Page 1 所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)について (後期

ロー マ法
-
七
一 本稿 の目的
所有権保護 を めぐ る実体法 と訴訟法 の交錯
フラ ンス古法
戸
克
彦
(
後期博士課程三軍)
所有権証明 の困難性 (いわ ゆ る 「
悪魔の証明」
)綻 つめて
!
‖
判例 の評価 は 学
今 日、.
訴訟 法 上大 いに争 わ れ て いる論点 にp「
所有権取得 の来歴
説 によ って 1棟 ではな いが、 7万 p今 日 の学説 は主要事 実 説 に 立 つ
経過 は主要事実 か間接事実 か」 と 冒 問童 が紅鮭
こと でほぼ 一致 し てお- 、 これは例えば次 のよう に説 明 さ れ る 。
判例
フラ ンス民法典
一九世紀 の学説
‖
日
ロー マ法 ・フラ ンス古法
1 本稿 の目的
二
三
今 日 の学説
七三
す る。 しか し'被 告 が これを全 面的 に否認す れば 、原 告 は'所有権 を塞
被 告 が右① の要 件事 実 を そ のまま認 め るとP いわ ゆ る権利自白 が成 立
有 す る ことt等 の要件事 実 を主張 ・証 明 しなけ ればな らな い。
所有 者 であ る ことP⑨被 告 が右不動産 に つき責有 な いし所有 登記名 義 を
権訴 訟 にお いては、原告 は'請 求原 因 にお いて'① 自 己 が目的 不動産 の
不動産 所有 権 に基づ く '明渡訴訟 や移転 登記請 求訴 訟等 いわ ゆ る所有
(
2)
昌
訴訟法 の交錯
鳥
法
と
「
悪魔 の証 明」を めぐ る実体
四 結び に代 え て
‖
いわゆる 「
来歴 経過 」論 と 「悪魔 の証明」
明」
j
I 占有訴権 へ取得噂 効 '占有 ・ 登記 の推定力と 「
悪魔 の証
8
所有権 証 明 の困難性 (いわ ゆ る 「
悪魔 の証 明」) に つSて
礎
づ
r
二
ロー マ法
ロー マ法 ◎フラ ンス宙 浅
口
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dicatif,I
今 日 の所 有 権訴 訟 の原 型観 は 、 ロー マ法 の所 有 物 返 還訴 権 T
ei
- 所有物 返還訴権 r
慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
(
3)
け る取得原因 ︹
-権原 titut
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・
・
-七戸注︺事実を主
張 ・証明す る必要 が生じ'自 己が目的不動産 を原始取得 したと主張す る
張す る場合 には'前所有者 '前 々所有者 と遡 って'原始取得原因事実 に
場合 にはそ の取得原因事実 'あ る いは前主 から の伝来的な承継取得 を主
ま で遡 り'そ の原始取得者 から原告 に至 るま で の各所有権移転原因を そ
れぞ れ主張 ・証明 し て'自己 の所有権を根拠づけなけ ればならな い。
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o に遡 る ことが でき る。 ロー マにお いて所有物返還訴権 は、
m 訴訟 、更 に所有物返 還請求 に関す る方式
によ る per s
pons
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神 聖賭 金訴訟 l
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i からp古典期 における誓約
と ころ が'所有権 法を歴 史的 ・沿革的 に考察 す る者 にと って'か
かる学説 の結論 は'極 め て重大な事態 と受 け止 めら れる であ ろう。
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a」を肯 定 す るも のに他な らな
れ る 「悪魔 の証 明 pr
聖賭 金訴 訟 にお いてはう両当事者 が各 席所有権者 であ ると の主張を
書 p
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m 訴訟 へと漸次発展 し‰撃 第 一蒜
なぜ なら '右結 論 は' ロー マ法 以来 '所有権法最 大 の難問 とも評 さ
いから であ る。次 章 以 下 で詳 述 す るよう に、「
悪魔 の証明」 とは、
所有権 に つき証 明責任 を負 う当事者 が'無限 に続 -承継 取得 過程 の
(
K
よ-良 い権 利 dT
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己 の所有権 を証 明 しなけ れば ならな か った。 一方 p この訴訟 にお め
て、裁 判 官 は 、 当 事 者 の何 れ が
行な い、被 告 は'原告 の主張 を否認す るだけ で接尾-ず p遊 ん で自
証明 の論 理的な不能性 p
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litか及び実際 上 の困難性 di
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か
ヽlヽ ヽヽヽ
の故 に、必ず や敗訴 す ると いう事 理を意味 し て いた のであ- '我 が
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Wを有 し ているかを p相対的証 明 pT
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国 の学説 の多 -が考 え るような 、単な る事 実 上 の困難性 の問題 とは
により P判断 した とさ れ て い(
a).
かかる状 態 にお いて'係争物 が承継 取得 によ って取得 さ れた場合 p
これ に対 し て'後 二者 の訴訟 にお Sてはp原告 のみが自 己 の所有
(
7)
権 を証 明 し、被 告 は原則的 には これを否認す れば足り るとさ れた が、
(
4)
本稿 は、 フラ ンス法 を中 心 に、右 「
悪魔 の証 明」問題 と、それ に
捉 えられ ては いな か った 。
・占有訴権 ・取得時効 ・登記 の公信力 の制 度趣 旨な いし機能 p更 に
対す る対応 を沿革的 に概観 す るが、そ こから はう占有 の権利推定 力
は'所有 権移転方法 と証 拠方法 の表裏 1体的 な関係 や '相対的所有
原 告 は、握取行為
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cipato
i あ る いは法 廷譲 与 i
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権概念 に関 す る、非 常 乾興味深 い知見 が得 ら れ る のであ る.
だけ で足- た か、それとも前 主 ・前前主 と遡 ってそ の取得原因を誕
と いう (
古)市 民法 上 の所有権 domi ni
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m の
(
8)
取得 のため に必要 な方式 によ って係争 物を取得 した ことを証 明す る
スゾ - ンは次 のよ う 堅 言う 。「原 告 は '自 己 が係争 物を市 民法 の規
今 日 の多 - の学説 は'後者 の見解 を採 っており '例 えば 、 メ ンデ ル
明 しなけ ればならな か ったか に ついては'大 いに争 いがあ る。が'
2 プブ リキ ア・
-ナ訴権 莞 叶
訂 盲 b!
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訴訟 にお いて生ず る所有権証 明 の困難性 それ自体 を何 ら解 決す るも
(
14)
のではな か った。
右特 示命令 は、専 ら責有 の問題 を解 決す るも のに過ぎず r後 の審榛
。
者 であ- p これ に対 し てp無
3)
方式 の引渡 t
r
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i
o による取得者 pあ る いは無権利者 から の使用
も のは、上述 の (市
K 民法 上 の所有 権
と ころ で、 ロー マにお いてp本来 p所有権者 とし て取-駿 われ る
定す る方法 で取得 した ことを証 明 しなけ ればな らな いのみならず へ
mino﹄取得者 ではな いことを証明 しなければならな い
更 に、彼 の前 主 が所 有 権 者 であ る こと 、即 ち ﹃無 権利者 から の a
non do
- これ は'理論的 には、前主 から前主 へと最初 の先占者 ま で遡 る こ
とを要 求す るも のであ る。後 に この証 明を ﹃
悪魔 の証 明﹄ と呼 ぶ に
取得者 はp市民法 上 の所有権 を獲得 できず p従 ってp所有 物返還訴
(
15)
権 によ る保護 を受けら れな か った。かかる不都合 を是正 Lp右 の者
(
16)
を保護 す るた め に登場 した のがpプ プ- キ ア-ナ訴権 であ る。
点
かかる所有権証 明 の無 限連鎖 は、原 告 にと って過酷 な負 担 とな る
足 る理由 が、ま さ に存す る のであ る
この訴権 はpあ る者 が占有 を来 った場合 にp彼 が自 己よ-も相対
的 に弱 い地 位 にあ る占有者 に対 し てp擬制方式書 f
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m監野 f
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後 の取得
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時効) の要 件 を満 た した場合 には免 除 さ れ0 . 掌 らく当初 は、比
.3
較的短 い期間 で認 めら れ る この制度 によ って、当事者 の衡平 と取引
を用 いて、占有 を失 った時 点 にお いて既 に使用取得 が完成 し て めた
(
17)
と推定 な いし擬制 す るう わわ魔擬制 的 な所有物返還訴権訴訟 であ る
も のであ る が 、 しか し これ は 、原告 が使用取 得
の安全 は保 たれたと解 され る。 しか しな がら ' ロー マ社会 の発展 に
占 有 者 であ る こと P即 ち 、3:
使用 取 得 が可 能 な物 であ る
も っとも 、使用取得 の有 す るかかる困難性 を免 れるため に、原告
て「
善意 」 であ る こと、が必要 であ- p これら の要件 を充 足す る者
「正権原 」 によ って引渡 さ れた物 であ る ことP回占有 の開始 にお い
こと P㈲
従 ってpプ ブ - キア -ナ訴権 を提起 し得 るため にはp彼 が使用取得
伴 い、 この制度 の要件 は厳格 と受 け取 ら れ'使用取得 を援用 できな
(
n)
い原告 が悪魔 の証 明を免 れな いことは不 当 と感 じ ら れた であ ろう 。
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m の手続 に頼
は不動 産占有 保持 な いし回復 の特 示命 令 i
ことな く
は、使用取得 のた め に要求 さ れる期間 が完成 し て Sな - でも P使用
も っとも 、看使屑取得占有者 が この訴権 を行使 した結 果 はp相 手
取得 したも のと推定 な いし鞍刺 され、所有権 の証 明をす る
(
18)
保護 さ れた 。
そ の結 果 、占有 を回復 した当事者 は、後 の所有 物返
る こと が で(
撃
換言 す れば 、右特 示命 令 はp
-占 有者 と
還訴 権 にお いて所有権 に関 す る証 明責任 を負 わな S被 告
いう有 利 な地位 に立 つ こ上が で紅響
所有 物返還訴権 に発行す る別個 の手続 内 でp後 の本権訴 訟 におけ る
七五
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fなも のとな る。
所有権 に関す る証 明責任を転換 す る機能 を有 した のであ るO Lか LP 方 の態様 によ- p次 のような相対的 r
所有権証明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証明」
) に ついて
0
七六
(
23)
がら、実際 にはpプブリキアーサ訴権 はそ の誕明 の容易 さ故 にp帝
方 は勿論 、万人 に対 し て不可争 のも のとなるから であ るO しかしな
慶磨義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十二年度)
伺 使用取得占有者 が'市民法上 の所有権者 でも法務官法上 の所有
出
ブ ラ.
ン ス宙法
フラ ンク法
l方 ' フラ ンク ・ゲ ル マンの不動産訴訟 は、盗物取戻訴訟 の淵源
の故 に、原告 が自 己 の意思 に反 し て占有 を侵奪 きれた場合 に のみ提
(
25)
起 され、またp被 告 が自 己 の所有権 に関す る証明責任 を負 って 折た
1
どプ ブリ キア与 訴権 に取 って代わら れ雷 考 えられ て師重
有権証明が極 め て困難 にな った時 代 には、所有物返還訴権 はほとん
〇年あ るJ
Sは二〇年 へと延長 さ れp取得時効 を通じ ての所
期間 が 一
政期 には所有 物返還訴権 を回避す る方法 と し て 1駿的 紅な-、時効
権者 でもな い者 に対 し て (
即ち彼 の側ではプブリキア-ナ訴権を提起で
使用取得占有者 が、物 の占有 を回復 した兵 の所有権者 を相手 に
。
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きな岩 島 して)これを提起 した場合 ,璽 宗 勝訴 九 禦
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これを提起 した場合 p被 告 は 「正当な所有権 の抗弁
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しか Lp原告 が真 の権利者 から引渡 の方法 によ って譲 り受 け て
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i」を方式書中 に挿入 し、 これによ って被告 が捗訴する
回
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いた 場 合 、彼 は 「売 却 引 渡 再 抗 弁 r
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ae」 によ って'右 正当な所有権 の抗弁を排除す る ことができ
2
(
1)
る。
では '原告 がr法 務官 法 上 の所有権者 (
即ち'原告と同様、占有
た だ 、 こ 町訴 訟 に お いては 、次 の如 き特 異 な証 明原 則 (
セジ-潔
を央 った場合にはプブ-キ7-ナ訴権を提起し得る者)に対 し てこれを提
刷
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e(
-ゲ ヴ エー レ Gewere)の推走力)によ って優先関係 が決 せら
吊原告 ・被 告 の所有権
㈲
起 した場合 には'ど う であろうか。
これは'
旦 壷 譲渡)と、 異 な る前主 に
取 得 が同 〓削主 に由来 す る場合 (
れた.即 ち -
吊
㈲
由来す る場合 と によ って結論 が異な- ' 第 一の場合 にお いては、
3) の判断 であ る のに対 し て、 ひとたび所有 物
㈲
他方 、原告= 過去 の占有者 には、所有権取得権原 (
証書 か
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)
推定 される結果 、 この訴訟 に捗訴す る ことが でき p逆 にp畷蟻 あ る
(
26)
占有 の場合 にはp占有 の先行 す る者 、即ち原告 が優先 したo
有」である こと)を宣誓す る こと によ って、現在 の占有 から所有権 が
3: 「
占有 」対 「
占有 」 の衝突 の場合 、被告-現在 の責有者 は、自
引渡 の古 い方 へ即 ち最初 の占有者 が優先 し、 これ に対 し て、第 二
(
22)
= 「畷硫なき占
の場合 には、常 に現在 の占有者 p即ち被 告 が優 先す るとされ て いる . 己 の占有 が原告 の占有 を侵奪 したも のではな S こと (
3 小結
かようなプブ -キア-ナ訴権 と所有物返還訴権を比較 した場合 、
純理的 には'後者 に勝訴 した場合 の方 が、原告 にと っては有利な地
よ-良 い権利
対的 な
ことが認 めら れ て S(
S
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)
0
を援用 Lへ これが被告 の占有 よ-も古 い場合 には、被 告 に優先す る
(
K
位 が与 えられる0けだ し、右 にみたよう にプ プ-キ ア-ナ訴権 が相
返還訴訟手続 にお いて所有権証 明 に成功 した場合 、所有権 は、相手
0
現実
占有 が所有 物返 還訴訟中 で援用 さ れ得 るため には、 これが 〓疋期間
存続 したも のでなけ れば ならな いとされた のであり P結 局 、 この時
-
的 、後 には抽象的 な ア ンヴ エステ ィテ ユー ル i
n
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ur
e を伴 った
現時 点 の占有 は、 おそら -無価値 であ った がp㈲ それが 一年間継続
な お、 ここに いう権 原 とは' この時 代 の所有権移転方 式
引渡 t
r
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i
o であり '従 って 「二重譲渡 では'先 に traditi
o を受
ヽヽヽlヽヽヽ
(
28)
け た者 が優 先 す る (
物的訴権 の取得)
」 ︹
傍点七戸︺
。 そ れ故 、後 の所
した段階 にお いてはp
この占有 は セジ- ヌ
(
-ゲヴ エ-レ)に変 わ- p
代 の占有 にはp次 の三 つの段階 が存在 した。即 ち p裾 まず p単純 な
具備 す る ことは、同時 に所有権移転方法 に他な ら禿ず ' ここにも実
有 物 返 還訴 訟 にお いて勝 訴 でき るような証拠方法 (
権原 (
証書)
)を
当事者 はp右 セジ ー ヌの法律 上 の推定 によ ってp相手方 紅証明責任
(
33)
を転換 さ せる ことが でき た。㈲更 にp長 期間経過 した占有 の段階 に
と証 拠方法 の密着 した関係 が見 て取 れ誓
体的 な権利 の取得= 所有 物返 還訴権 の取得 の同 一性 '更 には' これ
から再付与 を行 な ってお- 、また p封建裁判所 はp所有物返還訴訟
はア ンヴ エステ ィテ ユー ルに際 し て、 一旦自 己 に土地を返還 さ せ て
これを 、所有権移転方法 と の関連 で いうならば p当初 p封建領主
お いては、取得時効 によ る所有権 それ自 体 の覆滅 不能 夜推定 を導 き p
(
34)
この場合 に のみ所有 権 の絶 対的証 明 が可能 であ ったo
を回避 す るため に、 ロー マの占有制度 に、右ゲ ヴ エー レの権利推定
一方 、中 世 ロー マ法学者 は、 ロー マ法 の 「悪魔 の証 明」 の不当性
2 中世 ロー マ法
力を導 入 した。 これは、そ の主唱者 た る モ ンぺ- エ法学校 の祖 の名
か る基盤 に基づき 、 ア ンヴ エ空 アィテ ユ- ル接p第 三者 の権利 を即
しか しな がら 二
二世紀 の終 り には、 こ
七七
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nt 地方め慣習法 に非常 に変化 した形 で受 け継 がれp これは
(
36)
後 の フラ ンス登記法 の形成 に重要 な影響 を及ぼす こと にな る.ただ p
3: 右 の如き封建時 代 の所有権移転方 式 は、ナ ンテ ィ ス マン n
a
警
4 アンシャン ・レジー ム
くな った ので臥響
後 、真 の権利者 の権利 を失権 さ せ、所有 権 を取得 さ せるも のではな
所有権 付与 を行 うよう にな- 、 ア ンヴ エステ ィチ ュー ルはpそれ以
にお いてp所有 権 の淵源 を充 分 に調査 魯確認 し て わた のであ- pか
プ ラ サ ンタ ン P
L
A
C
を 取 って、プ ラケ ンテ ィヌ ス PL
ACENTI
(
30)
NTI
N) の推 定 と呼 ば れ を が ' これ は 、被 告 の現 在 の 「畷硫 な き占
役割 は急速 に抑制 さ れ、領 主 は、第 三者 の権利 を留保 し て譲受 入 監
時 に失権 さ せ得 た のであ った。 しか しな がら p領主 と領主裁判所 の
E.
有 」 から彼 の所有 権 を推定 す ると いうも のであ- ' ここで、被 告 の
N
U
S(
占有取得 の有効 性 が立証 され れば '看推定 力 によ-彼 が勝訴 LP畷
る
。
琉 あ る占有 な らば '占有 の古 い方
- 原告 が勝訴す る上 された のであ
(
31)
封建時 代 にお いても P占有 はp依然 と し て、そ の推定 力を通 じ て
3 封建法
を免 除 す る機能 を有 」響
占有者 に本権訴 訟 におけ W.
優越 的 な地位を与 え p彼 から所 有権証 明
こで要求 さ れる責有 の内容 に つき重要 な変 化 が生 じ て いる。即 ち p
所有梅証明の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証明」
)について
一譲受人 に
七八
かよう に、 この時代 の フラ ンスにお Sて 山駿化 し た 仮 装 の引渡理
5 ポ テ ィエの見解
慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
この慣習 にお いては、ナ ンテ ィ ス マンを受けな か った第
対 し て第 二譲 受人 が対抗 し得 る に過ぎず 、先 の時 代 と同様 '領主 は
論 はp ロー マ法 の伝統通 - p前主 の無権利
の 畷 癌 を治癒 し て取得者
自 己及び他 の者 の権利を留保 し て所有権 を移転 さ せるとされた。従
不動産所有権証 明 の問題 はpよ-先窮 に浮 かび上 が ってきぬと考 え
(
た
)
。
これは'譲渡契約書及び占有取得証書 の
む準
それ故 、ポ テ ィ 蒜
こ の間童を詳解 監
証 明対象 及び証 明責任
習 て憲 。即 ち-
㈲
︹目的物︺に関 す る何 ら か の所有 権 原 ︹
売買 。贈与 こ定期金等が挙げら
へ
45)
れている--七戸注︺を主張 ・立証 しなければならな 師。
」
「
所有物返還訴訟 の原告 はp自 己 の請 求を貫徹す るため 紅は--
㈲
に権利を創設す るも のではな か ったからp土地取引 の頻繁化 紅伴 師p
って、ナ ンテ ィス マンによ る取得者 もまた '責 の権利者 から の所有
(
37)
物返還訴訟 によ る追奪 を免 れる ことは できな か った のであ る。
㈲こ
し
れ に対 し て'ブ ルター ニ ュ地方 では'公告 ba
nn
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i
s の方式
誰
によ る慣習法 が発達
公告 に対 し、利害関係人 が 一定期間内 に異議 を唱 えなければ所有物
返還訴権を失 う とす るも ので'そ の結 果 「
取得者 の権利 が後 に第 三
続 け てポ ティ エほ、原告 のみが右梅原を援用 した場合 のp原告 ◎
者 から争 わ れる余地 はな -、公告 は S
,
わば所有権 の適法性 (
1
6
g
ali
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か
)
を立証 す るも のとな嚢。即 ち p右 公 告 は,所有権 の絶対的証 明を
回
「所有 物 返 還訴訟 の被 告 た る責有者 がp自 己 の占有 が原告 の援
原 告 の権 原 は 、 そ れ のみ で彼 の請 求 を 基 礎 付 け る の に牽 分 であ
有開始 よ-育 -pしかも 、被 告 が何ら の権原も援用 しな か った場合 p
用す る権原 よ-も古 いことを証明 した場合 p--原告 が援用 した権
(
46)
原 は、そ の請求を基礎付け る のに充分 ではな い。
」
これ に対 し てp「原 告 の提 出 した権原 が、被告 たる占有者 の占
-占有者)間 の優先関係 に つめて述 べる。即ち被告 (
「
権原」対 「
占有 」
もたら し、前主以前 の権利 に関す る困難な証 明を免 除す ると いう利
点を有 した ので臥A)
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sfonr これは土地帳簿制度s
3: tかしな がら 、 これら の地方 を除 いては、 一四世紀 以降 ロー マ
ce
ir
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、即 ち 「登記 に公信力 を認 め るド イ ツ法 の登記主 義 の理論 に
(
41)
近 いも のと し て理解 しなけ ればならな い.
」
㈲
回
の引渡 、即 ち '公証人 の面前 で作成 される所有権移転証書中 に引渡
法 の引渡 理論 が次第 に 一般的 とな- 、遅 くとも l.七陛紀 には、仮装
済条項を挿入す る方法 によ る所有権移転 が 一般化 し て いる.が、右
贈与者 がp所有権者 でな いことが判 明 した場合 でも P原告 が善意 でp
右売主な いし贈与者 が自 己 に占有 を与 え る であろう所有者 であ ると
「
更 に、原告 が援用 した権原 から知 れ るp回復物 の売主な SL
の時 代 の種 々の王令及び勅令 はp公示制度 の導入 によ-隠 れた譲渡
形式 は、 ロー マ法 の伝統 に従 い、責 の権利者 によ る追奪 から 、無権
(
42)
利者 から の取得者 を保護 す るも のではな か った. これ に対 し て' こ
を排 除 しようと試 みた が、しかしPそ の実効 性 は上 がらな か っ
︿
S'
0
信じ た場合 には、原告 の権 原 は、何 ら の権原も援用 しな い被 告 に対
ゲ ル マン法的意味 にお いても
2
(5 )
あ るから '結局 、彼 の所有権
フ ラ ン ス民 法 典
は--田- マ法的意味 紅お 齢ても P
「
相対的」 であ ったと めう こと 紅
1-
概 念
∼
ついて触 れ て いるがp これは次 の二 つに分けら れ て いる.
ポ テ ィ エに示された古法以来 の相対的 処理 の原則を維持 しょうとし
しp物権 の証 明 に関 し ては何 ら の競走 も置 かれ ていな 師。立法者 はp
フラ ンス民法典 (
以下c cと略記)はp債務 の証明 に関 し ては 山三
(
53)
一五条以下 に詳解な法定証拠主義 の条文 を置 いているが p これ に対
三
かO章を改 め て考察 し てみよう。
フラ ンス民法典 の下 にお いてpかかる状 況 ほどJ
のよう に変化 した
な る 。
し ては、原告 の請求を認 める に充 分 であ る。原告 は回復物 の所有権
者 ではな く、原告 の売主な いし贈与者 が自 己 の有 しな い所有権を原
di
r
e
c
t
a
m﹄を有 きず '﹃対物プブ リキ ア-ナ
告 に移転 できな いことは真実 であ る、従 って'原告 は ﹃
対物本来訴
c
t
i
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権 a
準訴 権 a
c
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nr
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mu
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lem seu pubt
i
c
i
a
na
m﹄、即ち '上述
(
48
)
の (n. 292)
'善意 で占有す る物 の占有 を失 った者 が'権原な - し て
「
権原 」対 「
権原 」
占有す る者 に対 し て行使す る訴権 を有 i
n
(
a)
.
」
㈲
河 南権原 が同 一前主 に由来す る場合 '右前主 が 「
所有者 であ るか
た のかp 一三 一五条以下 の規定 の準用を意図 した のかpあ る わはそ
(
54)
の沈黙 は単な る傑息 の結果な のかは、結 局 、明らか ではな い。
次 いで'ポ テ ィ エは、両当事者 が共 に取得権原を援用 した場合 に
れ、 この者 から係争財産 の占有 を先 に取得 した者 が、彼 から右財産
否 かは立証 され ていな いが、 この者 が所有者 であ った ことは推定 さ
ではp取得時効 が成立 しな い場合 、裁判官 は いかな る判断 を下す
べき であろうか。証明責任 を負 う当事者 は、「
悪魔 の証明」 の故 に、
有 権 を 取 得 し た も のと看 倣 さ れ 、所 有 物 返 還訴 訟 で勝 訴 す
この点 に つき P判例 はp原告 の所有権証明 はな おも可能 であ ると
へ
55)
LP権 原 と占有 の間 にp以下 の如 き優先関係を形成 したOも っとも P
判例
①今 健紀初頭 ま で の判例 がp右優先関係を固定的 紅塵解 しp吊権 原
の衝突 では、時 間 にお いて古 S
,
方 が勝 ちp「
権原」対 「
権原」 の衝
突 では、両権原 が同 〓削主 に由来す る場合 には第 l譲受人 が勝 ち 、
て重 要 な地位 を占 め る のは権 原 と占有 であ- '「
権原」対 「
責有 」
異 な る前 主 に由来 す る場合 には責有 者 が勝 つO他方 p「正権原」 と
七九
に責有 に優越 す る完全な証明力を付与す る 一方 、㈲ 権原 のな S場合
所有権を明 の困難性 (Sわゆる 「
悪魔 の証明」
) に ついて
「
善意 」を有す る責有者 は、プ プ-キ ア-ナ訴権を行 使 し得 る ので
日
両権原 が異な る前主 に由来す る禦 口P被 告-占有者 が優 先上 紙. no
nl
i
que
t判決を下され敗訴す る のであろうか0
」ー
0所
- 以上を要す る に、ポ テ ィ エによれば 、所有物返還訴権 にお い
jb(る
0の
^5
(
60)
.
I
.
日
,
)
裁判 官 j
uge du f
ond は、当該行為 の陳述 の中 から pよ-慮 師か
me
i
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e
t
u Wを優 先 す べLと の判 例 に引 き継 がれ p ④更 紅pA事 実審
憂慮義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和六十 二年度)
には占有 の権利推定 力を承認 し て いた と解 し得 る のに対 し て'② 近
r
時 の判例 は'当事者 の援用 した権 原 ・占有 ・更 には他 の証拠 を総合
邑 eu鍾
つよ-特徴 付 け るような推定 pT
6sompi
i
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uys 望
c
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t6ri
s
か
e
s を生ず るも のを尉 酌 す る こと によ ってp彼 の確信を
とす る判 例 によ ってp権原 は事実 上 の推定
m ei
拠 の蓋然 性 に基 づき首由 に評価 し得 るとす る傾向 にあ る。
的 に判断 し てp両 当事者 の何 れが所有権者 ら し いかを '裁判 官 が証
引き出す ことが でき る
かかる事
一方 当事者 が権 原並び に責有 を援 用 した場合
こと に ついて全 く争 いはな い。
一方 当事者 が権原 を援用 Lp他方 が占 有 を援用 した場合
普 (
な いしその前主)の権原 が被 告 の占有開始 よ- も前 であ った場合 p
① 一八六 四年 以来 p判 例 は次 のような区別を し てき た。即 ち p回原
即ち 「権原 」対 「占有 」 の衝突 の場合 にも P判 例 に変化 があ る。
㈲
した場合 には、彼 が勝訴す る
原告あ る Sは被 告 がp権 原及び p彼 ま た は彼 の前主 の占有 を援用
(
62)
㈲
これも次 の二 つの場合 に分 け る ことが でき る。
2 当事者 6H 方 のみが権 原を援潤 した場合
て'裁判官 は両推定 の優越 性 を比較 衡量 す べき ことが明示き れる 紅
(
61)
至 って いる.
即 ち 「権 原」対 「
権原 」 の衝突 の場合 に ついては'判 例 は、更 に' を構 成 す る こと'また p右推定 は単純 に相殺 さ れ るも のではな - し
))
旦 両当事者が 共 に権 原を援用 した場合
このうち 、両権 原 の何 れも公示 さ れ て S
,
な い歩合
㈲ 両権 原 が同 lの前主 に由来 す る場合
次 の場合 に分 けら れる。
回
態 は、 フラ ンスの公証 人慣行 の下 では、実際 には生 じな いと考 えら
れ て いた がp しか し、近時 にな って初 め てへ これ に該 当す る極 め て
珍 し い判 例 が現 わ れ 、権 原 の古 い方 '即 ち第 一譲 受人 が優 先す ると
(
56)
された 。
I
これ に対 し てp権原 の双方 あ る いは 一方 が登記 され て いる場合
㈲
は、まさ に対抗要件 主義 の原 則 が適 用 さ れる場面 であ- 、権原 が劣
後 し ても 、最 初 に登記を 具備 した取得者 が優 先丸 5㌢
㈲ 両権原 が異な る前主 に由来 す る場合
度 は 一九〇七年 に変 更 さ れp必ず しも榛 原 の古 い方 が優先 す るわけ
る場合 、被 告
-責有者 が優先九 響
が優先 れ響 ㈲反雷 p
この場合 に関 す る判 例 には、以下 のような変遷 が見 ら れ る.即 ち 、 被 告 の占有 が畷癌 なき占有 であ っても 、軍
(
O
L
L
O
,
)
被 告 の占有 の開始 が権原 よ-前 でpか つ看占有 が畷琉 なき占有 であ
① 当初 p判 例 は、権原 の古 い方 が優 先 す ると し て いたが p⑨ こ の態
付 け るような所有権推定
:)
占 有 及び そ の他 の証 拠 を自 由 に評 価 し てr 瓜より良 いか つよ-特徴
(
65)
をなす べき と判 示す る に至 ったo
a
.
n
n
u
l
e
rp ② しか しな がら 、近時 、破蟹院 はかかる基準を捨 てp裁判官 は権原 静
ではな いとす る 一万 、両権 原 から生 じた推定 凝相殺 さ れS
そ の結 果 、援用 された原因 に関す る書 面及び状 況証拠 を掛 酌 し て決
(
59)
( -慮 S権 原 t
i
t
r
e
す べき も のとさ れたo右破穀 院 の態度 は、③ (よ
によ る取得時効 を援用 しな い限 - p原告 はそ の請求 の基礎 を証明 し
判例 が、取得時効 の成 立 しな い場合 にも P原告 に所有権証 明 の余
(
75)
地を認 めた のに対 し て、 ローラ ンは、原告 は、自 己ま た はそ 聖 別室
3 両当事者が共 に権 原を援用 しな か った場合
この場合 に判 例 は、原告 の過去 の占有 あ る いは被 告 の現在 の占有
しか しな がら 、右見解 に対 し ては、債 権関係 に関す る規定 であ る
解 は、 キ ンタ 三
お いては、 これを規定 した明文 が存在 しな いと いう点 にあり 、右見
6
7)
7
(7 )
8
(7 )
(
ユ、 た 甥及び り 志
望 つ蔓 持 ざ れ駕
ce紅
条文 な いしはそれ の規定 す る法原則 の存在 が必要 であ るがp
の場合 の当事者 に何 ら か の形 で所有権証 明 の余地を認 めるため 紅はF
そ の結 果 p被 告 の占有 が常 に優先す ると主張 した。そ の根拠 は、 こ
な け れば ならな いとす るc c 一三 一五条 の適 用 により敢訴 を免 れず p
那 (K
より良 いあ る いはより特徴 付 け るような ))占有 、即 ち取得時効
( 硫 なき占有 p
o
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ssi
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on viciかC
の要件 た る (畷
(
66)
このうち 、被 告 が取得時効 に必要 な占有 を有 し'原 告 が権原あ
当事者 が畷琉 なき占有 を援用 した場合
(
67)
ら し て判断 す る こと によ って、決 し て いる 。即 ち -
-有効 な占有 pos
s
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nu
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i
e
W であ るか否 かを 、全証拠関係 に照
㈲
回
る いは過去 の占有 に基づ -取得時効 も援用 しな か った場合 には、被
一三 一五条 鴫{
・所有権 に直 ち に適用 さ れるわけ ではな -pまた 、原
告 が優先 丸響
告を即座 に敗訴 さ せる ことはp わか にも不当な結 果を招 き p法律 が
これ に対 し て'原告 が過去 の占有 を援用 し'それが有効 、排 他
㈲
れ た 。
アプ ルト ンの見解
ことは是認登 れるpと
によ って修 正 嘉 成 さ れ駕
それ によ れば 、
c
八一
ィ エも肯定 す る ロー マ法 のプ ブ リキ ア-ナ訴権 を維持 しょうとした
cが所有権証 明 の問題 に ついて沈黙 し て いる の接、立法者 がpポ テ
張 さ れp アプ ル長
の擬制訴訟 た るプ ブ - キ ア-ナ訴権 を行使 し得 るとす る宙法 以来 の
(
81)
考 え方 であ り P uれは、 ト ロ詣 pデ 言 ント ン二 アルヴ ア ンタ (
哲
垂
(
3)
(
nQ
O
)
ル、 メ ルラ ン,ド ゥ 言 ンプ p.
言 下嘉 ﹀
f ツア ハ豊 ら 賢 豊
む しろ 、 l九世紀 にお いて有 力 であ った のは、原告 は、取得時効
2
批判 さ
上 、判 例法 の形成 によ って妥当な結 論 を導 9
(7 )
かかる結 論を 明宝 し て いる のなら とも か- p
ccが沈黙 し ている以
的 か つ充 分 に特徴 付 け るも のであ ったな らば ,原告 が優先 丈SJ.
㈲ 両当事者 とも畷痕 なき占有 を援用 しな か った場合
)) によ- '優 先関
右 そ れ自 体 では不 完 全 な占 有 を補 強 す る補充 的徴 表
いか つよ-特徴 付 け るような所有権推定
こ の場合 、裁判官 は、実質的徴表 i
ndi
c
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s mae
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S を用 いた
(
K
よ-長
係 を 決 +(
誓
一九陛紀 の学説
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か
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e とし ては、土地台帳 c
adast
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p公 租公課
(
74)
の支払 pa
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ATs)、土手 t
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R
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)
、境界標 bor
ne等 が挙
げ ら れ る。
L
T
かかる判 例 の展開 には、 一九世紀 の学説 の果 た した役割 が大き い.
1 日⋮ラ ンの見解
所有権証明 の困難性 (Sわゆる 「
悪魔 の証明」
) に ついて
憂慮義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和六十 二年度)
八二
e
n
c
espTati膏 eSと衡平 か宅 款 の見地 か
る以 上 、現実的要請 e
xi
g
ら 、原 告 が被 告 よ - も
解 によ れば 、悪魔 の証 明 によ る敗訴 と いう帰結 がp極 め て不当 であ
tr
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ur
権 利 dr
oi
「正権 原」 と 「
善意 」を要求 し て いた のに対 し て'⑨ アプ ルト ンに
てp満 足 せざ るを得 な いとさ れ F これはp責有 の所有権推定 監よ っ
た め に他 な ら な いとさ れ た が う① ロー マ法 ・古 法 ・従前 の学 説 が
いて時効 期間 が満 了す れば取得時効 が可能 な占有 、即 ち 「畷琉 なき
お いてはう悪意 あ る いは正権 原 を欠 く占有 であ っても 、現行 法 にお
てなさ れるとす る 一方 p条文 の欠紋 す る場合 にも裁判 官 は裁判 を拒
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nかr
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l に照ら し てpかかる処理 は義 軍 虹Eh
O
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pとさ れ駕 看 貫
spT訂
否す る こと が できな 3
,
とす るc c四条 のp立法 の 山蟹的精神 e
et
p
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s pO
T
b
abieS)を有 す ると の誕 明 紀よ っ
瓜
よ -良 い (
権利)また はよ-蓋然 性 空撮 折
あ った 。
責有 」ならば pプ ブ- キア -ナ訴権 を行使 し得 ると修正 さ れた ので
先 に見 たよう に、判 例 は、両当事者 が共 に権 原 を援用 しな か った
場合 、畷琉 なき占有 を有 す る者 を優 先 さ せ てお- 、 これは、そ の隈
-良 いまた はよ-蓋然 性 が高 S権利 )) の証 明 と いう当事者 間 の衡平
- にお いてはへ取得時効 の途 上 にあ る者 に これが完成 したも のと擬
へ
88)
削す るプ ブ リ キア -ナ訴権説 の処理 そ のも のであ る。 しか しな がら 、 の観 点 に立 つ相対的 な 処理 はp ロー マのプ ブ リ キア-ナ訴 権 と同 一
(
95)
の基盤 に立 つも のであ るが、 しか しな がらp こ の見解 はpプ プ - キ
判 例 は、他方 にお いてp権 原 の占有 に対 す る優越 性 を認 め て いた の
この見解 は、蓋然 性 の高 さ に基づ -推定 によ る証拠間 の相対評価
これ に対 し てはp権利 は存在 す るか しな いか の何 れか であ る
のではな く し てpr単な る証 明 の問題 」 と し て理解丸 撃
と いう点 にお いて、以後 の判 例 ・学説 に大きな影響 を与 えた がp L
ア-ナ訴権説 のよう に、 これを実体的 な権 利自体 の相対性 と捉 える
であ - 、 これ は、専 ら取得時効 の要件 であ る占有 に力点を置 - この
へ
89)
見解 と は、明ら か に理解 を異 にす る。更 に、 こ の見解 に対 し ては、
I
ロー マ法 のプ ブ リキ ア-ナ訴 権 が、東 の権利者 の権 利を失権 さ せる
r
i
か Lp
(
90)
Ne
mop
l
u
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us︰.
∀原則 の支配す る現行法 にお い
のに対 し てrA
ては これが認 めら れな いpまた、現行法 にお いては占有訴権 がプ ブ
以上 、た とえ証拠 の問題 であ る 托せよ
こで示さ れた証拠間 の相 対的評価 がp具体的 には いかな る
(
K
より慮 いまた はより蓋然 性
(
97)
と いう表 現 は相対的所有権概念 から脱却 し ておらず p
リキ ア-ナ訴権 の 「
悪魔 の証 明」救済機 能 を代替 し てお- 、従 って、
(
91)
後者 を敢 え て認 める実 益 がな いp取得時効 の擬制 であ るプ ブ - キ ア
ま た 、そ
))
-ナ訴権 を認 め るため には、そ の旨を規定 した明文 が必要 で駁 撃
エ マこ こエ九 ・レヴ イの見解
そ の 一方 p証拠間 の相対的評価 を 、所有権 それ自 体 の相対 性 の帰
i
の高 い権利
等 の批判 がな さ れた。
法理な いし法規範 に基づ -か が、何 ら示され て いな いこと に難点 が
(
98)
あ るとさ れた 。
3 才-プ リ 、 口- の見解
これ に対 し てp判 例 の処理 を原則的 に是認 し、 これ に理論的 根拠
(
93)
ロー の見解 であ った。 この見
を付与 しよう と した のがpオ-ブ - p
か か る相 対 的 な 権 原 (
証書) の証 明 力あ る いは占有 の権利 推定 カ を
れ であ- 、彼 は 、 いわ ゆ る対 人権 説 に立 ち 、物権 も また債 権 と同様 ' 全 て の事 例 に及ぼ し、理論 の統 一化 を図 ろう と意 図 した 。 そ こで、
結 であ るとす る見解 も存 在 す る。 エ マニ ュエル ・レグ ィ の見解 がそ
す る理解 の変遷 を見 る こと から p今 日 の学説 の立場 を概観 す る こと
以下 では 、右判 例 ◎学説 の整 理 も兼 ね てp責有 及び権 原 の機 能 紅関
人 に対 し て自 己 の支 配 を尊 重 す べき ことを義 務づ け る権 利 であ ると
(
99)
し っ つ、右 義 務 (
即ち物権な いし所有権)があ る者 に対 し ては肯 定 さ
にしよ う 。
事 実 か ら占有 者 を所有 権 者 であ ると 「
看徹 す 私署 蒜T
J と し て めた
Ⅷ
3 E
が r これを受 け て l
九世紀 注釈学 派 は 汚毒法 におけ るゲ ヴ エ- レの
既 にポ テ ィ エは、責有 の効 果を段階的 に論ず る 一方 p占有 と いう
1 占有
か
れ 、他 の者 に対 し ては否定 さ れ ると いう相対的 な性質 を有 し て いる
る 。
推定 力 と同様 にp占有 の効 果 を p取 得時 効 に至 るま で の時 間 の経過
これ は古着
い被 告 た る有 利 な 地位 が与 えら れp㈲有責有 が 一年 以上継 続 す ると P
即 ち '㈲現在 の占有 から所有 物 返 還訴権 にお めて証 明責 任 を負 わな
に基 づ き 「畷癌 な き占 有 」 から生ず る推憲 の諸 段階 と し て説 明 した 。
「
権 原 」 によ ってな さ れ得 ると主 張 」響
か る分析 に立 った上 で'彼 は 、右相 対的所有 権 の証 明 は、プ ブ - キ
に対 し て種 々の例外 を認 め るc cにお いても同様 であ るとす
こと は、 ロー マ法 ・古法 のみな らず 、A
Ne
mop
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is...))原則
(
00
t)
・
・
ア - ナ訴 権 説 のよ う に 「畷 成 な き 占 有 」 によ って ではな - し て'
しか しな がら 、 こ の見解 に対⊥ てはう書証 の相 対 性 は純然 た る証
拠法 上 の問 題 であ って権 利自 体 の相対 性 の問轟 ではな - 、ま た 、成
Ne
mo p
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us j
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s
i︰.
))原則 の
立要件 的 な動産 即時 取得 の原 則 を A
臥 誓
占有 の推定 力 と証 明責 任
如 くP
これ が取得時効 であ
ccはp 二二一五条 で債務 に関す る証明責任を規定 し て 折る
まず 、右占有 の推定 力 の第 一の効 果 に ついて見 てみよう 。先述 の
㈲
るPと いう ので
覆滅 不能 とな り 、所 有権 を絶 対的 に証 明す る。
〇年 以上継続 す るとP看推定 は
訴権 によ って保護 さ れる。㈲更 に 一
支配 す る不 動産 領 域 にそ のま ま適 用 す る こと は でき な い'あ る いはp 所 有権 に関 す る覆 滅 可 能 な法 律 上 の推定 カ が与 えら れ p
今 日 の学説
権 原 が援 用 さ れ て いな い場合 にも更 に占有 を掛 酌す る判 例 の態度 に
潤
( )
逆 ら うも のであ る 、等 の批判 の他 に、それ の依拠 す る対 人権 説 の前
(
潤)
提自 体 に根本 的 な疑 問 が提起 さ れた 。
侍
吊
以 上概 観 し てき た よう に、 l九世紀 におけ る判 例 は、 権 原 (
証
が、所有 権 に関 す る証 明責任 を定 めた規定 は存 在 しな いOが p判 例
㈲
な証 明力 を認 め る 一方 p 権 原 のな い場合 には占有 に法 律 上 の推定
書)に占 有 に対 す る (
あるいは権原間 の衝突 では先行する権原に)完 全
八三
は早 期 から 、自 己 の所 有権 に つき証 明を怠 った原 告 を敗訴 さ せ てき
旧
u E
た .① そ こでp 一
九世紀 の 一部 学説 は、右判 例 の結 論 を説 明す るた
力を認 め て いたよ う に解 さ れた 。他方 、 一九健紀 の学説 の多 - は、
所有権証明の困難性 (Sわゆる 「
悪魔 の証明」
)について
慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
明文 上 、右所有権 の絶対的証明を可能 にす る の 接 、
・・
:
ji
・
:
I
畷琉 なき占有 の覆滅 不能な法律上 の推憲を柑尊 す る 取 得 時効 のみ で
一〇 年 を 越 え る
め に、右占有 の所有権推定 の第 一命題を援用 した のであ っ た .② し
3翫 E
かしな がら p今 日 の判例 ・学説 は、所有物返還訴訟 にお いて、被告
に逃 れる ことが でき る のであ- p プラ yスの学説 は 一致 し てp これ
あ るO この制度 によ って初 め て所有権者 は 「
悪魔 の証 明」から完全
t
が消極的地位 を有 し自 己 の所有権 を証 明 しなく てもよ いのは、右占
2 権原
権利者 の 「
侵奪 を保護 す る のではな - し て、所有権者 に対 し てp披
(
Ⅲ)
の権利 の証 明を容易 にす る のであ る。
」
が取得時効 の通 常 の機能 であ ると説 くO即 ち p取得時効制度 は、無
n
c
G
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有 の推定 力 の故 ではな -'「
証 明責任原告 にあ- a
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or
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ー レの推定力 やプ ラケ ンテ ィヌスの推定 のよう に'被 告-占有者 の
pr
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o」 の 一般 原 則 によ るも のであ- '従 って、原告 は'ゲヴ エ
占有 が畷癌 あ る占有 であ る ことを証 明す るだけ では足-ず '進 ん で
蒜
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jn
自 己 の所有権 を証 明 しなければならな いとさ れ 、そ の結果 '出所有
次 にへ権原 の効力 に ついて見 てみよう。 一丸陛紀 にお 折では、所
有物返還訴訟 にお いて当事者 が榛原を援用す る ことはp 一一六五条
の契約 の相対性 に反 し許 されな Sとされた ことがあ- p これが権利
える ことは'今 日 では否定 される に至 って いる.
物返還訴訟 における被 告 の優位 と いう点を '占有 の固有 の効 果 と考
それ自体 の相対性 に結 び付 けら れ て論 じられた こともあ った が、後
この場合 にお け る当事者 の権原 の援用 は専
む しろ'右畷疲 なき占有 の推定力 は、占有訴権 と の関係 にお いて
にこの態度 は改 めら れ、
㈲ 占有 の推走力 と占有訴権
重要 な意味 を持 つ。けだ し、 この訴訟 にお いて'原告 は、自 己 の占
- 被告 の占有 が畷疲 あ る占有 であ る
有 が被 告 によ って侵奪 さ れた こと (
の下 では自 己 の所有権 は前主 の所有権 によ って基礎付 けなければな
ら証拠法 上 の問題 であ- '権利 の相対性 とは無関係 であ る ことがr
(
1-2)
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uT
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S︰ヰ
3)原則
認 められる に至 った。 しかしな がら p(
の問題 が立ち現 われ響 先 に見 たよう にp判 例 は権原を責有 そ の他
らず pそ の結 果 、取得時 効 が成 立 しな S場合 には、「
悪魔 の証 明」
し
こと)を 主張 ・立証 す れば勝訴 す るから であ- 、 フラ ンスにおけ る
ヽlヽヽヽlヽl
S
)
p本権訴訟
占有訴権 は二 年以上継続 した畷蟻 なき占有を尊重 P
の原告 に現在 の占有者 たる地位を確 保す る ことを通 じ て、後 の本権
を回避 し'あ る いは右占有訴訟 を先行 さ せる こと によ- 、 この訴訟
の証 拠資料 に対 す る優 越 性 を認 め p 一部学説 も梅原 (
証書)による
優越原則 への傾斜 と考 えられた. しか しp今 日 の判例 ・学説 にお い
全な)証 明力- 公 信力 を有 す る旨を規定 したc c 7三 四 1条 の書証
直 接 証 明を説 いて いた がp これは、債務 に関 し ては公正証書 が (
義
てはp右条文を そ のまま所有権 に準用 Lp所有権 の根拠 とし て公正
訴訟 にお いて 「
悪魔 の証明」を負 わな い被 告 たる有利な地位を付与
(
川)
す る機能を有 し ている のであ る.
かような構造を前提 にp フラ ンスの所有物返還訴訟 におけ る原告
㈲ 占有 の推定力 と取得時効
ccの
はp自 己 の所有権 に つき証明責任 を負 って いる のであ るがp
証書を提 出 しただけ で、原告を直 ち に勝訴 さ せるわけ には いかな い
(
m)
とす る点 で異論 を見 な い。他方 '右 の如き権原証書 の公示 であ る登
的評価 の原則 が適用 さ れた のは、そ のた め であ る。 しか しな がら p
的評価 がな さ れ、それ以外 の証拠資料 に関 し てのみp自由 か つ相対
いて債 務関 係 に関す る書証優越 原則 の明文 が存在す るためp議論 は
いては、 一方 にお いて古法 以来 の占有 の法律 上 の推憲 がp他方 紅お
記 も 、 フラ ンスの法制 の下 では所有権 に関 す る完全 な証 明力を有 さ
(
S)
な いとされ'学説 は'ド イ ツ法 や ー レ ンズ ・シ ステム のよう に'登
は'権原 及び占有 以外 の証拠資料 に関 し てのみ限定的 にな さ れ て わ
前 二者 が所有 権証 明を充 足 しな いことが明確 化 さ れた今 日 紅お めて
これ に引き摺 ら れた形 で展開 し て いたo権原 とお有 の国憲的 ⑳階層
記あ る いは証書 の引渡 を所有権移転 の成 立要件 と しな い限- 、不動
産所有権 の直接的 ・絶対的証 明 は不可能 i
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-e であ るtと端
(
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的 に説 く に至 って いる。
ち事実 上 の推定 と いう蓋然 性 に基づ -裁判官 の自由な 心証 形成原 則
ブ - p ロー説 によ って提 示 さ れた全証拠資料 の相対評価 の原則 、即
て適用 さ れ てくる こと にな る。かよう にし てp今 日 の学説 は、オ -
「
事実 上 の推定 」 がp権原 由占有 をも取 り込 んだ全証 拠資料 に関 し
た p自由 か つ相対的 な蓋然 性 の評価 の原則 p即 ち p所有権 に関 す る
法律 上 の推定 をもたらす わけ ではな いとされ る に至 った が'かかる
権原 (
証書)あ る いは占有 が 、所 有 権 に関 す る完全 な証 明力 な いし
を '判 例理論 におけ る固定的評価 の部 分 に ついても及ぼ しp これを
かよう に、今 日 では、 一九世紀 の判 例 ・ 一部 学説 におけ るよう に'
3 事実 上 の推定
継 し、裁判 官 は権原 ・占有 を含 めた全証拠資料 を自由 か つ相 対的 に
前提 に立 った上 で、今 日 の学説 は、オーブ -、 ロー説 を基本的 に承
よ-良 いな いしはよ-蓋然 性 の高 い権利
(
K
V
の証 明 と いう表 現 に
占有 の法律 上 の推定 、あ る いは権 原証書 の証 明力 の問題 と し てでは
3
暇的
な -、事実 上 の推定 の帰結 と結論 付 け て 折る。
た
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「
悪魔 の証明」をめぐ る実 体 法 と訴 訟 法 聖 党籍
四 結 び に代 え て
評価 す べLと し て いる。ただ 、オ ープ リP ロー説 が占有 を中 心 と し
いな か った のに対 し て、今 日 の学説 にお いては・
、 これは完全 に証 拠
お いて、古法 以来 のプ ブ - キ ア -ナ訴権 の理論 から完全 に脱却 し て
「相対的所有権 」概念 を想起 さ せる虞 れは解 消 さ れ
法 上 の問題 とさ れ、 これ によ って、例 えば レヴ イ説 が主張 す るよう
原則 の帰結 と し て生ず る 「
悪魔 の証 明」を媒 介 と した p証拠法 と実
さ てpこ のよう に見 てみると、ロー マ法 の(
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そ こで、次 には'右証 拠法領域 にお いて全証 拠資料 を参 酌 した相
は、所有 物返還訴訟 にお いて確 実 に酵訴 でき るような証 拠方法 を具
体法 の密着 した関係 に想 い妻 らざ るを得 な い.過去 の時 代 にお 折で
な 、実体法的 な
(
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17)
た。
る。再 三繰 -返 す よう に、法定証 拠主義 を原 則 とす る フラ ンスにお
八五
対的評価 を導 -ような具体的 な法理論 は何 か、と .いう点 が問蓮 とな
所有権証 明 の困難性 (いわ ゆる 「
悪魔 の証 明」) に ついて
慶磨義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
A六
(
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へ-デ マン転も 明ら か 匿し て 折る よ う 紅pそ こ紅は、
イ ェ-リ ン グ
'.
備 す る こと が、即 ち所 有権移転 方 法 に他 な らな か った.そ れ はp例
の要 件 にな る に至 ると いう 、連続 的 な段 階 が看 取 さ れ る。即 ち p①
裁判 官 の 一回的 な誕 熟評価 が次第 に類 型化 き れ p つ折紅は寒極法 上
八は )
ロー マ法 の法廷
えば 占 有 であ - (
使用取得やゲヴ エ-レの推窒力)'権 原 であ り (
裁判
の証 明 力 の尊 重 (
な いしは覆滅可能な法律上の推定)
p③ 完 全 な証 明力
全 証 拠 関 係 の自 由 評 価 (
自由心証による事業上の推定)p③特 定 の証 拠
証書 の不可争性を利用するための仮装 の所有物返還訴訟-
った 。即 ち ' (K
物 を 取 旦 屍す た め の訴 権 を有 す る者 は'物 自 体 を有
譲与やゲ ルマン法 におけるア ンヴ エスティチ ュール)'あ る いは登記 であ
体 法 上 の要件 化 の諸 段階 はp相 互 に連続 した観 念 であ ると言 わ得 る0
の付 与 (
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Lは覆滅不能な法律上 の推憲)p④ 所有 権取 得 匿関す る実
法 律 上 の推 定 (
-公倍力)を付 与 す べLと主 張 しpあ る 折は取得時
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urS) のであ- p所有 物返 還訴権 を有 し て
いる か否 か 、あ る いは行 使 し得 る か否 か が ' (
少な-とも第三者関係
(
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(I)
において)所 有 権 自 体 を有 し て いる か否 かを 決定 した のであ る 。従
の覆 滅 不能 推定 からBGB 。現行 日本 民法 の実体 法的 な要 件規 定 へ
効 制 度 や動産 の即時 取 得 が フラ ンス法 官ド イ ツ普 通 法 砂我 が旧民法
これら の制 度 の解 釈 匿おけ るP我
占有訴権 p取 得 時 効
占有 ・登記 の推定カ と 「
悪魔 の証 明 」
さ て、 か か る観 点 を踏 ま え つつ、冒頭 で提 示 した我 が国 の不動産
国
が国 に いわ ゆ る訴 訟 法説 と実体 法説 の対 立 がp現実 にはど れほど の
(
潤)
差異 を も たらす のかが 、改 め て問蓮 とさ れ る べき であ ろう。
と変 化 した経緯 を想起 す る とき P
こ こで' フラ ンスの学説 が登記 に完全 な誕 明力な わしは覆 滅 不能 な
ってへ右所有 物 返 還訴訟 にお いて、例 えばA と の間 では優 先す る が
エー レの推定 力 あ る いはプ ブ
B と の間 では劣後 す るような証 拠方法 を有 す る こと は'所有 権 そ れ
こと にな る。ゲ ヴ
リ 守 アーナ訴 権 の構 造 がま さ にそれ であ るが、先 に示 した よ う に、
自 体 の相対 性 を導 -
フラ ンスにお いて、右占有 の権 利 推定 力 及びプ ブ - キ ア-ナ訴 権 概
念 が完全 に払拭 さ れ、実 体法 におけ る所有 権 概 念 の相対 性 と訴 訟 法
におけ る証 拠 の相 対 性 と が岐 別 さ れ る には、今 世紀 の到来 を待 たな
訴 訟 の問 題 に立 ち戻 ろ う 0我 が国 に お いてp「
悪 魔 の証 明 」 イ コー
け れば な らな か った のであ る。 そ の意 味 では 、登記 によ る対 抗要 件
が p フラ ンスにお 筈 は pや はり今
の訴訟 法 学 が強 い影響 を受 け た ド イ ツ法 がp登記 の公信カ の採 用 紅
ル敗訴 と いう図式 がさ ほど強 調 さ れな か った のは、 おそら - p 日本
至 る のは、自然 な流 れ で駁 撃
主義 を純然 た る実 体 法 の問轟 と み る とき p相 対的 所有 権概 念 に立 ち
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J と唆 別 さ れた形 で の (対
K 抗 不能
世 紀 に お いてp相対 性
あ った 。
て Sたた め であ
ろ う .
(潤 )
も っとも 、我 が国 の訴訟 法 上 の通説 も P主要
よ って不動 産法 の領 域 から こ の間蓮 の生ず る余 地 を排 除 し てしま っ
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か:)概 念 を創 設 す る こと によ - p これを 回避 した ので
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一方 、所有 権 の証 明方 法 の変遷 の観 点 から これを見 る とき p既 に
け ではな-、右困難性は占有訴権 '取得時効 '占有 ・登記 の推定力
楓E
って充分救済 されると臥く0 ここに お いて問題 は'再
事案説 から生ず る所有権証明 の困難性 に全 -配慮 を示 し ていな いわ
と でもあ- pそ の動向 が注 目されるがp
間接事実 の区別 に関 し ては、近時根本的 な 疑問 が鮭起 され て折る こ
要事実説を捨 て間魔事案説を採用す る以外 に途 はな So主要事実 と
右実体法制度 の効力を強化す るかpあ る い は訴訟法領域 にお かて主
か 。
の権利推定
3)
と
こ こでは、 フラ ンス法 と同
び 、訴訟法領域 から実体法領域 へと移行す る。既 に従来 よ- '右 に
いう処理 が考 えられ てもよ Sのではな かろう
棟 の、全証拠資料 を用 いた所有権 に関す る
等 の制度 誓
挙げ た実体法上 の諸制度 の制度趣旨な いしは存在理由 と し て 「
所有
ことはp権利
者 にと っては、後 の紛争 で確 実 に勝訴 でき p権利確保を確実 紅す る
何 れ にせよ、所有権 の絶対的証 明 が できな いと いう
権証明 の困難性救済」 と いう観 点 が挙げられ ては いたが、 これ に対
岨
B円
に述 べたよう にへ これら の諸制 度 の (
更には登記の公信力も)成立 ・
例法学全集民訴法 ︹上巻︺
﹄ 一六六頁 (
昭和 四〇)p小申信幸 「
所有権
(
-) さしあた-、野田宏 「
所有権訴訟 における立証責任」兼子 山編 ﹃
実
こ こでは、登記 に公信力を相客す べ
Lとす る フラ ンスの学説 の立法的提言 がp参 照される べき であろう。
いわゆる 「
来歴経過」論 と 「
悪魔 の証 明」
昭和 四〇)p花田政道 「
所有権
的研究 ∨民事法 の諸間轟-﹄八七頁 (
訴訟 におけ る二、
二 二の間童 (
そ の こ 」近藤完爾 8浅沼武編 ﹃∧実務
事訴訟講座 ︹
第 四巻︺
﹄三八賞 (
昭和 四四)、井上繁塊 「不動産 の所有
所有権 に基づ-明渡訴訟 の間趣意」﹃
実務民
(
昭和 四〇)、伊東秀郎 「
〇玉東
訴訟 における二二 二の問題 (
そ の二)
」﹃
民事法 の諮問童-﹄ 一
もな -、占有訴権 は被 告 の侵害態様 及び提訴期間 の制限 の故 に、ま
権移転経過 の認定 と弁論主義」判夕四六五号三二頁 へ
昭和五七)pか
て」﹃
民訴判例浸策﹄七八頁 (
昭和五七)
0
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∼- 主要事実と来歴 ¢経過 紅つい
山昇 「
弁論主義違反 の有無 の基準
(
2) 井上 ・前掲注 (
7
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)二二二頁O
とを正当とする法律上 の原因」を いうが (
藤木英雄 申金子宏 車新堂孝
(
3) 我 が国 にお いて (
権
K 原 3)とは 「
ある法律行為又は事案行為をする
事者 が、 これを証 明 できず に敗訴 す る余地 は相対的 に大き いと見な
とする フラ ンス法 にお いては、右 の意味 の他 に、看原因を証明する書
昭和六二)p本稿 で間轟
司編 ﹃法律学小辞典 <増葡版 >﹄二三〇頁 (
所有権証明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の誕明」
) について
ければならな い。かかる結論 を不当 と Lp これを回避す るた め にはp
はそ の効 力 が微弱 であ るとすれば 、所有権 に つき誕 明責任 を負 う当
このよう に、 これら救済制度 が現実 に機能す る領域 が狭 -'あ る S
も のとな る. 一方 、占有 ・登記 の推定力 は'今 日 の多 - の学説 によ
潤
( )
れば '証明責任を転換 しな い、事実 上 の推定 に過ぎな いとされる O
た、取得時効 は時効期間 の存在故 に'そ の行使 は非常 に限定 された
す る諸制度 は、現実 には充分機能 し ている のであ ろうか。言 うま で
と ころ で、先 の主要事実説 が所有権証明 の困難性救済 の拠-所 と
自
いま 1度検討 し てみる必要 があ る のではな かろうか.
方法 がな いと いう こと であ る0
しかしな がら'既
′
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仲
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.
発展 に際 し ては 、「悪魔 の証 明」救 済 と の関連 を無視 できな いC右
っ た .
上
実体法 上 の諸制度 の制度趣 旨な いし存在理由 は'・
かかる観 点 から 、
し ては、必ず しも異論 がな いわけ ではな か
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慶磨義塾 大学大学院法学研究科論文集 二十 七号 (
昭和 六十 二年度 )
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説 ﹄ 一七九頁 以下 、 二 一五責 以下 (
昭和 五 四)0
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、
「した が ってp所 有 権 は 、 た ん に相対的 な権 利 であ る」 (
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法 を 検討 す る際 には '(
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(8) そ の内 容 の詳 細 に つ いてはpさ しあ た- F船 田 こ別掲 注 (
5)。四
こ の時 代 p所 有 権 は 、回盗 品 ・強奪 物 等 以外 の物 を p鋸 「正原因
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)二 二 八 頁 。 反 対 説 と P そ の評 価 に つき p
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四七)、滝 沢車 代 ﹃
物権変動 の理論 ﹄ 六五頁 以下 (
昭和 六 二)0
ンス不動産譲渡 法 の史的考察‖ 」民商 六六巻 三号 五五丸顔 以下 (
昭和
5)二 九玉東 以下 p鎌 田薫 「フラ
五 五頁 以下 、 カ ーザ ー こ削掲 注 (
い。な お' この点 は、 フラ ンス法を継 受 した我 が旧民法 '更 には現行
民法 の理解 に際 し ても '注意を払 われる べき であ る。
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こ の点 を次 のよ う に述 べる.使用 取 得 の 「効 果 は 、譲 受 人 が前 主 の
ーザ- こ別掲注 (
5)二 一
〇 l頁 以下 。吉野 こ別掲注 (5㌻ 八 四頁 はp
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義 が実体法 へ反射 さ れるとき p同規定 によ る占有 者 の地位 は何 び と に
責任 の分配 であ る。 このような -- ︹使用取得 の︺規定 の訴訟 法的意
しうる こと であ- 、またそ の効 果を保障 す る技術 は、主張責任 ⑳挙証
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t を要 しな いで単 独 でp権利主張者 の攻撃 を有効 に防御
・第 二巻 ﹄ 五 1西京 (
昭和 四 四)、吉野悟 ﹃ロー マ所有権 法史論 ﹄九
(5) 各訴訟 の内容 の詳細 に ついてはpさ しあ た- '船 田享 二 ﹃ロー マ法
頁 以下 (
昭和 四七) マック ス 。カーザ-- 柴 田光蔵 訳 ﹃ロー マ私法携
よ っても争 いえな い地位 となる.
」
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23.カ-ザー こ別掲注 (
5)二 九三頁 。
の場合 にお いても引渡 の古 い方 が優先すると の見解 p③ これとは全く
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22) も っともP この点 に ついては争 いがあ-p本文 の見解 の他p①何 れ
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.鎌田 こ別掲注 (
8)⑳七三東庄
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(-).結 局 、 ロー マには、所有物返還訴権 にお いて∼ 先占 。使用
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逆 に、何れ の場合 にお いても現在 の占有者-被告 が優先すると かう見
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6.カーずり ・前掲注 (5)・二 一七頁 。
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1
6.この特示命令 の種類及び内容 に関 し
(ほ )
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書H
N,ibid.
ては'カーザ- ・前掲注 (5)・一七〇頁以下参 照.
(1 )
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,p.
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7.
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1) G
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柑) MEND
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,OP.ci
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" p.
)
7.
取得等を通じ て
- 絶対的 に証明される市民法上 の所有権と いう絶対
る.LE
T
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RT,OP.cit.
,
p.1
8.
的所有権概念 と'プブ-キア-ナ訴権 によ って相対的 に証明される法
: 産中 に有
(
柑) 従 って'プブ-キア-ナ訴権を行使 し得 る者 は'物を (財
務官法上 の所有権 と いう相対的所有権概念 とが並存 してSた ことにな
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V者 '即ち、法務官法上 の所有権 domi
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=無方式 の引渡 tradi
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o によ-手中物を取得 した者 であ
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0,結局、
「占有 」対 「占有 」へ「梅 原」対 「占有」 の衝突 の何 れもf(
毒有 紀畷
(2)
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頁 (
昭和 六〇)
) GR
戻S
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8.
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)OP.ci
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"p
p.29
3
0.
(
25) ME
-市民法上 の所有権者)から の所有物返還訴訟
-'彼 は真 の権利者 (
って対抗 し得た) であ ったがへ これに加 え て'市民法上 の所有権者 で
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ae ettraditae」をも
に対 し て'「
売却引渡抗弁 e
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1
.藤原弘道 ﹃時効 と占有﹄ 一九六
(2) MEND
また これを援用 し得 る ことは急速 に認 めら れ、 この者 もまた '物を
あ-ながら無権利者 から取得 したため に使用取得 が認められな い者も
財産中 に有す る >)者 と呼ばれる ことにな った.更 に'握取行為 が消
(
(
蟻 のある限-)古 い方 が勝 つと いう形 でp両当事者 の何れが 瓜より慮
意味 は央 われ、後者 のみが存続 す る こと にな る
で
.
G
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戻
S
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, OP. cit"
失 し引渡 が所有権移転方法 とな った ユスティ ニアヌス帝期 には前者 の
W
い権利 S)を有す るかが- 推定 と いう手法を通じ て - 相対的 に判断
P
八九
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no 取得者
を港除 したo換言すればp無権利者 から の a non do
の手続 は'右仮装訴訟 の判決証書 の不可争軽 紅基づき、第三者 慨権利
(翁) 鎌 田 こ別掲注 (8)。八 l頁.仮装 の所有物返還訴訟 に由来する こ
訳 ﹃
ドイ ツ私法概説﹄ 1六八頁 (
昭和三六)0
0.
)
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ある.ドイ ツ法 に関 して、Gi
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、ツタイ ス
-陛慮晃志郎 ・広中俊雄
された のであ-pそ の意味紅 お いてpゲヴ エー レは 瓜相対的権利
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,pp.
2
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.カーザ- ・前掲注
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(5)二 八二頁 .吉野 こ別掲注 (
5)・l九〇頁以下o
(
17) LETORT,09.ci
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.
, p.21;ME
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,p.
1
8.カ-ザー ・
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,OP.cit.,pp.17etS.;MENDELSSOHN}09.Cit.一pp.19ets.
前掲注 (5)二 一
二四頁 、六五四- 五頁 。
(18) GR
吉野 ・前掲注 (5)二 1
〇五頁以下。
(
2) ME
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d.カーザ- ・前掲注 (
5)。一八 二] 1
1
頁.
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.OP.ci
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.
,p.22.
所有権証明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証明」
) に ついて
慶磨 義塾 大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
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p.
2
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.:.
.
.
)
三〇年 )がp次 いでp比較的早期 のう
紀 にp ロ - マの長期取得時効 (
(
3) 取得時効 の制度 は、本来ゲ ル マン法 の知 ると ころ ではな -p 一三壁
は 、 ア ンヴ エ ス テ ィ テ ユー ルによ って直 ち に真 の所 有 者
を援用 す る ことは'所有権 に関す る覆滅不能推定を導 き '真 の所有権
s
.
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p3
.
3-か.
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箪 cii.,pp.貼9 i
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〇年及び 二〇年時効 が認 め
ち にp「正榛 原 」 と 「善意 」 を要 求す る 一
do
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nus に対 抗 す る権 利 を得 た のであ- 'ア ンヴ エステ ィテ ユー ル
(
8)・六九頁 .
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HN一O
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者 から の所有物返 還訴権 を拒絶 し得 た のであ った。ME
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.
,p
p3
.415.滝 沢 ・前掲注
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,節.
35.鎌 田 こ別掲注 (
8)・r持」◎民商 六
(35) MEND
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g 効果」 と呼び 、他方 、
権 利移転
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,p.
4
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.な お'ドイ ツの学者 は' この作用を
別掲
こ
注 (
35)・「鳥」。民商 六六巻 五号 一二六頁 以下 (
昭和 四七)p滝 沢 こ別
六巻 四号 六五頁以下 (
昭和 四七)0
(36) ME
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,p.35. この慣習法 に関 し ては、鎌 田
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wirklichung効果」 と呼 ん で いる.GE
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g 効 果 」p原 告 の過去 の占有 から生ず る法 律上 の推定 を
掲注 (
8)。七 二頁 以下 に詳 し い。
こ別掲 注 (36)。 一二七頁 。更 に鎌 田教授 は、ナ ンテ ィ ス 呼ンと同様
(3) ME
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" p3
.
6.滝沢 こ別掲注 (8)。七 四頁 p鎌 田
O.
}S,
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0
3ff.,
,
,ツタイ ス こ別掲注 (
2)二 七 1頁以下.
(
3) SA
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,OP.
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一P.25.プ ラケ ンティヌ ス (一二 一
〇頃- 二 九
年 と 一日 )) の占有 には、右推定
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) )
(
鶴) ME
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N,OP.Cit.一p.
3
9.
(
3)毛 二二三1-四頁 p滝沢 こ別掲 注 (
8)や七七頁以下参 照o
(4) ME
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N,OP.
C
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t
.
. p.
38.そ の詳解 に ついては'鎌 田 こ別掲注
滝 沢 こ別掲注 (
8)・七六- 七頁 o
.
(
42) ME
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一OPI
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t. p.37.鎌 田 こ別掲注 ft36)S一二九頁以下 、
(
如) 滝沢 こ削掲注 (
8)。七五頁 。
(
亜) ME
ND
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HN,OP.ci
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.
.p.
36.
(
39) 滝 沢 こ別掲注 (
8)。七五頁 。
以下 、滝 沢 こ別掲注 (
8)。七 四頁以下 に詳 し い.
(3) 右 ブ ル タ ー ニ ュ慣習 法 に関 し ては、鎌 田 こ別掲注 (
36㌻ 二 九頁
( 4
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s Re
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t の取得 でしかな い」と指摘 される 爪
同 。一二九頁注
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e 慣 習 に つき 「これは確 定的 な権利取得 ではな -、
の adhか
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ー マ法学 」碧海純 一・伊藤正
二頃) に ついては'佐 々木有司 「
中世ロ
(26)二 九 六∼ 七頁 。も っ1
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も' ロ
己 。村 上淳 1編 ﹃
法学史 ﹄八六頁 (
昭和五 l)参 照。
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,ibid・藤原 ・前掲注
ー マ法 の 瓜何 人 も 自 己 の有 す る以 上 の権 利 を譲 渡 す る ことを 得 ず
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3) SAU
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:) の原則を
崩 し て'無権利者 から の取得を認 めるわけ には いかな か ったから、そ
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1.
こで導 入 された のは'ゲ ヴ ュー レの訴訟法的側面 のみであ った。
(32)
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.,p3
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- 被 告 ︺ の方 がよ-良 い 州n paTicau肪野,CauSa
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)) の原則 に基づ く判断 であ る」 (
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(52) 紙 面 の制 約 上 、 そ の他 の学説 を紹介 できな Soさ しあ 売り Pna
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sad rem とそ の発展的消減参 照 さ れた い .な おp好美清光 「
る財産 を 、占有 し て いな い者 によ って自 己 に売買 ・贈与 したとす る檀
原を援用 す る ことは できな いから であり 、被 告 は単 に占有 し て いると
七九頁 (
昭和三 六) は、ド イ ツ法 に関 し てp これと全 -同 一の ル- ル
特定物債権 の保護 強化 の 一断 面」 一橋大学研究年報
)p
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THIER,OP.lit..no 324.p.2)2.「けだ し'原告 は'被告 の占有す
(46
いう実質 によ って'︹そ の譲 渡 時 にお いて︺占有 し ておらず自 己 の権
◎
ことを 検 証 し て いる 。同 論 文 も 指 摘 す る よ う に
八
三 四二
法学研究三号 一
利を基礎付け る ことが できな い原告 の譲渡 人 よ-も へ所有権者 ら し い
が存 在 す る
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sad rem W の用語 は、所有権を j
u
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頁 )p フラ ンス法 にお いて A
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と推定 され るから であ る。
」
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e と呼 ぶ こと に対応 し てp他物権 た る用益権 1
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P憲期金等 の
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監
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れ ており (
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よ-弱 い物権 d
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節) PoTH IER, i
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d.「右権 原 によ って'原告あ る いはそ の前主 に目的物
92 ,
c
i
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.
, no 2 p
p.202-3.「通常 へ所有物返還訴権 は'
権を移転 さ せたと推定 す る に充 分 だ から であ る.」
(- 相対的所有棒 ) と 折う意味 にお 師でp
e
ts
.
)、用語 そ のも のを単純 に比較 す る ことは できな いがpF
e
ivi
nd㌻
この相対的規範 が ヨー ロッパ全域 を席捲 した
ことは、 おそら-疑 いあ るま い。
そ の構造 は同 一であり P
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a
t
i
o の行使可能性 の相対性
され る期間 の満 了前 に これを失 った場合 には'彼 は物 の所有 権者 では
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B) c cの下 で の所有権 証 明 の問題 を 理解 す るた め にはp フラ ン頂の法
拠 主 義 と は p 〓疋の証 明 対 象 に関 す る 証 明 手 段 な わし証 拠 方 法
定証拠主義 に ついて説 明 し ておかねばならな い。周知 のよう に法憲誕
pr
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)を予 め法定 し てお-
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ve を限定 しpそ の証明力 (証拠力 争証拠価値)叫oTee
主義を いう が、 フラ ンスにお いては、右証 明手段な わしは証拠方法 はp
物 に ついての正当な占有者 であ って、未 だ所有権者 ではな いがp これ
-も のであ る。
」
Po
THI
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R,OP.c
i
t
.
.no 326. p.213.
明 が不可能な場合 に援用 される諸事実)を用 わた誕 明手段な いし証拠
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e direete と い い、徴表 indices (= 右直接証
な SL直接証 拠 pe
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所有権証 明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証 明」) に ついて
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,
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o 327,p.213,「これ は (原
( 因 が同等 の場合 には、
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mption に分 けられp前 四着を直接証明
た侵奪者 よりも P保持 す る にふさわ し いとす る、衡平 e
qu
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e に基づ
にな る途中 にあ る者 がp彼 が占有を乗 った物を p不当 に占有 を取得 し
かかる訴権 は'﹃
プ プ- キ ア-ナ訴権 ﹄ と呼ば れ て いるが、 これ は、
対 し て、回復 をなす ことが認 めら れ て いるから であ る.
な いとは いえ'所有物返 還訴権 によ って'権原な - し て占有 す る者 に
正権原 によ ってへ無権 利 で物を占有 す る者 が'取得時効 のた め に要求
にな る途中 の者 が'占有 を失 った場合 にも認 めら れる.けだ し、善意 へ
所有権者 のみ に属す るが、しか しな がらr所有権者 ではな いが'それ
(
娼) PoTHI
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P.
ヽ
PoTHI
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,n. 325, p.213.
書証 p
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(
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)
(
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慶麿 義塾 大学 大学院法学 研究科論文集 二十 七号 (
昭和 六十 二年度 )
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e と いう.
方 法 た る推定を '間接証 明な いし間接証拠 pr
euvei
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ンを越 え る場合 には'書証 (
公 正証書 ) が証 明力 を有 し人証 は排斥 さ
債 務 の証明 に ついては証 明力 が法定 さ れ ており '訴額 が五〇〇〇 フラ
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e によ-覆滅可能な推
れ る (二 二四 1粂 )。 他 方 、 推 定 は ' 法 律 上 の推 定 pr
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).滝 沢 ・前掲 注 (
8)二 一
六七東 庄 (
8)O
いし絶対的推定 pr
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定 な いし単純推定 p
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か
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か
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agabl
e ou
る 二 つの土地を売却 した場合 であり Pそ
が'売買証書中 で境界を誤り 、あ る いは明確 にせず にp自 己 の隣接す
原自体 の有効性 の暖疎 さ故 にp機能 しな So
が境界紛争 であ ると いわれp
p.
80. ただ へ今 日 の フラ ンスにおけ る 二重譲渡紛争 の少な から ぬ事例
(5) V.parex .SAU
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る) と事 実 上 の推定 pr
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.(これは更 に反対証 明 p
ら れ '前 者 は明文 のあ る場合 (一三五〇粂 )、後者 は人証 が認 められ
ど こま で取得 した かp換 言す れば権 原自体 の有効 性 に存 す る のであ っ
(
後 述 ) におけ る原 則 を適 用 す べき も のと し て いる。MAZ
弼AUD(
H.
,
てpそれ自体 は明確 。有効 に成 立 し て いる二重契約 の優先関係を争 う
こで の対 立 はp相手 が土地を
これ は、例 えば p譲 渡 人
こ の場合 にはp不動産 公 示 の原則 は、権
る場合 にのみ (l三五三条 )証 明力を有 す る.本稿 で問轟 とな る のは、
も のではな い.従 ってp学説 は 、 こ の場合 には権 原 の不 存 在 の場合
s
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e と覆滅不能な
所
一有権 に関す る証 明力を 、権原証書 (二二四 一条 の準用 があ るならば
書証 、な いのなら推定 )あ る いは占有 (
推定 ) が有 す るかと いう点 で
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あ る. フラ ンスの法定証拠主義 に ついては'さ しあ た- '七戸 「不動
産物権変動 におけ る対抗力 の本質 」慶大院法学研究 科論文集 二三号 七
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三頁 以下 (
昭和 六 一) と同所 に掲 げ る文献参 照。
は 「所 有 権 はまず何 よりも占有 にお いてのみ存在
(5) た だ 、「時 効 」 の章 の立法 理由 の説 明 にお いて、ビ ゴ --ブ レア ム ヌ
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し、最 も古 い法原 則 は '疑 わ し い場合 には占有者 に優先権 が認 められ
-従 って、占有 は所有権 の主た る属性 であ ると同時 に証 拠 でもあ る」
る ことを求 めるも のであ る.占有 ijいう原因 が優先す る のであ る.
と述 べ ており (
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)p これが、取得時効
・前掲 注 (
2)二 八六頁 以下 p滝 沢 こ削
(
後述 ) の根拠 とさ れた ことがあ った。
こ の点 に関 し ては '藤 原
8)二 四二頁以下 に、簡明な概略 があ るO
掲注 (
(55 )
(f2)
(~)
(t8)
1938, 2, 898; Cass.
req. 17 janv. 1938, Gaz.
Gaz. Pal. 1936, 2, 353; Cass. req. 19 avr. 1937, S.
S. 1873, 1, 150; Cass. req. 22 dec, 1885, S. 1886, 1,
Cass. civ. 10 janv. 1860, D.P. 1860, 1,
II, 7842 note WEILL CA.); Cass. civ. 4 juin
D.A. 1941, 259, S. 1941, 1, 128; Cass. civ. 10
~al.
MAZEAUD, t. II, vol.2 par DE JUGLART, n" 1643, p.329; MARTY (G.) et
e
(~)
RAYNAUD (P.), Droitcivil, t. II, vol.2, 1965, n D 224, p.232; WEILL (A.),
Droit civil, Les biens, 2 ed., 1977, n? 545, p.468.
Cass. civ. 22 juin 1864, D.P. 1864, 1, 412; Aix 29 fev. et mars
1872, D.P. 1874, 2, 185; Cass. civ. 8 juil, 1874, D.P. 1874, 1, 336;
447; Cass. civ. 18 oct. 1893, S. 1896, 1, 36; Cass. req.
9 nov. 1886, D.P. 1887, 1, 246; Cass. req. 8 fev.
Paris 17 mars 1890, D.P. 1892, 2, 483; Riom 20 juin 1891, D.P. 1892,
D.P. 1898, 1, 38, S. 1898, 1, 337 note WAHL (A.); Cass. civ. 14 juin
(f:)
QMagf J)
~
(\ S \-J
Cass. req. 31 juil. 1838, S. 1839,1,783; Cass.
~~{nrr~
r ~.c~Ma garantie
~~
1905,
mars
avr. 1937,
17 janv.
;{d.ur~l(()~~~.l.[I~J ~1P\ltHll~l{()
req. 19 avr. 1937, S. 1937, 1, 368; Cass. civ. 10 mars 1953,
D.H. 1936, 377; Cass. req. 10 avr. 1937, Gaz. Pal. 37, 1, 814;
~111
janv.
~-81KQ.1[I~~~+-,l{()~~.\ltHll~l{()~t~~~SoC ass. civ. 23 dec.
Q~~0\-J1'~~~~~S~Q.1[I~~~~l{()~~.\ltHll~l{()~t~~1'
4[11'
civ. 3 juin 1981,. D. 1982, Inf. rap. 183 obs. ROBERT CA.). ~
Gaz. Pal. 1938, 2, 898; Cass. req. 28 avr. 1941, D.A. 1941, 259;
D.P. 1939, 1, 24 note DE LAGRANGE (E.); Cass.
req. 10 avr. 1937, Gaz. Pal. 1937, 1, 814; Cass. req.
1933, S. 1933, 1, 224; Cass. req. 27 mai 1936, D.H. 1936, 377;
Cass. civ. 27 mars 1929, Gaz. Pal. 1929,1,758; Cass.
S. 1896, 1, 447; Cass. civ. 18 oct. 1893, S. 1896, 1, 36.
C~)-
S. 1905, 1, 524.
2, 127; Aix 18 fev, 1892, D.P. 1892, 2, 48<1; Cass. req. 15 nov. 1897,
1904, D.P. 1905, 1, 8; Dijon 21 avr. 1905, D.P. 1907, 2, 93; Cass.
civ. 22 oct. 1906, S. 1908, 1, 329; Cass. req. 2 janv. 1907, D.P. 1907,
Cass. civ. 27. dec. 1865, D.P. 1866, 1, 5, S. 1866, 1, 205; Cass..
1, 125; Cass. civ. 9 mars 1953, Bull. civ. 1953, I, n" 91.
req. 24 oct. 1938, Gaz. Pal. 1938, 2, 898.
D
Cass. civ. 18 nov. 1964, Bull. civ. 1964, I, n D 512; Cass. civ. 24
fev. 1965, Bull. civ. 1965, I, n" 150. V MAZEAUD, t. 11, vol.2 par DE
de
S I' WS~-lRII~,..j \-J Q.1[I~ possession continue
ul11111~~] räit~t:\t~Q~~~~1' ~~~~tFmQ~SI'
<4~1' }.E-gf.~~
a titre
,..j \-J I' :!S[lI$ violence I' ~~
1921, D.P. 1925, 1, 140; Cass. req, 19 avr. 1937, D.P. 1939,
*'
Cass. civ. 3 dec. 1959, Bull. civ. 1959, I, n" 516; Cass. civ.
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Cass. civ. 10 janv. 1860, D.P. 1860, 1,74; Cass. req. 27
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1965, Bull. civ. 1965, I, n" 20.
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Cass. req. 29 mars 1933, S. 1933, 1, 224; Cass. req. 27 mai 1936,
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et non interrompue, paisible, publique, non equivoque, et
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JUGLART, n" 1643, p.330.
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(~)
*~*~+<~+<~~m~.tHa~~~~i'<.ll+--\.Juft' (~~~(+-11.t1t~)
1953, II, 7842 note WEILL CA.), Rev. trim. dr. civ. 1954, 124 obs.
SoLUS (H.); Cass. civ. 8 nov. 1954, BuB. civ. 1954, I, n° 264.
Cass.req. 5 mars 1894, S. 1898, 1, 439; Cass. req. 25 oet. 1911,
D.P. 1913, 1, 119; Cass. civ. 14 oet. 1957, Bull. civ. 1957, I, n° 368;
Cass. civ. 21 juin 1961, BuB. civ. 1961, I, n° 330.
O
VODEMELOMBE, ib·id.; LETORT, op. cit., p.99.
MOLITOR, op. ~it., n° 82, p.154. V DEOMELOMBE,
p.385.
(~)
\J So l'Q0
l111H:1111~Q1flltHtK~0$!HW\J~
1894, §200, S. 613. \J:t;!I' },j 0{::i.~~1ffi,(.w~I'
\' \J.~'\,,\~,*"~-+-~~
LINGENTHAL u. CROME (C.), Handbuch des FranzosischenCivilrechts,
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(~)
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8. Aufl., Bd. 1,
},j~:t;!I" U
(~)
},j~~~.-J\JI"~~~~~~~~0~~I"~~~~~~~W~\J~
MENDELSSOHN, op. cit., pp.57 et s.
\J .-J~""o MENDELS-
~~\,~~~I"~.W.0W~~~~I"E~~<.tIt~~~Q~~~~
~.-J ~W'*'~ ~~~.~~l'Q ~ So "":li~~*H0
MENDELSSOHN, op. cit., pp.58-9 et p.101.
SOHN, op. cit., pp.99-100.
LAURENT, t. VI, n° 156, p.212; SAUDINO, op,
SAUDINO, op. cit .• p.54; MENDELSSOHN, op, cit., p.98.
cit.,
(~)
AUBRY (C.) et RAU (C.), Cours de droit civil francais,
MENDELSSOHN, op, eit., p.98.
AUBRY et RAU. op. eit.,
AUBRY et RAU, op. cit.,
AUBRY et RAU, op. cit.,
§219, p.390.
§219, p.391 note (1).
§219, p.392 note (6).
§219, pp.390 et s.
(~)
11, 1869,
(~)
(~)
(~)
(;;)
(~)
(~)
ApPLETON, op. cit., vol.2, rr" 374 et s. pp.331 et s.
~~~
Cass. req. 22 dec. 1891, S. 1892, 1, 24, D.P. 1892, 1, 512.
XVI, n° 21. VO LETORT, op. cit., p.98; GROSSU,
VI, 0° 21. V O GROSSU,
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(~)
(~)
\J:t;!~
VI, 1878,
LAURENT (F.), Principes de droit civil Irancais, 3 e ed,
Cass. req. 28 oct, 1901, S. 1903, 1, 179.
1.
(~)
MONTAGNE, op, cit., nOS 338 et s., pp.193 et s.
n° 156; pp.211-2; n 05 159 et s., pp.216 et s.
(~)
(~)
-.NAQUET (E.), note sous Aix 29 fev. et 15 mars 1872, S. 1873, 2,
WAHL (A.), note sous Cass, req. 15 nov. 1897, S. 1898, 1, 338.
49.
GROSSU, op, cit., pp.47 et S.; SAUDINO, op, cit., pp.26 et S.;
(~)
(~)
1.
DURANTON (.{\.), Cours de droit Irancais suivant le Code civil, t.
n° 235, pp.381 et s.; De la prescription, 1. I, 1857, n° 230, p.370.
TROPLONG (R.T.), Le droit civil explique, De la vente, t. I, 1834,
MENDELSSOHN, op. cit., pp.92 et s.
(~)
(~)
(00)
IV, nOS 233 et s.,
1.
op, cit., p.105; MENDELSSOHN, op, cit., p.96.
DELVINCOURT (A.), Cours de Code civil,
op, cit ., p.105.
LETORT, op. cit., p.114; MENDELSSOHN, op. eit .• pp.l05--6.
MENDELSSOHN, op. cit., pp. 104-5.
(~)
(~)
LEVY, op, cit., nOS 68 et s., pp.120 et s. ;;;mt!ll1IDE;;,\mfIF-R
LEVY, op, cit.; nOS 65 et s., pp.114 et s.
(S;)
IX, 1852, n° 481,
sn, nOS 2 et s. VO SAUDINO, op,
1.
(~)
cit.,
jurisprudence, V O Revendication,
DEMOLOMBE (C.), Cours de Code Napoleon,
p.fil ; MENDELSSOHN, op, cit., p.96.
(§)
(&5) MERLIN (Ph. Ant. Cte.), Repertoire universei et raisonne de
(~)
る 一三 二 一条 、動産 の即時取得 (
二二七九条)及び動産 二重譲渡 (一
を規定 した 二二一九条 ' 二二二二条及び 一三 二八条 '虚偽表示 に関す
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くとも 一年以上、自己または身内 の者 による平穏 か つ容仮的 でな め占
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の占有 (
前掲注 (33))
有 を し て いた者 によ って鮭起 さ れた場合 に限りP受理きれる。
」右蘇
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節
に関 し ては、さ しあ たり 、三 ケ月章 「
占有訴訟 の現代的意義」﹃
民事
に遡 る ことができる。 フラ ンスの責有訴権 の我 が国 のそれと の相違点
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訴訟法研究 ・第三巻﹄ 二 一頁以下 (
昭和 四 一)参 照O
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5.
批判 に ついては'佐賀徹哉 「
物権 と債権 の区別 に関する 一考察」法学
論叢九八巻五号 '九九巻 l号 、二号 (
昭和五 一)参照。
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査す る フラ ンスにお いでは、かかる状況 は、現実 には稀 にしか生ぜず p
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学研究科論文集 二六号 八二- 三頁注 (
6) (
昭和 六二)参照。
(1-2) この点 に ついてはp七l
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対抗﹄ のフラ ンス法的理解」慶大院法
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であ り 、 これ は 、典 型 的 には境 界 紛 争 の事 例 であ る と いわ れ るO
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所有権証明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証明」) に つSて
即ち契約 当
慶鷹 義塾大学大学院法学研究科論文集 二十七号 (
昭和 六十 二年度)
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2.
九六
有権 」 の内容 とは別物 であり 、両者 を 一体的 に考 える論 理必然性 がな
(
119) 当事者関係 における 「所有権」 の内容 とP第三者関係 における 「所
いこと に つき 、七戸 「
不動産物権変動 におけ る意思主義 の本質 」慶大
(114) けだ しp債 務関係 にお いては'そ の効力 の及ぶ範囲-
院法学研究科論文集 二四号 一二 1東 以下 (
昭和 六 二 参 照
。
事者 間 にお いて、証拠を前 も って具備す る ことが可能 であ- 'また '
例えば 、成立要件主義を採用 したと いわれる共和麿 三年収穫月九 日
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) なき嚢的 は無効 とす る 一方 p第 三者関係 紅
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かかる状 況下 にお いては'当事者 が後 の紛争 にお いてそ の絶対的証明
力 の帰結 に甘 んじ る べき ことが正当化される。 これ に対 し て'所有物
関係を規律す るような証 拠方法を具備 し てお- ことが不可能だ から で
これを裁判 上行使 し得な いと規定 し てSるがp べ ッリ ンはp この規定
お いて、登記なき所有物返還訴権 a
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あ る.MAZ
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8.滝 沢 こ削掲 隆
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当債権者 であ る第三者 に対 し ては真 の所有 権者 とみなされる」も のど
に つき純然 たる形式的審査 に基づき公示を行 なう に過ぎず 、そ の真実
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昭和 五五)o更 にp
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」社会科学研究 (
東大)三 二巻 三号 二二∼ 三東 (
池 田恒 男 「共 和 暦 三 年 法 論国-1 革 命 期 抵 当 権 改 革 の研 究 (そ の
信力を創設す る ことを認 める こと にな るから であ る。MAN
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を所有権移転方法 とし て認 め ていた
ドイ ツの 一部 のラ ント法 がr所有物返還訴権 の譲渡 (=債権譲渡 ?)
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を与 える ことは'公示さ れた権原 から'不真 正な譲渡 の公示 による公.
性を判断 しな いフラ ンス法 の状 況下 では'不動産登記 に絶対的証明刀
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ては、滝 沢 こ別掲注 (
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始時期を確定 す る
確定する必要 はな-・
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いはずな の
に、--短期取得時効 では、責有開
にあり 'また、「採証 上 の制度 なら、責有 の始 めが何時 であ っ夜かを
と いう起草者 の説明がp単なる事実上 の困難性と受け止められる傾向
例えば 、ヴ イ ンー シャイト'デ ルンプ ルク等 の普通法学者 たちは'
登記 の対抗力 に関す る対立 に つき'七戸 ・前掲注 (5)参照.
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「悪魔 の証 明」問題及びプ プ- キア -ナ訴権 に ついて論 じ て いたし
る (
安達三季生 「
時効制度 の存在理由」ジ 且- スト増刊 ﹃
民法 の争点
効 には当 てはまるとし ても--短期時効 には当 てはまらな い」とされ
-
この点はpな おも検討 の余地がある。④登
(
昭和 六二 (一九八七)寧 l
O月二目稿)
を 、充分 に考慮す べき である0
の下 では'我 が国 で問題 とな るような登記請求訴訟 が存在 しな 師点等
法定証拠主義やp公正証書 の公示 システムであ る フラ ンスの登記制度
(
捕) 但 しpそ の際 には' フラ ンス法と日本法 の構造上 の差異- 例えば、
さ しあたりP井上 ・前掲注 T )二二二東 と同所 に掲げ る文献参照o
道雄編 ﹃
演習民法 (
総則 。物榛)﹄三九 二東 (
昭和 四六))0
過ぎな い (
例えば、神 田孝夫 「登記 の推走力」遠藤浩 ・川井健 ¢西原
見解 が存す るが'「悪魔 の証 明」救済 の観点は副次的 に主張されるに
める見解 と、国家 により公認された権利公示手段 であ る ことに求める
記 の推走力 の根拠 に関 し ては、塵 記 が実体関係を反映す る蓋然性 に求
の推走力 の系譜も窺 われp
明」を救済 しな い.しかしP現行法 にお いではドイ ツ法 のゲヴ エ- レ
占有 の推定力 は'既述 の如-p少な-とも フラ ンス法 では 「
悪魔 の証
と思 わ れ'「悪魔 の証明」救済 と必然的 に結び付-も のでは覆 いO③
またp いわゆる起算点逆算な いしは任意選択説 はp我 が国固有 の理論
難 ではな-'所有権証明 の論理的不能をも含 む ことはp既 堅 不した。
Ⅰ﹄七 B.
戻 (
昭和 六〇)
)。「悪魔 の証明」は単なる事実上 の採証 の困
ことが必要 となるから」「
消滅時効及び長期取得時
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〇〇七条 の 「過去 の占有
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ZJを有す る者 の所有物返還請求権 に関す る立法過程
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第 1草案九 四五条 、第 二草案九 1九条)からは'そ の 「立案 の動機
﹃
悪魔 の証明﹄ の緩和 であ った」 (
吉野 ・前掲注 (5)二 九九頁) こ
は、まざれもな-所有権訴訟 における (
承継取得 の場合 の) いわゆる
っいては'三藤邦彦 「一九世紀 ド イ ツ普 通法学 におけ る取得時効理
とが明らか になる.普通法下 における 「
悪魔 の証明」をめぐ る論争 に
六)参 照。
〇九頁以下.
論」学習院大学政経学部 研究年報七号 一二二頁以下注 (
2) (
昭和三
-)二
例えば 、占有 の推定力 に つき、花田 ・前掲注 (
①占有訴権 に ついては、 いわゆる本権保護請求権説 p即ち 「
本権 の
証明がしば しば困難 であ る ことからp物権的請求権 の授か に、占有 の
事実 の証明 で足りる別個 の請求権を設け'それによ って本権 の救済を
容易なら しめる」 とす る立場 に対 し てp「物権 の公示方法 (
占有 ・登
記) に権利推定 の効力が認 められ、取得時効 による証明もまた活用 し
得 る ことから'本権者 が占有 の訴を享受するとは いえへそ の固有 の存
在理由をも っぱ ら木藤 の保護 に求める ことは適 切ではな ど (
稲本洋
いる.しかし、 これら の制度 は'現実 には充分 に機能 し ている のであ
物権)
﹄ 二四二頁 (
昭和五八)
)と の批判 が加 えられ て
之助 ﹃
民法Ⅱ (
ろう か (
後述 ).⑨ 他方 、取得時効 に関し ては 「立蚕 の掬難性救済」
所有権誕明 の困難性 (いわゆる 「
悪魔 の証明」) に つめて