第4回 転写機構の複雑さ=転写因子

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2016年(H28年 秋学期 、月3限・4限)
第4回
転写機構の複雑さ=転写因子
新しいタンパク質の合成を開始し
これまでのタンパク質合成を停止する仕組
生物(生命)とは何か?
(科学者達の共通の理解を紹介)
① 生命は、細胞(cell)という袋構造の中に宿る。
② 細胞は内に遺伝物質(染色体・情報)を持ち、増殖する。
③ 細胞は外からの刺激(物質的チョッカイ)に反応する。
④ 細胞はエネルギー(ATP)と生命部品を作り生を繋ぐ。
1個の受精卵が60兆個の細胞に増える(発生と成長)
成人
男性
精巣
女性
卵巣
卵子
精子
細胞60兆個
細胞1個
受精卵
妊娠
母体内で成長
(妊娠)
成長
25倍
出産
細胞2400億個
卵膜
精子核
精子の頭にはDNA
がぎっしり詰まっ
ている
遺伝子(DNA)は、核の中でほ
どけているが、細胞分裂が始
まると、こん棒状に固まる。
こん棒の数と形は生物ごとに
特徴がある。分裂が終了する
と再びほどける。
卵核
染色体8本
卵核
DNAはほどけてる
染色体4本
染色体4本
染色体8本
染色体は見えない
(DNAが解けた状態)
成長
細胞は太る
(遺伝子複製)
DNAはこん棒
状に固まる
細胞分裂が終了してから次の細胞分裂が
始まるまでの染色体の様子
細胞成長期
細胞分裂終了
次の細胞分裂開始
染色体が固まる
染色体が解ける
DNA
(二重螺旋)
DNAが2倍に増える
(複製)
まとめ
教科書第2章(P32)♦細胞分裂
細胞分裂と遺伝子の均等な分配
1.細胞は一気に何倍にも増えるのではなく、必ず倍々に増える。倍々に増
えるしくみが細胞分裂である(図2-9・細胞周期)。
2.分裂した二つの細胞には同じ遺伝情報が均等に配分される。遺伝情報
(染色体、DNA)が2倍に増え(複製)、2つに均等に分けられる(3
章、図3-2)。
3.遺伝情報の複製と均等な分配は厳密に制御されていて,細胞は増殖を繰
り返し、生物は成長し、形を作る。ヒ卜の細胞では中央部にくびれが出
来て2つに分離する。
4.このような理屈で、私たちの体にある60兆個の細胞は、全て同じ遺伝情
報を持つ。
本日のお題
 細胞分裂は均等で、遺伝子は均等に分配されます。し
かし、遺伝子は同じなのに、異なった細胞がたくさん
詰まっています。では、同じ遺伝子がどうやって違う
細胞を作っているのでしょう?
 遺伝子が細胞の性質を決めているのです、その仕組み
が遺伝子の働きの仕組みの中に隠されているのです。
 どういう仕組みなのでしょうか、考えてみてください。
 全ての細胞が皆同じ情報(遺伝子)を持ってるとすると
何か都合のいいことはありませんか?都合の悪い事も
ありそうですが・・・。