海外安全対策情報(カタール国) 平成28年度第2四半期(平成28年7月~平成28年9月)におけるカタールの治安 状況については以下のとおりです。 1 社会・治安情勢 カタールは,国内人口のほとんどが首都ドーハ市を始めとする数都市に集中してい るため,警察等治安機関のコントロールが行き届いており,治安は比較的安定してい るといえます。 平成24年9月,預言者ムハンマドを侮辱する映画に抗議するデモが当地米国大使 館前で発生しましたが,それ以降大規模な抗議行動は行われていません。また,平成 25年8月のエジプトにおける騒乱及び平成26年5月のエジプト大統領在外選挙の 際には,ドーハ市内ウェストベイ地区に所在するエジプト大使館周辺において,カタ ール当局が大規模な警備規制を実施しましたが,一般的な交通渋滞はあったもののト ラブル等は発生していません。 そのほか,ドーハにおけるシリア反体制派による会合(平成24年11月)や米国 人捕虜との交換に伴うタリバーン・メンバーのグアンタナモ収容所からドーハへの移 送(平成26年6月),そして米軍主導の有志連合によるイスラム過激組織「イスラム 国」の拠点(シリア内)に対する空爆開始(平成26年9月)やサウジアラビア率い る連合軍によるイエメン・ホーシー派に対する空爆開始(平成27年3月),イラク南 部におけるカタール人拉致事件(平成27年12月),サウジアラビア,ヨルダン,ト ルコ,バーレーンでのテロ事件(平成28年1~9月)等が発生しましたが,当地で は現在までのところ安全上の問題は発生していません。 2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向 (1)一般犯罪 一般犯罪については,主にアジア諸国から低賃金外国人労働者が仕事を求めて大 量に流入した結果,観光地,ショッピングモール等におけるスリ,置き引き等の窃 盗事案や強盗等の事案が発生しており,引き続き十分な注意が必要です。 また,ドーハ市内おける車上荒らし事件も連続的に発生しており,報道等におい ても増加している旨報じられております。 なお,内務省によれば,平成27年に報告された殺人,加重暴行,強姦,誘拐, 強盗,放火等の重要犯罪の発生件数が,前年と比較して49%低下した旨報道され ており,治安対策に力を入れている状況がうかがえます。 (2)邦人被害事案 日本人が殺人,強盗,その他性犯罪等凶悪犯罪の被害に遭ったとの報告はありま せん。 3 テロ・爆弾事件発生状況 発生していません。 4 誘拐・脅迫事件発生状況 日本人の被害の報告はありません。 5 日本企業の安全に関する諸問題 日本企業を対象とした被害の報告はありません。
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