開業よもやま話 - 山形県医師会

36
山形県医師会会報 平成28年10月 第782号
開業よもやま話
山形県医師会理事 関 根 智 久
開業して早20年近くたちますが、これまで少しばかり面白い経験をしたので列挙したいと思います。
陰 まず薬のことから。座薬を処方した少し年老いた患者さんが語ったこと「先生。あの薬飲みにく
いね。どうして正座して飲まないといけなのかね?」何も起こらなかったのはよかったけれど、ま
さか座薬を座って服用したとは思いませんでした。
隠 これまた薬の話ですが、目の不自由な患者さんがPTPシートに入れたまま服用して食道につかえ
て内視鏡で無事に取れたお話し。あるもんですね。こういうことって。
韻 先生の顔見ただけで病気が治ってしまうようで、薬はいりませんよ。と嬉しいような嬉しくない
ような患者さんが時折います。そういう患者さんに私の写真(
ブロマイド)
をあげて、いつか往診に
行ったら、仏壇に私の写真が飾ってました。
吋 よく聞かれる質問にサプリメントのことがありますが、皆高価なサプリメントを飲んでいます。
私はいつもこう答えます。皆さん10円、100円では買わないでしょ。それに名前が効きそうなもの
や限定されたり有名人が服用して効果あることにとらわれて手を出してしまうでしょ。きっと原価
は驚くほど安いもなのでしょうね。そっちのビジネスのほうが医者よりいいかもしれませんね。
右 私は外科医である。其れがどうしたと言えばどうしたものでもないが、開業する時には看板に変
な誤解をうけないように内科、外科、
、とするのがほとんどです。患者さんたちは外科って内科で
きるのか?と聞くものも多い。内科から手術をたのまれれば改めて検査をしなおすし、外科は内科
の下請けでもないと説明していますが患者さんからしてみれば兎に角、内科であれ外科であり治し
てくれればいいのです。
まだまだありますが、これくらいにしておきます。おあとがよろしいようで、
、
。