第6章 (2) 独立語 文の 部分には、この ほかに 独立語が あります。 独立語は、ほかの 文の 部分の あらわす ことがらを ではなく、ほかの 部分と 直接に むすびついて いない ・ くわしく 説明する 文の 部分です。 もの まえに ある 文との 関係を あらわす 独立語 (接続詞) まえに ある 文との 関係を あらわす 独立語は 接続詞で つくられます。 また、ふたつ以上の たんごで この ような 独立語に なる ものが あります。 (1)つづきで ある ・ はいって 桜井先生が ことを おろして くれた。 ・ どうした はずみだったか、上に のって いた 金ちゃんが された。そして、こんどは 丑が 上に なった。 ・ おじいさんと おばあさんは 子ねこを うちの なかに つれて いきました。 それから、おばあさんは ねこを おゆで あらって やりました。 ・ おとうさんは なにも いわずに 汽車に ら、10年ちかい 月日が たちました。 ・ ユミ子の たかい 声が コスモスの なかから シンの 音が しばらく やみました。 はねかえ いって しまいました。それか きこえて きました。すると、ミ ・ 8月16日、くさかりの あとで とうもろこしを たべて ゃんの 妹の なおちゃんが せどから はいって きた。 いた。そしたら、源ち ・ おれは ビクビクして 戸口に って 大きな 声で いった。 ・ その とき、兵十は ふと ったでは ありませんか。 顔を 立って のって みごとに いた。そしたら、とうちゃんが あげました。と、きつねが - 77 - 家の いる ことを あらわす 草の かりかたを 教えて くれた。私は しゃくる ばかりで あった。 (・いもりは はなが ながい。しかし、目は かえるの まねした。しかし、鎌は 小さい。) なかまです。しかし、やもりは かめの なかまです。) アリは 大きさや 色や かたちが ちがうのが 日本だけで 500種類以上、世 界中には 4000種類以上も いると いわれて います。しかし、世界中の ど の アリも 足は みんな 6本です。 ・ メロスは 村の 牧人で ある。笛を ふき 羊と 悪に 対しては 人いちばい 敏感で あった。 ・ 母ガモは 勇敢に 敵に とびかかって 翼は くだかれて しまったのでした。 ・ いや、言うべき ことは 私の 心の 中に なかった れは 重い 鉄の 蓋に おさえつけられて いた。 ・ 彼は 声を だして よんで みた。 「オーイ。」 すがたが こちらを やはり 誰か わからない。が、すがたは 雨に ぬれて いる。 ・ 「さっき ぼく 娘を あそんで きた。けれども、邪 すくいました。けれども、片方の わけでは ない。だが、そ ふりむいた。 ころんだの。だけど、なかなかったよ。」 ・ おかあさんは ユミ子を あやしつづけました。それでも、ユミ子は きだして しまいました。 ・ 女の 子は 足も あたためたいと えて しまいました。 ・ 青おには わざと ひたいを 柱の かどに うちあてる ろが、強く うちすぎて おもわず 声を たてました。 思いました。でも、マッチの 「虎!」 なかへ それを ・ あらわす きた。そして、腰かけを 父が 泥土を (・ぞうは 独立語には (1)まえに ある 文との 関係を あらわす もの (2)はなして の きもちを あらわす もの (3)よびかけを あらわす もの (4)うけこたえ を あらわす もの (5)さけびを あらわす もの (6)のごとを 提示する も のが あります。 §11 くいちがって はい - 78 - まねを とうとう 火は すぐ 泣 消 しました。とこ (3) あれか これかの どちらかを あらわす (5) ・ もう あんなに 熟して しまって いるのに、いつまで ああして いる なんだろう。下に おちるかしら。それとも 小鳥に くわれるかしら。 ・ そうした ふたりの ことばで 私は いつか この 一家の 過去と 現在を る ことが できた。あるいは 将来もと いって よかったので ある。 ・ てんとうさんも ある ことじゃ。うらみの かかった ものは 火を よぶか。 さもなければ、水を よぶか、みとるが よい。ろくな ことには ならんから。 (4) 結果で ある ことを ある ことを あらわす ・ 沢右衛門どんが その とき きじを つかんで ひきあげました。ところが、「あ ら あら」 沢右衛門どんも おどろきました。 だって、きじは たまごを うん で いたのです。いや、うんで あたためて いたのです。 ・ 「この ねこは せかいじゅうで いちばん きれいな ねこだよ。わたしには ち ゃんと わかるんだよ。だって、わたしは ひゃっぴきの ねこ、せんびきの ねこ、 ひゃくまんびき 1おくひき 1ちょうひきの ねこを 見て きたんだからねえ。」 ・ 院長代理は うしろに くみあわせた 手を ほどき、チョッキの ポケットから とりだした 懐中時計を 見た。時計台の 大時計の 針を 気に したので ある。 なぜなら、その 大時計は つねに 進んだり おくれたりして まともに 時刻を いっこうに 示そうと しなかったからだ。 ・ クジラは さかなでは ありません。どうしてかと いうと、クジラの は あかちゃんクジラに おっぱいを のませるからです。 つもり 知 理由で おかあさん あらわす ・ ぼく(ヤマアラシ)の からだの らでも よく 見える。 ・ じつは ぼくの おかあさんには 小学校の 教師の 資格が あるんです。だから、 いなかに 帰って 先生でも する つもりだったんですけど。 (6) じつは おれは ゆうべも が つよく なったんだ。 ・ 人間は たべものを 口から とりいれます。口に いれた たべものは、歯で か み、舌で こねまわして、のどから 食道を とおして 胃に おくります。また、 舌は たべものの 味を あじわいます。 「かせぎ」は 子どもを かしこく した。すこやかに した。しなやかに さらに 人間の なかまの 心を しる ものに させた。 ・ もちを とげは うんご 黒と 白の ごちそうに まだらだ。だから、遠くか こっちには 米も ある。たまごも ある。やさいも ある。おもいさま、米の を くいに こい。そこで、私たちは 洲本へ でかけて いった。 飯 ・ どの ねこも どの ねこも ひとなめずつ っかり なくなって しまいました。 す ・ ・ おじいは 生まれながらの 大男で、力も 群を ぬきんで 強かった。彼は で 3人まえの 仕事を した。それで、彼は 農繁期に やとわれた。その りに 飯は 3人まえ くった。その ために 農閑期に なると かならず を おわれた。したがって、おじいは いつでも 腹を すかして いた。 平気 かわ そこ ・ なめました。すると、水は ・ ・ - 79 - ある ことを あらわす なったんだ。それで、力 ・ 水を つけくわえで ぼくは 歴史が とても すきです。それに 地理も きらいでは した。 ありません。 五平は へとへとに つかれて しまった。山道は もはや とっぷりと 暮れて しまったのだ。しかも、五平は 今朝から 何も たべては いなかった。 集合は 朝 5時。場所は、久世駅。なお、朝飯は - 80 - 汽車の 中で くばります。 (7) いいかえで ある ことを あらわす §12 教育能力を みとめかたを あらわす 独立語 ・ 老松教師と いいますからねえ。つまり、年を 認される ような 教師ですよ。 失ったと 確 (1) ・ すでに 道化の 上手に なって いました。つまり、自分は いつのまにやら 言も ほんとうの ことを 言わない 子に なって いたのです。 一 ・ たぶん 内閣は つぶれるだろう。 ・ あれは たぶん 焼かれて ・ 兵隊たちは 考える 力を そう失して けものの ようで あった。 ・ クジャクシダの こんな 大群落は おそらく 蒜山以外では 見られないでしょう。 ・ おとうさんは ・ とって きもちや いた。いわば、それは 魚の あまさに 対する 感覚は 人間の 数十倍も は 感じない あまさも 感じるので ある。 動物園の するどい。すなわち、人間に ・ 話題を かえる ことを ・ あらわす ・ すずめの おやこは ながい あいだ ピーチク ピーチク 村長さんと 話して いましたが、これも 元気で でて きました。さて、かめさんの 番です。かめさ んは 胸が どきどきしました。 ・ 同窓の みなさん、お元気ですか。さて、今回 ついて お知らせ します。 ・ ・ そっちの ほうは 心配なさらんで また あす お会いしましょう。 昭和20年に ぼくは どうして いた? ビルマで 恩師の 還暦の おいわいの みとめかたを むかえた。ところで 君は その - 81 - おみやげを 買って きて 吉永さんの 話は、どうも ほんとみたいな くれますよ。 なりました。熊本秋子さん、彼女 気が 車夫は 雨の 中を きたんだから、10銭 まして たしは、てっきり なめられたと 思いました。 するんですがね。 くれと きりだしました。わ うちけし 陳述副詞で つくられます。 かあさんぎつねは 子ぎつねに 「けっして、こっちの おててを いいきかせました。 だしちゃ だめだよ。」 ころ ・ あらわす 独立語は きっと 手配しますから。じゃ、 ・ きもちや 思った。 会に ・ 終戦を 人たちだったんだろうと 秋ちゃん。と よぶのも もう おかしいように も たしか もう 三十に まぢかい はずだ。 (2) ください。わたしが 死んだ おりの ・ (8) おしはかり 川原を こえると すずしい 木かげが あるんだよ。それなのに、なにも て こんな ところで 休まなくても いいだろう。 とても わたしの ちからでは、あなたを ・ 彼の つかれた 目には、この しては うつらなかった。 ・ 徳子は べつに ほしかった。 夏みかんが 海まで すばらしい すきでは 風景も はこべそうに べつだん むりし ありません。 美しい ものと なかった。けれども、今は、むしょうに - 82 - (3) ・ ・ うちけし・おしはかり (6) 「気づかねえ。いま 考えると、夕方から ひそっとして いたようなんだけんどな あ。まさか よにげするなんて 思わなかったなあ。」 吉五郎さ 一家が ゆうべ 夜にげを したと いうのだ。 よもや (4) おれの 顔を わすれたりして 「どうか、いのちばかりは おたすけ ・ 「よく ・ 「そまつな ・ 「せめて おなまえだけでも ・ 「ひらに ご容赦 ・ せめて いらっしゃいました。どうぞ ものですが なにとぞ ・ がんじょうだった ・ しけんの 日が ・ ちょうど 終列車が (5) おじも とうとう いよいよ ・ 「わたしたち てるのよ。」 ・ 山の 中で ようやく 休みました。 あすに でようと あさってが ください。」 ・ 私と 正夫とは おあがりください。」 ・ また 山が ねこんで しまいました。 せまりました。 して いる ところだった。 よく 遠足なの。もう 放牧の その ための 川へ ありました。が、私は いまから 小屋が あそびに もはや テルテルぼうずを つくっ みつかりました。そこで 一行は 行きました。 あるく 力も ありません。 おおさめください。」 おきかせください。」 (7) もう もの ないだろうなあ。 ねがい ・ 時間的な 予想どおり・当然 ねがいます。」 ひとま ほしい。 ・ やっぱり て。 いくにつ なっても、子どもみたいな ・ 彼は 声を 出して よんで やはり 誰か わからない。 ところが みた。 「オーイ。」 すがたが あるんだなあ。人間っ こちらを ふりむいた。 にかよい ・ 雨は ま横から 石つぶての ように の 中に まきこまれた ようです。 ・ 山も 野原も 畑も たんぼも みんな まっ白な 雪に おおわれて います。そ の まんなかに ぽつんと 小さな 村。ちょうど だれかの 忘れものみたいな-。 ・ 病院の 玄関から いかにも 代表者らしい ような やせた 男が 出て きた。 ・ その くさの いました。 あいだに 小さい たたきつけて ねこが - 83 - 黒の いっぴき きます。まるで 背広に さも 身を 大海の 固めた こわそうに 波 鶴の ・ あんのじょう ・ 祖母からの (8) 庄太の 竹馬は かたみわけの とき 5歩も 歩かぬ あき子は うちに とうぜん こわれて しまった。 たちあうべきだった。 評価的態度 ・ カーバイトの 光に てらされた こまもの屋の 店先は ほんとうに ・ 「こんやは もも太郎さんの おはなしで いいでしょう。」 と いっても ききいれません。ほんとうに こまった ぼうやでした。 すわって - 84 - 美しい。 ・ 志郎は にこにこして いました。でも、いよいよ 出発の の 前で さすがに さみしそうな 顔を しました。 なると、ノブコ ・ 天体から やって くるのは、光だけでは ありません。なるほど 星や 太陽は 光って います。その ため、私たちも これを 見る ことが できます。しかし、 太陽は 光だけでなく 熱も われわれに あたえて くれます。 ・ 外では ゴウゴウと 風と 雨が うなって いたが、あなの 中は しーんと 静 まりかえって いました。ふしぎに 風も 雨も ふきこんでは きませんでした。 ・ 「そんな ないか。」 「…その ほか いろいろな 鳥が 次から 次に とびこんで きて 室いっぱい に ならびました。ふしぎな ことには どれも みな だまってるんです。」 ・ 注意ぶかい 光次郎は 何ひとつ 見のがさない。もちろん、天候の うごきを 観察して ぴたりと あてた。 おとうさんは 建築現場の 足場から あやまって さいわい けがは ありませんでした。 ・ ・ ・ ・ この 年、猛威を れて いるのだ。 ・ サンショウ谷の い。 (9) 特別で ふるった 方まで ある 悪質の 上って ことを 足を スペイン風邪に みよう。案外 早く 日に ものの見事に 荷が 彼は できるかも しれな あらわす ・ 現場で 小鳥の さえずる 時刻や ようすを 記録するのです。特に、はじめて きこえて くる 鳥の 声には 注意しました。 ・ その 晩は 風の ない おだやかな 晩だったので、谷の なかは どこも と しずまりかえって いました。ただ 道に そって 流れて いる 川の けが さらさらと きこえるのです。 (10) ・ 確認を 調理場は 「田舎医者診断表」は とりわけ だめだ。げんに 興味深く 「きみ、行くか。」「もちろん 一面に おいて 楡病院の - 85 - 中心で ちゃんと 書いて あるじゃ 変化も 雲の 行くさ。」 (11) その他 ・ この 間の 記録の とれて いない ことが らわして いるとも いえるでしょう。 ・ なにしろ はたちの いたんですからー。 ・ 米俵は おとなにも 重すぎた。まして しろものでは なかった。 ・ あすの 会は かねて お知らせしました め 再度 お知らせいたします。 ぼくが 餞別だけで かえって その 200円ばかり 子どもの しん 音だ 拝見しました。 あらわす たしかに ここに やら 川村多実二先生は 小鳥の 研究と 保護の ために つくして こられた。特に、 小鳥の さえずりに 興味を もたれた。そして、その 歌の 構成を 分析された のだった。 12月9日号の いっても ふみはずしました。でも、 ・ ・ こと あった。 - 86 - 信一の ように、3時から 間の ポケットに 手に 事情を あ 入れて おえるような 開かれます。念のた §13 よびかけを あらわす 独立語 §14 よびかけを あらわす 独立語は はだか格の ついた かたちで つくられます。 名詞や それに 「や」「よ」が ・ ・ 「文春ちゃん、よく ・ 「さあ、京子さん、立って うけこたえを あらわす 独立語 うけこたえを あらわす つくられます。 独立語は うけこたえを 「みなさんは、なしの はえて います。」 木を 見た ことが あらわす 感動詞に ありますか。」「はい、山に よって いっぱい ふるなあ。」 ・ 「しの、下ばかり みて なに してる。」 「はい、こおろぎが ないて いるんです。」 ごらんなさい。」 ・ ・ 「セリヌンティウスよ、ゆるして ・ 「ばあさんや、いま くれ。」 ・ また、よびかけを あらわす 感動詞も この 独立語に はいります。 感動詞と いうのは、よびかけ、うけこたえ、さけびなど はなしての 態度だけ あらわす とくべつな 単語です。 ・ 「ねえ、ミーシャ、あなたも いっしょに ・ 「おい、鳴海、いい 衣裳が できたぞ。ほら。」 ・ 「ほーら、あっちを みて さがして ・ 「いいかい、ぼうや。」 ・ 「やあ、チビ。ほれ、かあちゃんが ・ 「さ、いこ ・ 「こら、おまえら、そんな ・ 「もしもし い ものは 日が くれちまう。」 しょんべんする かめよ、かめさんよ。せかいの ない。」 - 87 - うちで もんで ないぞ。」 おまえほど あゆみの はなしは ください。」「はい、すぐ 源氏物語に 15 さけびを でて もって まいります。」 いるのですか。」 「いいえ、平家物語です。」 びんぼうなんだね。」「うん、びんぼうなのさ。」 あらわす 独立語 さけびを あらわす 感動詞が この 独立語に なります。 くるぞ。」 いると きて 「ふうん、おじさんは § あげなさいよ。」 ごらん。」 とこへ もって ・ 「義経の 帰ったよ。」 いこ。ぐずぐずして 「水を のろ ・ ああ、海が こいしく ・ あ、おとうさんは ・ おお、あいつだ。あの ・ ほう、そいつは ・ あれ、まあ、よく ・ やあ、中島が ・ わあ、水草みたいだ。 なった。青い まだ 帰って 片耳の 海が みたく ないんだな。 大鹿だ。 めでたいな。 きたねえ。 みえらあ。 - 88 - なった。 § 16 ものごとを 提示する 独立語 ものごとを 提示する 独立語は 名詞の はだか格、動詞の もとに などで つくられます。 ものごとを 提示する 独立語の あとには、指示語を ふくむ 文の あって、これが 文の 中での 関係を 示すのが ふつうです。 ・ ちっそ・りんさん・カリ、これを 肥料の 三要素と なる 形 部分が いいます。 ・ 昭和20年8月15日、その 日、日本は 何年も たたかった 戦争で まけました。 ・ ツチノコ・オロチ、この 地方では 人々が おいもとめて います。 そんな - 89 - まぼろしの いきものを たくさんの
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