Page 1 しA.かいシングポジウム報告書 (1993) 伊豆・小笠原弧の火山

しん か い シ ン ポ ジウム報 告 書(1993 )
水 曜 海 山 の地 形 ・地 質 と熱 水 鉱 床
渡辺
一 樹`J 梶村
徼 ’
伊 豆 ・ 小 笠 原 弧 の 火 山 フ ロ ン ト 上 の 海 底 火山 の山 頂 部 に, 裂 在 形 成 中 の 本 絡 的 な
熟 水 鉱 床 を 発 見 し た 。「 し ん か い2090」 を 用 い た讃 査 で。 七 曜 梅 山 列 の 水 曜 梅 山 の カ
ル デ ラ 底 に お い て, 活 発 に 熱 水 を 噴 出 す る 熱 水 苞 硫 化 物 の チ 厶x 一 群 を 破 露 し た 。
チ ム s 一 と マ ウ ンド か ら 熱 水 性 縫 化 物 を, カ ル デ ラ 壁 の 麗 と 頂 鄒 で 火 山 岩 片 と 軽 石
片 を 採 取 し た 。 分 析 の 結 果, 裸 取 さ れ た岩 石 は 石 英 安 山 岩 で あ り ,カJ レク フ ル カ リ系
列 ・ 低 カ リ 安 山 岩│こ属 し て い て, 周 辺 の 海 山 を 棡 成 す る ソ レ ア イ ト 系 列 の 玄 武 岩 質
溶 岩 と は 異 な る 。 熟 水 性 磑 化 勧 中 の 飼 含 有 堡 が 高 い の が 特 徴 であ り ,10wt %1 上 の
鉱 石 が 多 い 。 こ れ は 鶏 水 が 銅 を 十 分 に 溶 解 し う る│ほど 馮 温 であ る こ とを 示 し てい る 。
金lj 最 高?lppm で あ り, 硫 化 物12 試 料 の 金 含 有 量 の 平 均 も25ppm
とい う籬 を 示 し た 。
平 均 で176ppm
で あ り, Au/ Ag比 は 平 均0. 】42と な り ,晦
≫
嗟 急 水 拡 床 産 の 硫 化 初 と し て は Au/ Ag比 が 大 きい の も 特 徹 で あ る 。
錮lj 最 高 値 で377.1ppm
Topography, Geology and Hydrothermal Deposits at Suiyo Seamount
Kazuki WATANABE"
At
the top of a seamount
discovered the modern
thermal
Tow KAJ1MURA"
on the volcanic front in l2u-Ogasawara
occurrence of hydrothermal
Arc, we
activity.The active hydro-
field with the occurrences of the sulfide mineral Stationwas discovered
by the "Shinkai
Seamounts.
2000" in
the caldera at the top of Suiyo Seamount
The volcanic rocks sampled
wall are the dacite, belonging
in Sitiyo
at the top sod the foot of the caldera
in the calc-alkaline rock series and in the low
potassium
andesites. This is in contrast So the thoieiitic basalts from
seamounts
around
Suiyo Seamount.
sulfides of the vent chimneys
Cu
The
geochemical
from this hydrothermal
contents of almost ores excel 10wt%
other
characteristic of the
field is rich in Cu. The
which suggest that the temperatOJ'e of
these hyd)*olherma! fluids is enough
high
highest Au content of sulfide sumples
is ?lppm. whose
average of 12 sumples
is 2Sppm. The highest Ag content is 33? lppm. whose
average of 12 sumples
is 170ppm.
The average Au/Ag
sulfides from
the some
to dissolve copper in them. The
ratio is 0.142, this ratio is very high for the
sea-floor hydrothermal
ore deposits.
t 1 海 上 保 安 庁 水 路 部
゛2 H
yd rog raphic Deparl ment. Maritime
Safety Agency
77
Proc. JAMSTEC
Symp, Deep Sea Res. (1993)
1 は じめ に
伊 豆 ・ 小 笠原 弧 の孀 娚 岩 と 西 之島 の間 に は。 そ
れぞ れ に 異 なっ た山 頂 の形 態を もつ 七曜 海 山 列と
分, 東鰹140度39 分に 位 置 す る 。 水 曜海 山 全 体 の
小 笠 原 ト ラ フ か ら の 高 さ は3,000m 以 上 に 達 し ,
東 西方 向 に 配 列す る山 頂 水 深1860m の 西 峰 と1,310
呼 ば れ る 海 底火 山 群 が 存 在 す る。 こ れ ら の 7つ の
n1の東峰 の 2つ の円 箘塑 火山 体 から な る。 図 1に
海 底 火山 は 北 か ら順 に日 曜 海山, 月 曜 海山, 火 曜海
示 し たよ う に 西 峰 に は長 径1.5km,
山, 水 曜 梅山, 木 曜 海 山, 金 曜海山 , 土 曜 海山 と名
い ぴつ な カ ルデ ラが 存 在 す る。 長 岡 ほ か (1991 )
付 け ら れて いる( 湯 浅,1989 )
。
はこ の地形 的 特 徴 か ら円錐 型 火 山 体 の形成 , 北 東
長 岡 ほ か(1991 )は, 水路 羃 の瀲 量鎰「 拓淬 」の
マ ルチ ナロ ーピ ー ム測深 朏 デ ー タを 用 いて , 七 曜
深 さ500m の
斜 面 の崩壊 , カ ルデ ラの形 成 と い う 活 動 史 が 読 み
取 れ るとし た。
海 山 列 の詳 細 な矗 痙 地形 解 楯 を行 ウた 。 そ の中 で
こ れまで の「 し ん か い匐00 」の 潜 航 調査 の航 跡
七 曜 海 山 列 周 辺 の 地 形・ 地 質 につ い て ,① 火 曜海
を図 2に示 す。
「 し ん か い2000 」 に よ る 潜 航 調 査
山 と 水 曜 海d」
の間 に は, 鏘捐 岩構i告鈿 がiヒ北 東
Divg562,629 ,631 で は, 水曜 海 山 の カ ルデ ラ底
南 南 西 方向 で存 在するが,地 形的 に は不明 瞭であっ
に 着 底 した 扱, そ れぞ れカ ルデ ラ の北 壁 , 東 壁 ,
た こ と 。② そ の北 側 周 辺 に は, 南 北 方向 の柮 造 的
南壁 を目 視 観 察 し た。 水 曜 海山 の カ ルデ ラ底 は水
規 制 に 伴 う南 北方向 の断 屑 崖 やテ クト ニ ッ ク ・パ
深1,370m 程度 の比 較 的 平 坦 な 砂 地 で あ り , こ の
ル ジ, ホ ル ストと 考 え ら れ る 高ま り が 発達 し て い
砂 地 の ほぽ 中 央 部に 南 北 に 細 長 く チ ムニ ー群 が存
る こ と, ③ 南 側 の水 曜, 木 畷 , 金 曜, 土曜 海 山 は
在し , チ ムs 一の密 集 地 に は 所 々で マ ウ ンド カ嘔
西之 島 ト ラフ と 小 笠 原 ト ラフ の分 水 嶺 とな っ て い
成さ れて い た。チ ムニ ー群 の外側で は リフプ ルマ ー
るこ と を指 摘 した。
ク のあ る砂 地 の緩斜 面, 巨 レ キ及び 人 頭 大 レ キの
七 曜 海山 列 の微 地 形 と噴 出 物 ,活 動 様 式, 時 代
急斜 面 , カ ルデ ラ壁 の水 深1.260∼1,050m ま で は
等を 詳 細 に 解 明 す る た め, 水 路 部 は1990 年 以 降 ,
ほと ん ど 垂 直 な 断 崖 と い っ た 構 造 と な っ て い る
「 し ん か い2000」 を 用 いて 各海 山 の 潜 航 祠 査 を 実
(図 3)
。 外輪 山 東壁 か ら南 東壁 の頂 部 は泥 の 緩 斜
施 し て きた( 長岡 ほ か,1992 )
。1991 年 に 山 頂 部
面で あ っ た のに 対 し, 北 壁及 び 南壁 の頂 部で は 比
にカ ル デ ラを 持つ 水 曜 掬 山 の 潜 航調 査 を 実施 し た
高戡 十m 程 度 の切 り 立 っ た ピ ー ク がい くつ か 存 在
朦 , そ のカ ルデ ラ底 に お いて , 活発 に 熱 水を 噴出
した。
する 熱 水 性硫 化物 のチ ムー
=一群を 発見 した( 春日 ・
加 蕕,1992a,b )
。 こ れ ま で海 底 熟 水鉱 床 は中 央 海
嶺 や 背 弧 海盆 で 発見 さ れて い た が, 伊 豆 ・小 笠 原
3 水 曜 海 山 カ ル デ ラ の 地 質
水 曜 海 山 カ ル デ ラ の ほ ぽ 中 央 部 の チ ム ニ ー群 か
弧 の よ う な 鳥弧 の火山 フ ロ;/卜 上の 海 底 火山 の カ
ら外 輪 山 に网 けて , 海 底 は順 に 熟水 噴出・変 質域,
ルデ ラ底 に, 現 在形 成 中 の本 枯 的 な 熱 水 鉱床 が 発
リッ プ ルマ ー ク のあ る 砂 の海 底 , 巨 レ キの散 在 す
見さ れ た の は初 め てで あー・た 。
る砂 の海 底, 人 頭 大 レ キに埋 めつ くさ れ た海 底 ,
1992 年7月 の「 し んか い2000 」 に よ る 潜 航 調 査
垂 直 な 岩 盤。 頂 部 で は軽 石 の レ キの 海 底 へ と 変 化
(Dj ye629∼631) に お い て, 水曜 海 山 の カ ル デ ラ
し た 。 頂 部 で 採 取 さ れ た軽 石 の レ キ は よ く 発 泡 し
の 地質 と チ ムニ ー群 の 分 布を 詳 細 に観 察 した。 さ
ら に, チ ムニ ーと マ ウ ン ドか ら 熱 水 性 硫 化 物 を。
て いて , 長石, 角 閃 石 の斑 晶 を 盒んで い た。
顕 微艢 観察 の結 果, 探 取 さ れ た軽 石 は 斜 長 石,
カ ルデ ラ壁 の麓 と 頂部 で 火山 岩片 と鰹 石 片 を 採 取
普 通 岬 石 , 紫 蘇 岬 石 , 角 閃 石 , 磁 鉄 鉱 を 含 み, 両
し た。 本 論 で は, こ れ ら の岩片 と 熱水 性 硫 化物 の
輝 石石 英 安 山 岩 質 であ る( 写 真 1 )
。 石英 安 山 岩
顕 微 鏡 観 察 結果 と IC P分 析結 果に つ い て 報告 す
質 の 軽 石 の 中 に は , 長 径l ∼2ml の 黒 色 の 捕 獲 岩 を
る。
含 む も の もあ る (写 裏 2 )
。 こ の捕硬 岩は, 斜 方
輝 石が粒 状 の か ん らん 石 を ポイ キリテ ィフ クに 包
2 フ1(曜海 山 カ ルデ ラ の地 形
水 曜梅 山 は, 伊 豆 ・ 小笠 原弧 の 孀 婦岩 と 西之島
の 間 に連 な る七 曜 海 山列 の ほぼ 中央 の北 緯28 度32
有 する か ん ら ん石 斜 方 岬 石 岩で あ る 。 こ れ ら は,
鉱 物 組織 か ら みて ホ スト の軽 石 と同 源 ( 初 期晶 出
相 )の 可 能 性 が あ る 。
尽
Proc. JAMSTEC
Symp.
Deep Sea Res.(199G )
図 1 水 曜 海 山 の 位 置 と 西 瞋 の 海 底 地 形 図
Fig. 1 Thg location of Suiyo Sesmount and lhe bath
ymetric chart of it s western lop.
句
Proc. JAMSTEC Symp. Deep S
●
a Res. <1993)
図 2 水 曜 海 山 カ ル デ ラ底 の微 地 形 と
「 し ん かい2000 」
による潜航凋査の飢跡
Fig. 2 Micro-topography in lhe caldera at Suiyo
Seamount
and track lines or sixsurveys y
b “Shinka1 2 叩O ”
図3 Dive 629 の ル ート に 沿 っ た地 質 断 面
A:軽 石.B: 砂,C :火山 角 レ キ.D :溶 岩 ,E : リッ プ ルマ ー ク,M :チ ムニ 一 一マ ウ ンド
Fig. 3 Annotated
A:Pumice.
p】・ofile】ong
a
Dive 629
B:Sand.
C ; Volcanic b
rec
c
ia,D: La
・a,E : Ripple mark.
M:Chimney
.Mound.
即
Proc. JAMSTEC Symp. Deep Sea Res.
(1993)
採 取 し た火 山 岩片 は 全岩 組成 分析 の 結 果, 石 英 関 係 し て い る可 能 性 か高 い。
安 山 岩 で あり , カ ル クア ル カ リ系 列 ・ 低 カ リ 安山
岩 に 属 し た( 表 1, 図 4)。 水 曜 海 山 周 辺 の 木 曜 洵 山, 土 曜 海山 等 がソ レア イ ト系 列 の玄 武岩 質 溶 4 水曜 海 山 カ ルデ ラ 内の 熱 水 の噴 出 活 動
水 曜 海山 カ ルデ ラ内で 活 発に 噴 出 す る熟 水 の温
岩 か ら 成 るの に 対し( 長岡 ほか,1992)。 水曜 海 山 度 は260∼311 ℃で あ った 。図 5 に示 すよ う に熱 水
が同 じ火 山 フ ロ y卜 上 に 位 置 し なが ら噴 出物 の 化 噴 出口 に発 達 す るチ ムニ ー は, カ ル デ ラの ほぼ 中
学 組成 が 異 な る こと は。 熱水 活 動の 成因 に大 きく 央 付近 に 南 北約300 譱東 西約150m の 範囲 に 数多 く
表 1 蛍 光 X 線 分 拆 に よ る 水 曜 海 山 の 火 山 岩 の 化 学 鯛l
l
Tablel Representative
che mical analysis
or volcanic rocks f
ro m Suiy 【】 & a m ount.
図 4 石 英 安 山 岩 の 化 学 組 成 ・ A F M 図 ・( Na, 0 + K 0 )・ S10 圜 ・ K 0・S101
1
1
1
窰
「aph. ( Na10 + K 20 )・SiO, g raph and KtO-SiO*
graph
図
Fig .4 A F M
about volcanic rocks r
ro m Suiyo Seamount.
町
Proc. JAMSTEC Symp.
De邨 Sea R●s. U993 )
分 布 し て い た。 チ ムニ ー の大 きさ は, カ ルデ ラ北
壁 の麓 の高 さlm 級 の もの以 外 は , 高 さ 戡 十cl 程
度 の 比較 的 小さ い もの が ほ と んど であ る(写 真 3)。
チ ムニ ー自 体は 比較 的 もろ い ので , 砕 いて 内 部 の
熱 水 の通 路 にい た る硫 化物 試 料 が採 取 で きた( 写
真 4)。
5 鉱 石の 分 析
採 取 さ れ た 試料 は X線回 折 分析 に より 鉱 物 を同
定 し, チ ムニ ー上 部 の 軟 弱 な 沈澱 物 は硬 石膏 と閃
亜 鉛 鉱 の 混 合 物, チ ムニ ー下 部の 内 壁 の自 形 の 硫
化 鉱 物 の ほ と んど が黄 銅 鉱, その 外 側の 黒 色∼ 茶
図6 チ ムニーの櫑式断面
Fig- 6 The model sectional diagram
chimney at Suiyo Seamount.
01 the
褐 色 の沈 澱 物 は 黄 銅 鉱・ 礇 石膏 ・ 閃 亜鉛 鉱 ・ 重晶
石 の 混合 物 で あ っ た(図 6, 写 真 5)。 中 で も黄 銅
紘 の 比率 が多 いの が 特徴 で あ る。 銅 の溶 解 度 は図
7 に示 す よ うに 温 度 依存 性 が高 い の で, 熟 水 が 海
底 下 で銅 を 十 分 に 溶 解し 運 搬 し う る ほど 高 温で あ
る こ とを示 し て い る。
図 5
冰 嶇 瀚 亅亅カ ル デ ラ 内 の チ ム ニ ー の 分 布
a : 熱 水 噴 出 中 の チ ム, =− , b : 活 誦 を 停 止 し た
チ ム ニ ー ,c:
マ ー カ ー プ イ ,d:
熱 水変 踰 黽
e:
リ ップ ル マ ー ク.
f : 砂 地 と 崖1 餠 晞 劭 の 境 界 線
Fig. 5 The distribution of chimneys ald
mounds ill the bottom
of the
ca 】deraat
Suiyo Seamount.
a :Acti
vechim ney , b : Dead chimney, c:
Marker buoy, d : Hydro
ation zone, e:Ripp
between sand and tal
thermal
altlr・
】
e m ark ,f:Boundary
us
図 7 硫 化鉱 物 の 溶解 度( 銅 は 黄 銅 鉱 を 示 す )
( 中 鳥,
1鬩6 より )
Fig. 7 The solubility of sulfide min
●
rals.
(Aft・r Nakajima. 1986 )
鯰
Proc. JAMSTEC Symp.
D ●lp Sea R●s.
(IS93 )
裂 2 水曜海山の岩石と硫酸塩・硫化初鉱石のICP分析結果
Table 2 ICP analysis of rocks and hydrothermal ore deposits from Suiyo Seamourit,
Proc. JAMSTEC Symp. Deep Ssa
Res.
(1993)
お
水 曜 海山 の熱 水性 鉱 床 の鉱 石 は 黄銅 鉱 の含 有率
wt % , 鉛28 ∼45,800ppm で あ っ た。 銅 の 含 有量
が 高 く, 奮片 状 また は 長 柱状 に 伸 長す る黄 銅鉱 の
隻O
wt%以 卜の もの が多 く, また 。 亜 鉛 の 含 有 丑
集 合 体 も幾 つ か採取 さ れた( 写 真 6)
。 鏡下 で は,
の訛鮫 的 多 い試 料 に, 金 銀が多 い傾向 が見 られる。
黄 銅 鉱 の粒 間 を 硬石 膏。 重晶 石, 閃 亜鉛 鉱 が充填
金 含 有 量は最 高i71ppmで あ り( 写真12), 硫 化勧12
し て い る( 写 真 7 )
。 ま た, チ ムニ ー の 黄 銅 鉱 濃
試 料 の金含 有量 の平 均 も25ppm とい う値を 示した。
集 部 の外側 に は, 閃 亜 鉛 鉱,方 鉛 鉱,重 晶 石 の卓
一 方, 銀は 最 高 値で377.1ppm,
越 す る 暗灰 色 の部分 があ る。鏡 下 の観察 か ら, 黄
あ り, これ ま で 報告さ れ た沖縄 ト ラフ 産 のも のに
鉄 鰛と 黄 銅 鉱 は自 形 か ら半 自形 で ,閃 亜 鉛 鉱 は黄
比 べて 低い 値 を 示し た。 表 3に 示し た よ う に Au
銅 鉱を 覆っ て コロフ1 − ム状 に産 するこ と が多 く
/ Ag比 は 平均10.142
とな り, 海底 熱 水 鉱 床産 の 硫
( 写 真 8. 写 裏 9 )
, こ の 鉱石 の 鉱物 の晶 出 順 序 は
化 物 と して は, Au/ Ag比 が 大 き い の も 特 徹 で
黄鉄 鉱 一黄 銅 鉱 一閃 亜 鉛 鉱・方 鉛 砿→重 晶 石 と推
平 均 で176ppm で
あ る。
定さ れ る。
カ ルデ ラの 北 西壁 の随 に近 い 緩 斜面で , やや 温
度 の 低 い230℃ の熱 水 を 噴出 し て い た チ ム ニ ー か
6 硫 化 物 鉱石 の化 学朗 成 を 支配 す る要因
につ いて ・
ら採 取さ れ た 暗 灰色 の鉱 石( 写 真10 )は, 大部 分
鹿 園(1988 )によ り まとめ ら れた黒 筵 鉱床と 海
が閃 亜 鉛鉱 と 少 量 の黄 秩 鉱と 重晶 石 から な る。閃
嶺 熟 水 性鉱 床 の元 素組 成 と, 水 曜 海山 の熱 水性 鉱
亜 鉛 鉱 と黄 鉄 鉱 は粒 状 ・ フ ラ ン ポイ ダ ル状 ・ コロ
床 の 元素組 成 の比餃 表 を 表 4に 示 す。 特 に水 曜海
フ・t − ム状 に 産 し, 重晶 石 は自 形 で柱 状 ・ 針状 に
山 の熟 水性 鉱 床 に濃 集 し た元 素として はZn, Cu.
産 す る( 写 真11 )
。
Ca, Ag. As, Au, Cd* Mn.
火山 岩片 と 硫 化物 鉱 石 につ いて は, 高 周 波誘 導
M 。, Sbが 挙
げ ら れる。 ま た,比 較 的 含 有量 の少 な い 元繁 と し
結 合プ ラ ズマ( IC P )発光 分 析 計 に より 化学 組
て はFe ,Pb ,Ni が挙 げ ら れ る。 こ の 表 か ら,
成 分 折 を行 っ た 。 試 料0.500g に10ml のHCIOi-
水 曜 海山 の熱 水性 鉱 床 の元 素 組 成は, ど ち ら の鉱
HN0.-HC1-HF
床 タイプ に も類似 し て いな い よ うに 戀 え る。
溶液 を 加 え,2X】0
℃ で 蒸発 す る
ま で 温 浸 し た 後, 希釈 溶液 で10ml に 希 釈 し て ,
発 光 分 析を 行 っ た。 分 析 の結 果( 表 2 )
, これら
鹿 園(1988 ) は。 黒 鉱鉱 床 と 海嶺 熱 水 性鉱 床 の
元 素11膚 が 異な って い る原因 と して は。 鉱床 地 域
の 鉱 石 の化 学 組 成 の 範 囲 は 金4∼71ppm , 銀14.1
の岩石と 熟 水 の化 学 的 性質( 化 学組 成, 破化 還 元
∼377ppm , 銅0.392∼34.5wt$6,
状 態, 硫 黄 襖度 )の相 違 が最 も考 え やす い と し て
亜 鉛0.18∼43.8
い る。 詳 し い議論 は鹿 園(1988 )に 誼 るが, 特 に
表 3 水曜 海山 の硫 化物 鉱 石 のAu/Ag比
Table 3 The A u/Ag rμio of s u1「ide r
oe
s
from Suiyo Seamount.
硫 化物 砿床 を生成 す るよ う な遍 元硫 黄 種 が 曝 勢 な
鉱 液で は, 金の 溶 解度 は酸 素 フ4 ギ ャシ4 テ ィ ー
が高い 頸 域 で大 きく なり。 母 岩か ら 金 を抽出 し や
すく な るこ と を 指 摘 し て い る( 図 8 )
。 つ まり,
水 曜海LI」の熱水 は還元硫黄穩 か優勢で酸 素フ ィギャ
シ イテ ィ ーが高 く, この 熱 水 が海 底 下 で接 触 し た
母岩
( お そ らく カ ル デ ラを 構 成 す る石 英安 山 岩 )
の金 含有 量 が多 い こと が想 定 さ れ る。 こ のよ う な
熱 水が 海 底 に噴 出 し たと きに 金に 富 む 硫化 物 を 沈
澱 さ せた と 考え ら れ る。 母 岩 の特 定 と 母岩 中 の金
銀 等 の微 量 金属 の定 量, 熱 水 溶液( 鉱 液 ) の微 量
金 属等 のよ り詳 細 な 分析 が。 今後の鯉朋 とな ろう。
洵
Proc.JAMSTECSymp.DeepSs
a Res,
(lgS3)
表 4 黒 鉱 鉱 床 ・ 両 崩 熱 水 性 拡 床 と 水 曜 海 山 の 熱 水 徃
虻 疣 の 元 素 組 成 の 比 較(
( 旋 回.
Table
1988
4 The comparison of
tion
dro
重 量 % の 対 数 値)
に 加 筆)
e1●m ental cc m posi-
between kuroko deposits. h
thermal
oceanic
or● deposits
ridge and Suiyo
y・
at th ● midSea 一黜 ount.
( Artlr Sika zon0, 1988)
図8
蒿 眩 鉱 床 と 両 巓 熱 水 性 鉱 床 の 竝 液 のaOj
― pH
範 圄 と Auの 溶 解 度 のaOI依 存 詮
( 鹿 園I.1988
Fig. 8
より)
?he a01 versus pH diagr
am about the
or
l forming fluid of kuroko deposi
咄and
hydrclher m a
l ore d 叩iosiIs al the mid。
oceanic
ridge with lhe aOl dependence
of Au sulubility. (After Sikfts
・n0,1988 )
る うえ で , 水 曜 海 山 は 格 好 の 模 式 地 と な り 得 る で
あ ろ う。
7 水 曜 海 山 の 熱 水 性 鉱 床 の 持 つ 鱈 義 と
課題
水 曜 海 山 の熱 水 性鉱 床 は金 含有 量 の多 い点 で 注
火山学 的な 問屋a と して,未 調 査 であ る水曜 海
山 東嶺を 構 成 する岩 石 と西嶺 と の比 較検討 が挙 げ
ら れ る 。 ま た , 水 曜 海 山 に 岩 石 の 年 代 をK-Ar
法
目 に 艢 する が, その地 質 学的 青 景 は近 年青 森県 恐
で求め たが, 若す ぎ て測 定不 能 であ ウ た。水 曜 海
山 に お い て 発 見 され た熟 水 鉱 床 と 類 似 点 が 多 い
山 の 活 動 時 期 も 解 明 す べ き 事 項 で あ り , A r・A「
( A・ki, 1991 ; A・ki,1992) 。 特 に ① 島 弧 の 火 山
法 等 の 適 用 が 望 ま れ る 。 ま た, 水 曜 海 山 カ ル デ ラ
フ ロ ント 上 に 位 置 す る こ2= , ② 石 英 安 山 岩 貿 の 火
の 外 輪 山 の 南 部 と北 部 が切 り立 っ て い て , チ ム ニ ー
山 の カ ルデ ラ底 に 存在 す ること, ③ こ の石 英 安山
群カ1 南 北 に 細 長 く 分 布 す る 原 因 と し て , 南 北 方 向
岩 が カ ル ク ア ル カ リ 系 列 ・ 低 カ リ安 山 岩 に 羂 す る
に山 体 の割 れ 目が存 在 す る可 能 性 が 指 摘 で きる 。
こ と が 挙 げ ら れ る。 こ れ ら の 事 項 が 高品 位 の 金 鉱
このよ うな 割 れ目等 の存在 の有無 は 今後 の潜 航胃
床 の形 成 とど の よ うに 関 係 して い る のかは, 興味
査 で 解 明 し たい と 考 え て い る 。
深 い問 題 で あ る。 熱 水性 の 金鉱床 の成因 を 研究 す
Proc. JAMSTGC Syjnp. Deep Sea Res. (1983)
七 曜海山 列 のうち, 先 に 述べ た孀翊 岩構 造 線 の
南 側 の水 曜 , 木 曜, 土 曜 海山 は, い ず れ も山 頂 部
藤 岡 換 太 郎 ・ 芦 寿・一郎 ・ 古 家 和 英 ・ 菅 竰世 于(1988 )
に カ ル デ ラを持 ち。 熱水 あ るい は「 ゆ ら ぎ」 の 湧
: 伊 豆 ・小笠 原 弧 北 部 の熟水 活 動 の可 能性.
出 が 発 見さ れた。 残 る 金 曜 海山 も 山 頂部 に火 口状
月刊
海 洋 科 々. 214.
加41.211,
の 地 形を 有 して い るので , 新し い火 山 で あ り ,海
春 日 茂 ・ 加 藤 幸 弘 (1992a ): 伊 豆 ・ 小 笠 原 弧
底 熱 水件 鉱 床が 存 在 す る 可 能性 も あ るの で, 今 後
水曜 海山 の火 口 底 に お け る海 底 熱水 性 硫化 物
潜 水 船を 用 いた 詳 細 な調 査 を 行 い た いと 考 え てい
鉱床 の発 見. し んか い シ ン ポ ジ ウ ム報 告 書 ,
る。 一 方, 孀 婦 岩 構 造線 の 北 側 の 3 つ の 海 山 は ,
山 頂 部 に明 瞭 な火 口 を持 た な い火 山 で あり , 南北
8 ,248・256.
春 日 茂 ・ 加 藤 幸 弘 (1992b ): 水 曜 海 山 の 火 口
方向 の 断 層 運 助や 構 造 的 規 制 を受 け て い る の で ,
底で 発 見 さ れ た海忿 軌 水 性 鉱 床 , 一「 し ん か
形 成 時 期 の 古 い火 山 で あ る可 能性 があ り, 熱 水等
い2000 」 に よ る 潜 航 調 査 結 果 −.月 刊
の 湧 出 も あ まり 期 待 で きそ う もな い。 し か し, 未
158. 484-488.
調 査 で あ る 日 曜,月 吼
火雁 海山 も潜航調 査を行っ
中 島 和 夫 (1986 ): 海 底 熱 水 牲 鉱 床 の 銅 ・ 亜 鉛 鉱
て, 七 曜 海山 列全 体 の 噴火 活 動 史と 海底 熱 水 活助
の 盛 衰 を描 き出し て い きた い と考 え て い る。
地 球,
化 作 用. 月 刊
地 球, 85, 327-331.
長 岡 信治 ・沖 野 郷 子 ・加 藤
茂<1991):
ナロ ー
マ ルチ ビ ー ム測 深雄 に よ る伊 豆 ・ 小 笠 原弧 中
謝
部 の 海 底 火 山 地 形 図. 水 路 部 研 究 報 告. 27,
辞
海 洋 科学 技 術セ ン タ ーの「 し ん か い2000」 運航
145-172.
員 の 方 々に は, 潜航
長 岡 信 治 ・ 春 日 茂 ・ 加 藤 幸 弘 (1992 ):小 笠 原 一
調 査 に 際 し多 大な 御 尽力 を 頂 い た。 同 セ ン タ ー深
七曜 海 山 列 の木 曜 海山 , 土 曜 海 山 お よ び水 曜
梅 研 究 部の 橋 本惇 博 士 に は, 水曜 海山 潜 航 調 査の
海 山 の 火 山 地 貿 .し ん か い シ ン ポ ジ ウ ム 報 告
チ ー ム及 び「 なつ し まj
ビ デ オ映 像と ST D デ ー タを 提供 し て 頂 い た。 地
質 調 査 所の 青 木正 岬 博士 に は, X 線 回 折 装 置 の使
審,8 ,237-218.
大森
保 ・ 木 村 政 昭 ・ 田 中 武 男 (199()
):「 し ん か
用に 際 し便 宜 を尽 く し て 頂 き, 多 く の 鉱物 学的 ・
い2000 」
潜 航 調 査 で 採集 さ れ た沖 縄 ト ラ フ 海
齡 痊学 的 詢助 言 を 頂 い た。 東 京大 学 の 石 橋 純一 郎
底 熱 水 砿 床 の 化 学 組 成 と 同 位 体 組 成. 月 刊
博士 , 角皆 潤 氏 に は 熟 水に 関 す る デ ー タを 提 供し
て頂 い た。 こ こ に明 記 して 謝 意を 表 した い と 思 い
地 球. 130,
243-249.
鹿 箘 疸 建 (1988 ): 黒 鉱 鉱 床 と 海 嶺 熱 水 性 鉱 床 に
濃 集 し た 元 素 概 の 違 い と そ の 原 因. 月 刊 海
ま す。
洋 科 学 ,214 ,217.222.
参 考文 献
湯 浅 真 人 (1986 ): 伊 豆 ・ 小 笠 原 弧 の 海 底 熱 水 活
Aoki ,M.(1991):Gold and Base Metal Mineralization irl an Evo】ing Hydrothermal Systern at Osorezan, Northern Honshu,
Rept.Geol.S
Aoki ,M.(1992):Magmatic Fl
to the Surface
uid Discharging
f
rom the Os
Geo], Surv. Japan,
躪 浅 真 人 (1989 ): 伊 豆 − マ リ ア ナ 弧 精 査 梅 域 及
ぴ九 州 −パ ラオ海 嶺 から裸 取 さ れ た 岩石, 海
底熱 水 活動 に 伴 う 垂 金 属 資 源 の評 価 手法 に 関
す る 研 究 . 昭 和63 年 度 研 究 報 告 魯. 5. 8-65.
orezan Geo-
ther ma】System, Northern Honshu,
Rept.
Japan.
urv.Japan,277,67-7{}.
動. 地 学 雑 誌 ,95(7 )
,32・4{}.
( 原 稿受 理:1993 年 ?月19 日 )
Japa
l.
279. 16-21.
( 注 )写 裏 は 次 ペー ジ以 降に 掲 載
お
Proc. JAMSTEC
Symp. Deep Sea Res. (1903)
写 真 】 水 唖海山 山 頂 岬 か ら採 取さ れ た軽 石
写 真 4 チ ム ニ ー を 崩 し て 熱 水 を 採 取 す る 。 囑 出 口 の
内 側 に は黄銅 鉱 の自 彫結 晶が見 え る。
( サ ン プ ルN0.9271522 )
Photo
J Pumices from the western
k〕pof Suiyo
Phclo4 Sumpling the hot water.
W ≪ can find the
euhedral crystal of chalcopyrite inside
Seam ount.
( Sample N0.9271522 )
the fumarole of a chimney・
写 真 5 写 臭 左 側 の 典 色 の 舷 物 は 黄 銅 鉱 の 結 晶 で あ り 。
写臭 右側 の褐 色 の 部 分 に は 砒 素 が 翕 まれ てい
る 。 そ の間 に 閃 亜 鉛 鉱 を 多 く 翕 む 禹 い 部 分 が
( サ ンプ ルN。。9271523)
Pho10 2 Ultramafic xenolith in t h
e dacite pumica.(Samp
leN0.9271523)
挾 ま れ て い る 。(サ ン プ ル N 0.9271?05)
Photo
S Thee
uhed ralcryslal ofchalcopyritein ,
side a ch1171ne y and
lhe y71arginal part
wilhar
sanic outside achim ney.( Sa m ple
N 0.9271706). Tha -Sphalerile-rich
part is
sandwiched bet
写 真 3 勢 い 良 く 熱 水 を 噴 出 す る チ ムニ ー
Pho哨 3 H 叭w
ney al
aterlively gushes ou10fachim・
temperatures of 310
°
C.
写真6
ween lhem.
長柱状 に 伸 長 する黄銅 鉱 の集 合体
( サ ン プ ルN0.9?71504)
Pholo6 The col
um na
l'stru cIureofchalcopy
rite.
(Sam ple N0.9271 脯4)
S7
Proc. JAMSTEC Symp.
De邨 Sea Re
sバ199G )
写 真 7 黄 鋼 鉱 の 拉 間 を 硬 石 膏, 重 品 石, 閃 亜 鉛 鉱 が 充
写 冥 9 爽 銅 鉱 と 典 鉄 鉱 は 白 影 で, 閃 亜 鉛 鉱 は 黄 銅 鉱 を
覆 い コ a フ 。− ム 状 に 窟 す る 。
塙 し て い る 。( サ ン プ ルN 0.9271504 )
Pho 恥 7 The columnar
( サ ン プ ル N 0.927160308
st
ruct
ure of chalcopyrite
and a liltle anhydrite, ba
riヒe and sphal-
)
P h010 9 Cryscal s of Chalcopyrite
a r9
eriに。( Sam p
le N0.9271504j )
の 切 断 面(
a mound
写 真10
a 八he foot ola chim ney.
カ ル デラ北壁 の麗 で 採 犂 さ れ た チ ム ニ ー の 切
)。 略 灰 色 邨 の 大
部 分 が 閃 亜 鉛 鉱 か ら な る 。 熱 水 の 温 度 は230
であ っ た 。
ola()re galhe red from
( Sam ple N0.927)e0308)
Phol
く)10 The
cross s eclion of
a chim
ney
℃
gathered
at the foot of the northern
caldera
well.
Almost
of the brack part
consi或of the
spha 】
erite. ( Sa m ple N 。。562S-4・2
) The
temperature ol Ihe hol water IS 260
芻
y
crystal s.
断 面 ( サ 冫 プ ル N・.562S・4・2
サ ン プ ルN 0.927160308)
Photo 8 The cross section
釦8 )
Cha!Qopyrile cr ystals are enclosed b
collo-formed sphalerite
写 真 8 チ ム ニ ー 下 部 の マ ウ ン ド か ら 採 取 さ れ た 鉱 石
and pyrile
●uh・d ral. ( Sa m ple N 0.92?160
Proe. JAMSTEC Symp. Deep Sea Res.
°
C.
(1993)
写 真11
閃 亜 鉛 鉱 と 黄 飫 鉱 は 粒 状 ・ フ ラ ン ボ イ ダj レ状 ・
写 真12
金 含 有 愚1 ト ン当 た り71g の 鉱 石 ( サ ンプ ルN 。。
コ ロ フ ォ ー ム 状 に 産 し, 重 晶 石 は 自 形 で 柱 状 ・
92?160404 )。 写 真 上 部 の 黒 い 都 分 は 閃 亜 鉛 鉱 ,
針 状 に 産 す る 。( サ ン プ ルNo.562S・4・2
写真 下 部 の黄 色 の部 分 は 黄 鯛 舵 の多 い 郡 分 で
Phololl Crystals of sphalerite and
)
pyrite i s
granula r ,1ra m boidal and conformed.
The euhedral crystal of ba
rile is CO-
lu m nar and acicular.
(Sample N0.562S・4-2
Proc,JAMSTECSymp.
あ る。 金 は黒 い耶 分に 多 く 合 まれ る。
Photo
12 The
Au content of this
N0.9271e0404
ore (Sample
)is 11g / Icn, The black
part or tbis orli s sphale rit
e ・rich, the
)
De
gpSe
a Res.( 1993 )
yellow part i s chcloopyrite・ rich.
卯