平成28年度上期「地域密着型金融の取組み」について

平成 29 年 1 月 26 日
地方創生の実現に向けた
平成28年度上期 「地域密着型金融の取組み」について
京都銀行(頭取 土井 伸宏)では、今般、平成28年度上期の「地域密着型金融の取組み
状況」を取りまとめましたのでお知らせいたします。
当行は、地域密着型金融の基本方針に「積極的なコンサルティング機能の発揮により、
中小企業者の経営安定・成長発展を支援し、地域経済の活性化に貢献する」ことを定め、
地域密着型金融の推進に努めてまいりました。
第5次中期経営計画「ビジョン75 いい銀行づくり」
(平成26年度~28年度)において
は、コンサルティング機能の強化や地域経済の活性化支援等に取り組むことにより「地域
密着型金融の深化」を図ることを掲げ、お取引先の経営課題解決のサポートや地域経済の
活性化につながる取組みを実施しております。
今後も、中小企業等への金融の円滑化を通じ、地域経済の活性化に貢献することが地域
密着型金融の本来のあり方と認識し、引き続き地域の発展と成長に貢献できるよう努めて
まいります。
記
「地域密着型金融の取組み状況(平成28年4月~平成28年9月)」の内容
1.地域密着型金融の取組み方針
2.平成28年度上期の主な取組み
(1)顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮
(2)地域の面的再生への積極的な参画
(3)取組み態勢の整備
3.金融仲介機能のベンチマーク(共通ベンチマーク)
4.地域密着型金融の取組みに関する計数
※本日から当行ホームページに掲出いたします。
以 上
地域密着型金融の取組み状況
(平成28年4月∼平成28年9月)
平成29年1月
目次
1. 地域密着型金融の取組み方針
-2
2. 平成28年度上期の主な取組み
(1)顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮
-4
(2)地域の面的再生への積極的な参画
-11
(3)取組み態勢の整備
-14
3. 金融仲介機能のベンチマーク(共通ベンチマーク)
‐15
4. 地域密着型金融の取組みに関する計数
-16
1
1.地域密着型金融の取組み方針
(1)地域密着型金融の基本方針および中期経営計画における位置付け
当行は、地域密着型金融の基本方針を「積極的なコンサルティング機能の発揮により、中小企業者の経営安定・成長発展を
支援し、地域経済の活性化に貢献する」と定め、積極的に地域密着型金融の推進を図ってまいりました。
平成26年度にスタートさせた第5次中期経営計画「ビジョン75 いい銀行づくり」(平成26年度∼28年度)においても、企業の成長
を促すコンサルティング機能の強化や地域経済の活性化支援等に取組むことにより「地域密着型金融の深化」を図っております。
(2)取組み態勢
当行では、お取引先の様々な経営課題やニーズに対して、営業店と本部各部が連携して積極的なコンサルティング機能を発揮
できる態勢を整えております。
また、平成28年6月に、地域活性化・地方創生に関する専担部署として、「公務・地域連携部」を設置し、地方公共団体ならびに
地域における様々な関係団体等とも連携を図りながら、地域の面的再生や経済活性化への取組みを支援しております。
加えて、経営基盤・営業エリアが異なる地方銀行(当行を含む9行)が連携・協力する「地域再生・活性化ネットワーク」を活用
することで、従来単一の銀行ではできなかった、より付加価値の高いサービスをご提供いたします。
【取組み態勢のイメージ】
地方公共団体
連携
顧客企業
京都銀行
・新製品・新技術の開発
・販売先や仕入先の開拓
・事業再編、他社の買収
営業店
・外部資本の導入
・後継者への円滑な事業承継
・経営や社内事務の効率化
・
・
営業支援部 営業サポート室…事業承継支援、ABL対応、ファンド業務
M& A推進室…M&Aアドバイザリー業務
融資審査部 経営支援室 …経営改善・事業再生支援
証券国際部 アジ アデスク …海外事業展開支援
連携
・社員教育・人材育成
解決策の
提案・実行
解決策の
検討・実行
をサポート
連携
・海外事業展開
課題・ニーズ
の把握
公務・ 地域連携部 地域活性化室 …創業・新事業展開支援、販路開拓支援
観光支援室…観光産業支援
外部支援機関・専門家
2
1.地域密着型金融の取組み方針
(3)取組み内容
「顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮」、「地域の面的再生への積極的な参画」、人材育成や積極的な情報発信等の
「取組み態勢の整備」を地域密着型金融の取組みの3つの柱として、地域の中小企業等への経営課題のサポートや地域経済の
活性化につながる取組みを実施しております。
【顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮】
【地域の面的再生への積極的な参画】
∼顧客企業のライフステージや課題 ・ニーズに応じた最適なソリューションを提供∼
○行政や公的支援機関、大学、専門機関
等と連携した「京銀活き活きベンチャー
支援ネットワーク」による課題解決支援
創業・
新事業支援
○経営改善計画の策定支援
○コンサルティング会社や外部機関と連携した
経営改善支援、個別経営相談会の実施
○各種再生スキームを活用した事業再生支援
成長支援
経営改善
事業再生支援
○販路拡大のためのビジネスマッチングや商談会の
開催による商談機会の提供
○海外展開における情報提供やビジネスマッチング
○高度な金融スキームを活用した資金調達支援
○事業拡大を目的としたM&A(事業買収)のサポート
∼地域経済の活性化につながる取組みを展開∼
○観光産業活性化に資する当行独自の取組みの展開
→ 地域の観光情報のPR、観光関連業者の支援
○地域の成長産業に対する支援強化
→ 医療福祉分野、環境分野、農業分野等への支援
事業承継支援
○税理士等専門家と連携した事業
承継スキームの立案・実行支援
○事業承継の出口の一つとして、
M&Aのサポート
○地域の再生支援ネットワークの拡充
→ 再生支援ネットワークを活用した他行協調体制
の構築
○地域全体の活性化につながる行政施策等との連携強化
→ 行政や公的支援機関、業界団体等が実施する
取組みに積極的に協力
態勢整備を図ることにより
地域密着型金融の取組みを強化
【取組み態勢の整備】
○専門的な金融手法や知識等のノウハウを持つ人材の育成、ノウハウ・情報の共有
→金融大学校による各種講座・演習の実施
○全行的な取組みの強化、業績評価への反映
→コンサルティング機能の発揮状況を業績評価項目に設定
○積極的な情報発信、地域の利用者から評価される態勢の整備
→取組状況の公表、各種セミナー・シンポジウム等での事例発表等
3
2.平成28年度上期の主な取組み
(1)顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮
ア.創業・新事業支援
①京銀活き活きベンチャー支援ネットワークの活用
創業企業やベンチャー企業、新たな事業分野への進出を検討されている中小企業の課題・ニーズに対し、「京銀活き活きベン
チャー支援ネットワーク」に参画いただいている支援機関や大学等と連携してビジネスマッチングや各種情報の提供、専門家
(機関)や大学の紹介等のご支援を行いました。
【京銀活き活きベンチャー支援ネットワークの概要】
ものづくり企業のための
新規事業展開セミナーを開催
平成28年7月、京都大学産官
学連携本部、関西TLOと共催。
新規事業展開を模索する中小・
ベンチャー企業の経営者等73名に
ご参加いただき、技術シーズの
情報収集や京都大学・関西TLO
担当者との交流を図っていただ
きました。
公的
支援機関
<11機関>
専門機関
<11機関>
京
連 携
様々な課題、ニーズのご相談
(経営・技術・営業・資金…)
都
大学
<20大学>
銀
その他
各種団体
<4団体>
行
平成28年度上期
213件の創業・新事業サポートを実施
∼事業計画策定、ビジネスマッチング、補助金申
請支援、資金調達等∼
・課題、ニーズに応じた
最適な解決手法のご提供
・連携機関の多種多様な
支援機能のご紹介
中小・
ベンチャー企業 等
∼京都大学と連携しませんか∼
平成28年度上期
158件の「ものづくり・商業・サービス
新展開支援補助金」申請を
サポート
4
2.平成28年度上期の主な取組み
②京銀輝く未来応援ファンドによる投資
地元の成長期待企業の支援育成を目的として、平成28年2月に、当行グループ企業である京銀リース・キャピタルとの共同
出資により、「京銀輝く未来応援ファンド」を設立しております。
平成28年度上期は、京都のベンチャー企業1社に投資を行っております。
【京銀輝く未来応援ファンドの概要】
<出資者>
<無限責任組合員>
京銀リース・キャピタル
<有限責任組合員>
京銀銀行
各種助言・支援
成長期待企業
創業企業
出資・運営
出資
京銀輝く未来
応援ファンド
ファンド総額
5億円
投資
キャピタル
ゲイン
ベンチャー企業
成長期待
中小企業
成長
発展
地域の中核企業
に成長!!
株式
M&A
公開
自社株
買い
MBO
【平成28年度上期の投資先】
5
2.平成28年度上期の主な取組み
イ.成長支援(販路開拓支援等)
①幅広いネットワークを活用した商談機会の提供、商談力向上の支援
当行では、幅広い顧客ネットワークや外部機関との支援ネットワークを活用して、お取引先の販路開拓支援に積極的に取組ん
でおります。平成28年度上期は、個別のビジネスマッチング、各種商談会の開催により、1,267件の商談機会を設定させてい
ただきました。また、「商談力向上セミナー」も開催し、商談スキル向上のご支援にも取組みました。
京銀ビジネス商談会
「商談力向上セミナー」
を開催
地方銀行フードセレクション
ビジネスマッチング
平成28年度上期 その他商談会・展示会
商談件数
幅広い顧客ネットワーク
1,267件 外部機関との支援ネットワーク
中小企業基盤整備機構近畿本部
全 30,181先※
卸売業
2,941先
小売業
3,111先
製造業
5,622先
不動産業
5,464先
生活関連
742先
飲食業
1,293先
農林漁業
158先
学術研究
1,506先
教育関連
194先
宿泊業
174先
運輸郵便
671先
医療福祉
2,385先
情報通
信338
先
建設業
3,903先
※ 個人・地公体等を除いた平成28年9月末時点取引先数
「第18回京銀ビジネス
商談会」を開催
平成28年8月に、通販会社をバイヤーとした
商談会を開催(会場:当行本店)。
バイヤーによる事前選考を通過したお取引先
6社に個別商談を行っていただきました。
関西文化学術研究都市推進機構(けいはんな)
京都府
京都産業21
大阪府
大阪産業振興機構
奈良県
京都高度技術研究所
大阪産業創造館 大阪商工会議所
奈良県中小企業支援センター
兵庫県
京都商工会議所
平成28年7月と9月に、
バイヤーとの豊富なネット
ワークをもつ専門家を講
師に招き、商談会で成約
に繋がるポイントについて
の講演や模擬商談会を行
いました。
奈良商工会議所
ひょうご産業活性化プラザ
滋賀県
滋賀県産業支援プラザ
「南の逸品商談会inTokyo2016」に参加
平成28年9月に南九州の金融機関6行庫が合同
で開催(会場:池袋サンシャインシティ)。
当行も特別協力として参加し、お取引先6社に出展
いただきました。
2日間合計で約4,100名のバイヤーが来場され、
数多くの商談を行っていただくことができました。
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2.平成28年度上期の主な取組み
②広域店舗ネットワークを活かしたビジネスマッチングの取組み
「広域型地方銀行」として、当行が懸け橋となり、地域間のビジネスマッチングにも積極的に取組んでおります。
取組み事例∼京都府内の抹茶製造業者を兵庫県の洋菓子製造業者等に紹介∼
【お取引先】 京都府内で茶の製造卸売業を経営されているA社。
【取組経緯】 A社では、近年の加工用抹茶の需要増加に対応すべく、殺菌処理を施せる加工用抹茶専用の新工場を新設。
新工場の稼働率向上の為、新たな販売先を求めていたA社のニーズをキャッチした取引店担当者は下記取組みを実施。
【取組内容】 兵庫県内のA支店やB支店と連携して、抹茶仕入ニーズが見込める取引先と各々商談の場を設定。
【結
果】 A支店の洋菓子製造販売業C社との商談の結果、当社の抹茶を使用したスポンジケーキに黒豆を使用したコラボ商品の
販売が決定。また、B支店の食料品製造業D社との商談の結果、材料の一部として当社の抹茶の使用が決定。今後、
徐々に取引量を増やし、コンビニ向け商品の企画等も検討されていく予定となっております。
7
2.平成28年度上期の主な取組み
ウ.成長支援(海外事業展開支援等)
当行では、幅広い海外ネットワークを活用して、海外進出支援や現地でのビジネスマッチング、貿易取引や海外現地法人の
資金調達支援に積極的に取組んでおります。
【当行の海外ネットワーク】
ベトナム ビジネスセミナー
&交流会 を開催
平成28年度上期
1,420件の海外事業サポートを
実施
平成28年9月、ベトナム投資開
発銀行の提携金融機関10行庫
の連携で開催。当日は、153社
(当行取引先24社)にご参加い
ただき、情報収集と企業間での
交流を図っていただきました。
サポート事例
インバウンド需要のマーケティング
調査をサポート!
京都市内で舞妓や着物の写真撮影や
レンタルを行うA社より中国でのマーケ
ティング調査の相談があり、現地での
アテンドを実施。
インバウンド需要を取り込むための秘
策から、現地でしか得れない最新情報
等を収集され、今後の戦略に役立てて
いただきました。
<アテンドスケジュール>
∼メキシコ合衆国の州政府・
大手金融機関と提携∼
平成28年9月に、メキシコ合衆
国のグアナファト州、ヌエボ・レオ
ン州およびメキシコ大手金融機
関「Banamex」と業務提携を行い
ました。これにより、広範なメキシ
コの経済・投資環境情報の提供
や現地金融サービスの提供等が
可能となりました。
平成28年度上期 海外現地法人向け融資実績
クロスボーダーローン 計8件実行 スタンドバイL/C 計4件実行
中国向け
米ドル建て 1件 中国向け 人民元建て 1件
タイ向け
バーツ建て 2件 中国向け 米ドル建て 2件
香港向け
米ドル建て 2件 台湾向け 米ドル建て 1件
メキシコ向け
円建て
1件
アメリカ向け
米ドル建て 1件
マレーシア向け 米ドル建て 1件
1日目 福利厚生サービス会社、旅行会社①
2日目 IT会社、メディア、マーケティング会社、
旅行会社②
3日目 旅行会社③、旅行博覧会視察
8
2.平成28年度上期の主な取組み
エ.経営改善・事業再生支援
経営改善・事業再生支援を優先的に行うべきお取引先を支援対象先(「経営支援対象先」、「準経営支援対象先」、「全店1人1
社経営支援運動先」)に選定し、これら支援対象先および全ての条件変更先に対して経営改善・事業再生支援の取組みを進めて
おります。また、従来より中小企業再生支援協議会や信用保証協会、地元金融機関等で構成する「京都再生ネットワーク会議」
を中心に「オール京都」の枠組みによる再生支援に取組んでおります。
個別経営相談会
開催時期
平成28年4月∼7月
(計9回開催)
コンサルティング会社を活用し、経営力
強化を目的とした個社別の相談会。
内容
合計13社
参加者数
経営計画策定セミナー
開催時期
内容
参加者数
「基本編」
「実践編」
平成28年5月・7月
(計2回開催)
平成28年6月・8月
(計2回開催)
経営改善計画の意義
具体的な経営改善
の理解や策定に向け
計画の策定を目的と
た経営者の意識改革を
したセミナー。
目的としたセミナー。
合計6社
合計5社
取組み事例∼再生型シンジケートローンを活用した経営改善支援∼
【 お 取 引 先 】 製造業B社
【 取 組 経 緯 】 過去から取引金融機関協調で経営改善支援を継続していたお取引先。しかしながら、業績は計画対比下振れの状態が続いていたことから、
今般、改めて全取引金融機関協調のもと、経営改善計画を策定し、金融スキームを再構築することとなりました。
【 取 組 内 容 】 メインバンクである当行主導のもと、下記取組みを実施いたしました。
①経営課題の抽出: 工場見学やヒアリングを実施し、「売上構成の変化」や「工場の老朽化」、「従業員の年齢構成の歪化」等の経営課題を把握。
②経営改善計画の策定支援: 売上構成の変化、労働力の確保、研究開発、設備投資、借入金返済を加味した現実的な経営改善計画の策定を支援。
③金融スキームの構築・実行: 実現可能なキャッシュフローで返済できる再生型シンジケートローンを当行主導で組成し、全取引金融機関合意のもとで実行にいたりました。
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2.平成28年度上期の主な取組み
オ.事業承継支援・M&A
後継者問題を抱えるお取引先に対するサポートとして、自社株評価や事業承継に関する初期的なアドバイス、税理士等の専門
家と連携した最適な事業承継スキーム、課題解決策の検討を行っております。また、後継者不足、業界の再編等により事業存続
の悩みをお持ちのお取引先に対して、M&Aによる出口戦略のサポートも行っております。
①当行の事業承継サポート
平成28年度上期 事業承継相談受付件数 113件
■自社株の概算評価
■資本政策に関するアドバイス
■株価対策
■必要資金のファイナンス
■相続対策コンサルティング ■M&Aのご支援 等々
複雑な「事業承継」問題
「経営承継」
企業の問題
経営戦略
後継者育成
平成28年度上期 M&A成約件数 6件
資本政策
ライフプラン
後継者問題
社内体制整備
組織体制
②当行のM&Aサポート
「資産承継」
オーナー自身の問題
担保・保証問題
財産分配
事業承継計画の策定
相続対策
自社株対策
納税対策
後継者への円滑な承継
サポート事例
∼取引先一社依存体質のビジネスモデルからの脱却を
目指すM&Aを支援!!∼
京都府下で包装資材の製造販売を営むA社より販路開拓、事業多
角化のニーズをキャッチし、具体的なM&A案件のご提案を実施。
リーマン・ショック時には売上が半減するなど、取引先一社依存の
影響に危機感を有しておられたA社に対して、最適な情報のご提
供と適切なサポートを行い、無事案件成約。
その他、経営効率向上や従業員の雇用確保等の経営課題の解決
にも繋がったと評価いただきました。
10
2.平成28年度上期の主な取組み
(2)地域の面的再生への積極的な参画
ア.観光産業に資する当行独自の取組みの展開
①「多言語音声翻訳システム」の店頭設置
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の協力を得て、平成28年7月21日より金融機関で初めて、
多言語音声翻訳アプリ「VoiceTra」と聴覚障がい者とのコミュニケーション支援アプリ「SpeechCanvas」を搭載
したiPadを京都市内17か店に設置。
おもてなし力の向上と外国人観光客誘致による地域活性化を支援するとともに、聴覚に障がいのある
お客様との多様なコミュニケーション手段を備え、お客様満足度の向上に取組んでおります。
②京都観光写真展、「京の七夕」ロビー展の開催
平成28年度上期も103か店のロビーにて「京都観光写真展」を開催し、
「京丹後『絶景の旅』」、「『森の京都』を巡る」など6つのテーマで写真
展示を行ったほか、平成28年8月に、「オール京都」で開催された「京の
七夕」への協賛事業として、京都モデルフォレスト協会の協力のもと、
当行行員が放置竹林で伐採した笹を使用したロビー展「京の七夕」を
京都市内43か店において開催いたしました。
③観光関連融資の取組み
観光活性化を資金面から支援するため、観光産業に携わる事業者様向け専用ローン「京銀観光支援特別融資
<賑わい>」の取扱いに加え、「京都市地域活性化総合特区に係る利子補給金制度」の取扱いを行っております。
「京都市地域活性化総合特区に係る
総合特区支援利子補給金制度」の概要
【対象】 京都市内における旅館・ホテル、料亭、
観光土産品小売店、寺社仏閣等の新設、
改修・増改築、設備の整備等
【利子補給率】 最大0.7% 【支給期間】 5年間
平成28年度上期 活用事例
・京町家を活用したホテルの新設資金
・インバウンド需要に対応した和風旅館の新設資金
・レンタル着物店の改装資金
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2.平成28年度上期の主な取組み
イ.地域の成長産業に対する支援強化
取組み事例∼「きょうと農林漁業成長支援ファンド」による6次産業化支援の取組み∼
京都府内の農林漁業者と商工業者が連携して取組む6次産業化事業の構築サポートを行い、その結果、新たに設立され
た「株式会社むすびの」に対して、「きょうと農林漁業成長支援ファンド」からの出資ならびに、当行からの融資を行いました。
(6次化事業体)
出資
シュンビン株式会社
株式会社 むすびの
1次事業者
(5経営体)
出資
原料供給
・ジビエ猟師
・京野菜農家
・京丹波黒豆農家
・宇治茶生産者
・ヤギ農家
・京都府内の意欲ある若手農業者
と連携し 、1次事業者のブランド化
に つな が る飲食 ・ 物 販 の店 舗 を
展開。
・ 歴史ある町家を改装した店舗で
京都産のこだわりの料理と物産品
を提供する事で、 付加価値の向上
を目指す。
(平成28年11月店舗開店)
商品開発
DM支援
出資
経営支援
きょうと
農林漁業成長支援
ファンド
融資
京都銀行
経営支援
ウ.地域の経営支援ネットワークの拡充
北近畿エリアの金融機関が経営支援に対する考え方や認識を共有し、地域における中小企業支援に向けた取組みのスピード
アップを図ることを目的に、「北近畿中小企業支援連絡会議」を平成27年3月に創設し、毎月開催される「実務者会議」を通じて
地域の事業者様に対する取組みを進めております。平成28年5月および6月には連絡会議の主催で、宮津・豊岡の2会場で地元
事業者を対象として「∼地方創生の実現に向けて∼観光活性化セミナー」を開催いたしました(計194名参加)。
メンバー
京都銀行、京都北都信用金庫、但馬銀行、但馬信用金庫、中兵庫信用金庫、
日本政策金融公庫、福邦銀行
オブザーバー
京都府、兵庫県、近畿財務局、近畿経済産業局、京都信用保証協会、兵庫
県信用保証協会、中小企業再生支援全国本部、京都府中小企業再生支援
協議会、兵庫県中小企業再生支援協議会、地域経済活性化支援機構
<観光活性化セミナー(宮津開催)のプログラム>
◆第一部 観光を取り巻く現状とWILLERの次なる戦略について
講師:WILLERツーリズム&コンサルティング㈱
◆第二部 観光活性化マザーファンドの取組み実例にみる観光
活性化の切り口について
講師:㈱リサ・パートナーズ
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2.平成28年度上期の主な取組み
エ.地域全体の活性化につながる行政施策等との連携
①地域創生「お茶の京都」インバウンド対策
セミナーを開催
平成28年6月、お茶生産の美しい景観維持やお茶
産業の振興、お茶文化の発信などにより京都府南
部地域の活性化を目指す「お茶の京都」をテーマに
したセミナーを京都府と共催いたしました。
②地方創生の取組み
・地方公共団体、学校法人との連携協定の締結
協定締結月
締結先
協定名
平成28年6月
城陽市
地方創生に関する包括連携協定
当日は、観光関連事業者等23名がご参加され、
今後の活動の参考としていただきました。
平成28年7月
京都府公立大学法人
京都府立医科大学
京都府立大学
地域にもっとも近い「学」×「金」の
地域創生に向けた協定
<セミナープログラム>
平成28年9月
滋賀大学
地方創生に関する包括的連携協定
◆第一部 「お茶の京都」の取組について
講師:京都府山城広域振興局
平成28年9月
宇治市
地方創生に関する包括連携協定
◆第二部
飲食店におけるインバウンド対策の今
講師:㈱ぐるなび
◆第三部 「お茶の京都」エリアでのキャッシュレスインフラ
整備について
講師:三菱UFJニコス㈱
・地方創生の取組みに役立つセミナーの開催
開催時期
セミナー名
内容
平成28年8月
地方創生セミナ-2016
地方公共団体担当者を対象に、PPP
/PFIに関する最新動向や具体的事
例、地方創生における地方公共団体
と地域金融機関との連携等、今後の
取組みに役立つ情報を提供。
平成28年9月
城陽市×京都銀行
包括連携協定締結
記念セミナー
「観光と地域資源の再発見で進める
地方創生」をテーマに、特産品の「6次産
業化」や観光資源の活用、地域特産
品のブランディングや販路拡大について、
具体的事例を交えて説明。
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2.平成28年度上期の主な取組み
(3)取組み態勢の整備
ア.専門的な金融手法や知識等のノウハウを持つ人材の育成、ノウハウ・情報の共有
金融大学校において各種講座、演習の実施を通じ、知識・ノウハウを持つ人材の育成に取組んでおります。
また、当行独自の取組みとして、業種・業界知識の習得のみならず、法人営業に活用できる旬の話題や情報も対象とした
「法人営業スキルアップセミナー」を毎月開催しているほか、M&Aや事業承継等の専門家養成プログラムも実施しております。
イ.全行的な取組みの強化、業績評価への反映
∼「地方創生・事業性評価 頭取賞」の創設∼
これまで当行では、地域密着型金融の取組みの浸透を図るため、コンサルティング機能の発揮状況を業績評価項目に設定
し、お取引先が抱えておられる経営課題やニーズに対して、解決のきっかけとなる情報提供や支援機関等のご紹介、具体的
な解決策のご提案を行ってまいりました。
この様な活動を更に強化し、地域経済の活性化や地方創生の実現に繋げていくため、平成28年度上期からは、「地方創生・
事業性評価 頭取賞」を創設し、創業支援や再生支援など、お取引先のライフステージに応じた優れたソリューション事例を表
彰しております。
【平成28年度上期 「地方創生・事業性評価 頭取賞」の実績】
営業店から報告のあった255案件のうち、13案件を表彰
創業支援2件、販路開拓支援1件、新工場進出支援2件、
海外展開支援1件、再生支援3件、事業承継支援1件、
M&A支援2件、その他1件
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3.金融仲介機能のベンチマーク(共通ベンチマーク)
平成28年9月、金融庁は、金融機関の金融仲介機能を客観的に評価するための指標として、「金融仲介機能のベンチマーク」
を公表しました。当行においても、ベンチマークを活用し、地域密着型金融の推進に努めてまいります。
※金融仲介機能のベンチマークの各指標については、平成28年3月末基準で算出しております。
取引先企業の経営改善や成長力の強化
● 当行がメインバンクとして取引を行っている企業のうち、経営指標の改善や就業者数の増加が見られた先数、融資額の推移
メイン先数 ※グループベース
メイン先の融資残高
経営指標等が改善した先数
15,278社
9,669億円
10,302社
経営指標等が改善した先に係る3年間
の事業年度末の融資残高の推移
26/3
7,280
億円
27/3
7,698
億円
28/3
8,025
億円
金融仲介機能の質の向上
ライフステージに応じたソリューション提供
●ライフステージ別の与信先数(先数単体ベース)、融資残高
創業期
成長期
安定期
低迷期
1,244先/671億円
1,684先/1,919億円
17,617先/19,378億円
611先/904億円
● 「京銀活き活きベンチャー支援ネット
ワーク」の活用
● 広域店舗ネットワークを活かした
ビジネスマッチング
● 「京銀輝く未来応援ファンド」や
「きょうと農林漁業成長支援ファンド」
による投資
● 幅広い海外ネットワークを活かした
海外事業展開サポート
当行が関与した創業の件数
外部専門家や地銀連携等を活用し、
後継者問題などの課題解決を支援
1,355件
● 事業性評価に基づく融資の取組み
※右記の先数は単体ベース。
● M&A・事業承継
再生期
4,574先/2,811億円
● 地域の再生支援ネットワークを活かした
経営改善・事業再生支援
当行が貸付条件の変更を行っている
中小企業の経営改善計画の進捗状況
条件変更先総数 好調先
順調先
不調先
4,491先※
16先
138先
1,106先
※うち経営改善計画のない先3,231先。
事業性評価に基づく融資を行っている与信先数及び融資残高
上記計数の全与信先数及び当該与信先の融資残高に占める割合
1,015先
1,839億円
2.9%
6.7%
15
4.地域密着型金融の取組みに関する計数
(1)計数
当行では、各ライフステージに応じたサポート態勢を強化しております。
特に、ビジネスマッチングや海外事業サポートによる成長支援、事業承継支援については、着実に実績を伸ばしております。
また、経営改善・事業再生支援については、経営支援対象先における計画策定も着実に進んでおります。
創業・
新事業支援
成長支援
平成28年度上期実績
実績
前年同期比
(ご参考)
平成27年度上期実績
213件
+60件
153件
45件/1,870百万円
+8件/+814百万円
37件/1,056百万円
ビジネスマッチング商談件数
1,267件
+116件
1,151件
海外事業サポート件数
1,420件
+301件
1,119件
40件/6,243百万円
+5件/+593百万円
35件/5,650百万円
経営支援対象先数※
362企業グループ
△10企業グループ
372企業グループ
うち計画策定先数
324企業グループ
△2企業グループ
326企業グループ
89.5%
+1.9%
87.6%
相談持込:3件
計画策定完了:7件
9件/1,315百万円
相談持込:△2件
計画策定完了:△8件
相談持込:5件
計画策定完了:15件
12件/425百万円
ライフステージ
項目
創業・新事業支援件数
創業・新事業支援関連融資実行
動産・債権譲渡担保融資残高※
経営改善・
計画策定率
事業再生支援 (計画策定先数/経営支援対象先数)
中小企業再生支援協議会の活用件数
中小企業再生支援融資制度実行
事業承継相談受付件数
(累計:441件/496億円)
△3件/+890百万円
(累計:418件/470億円)
113件(累計576件)
+46件
67件(累計387件)
6件
0
6件
事業承継支援
M&A成約件数
※動産・債権譲渡担保融資残高は、平成28年9月末時点のもの。
※経営支援対象先は、毎期対象先の見直しを行っております。
16
4.地域密着型金融の取組みに関する計数
(2)イベント等開催実績
顧客企業のライフステージに応じたセミナーの開催
ライフステージ
創業・
新事業支援
商談会の開催を通じて数多くのビジネス機会を提供
開催時期
イベント名
参加者
(社)数
開催時期
イベント名
参加社数
平成28年4月
創業を考える in 京都市
38名
平成28年6月
2016大連・地方銀行合同企業交流会
15社
平成28年5月
第4期 スタートアップ・サポート
ゼミナール
4名
平成28年6月
第8回香港・華南地区日系企業ビジネ
ス交流会
23社
京都大学と連携しませんか∼ものづくり
企業のための新規事業展開セミナー
73名
平成28年6月
Mfairバンコク2016ものづくり商談会
13社
平成28年7月
∼
平成28年7月
経営者として「いつでも備えは万全」に
するための消費税セミナー
5名
平成28年8月
第18回京銀ビジネス商談会
6社
平成28年7月
京セラ アメーバ経営セミナー
93名
平成28年9月
南の逸品商談会 in Tokyo 2016
6社
平成28年7月
地方創生 商談力向上セミナー2016
11名
平成28年9月
ベトナム ビジネスセミナー&交流会
24社
平成28年7月
中国主要都市ビジネスセミナー
(青島・大連・上海で開催)
合計
41名
平成28年9月
FBC上海2016ものづくり商談会
41社
平成28年7月
アジアデスクセミナー「インバウンド
ビジネス編」
46名
平成28年9月
地方創生 商談力スキルアップセミナー
20名
平成28年4月∼7月
(計9回開催)
個別経営相談会
合計
13社
平成28年5月・7月
(計2回開催)
経営計画策定セミナー「基本編」
合計
6社
成長支援
地方創生・地域活性化の参考となるセミナーの開催
開催時期
経営改善・
事業再生支援
平成28年6月・8月
(計2回開催)
経営計画策定セミナー「実践編」
合計
5社
イベント名
平成28年5月・6月 ∼地方創生の実現に向けて∼観光活性
(計2回開催)
化セミナー
参加者数
合計
194名
平成28年6月
地域創生「お茶の京都」インバウンド対
策セミナー
23名
平成28年8月
地方創生セミナー2016
48名
平成28年9月
城陽市×京都銀行 包括連携協定締結
記念セミナー
約
100名
17