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特定秘密保護法×共謀罪×盗聴は
2003年から、共謀罪規定を含
と さ れ た 犯 罪 で あ る。 日 本 で は
条約5条によって、立法化すべき
会で決議された越境組織犯罪防止
共謀罪は、2000年に国連総
﹁ 予 備 ﹂﹁ 共 謀 ﹂ 等 を 処 罰 し て い
て重大な犯罪に限って着手以前の
ととしており、ごく例外的、極め
な場合には﹁未遂﹂を処罰するこ
ついて﹁既遂﹂を原則とし、必要
日本の刑法体系は、犯罪処罰に
り、そのような評価はできない。
れない。しかし、次に述べるとお
て成立する共謀罪の捜査では、会
た。人と人との意思の合致によっ
動を罰する規定が盛り込まれてい
この秘密保護法にも、共謀や煽
と指摘してきた。
ズムに大きな萎縮効果をもたらす
告発や、これを報ずるジャーナリ
不都合な事実を明らかにする内部
の知る権利を制限し、国にとって
罪︶⋮。
た︵組織的建造物損壊罪の共謀
めの経費として︶お金を下ろし
つ け る こ と を 計 画 し、︵ そ の た
な﹂と書いたステッカーを貼り
民団体が自衛隊の官舎に﹁殺す
さらには、戦争に反対する市
罪が成立する可能性がある︶。
︵既設の特定秘密取得罪の共謀
の拡散行為は、予備罪から処罰
けでなく、サリンや放射性物質
9・19 この日を決して忘れない
監視社会=民主主義の崩壊をもたらす
む法案が3回国会に提出された
る。予備罪と共謀罪をあわせると
話、電話、メールなどを収集する
あるいは、新聞社が、国際紛争
している。堂々と条約を批准す
戦争法廃止!9・19 国会正門前行動
日弁連共謀罪対策本部 副本部長 海渡 雄一
が、全て廃案になった。
ある。約600以上の犯罪
である。
政府は﹁この法案を成立させ
共謀罪は必要不可欠ではない
共謀罪を含む共謀罪全体について
なければ、国連越境組織犯罪条
に対し戦争法発動を準備している
私たち市民は、十分な反対運
と疑われる安全保障会議の大臣自
拒否されても事実関係について確
動の準備を進め、新法案の国会
ればよいのだ。
認を求める﹂と編集会議で決定
提案を阻止したい。
宅 に 記 者 を 張 り つ か せ、﹁ 取 材 を
し、自宅の割り出し作業を始めた
9月
日、 安 保 関 連 法︵ 戦 争 法 ︶ の 強
国 会 正 門 前 行 動 ﹂︵ 総 が か り
が実施された。
女性会議も関東を中
日、全国でも400カ所以上で集会やデモ
と 訴 え、 廃 止 へ の 決 意 を 新 た に し た。 同
民 ら が﹁ 戦 争 法 は 何 年 た と う が 憲 法 違 反 ﹂
集会では4野党代表をはじめ、学者・市
心に結集。
る な か 開 催 さ れ、
行動実行委員会主催︶は時おり雨脚が強ま
廃 止! 9・
に、 2 万 3 0 0 0 人 が 集 ま っ た。
﹁戦争法
行﹁ 採 決 ﹂ か ら 1 年 が 経 っ た 国 会 正 門 前
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政 府 は 当 初、 秋 の 臨 時 国 会 で、
こ の﹁ 共 謀 罪 ﹂
︵テロ等組織犯罪
合計
について共謀の段階から処罰でき
の﹁主張﹂で、司法取引や通信傍
このような行為が、共謀罪に
準備罪︶を盛り込んだ﹁組織犯罪
処罰法改正案﹂を提出する予定
る新法案は、犯罪の成立要件のレ
受の対象に共謀罪を加えるべきだ
よって検挙の対象となりうるの
だった。しかし、日弁連をはじめ
ベルを大幅に引き下げ、犯罪とし
と主張している。共謀罪が成立す
日
反 対 の 声 が 強 か っ た こ と も あ り、
て取締りの対象となる行為をあい
れば、警察は、秘密保護法違反の
盗聴捜査の対象とすることを求め
こととなる。産経新聞は8月
9月 日、政府は臨時国会での提
まいにする。
は、旧法案の﹁共謀﹂の言い換え
そ し て 新 法 案 の い う﹁ 計 画 ﹂
く、予断を許さない状況だ。新た
約は批准できない﹂という。
るであろう。
しかし、日本の法制には、重
大な犯罪を未然に防ぐための規
フなどの所持そのものを犯罪と
定がたくさんある。銃器やナイ
新法案では、どんな場合に犯罪
する銃刀法、住居侵入窃盗の予
どんな市民活動が﹁犯罪﹂に?
にすぎず、どの程度の具体的な行
為を﹁準備行為﹂とするかについ
て、 明 確 な 限 定 も 付 さ れ て い な
限定されたというが、犯罪目的が
とされる可能性があるだろうか。
い。﹁ 組 織 的 犯 罪 集 団 ﹂ の 行 為 に
新 法 案 は、
﹁ 共 謀 罪 ﹂ を﹁ テ ロ
継続的なものであること、その団
﹁犯罪成立﹂
のレベルが下がる
等組織犯罪準備罪﹂とその名称を
止法、重大な傷害の予備行為を
備段階を処罰するピッキング防
抗する市民団体が、工事阻止のた
処罰する凶器準備集合罪など
例 え ば、︵ 米 軍 ︶ 基 地 建 設 に 抵
めに道路に座り込みを計画し、現
だ。暴力団対策法や暴力団規制
体の主要な目的であることまでは
すなわち、普通の会社や市民団
地の地理を調べた︵組織的威力業
変えた。そして適用対象を、単な
団﹂と変更し、懲役4年以上の罪
体 や 労 働 組 合 が﹁ 犯 罪 を 共 謀 し
務妨害罪の共謀罪︶。
求められていない。
を実行することを目的とする団体
た﹂とされれば、もともと適法な
る﹁団体﹂から﹁組織的な犯罪集
に限定。犯罪の﹁遂行を2人以上
団体でも、共謀罪の対象とされる
私たちは、2013年 月に成
条例も制定されている。爆弾だ
で計画した者﹂を処罰することと
危険性があるということだ。
盗聴の大幅拡大の危険がある
し た。 ま た、
﹁資金又は物品の取
得その他の当該犯罪の実行の準備
行為が行われたとき﹂という要件
こうしてみると、適用範囲は限
立した﹁特定秘密保護法﹂が市民
を付すとされる。
定されているように見えるかもし
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な法案について見てみたい。
案そのものを断念したわけではな
出は見送ると発表。しかし、改正
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2016 年 10 月 10 日
第 1150 号(第三種郵便物認可)