信号
サンプリング周期T
拡張
フーリエ変換
(Fourier Transform)
×
5
•離散時間フーリエ変換
(Discrete-Time
Fourier Transform)
5
積
0
 t  nT 
4.5
4
4
信号値
周期信号
4
3
2
1
0
3.5
-1
信号値
x(t)
5
•離散フーリエ変換
(Discrete Fourier Transform)
3
1
2
3
4
5
6
時刻
インパルス列
s(t)
2
1.5
1
離散時間信号(実際には数列)が,
アナログ信号xA(t)とインパルス列s(t)
との積であると式の上で解釈
0.5
14
0
2.5
0
0
1
2
3
4
5
15
6
時刻
インパルス列による離散時間信号の表現(2)

・ インパルス列  s t 
 s t  


 xnT   t  nT 
n  
3.1
 t  nT  7
n  
x A t 
5
信号値
4
n 1
n 0
離散時間信号 x nT  の関係


n  
n  
0
2
サンプリング周期T
3
4
5
A
 x A t    t  nT 
離散時間信号
n  
 x A t   s t 
連続信号
3.2 
n  
n  
(3.3)
 x A t e
 x A t  e  jt


1
時刻


   x A t   t  nT e  jt dt
0
-1
 xnT   t  nT    x t  t  nT 

 

X       x A t   t  nT  e  jt dt
n  

n2
1
・ インパルス列によ るアナログ信号 x A (t ) と 式(3.3) となるので
フーリエ変換の対象を式(3.3)とすると
3
2
アナログ信号x A t をサンプリングして得られる離散時間信号 は
 xnT   t  nT    x A t   t  nT 
6
 0 t  0 
 t   
: (3 .2 )   t  0 
T : サンプリング周期
離散時間フーリエ変換の導出
インパルス列 stは,アナログ信号
であるインパルス tの和であるため
連続関数とみなすと,離散時間信号
(実際には数列)を,見かけ上t の連
続信号として表現可能
16
n  
6
ここで、インパルス t の性質( P14)より、
  x A t   t  nT e

 j t
dt  xnT e  j nT
 jt
 t  nT dt
t nT
 xnT  e  jnT
なので

X     xnT  e  j nT
n  
(3.4) or (3.11)
離散信号に対する
フーリエ変換式
17
例題1(離散時間フーリエ変換)
離散時間フーリエ変換
(discrete-time Fourier transform)


離散時間信号 xnT のフーリエスペクトル X D  
X D   

 xnT  e  j nT
右図の離散信号 x(nT) の離散時間フーリエ変換 X() を求めよ.
解答
グラフより
 0 n  1,2,
 1
xnT    n  0, 1, 2 
3
 0 n  3,4,5
また T  1 であるので、式(3.3)より
(3.4)
n  
T : サンプリング周期

X     xnT  e
X D   : 離散時間フーリエ変換、
離散時間フーリエスペクトル
 jnT
n  
x(nT)
1
3
-3 -2 -1 0

1
2
3 4 5 6
t

1  jn 1  j 0
e
 e
 e  j 1  e  j 2
3
3
1
1
1


 e  j e j  1  e  j  e  j 1  2 cos    cos   e j  e  j 
3
3
2


2
 
n 0




18
19
例題1(離散時間フーリエ変換)
フーリエ変換と離散時間フーリエ変換の関係
振幅スペクトル |X()|
離散時間信号
1

0.8
s  

0.6
x(nT)
離散時間
フーリエ変換
1
3

2 

T 
s  

アナログ信号 xt のフーリエスペクトルを X A  ,
離散時間信号 xnT の離散時間フーリエスペクトルを X D   とすると
2 

T 
0.4
0.2
1
X D   
T
0
-0.2
-3 -2 -1 0
1
2
3
4
5
0 n  1,2,

xnT   1 n  0, 1, 2
 0 n  3,4,5

T=1s
6
n
-0.4
-8
-6
 
-4

-2
0
2

4
1
X    e  j 1  2 cos  
3
1
X    1  2 cos  
3
6

20
8


 X A   k s 
(3.12)
k  
ただし、 s  2
T
: サンプリング角周波数
•(3.12)右辺 → アナログ信号のフーリエスペクトル
XA() が s の周期で繰り返される形式。
21
例題2(インパルス列s(t)の離散時間フーリエ変換、p28)
s (t)
フーリエ変換と離散時間フーリエ変換の
x t  と x t との積自体の
関係の導出
1
2
xt   1 の連続信号のフーリエ変換 X A  は、
フーリエ変換の定義
式(3.5)へ(3.6)を代入すると

 

 

X D       xt   t  nT  e  jt dt   xt    t  nT  e  jt dt (3.15)


 

n  

n  

式(2.26)の周波数領域たたみ込み式より
ここでインパルス列   t  nT  の
n  
1 
2 
F x1 t x2 t  
X 1 v  X 2   v  dv
フーリエ変換自体は
    n s 
2 
T n  

上式で x1 t   xt , x2 t  

  t  nT 
n  
である( p 28  Column3)ので
と考えると、 X   v   2     v  n 

2
s
T
式 (3.15)右辺は、積x1 t x2 t のフーリエ変換と考えられるので
22
時間領域
t
xA(t) s(t)
t
フーリエ変換

たたみ
こみ
()

X D   
n  


xnT e  jnT 
n  


e  jnT 
( B)
s



1  e  jnT 
n  
e
 jnT
(C )
n  

2
T
   n 
s
23
n  
XD()


 s
   




 



t  nT e  jt dt 
 e  jnT   s
n  


…….
…….

 t  nT   e  jt dt

s (t)
n  
t  e  jt dt
 
 

 
n  

n  
XA()()

  t  nT  の
(連続時間)フーリエ変換 は、

24
   n 
n  
よって、式( B )  (C)より
フーリエ変換
=
周波数領域
XA()
t
フーリエ変換


2
T
X A   ns  
よって、インパルス列 s t  
離散時間信号
積

1
T
例題2(インパルス列自身の離散時間フーリエ変換、p29)
たたみ込みの定理 (2章(2.23)式) を利用
s(t)
X D   
t
T
の離散時間フーリエ変換X D  は,
n  
インパルス列s(t)とそのフーリエ変換()を利用した、
離散時間フーリエ変換XD)の導出(別な導出方法)
xA (t)
(3.12)式から、xt   1 を、間隔Tでサンプルした信号
離散時間フーリエ変換X D  は、式(3.4)から

 
1 
2 
X D     xt    t  nT  e  jt dt 
X A v 
    v  n s  dv




2
T n  

n  

1 
1 





X
v



v

n

dv


 X A   n s 
A
s
T n   
T n  
インパルス列
( A)
一方、xt   1 をTでサンプルした信号の
n  

入力信号
X A    2  
…….
…….
教科書20ページ表2.2のフーリエ変換対から、
    n s 
t
T
インパルス列自身のフーリ
フーリエ
エ変換は、インパルス列
変換
s ()
…….  s  s  s  s
…….
s s  s s
n  
25

1
X A      離散時間フーリエスペクト
2
ルXDは、元の信号のフーリ
1 
エスペクトルXAを、s周期で

X A u     u  du



ずらしては、足し合わせ、
2
X D   
 p 27の結果を代入して1/T




1
2
s
2
s
2

X
 A


フーリエ変換と離散時間フーリエ変換の関係
x(t)



n  

周期T でサンプリング

x(nT)

 X A   n s 
n  
t
26
複素フーリエ級数展開と
離散時間フーリエ変換の双対性(補足)
周期 T0
離散
複素
フーリエ
級数展開

X D  

2
T
X D   
折り返しスペクトル
A1
A
x (t )
4
T
2
T
4
27
T
1
T

 X A   k s 
k  
折り返しスペクトル
0.2
0.5
0
-T 0
離散
0
t[ ]
T
-3  0 -2  0 - 0
t
0
[
離散時間
フーリエ
変換
x(nT)
1
3
周期
s
s
0.1
0
0
d/ ]
0
20
30
…………….
s
s
s
s
…………….
振幅スペクトル |X()|
1

0 .8
s

0 .6

2 

T 
s

2 

T 

0 .4
0 .2
4
T

2
T
max  max
2
T
4
T

0
-3

A0
A-1
0.3
k
1
X A  
振幅スペクトル
0.4

離散時間信号の振幅スペクトル
周波数領域表現
時間領域表現
周期
X D  
フーリエ
変換
サンプリング
周期 T

(d) 離散時間信号の振幅スペクトル
(c) 離散時間信号
n  
1
T
max max
t
  X A u    n s  u du
n  
x(t)が実信号であ
れば,振幅スペク
トルはで対称
(P13 演習3)
を掛けたもの

 X A   n s  
X A  
フーリエ
変換
u  s     n s  u du



(b) アナログ信号の振幅スペクトル
(a) アナログ信号
-2 -1 0
1
2
3
4
5
6
n
- 0 .2
- 0 .4
-8
-6

-4

-2
0
2

4
6

8

Xd (): 周期s=2/Tの周期関数
29
エイリアジング(aliasing)
アナログ信号の最高角周波数
≦ サンプリング角周波数の1/2
max
s / 2
アナログ信号の振幅スペクトル
X A  
 s
2
2
2
s
2
s
3 s
2
max
s / 2
2 s 
s
2
s

2

max
離散時間信号の-max /2 ≦≦ max /2

max
s
2.

離散時間信号の振幅スペクトル
の周波数領域から、アナログ信号の振幅
スペクトルが正しく復元できない。
X D  
s
s
s
s
2
アナログ信号をサンプリングした離散時間信号の離
散時間フーリエスペクトルを一旦算出し、= s /2
の近辺で振幅スペクトルが充分小さいことを確認す
る。
アナログ信号に、広い周波数帯域のノイズが含まれ
ている場合、maxが大きいと解釈できるため、かな
らずエイリアジングが発生すると考え、次のようなエ
イリアジング誤差の低減方法を実施する。
32
エイリアジング: 信号のサンプリングにより、s / 2 以上の角
周波数成分が、それ以下の成分と重なり、サンプリング前の
信号の周波数成分とは異なる成分をもってしまう現象。
エイリアジング防止: 元々の信号の上限角周波数を max と
すると、2max < s となるようサンプリング角周波数sを設定
すれば良い。
エイリアジング防止のためのサンプリング条件

max(=2 fmax):信号の上限角周波数, fmax: 上限周波数

サンプリング角周波数 s > 2max = 4 fmax

サンプリング周波数 fs > 2 fmax

s
2 s 

3 s
s
2 エイリアジング
2 30
2
2 s 3  s 
s
s
(補足) ナイキスト周波数を考慮した
一般的なアナログ信号のサンプリング方法
1.

X A  
x(t)が実信号であれ
ば,振幅スペクトル
はで対称
(P13 演習3)
離散時間信号の振幅スペクトル
の周波数領域から、アナログ信号の振幅
スペクトルが完全に復元可能
X D  
s
s
s
s

アナログ信号の最高角周波数
> サンプリング角周波数の1/2
アナログ信号の振幅スペクトル
max max

s
離散時間信号の-max
2 /2 ≦≦ max /2
2 s 3  s 
s
s
エイリアジング(aliasing)とナイキスト周波数
サンプリング周期 T 
1
2 f max
2 f max : ナイキスト( Nyquist)周波数
1
: ナイキスト(Nyquist)間隔
2 f max
31
(補足) フィルタによるエリアジング誤差の低減方法
原則: 広い周波数帯域のノイズが含まれているアナログ信号を
サンプリングする場合、高周波成分の情報はある程度捨て
ても、所定の周波数成分までは極力忠実に解析する。
方法
1.
解析周波数帯域の上限周波数 fc を設定
2.
カットオフ周波数 fc のアナログ低域通過(ローパス)フィルタ
を用いて、アナログ信号の高周波領域を削除。
3.
2 fc 以上のサンプリング周波数を用いて、信号のサンプリン
グを実施
例: CDオーディオ信号では、サンプリング前に fc=20kHz の
カットオフ周波数をもつローパスフィルタを通過させる。
33
離散時間逆フーリエ変換
離散時間フーリエ変換の性質
(discrete-time inverse Fourier transform)
離散時間信号 xnT のフーリエ変換 X D  
X D   

 xnT  e  j nT

X() = X(+ns)
(3.4)
n  

T : サンプリング周期
X D  の逆フーリエ変換
xnT  
s
1
s
2s X D   e


jnT
基本的性質: フーリエスペクトルの周期性
d (3.22)


2
線形性
相似性(時間軸スケーリング)
推移特性
パーセバルの定理
たたみ込み定理
 s  2 / T : サンプリング角周波数
34
離散時間フーリエ変換の性質 ー相似性ー
離散時間フーリエ変換の性質 ー線形性ー
F ax1 nT   bx2 nT  

離散時間フーリエ逆変換式(3.18)より
1 s / 2
jnT
xnT  
 X D   e d

s
 ax1 nT   bx2 nT  e  jnT

n  
n  


n  
n  
 ax1 nT  e  jnT   bx2 nT  e  jnT
a
 s / 2
上式で時間軸をa倍  サンプリング周期Tがa倍 
n  

35
 x1 nT  e  jnT  b  x2 nT  e  jnT
 aF x1 nT   bF x2 nT 
36
サンプリング角周波数 1 / a倍,よって s   s / a とおくと
 xanT  
1
 s
s / 2 a
 / 2a X D   e
j anT 
d 
s
 
  a の変数変換により, X D    X D  ,  s   s / a, d  ad  a
 a s / 2 1
   jnT
d a  0 
  s / 2 a X D  a  e
 
よって xanT    s
 s / 2 1
    jnT
a
XD
d a  0 
e

 s s / 2 a
 a 
 
よって、上式の関係より F xanT   X D  
a
   
 F -1  X D   
  a 
37
離散時間フーリエ変換の性質 ー推移特性ー
離散時間フーリエ変換の性質 ーパーセバルの定理ー
時刻kTだけシフトした信号の離散時間フーリエスペクトルは、

F xnT  kT  
周波数領域での信号のエネルギーより、
1 s / 2
 xnT  kT e  jnT
s
n  

s
/2
*
  d 
X D   X D
n  k  nの変数変換より、

F xnT  kT  
 xnT e

 j n k T
e
e
 jkT

 xnT e

1
s

n  
 /2
*
 e  jnT d 
xnT  s
XD

 s / 2

ここで、離散時間逆フーリエ変換から、
n 
 jkT
 *
1 s / 2  
  d
xnT e  jnT  X D



 s s / 2 n  

1 s / 2
jnT
s
n 

s
/2
1 s / 2
X D  
s

s
/2
*
 e  jnT d  x* nT  なので
XD
*
  d 
X D   X D

 xnT  x* nT 
n  
38
離散時間フーリエ変換の性質 ーたたみ込み定理ー
  

 

F   x1 kT x2 nT  kT      x1 kT x2 nT  kT  e  jnT

k  
 n    k  




  x1 kT e  jkT   x2 nT  kT e  j nT  kT  
n  

 k  
n  k  nの変数変換を適用し、
39
離散時間フーリエ変換の性質(まとめ)
1. 線形性 : F ax1 nT   bx2 nT   aF x1 nT   bF x2 nT 
 
2. 相似性(時間軸スケーリング):F xanT   X  
a
3. 推移特性(時間シフト) : F xnT  kT   X  e  jkT
4. パーセバルの定理 :


 

F   x1 kT x2 nT  kT    x1 kT e  jkT  x2 nT e  jnT
n  
k  
 k  
 X 1D    X 2 D  

1
n  
s
 xnT x * nT  
s s / 2 X   X *  d
 /2

 
5. たたみ込み定理 : F   x1 kT x2 nT  kT   X 1  X 2  

k  
同様に、周波数領域でのたたみ込み定理もなりたつ。
40
41
「エイリアシング」 (P30)
Xa(2f)
本日の演習問題
アナログ信号x(t)のフーリエスペクトル
Xa(2f ) が,周波数-fc ~ fc で左図のよう
な分布を持つものとする.
この時x(t)を,サンプリング間隔

1
3 fc
2
( B) T2 
3 fc
( A) T1 
fc

fc
f
でサンプリングした時の離散信号x(nT)に
ついて,次の問いに答えよ.
(1) (A)と(B)の各々について, x(nT)のフーリエ変換の概形を示せ.
(2) (A)と(B)の各々について,エイリアシングの有無を述べよ.
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中間試験
日時:11/10(木)
問題数: 3問
試験範囲: 第1-3章
(アナログ信号とディジタル信号,
フーリエ変換,
離散時間フーリエ変換,)
持ち込み不可
成績評価に反映
無断欠席者は,単位評価せず.
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