栃木県地域防災計画の改定について 危機管理課 1 改定の趣旨 国においては、災害対策基本法の改正や活動火山対策特別措置法の改正等が行 われ、防災基本計画が修正された。 県においては、平成27年9月関東・東北豪雨災害の検証結果や平成28年熊 本 地 震 に お け る 諸 課 題 を 防 災 対 策 に 反 映 さ せ る と と も に 、「 災 害 に 強 い と ち ぎ づ く り条例」の基本理念に基づき、引き続き防災・減災対策を推進していく必要があ ることから、以下の改定を行うものである。 2 計画の改定項目 (1)災害対策基本法、防災基本計画等の改正を踏まえた対策 災害対策基本法や防災基本計画等の改正に伴い、道路啓開体制の整備等につ いて改正を行う。 (2)活動火山対策特別措置法の改正等を踏まえた対策 御嶽山の噴火の教訓、火山防災対策の特殊性等を踏まえた活動火山対策の強 化に伴い、火山防災協議会の設置等について改正を行う。 (3)原子力災害対策指針の改正等を踏まえた対策 UPZ外における防護措置の実施方策に係る考え方が示されたことに伴い、 本県における防護措置の想定等について改正を行う。 (4)平成27年9月関東・東北豪雨災害の検証結果を踏まえた対策 平成27年9月関東・東北豪雨災害の検証結果を踏まえ、特別警報の発表に よる災害対策本部の自動設置等について改正を行う。 (5)平成28年熊本地震における諸課題を踏まえた対策 平成28年熊本地震における諸課題を踏まえ、避難所の円滑な運営等につい て改正を行う。 3 主な改定事項 (1) 災害対策基本法、防災基本計画等の改正を踏まえた対策 ① 道路啓開体制の整備 災害時における緊急通行車両の通行を確保するため、道路管理者が自ら緊 急通行車両の通行の妨害となる車両その他の物件を移動することができるとさ れ た ( 災 害 対 策 基 本 法 第 7 6 条 の 6 )。 道路管理者は、車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となること により災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあり、かつ、緊急 の必要があると認められるときは、区間を指定して、車両等の運転者等に対 する移動の命令、運転者等が不在の場合等の車両移動、他人の土地の一時使 用、竹木その他の障害物の処分を実施する。 ・大規模災害時における道路啓開体制の整備(風水雪第2章第17節第6、震災 第2章第15節第6) ・緊急交通路の確保(風水雪第3章第10節第3、震災第3章第10節第3) -1- ② 災害廃棄物等の処理体制の整備 国、地方公共団体、事業者等は、非常災害時における廃棄物の適正な処理 が円滑かつ迅速に行われるよう、役割を分担するとともに、相互に連携を図り ながら協力するよう努めることとされた(防災基本計画平成28年2月改正、 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 す る 法 律 第 4 条 の 2 )。 大規模災害発生時には大量の災害廃棄物が発生することから、県は、市町 等や処理業者と連携し、災害廃棄物等を円滑かつ迅速に処理するための体制 を整備する。 ・災害廃棄物等の処理体制の整備(風水雪第2章第27節、震災第2章第25節) ・廃棄物処理活動(風水雪第3章第15節、震災第3章第15節) ③ 防災知識の普及啓発の推進 避難時の周囲の状況等により、指定緊急避難場所への移動がかえって危険 を伴う場合は、近隣の緊急的な待避場所への移動又は屋内での待避等を行うこ とについて住民等への周知徹底に努めることとされた(防災基本計画平成27 年 7 月 改 正 )。 避難勧告等が発令された場合の安全確保措置としては、指定緊急避難場所 への移動を原則とするものの、避難時の周囲の状況等により、指定緊急避難 場所への移動を行うことがかえって危険を伴う場合等やむを得ないと住民等 自身が判断する場合は、近隣の緊急的な待避場所への移動又は屋内での待避 等 を 行 う べ き こ と に つ い て 、市 町 は 、日 頃 か ら 住 民 等 へ の 周 知 徹 底 に 努 め る 。 ・防災知識の普及啓発推進(風水雪第2章第1節第1、震災第2章第1節第1) ・避難に関する知識の周知徹底(風水雪第2章第13節第2、震災第2章第11 節第2) ④ 避難誘導体制の確立 避難誘導等警戒避難体制を計画する際、水害と土砂災害、複数河川の氾濫 等の複合的な災害の発生を考慮するよう努めることとされた(防災基本計画 平 成 2 8 年 5 月 改 正 )。 市町は、避難誘導体制の確立にあたり、水害と土砂災害、複数河川の氾濫 等、複合的な災害が発生することを考慮するよう努める。 ・避難誘導体制の確立(風水雪第2章第13節第3) -2- ⑤ 市町等の業務継続性の確保 地方公共団体の業務継続性の確保及び業務継続計画の策定に係る重要な要 素 が 明 確 化 さ れ た ( 防 災 基 本 計 画 平 成 2 7 年 7 月 、 平 成 2 8 年 2 月 改 正 )。 市町等の防災関係機関は、災害発生時の応急対策等の実施や優先度の高い 通常業務の継続のため、業務継続計画の策定等により、業務継続性の確保を 図る。また、実効性ある業務継続体制を確保するため、必要な資源の継続的 な確保、定期的な教育・訓練・点検等の実施、訓練等を通じた経験の蓄積や 状況の変化等に応じた体制の見直し、計画の評価・検証等を踏まえた改定な どを行う。 特に、市町は、災害応急対策活動等の主体として重要な役割を担うことか ら 、 業 務 継 続 計 画 の 策 定 等 に 当 た っ て は 、「 市 町 村 の た め の 業 務 継 続 計 画 作 成 ガ イ ド ( 内 閣 府 )」 に 示 さ れ て い る 重 要 6 要 素 に つ い て 定 め て お く 。 ・市町等の業務継続性の確保(風水雪第3章第1節第8、震災第3章第1節第8) ※重要6要素:首長不在時の明確な代行順位及び職員の参集体制、本庁舎が使用できなくなっ た場合の代替庁舎の特定、電気・水・食料等の確保、災害時にもつながりやす い多様な通信手段の確保、重要な行政データのバックアップ、非常時優先業務 の整理 ⑥ 避難所の衛生管理等 各災害に共通する対策として、避難所における良好な生活環境の確保、被 災地の衛生状態の保持のため必要な措置を講ずることとされた(防災基本計画 平 成 2 7 年 7 月 改 正 )。 市町は、避難所における良好な生活環境を確保するため、必要に応じ、仮 設トイレやマンホールトイレを早期に設置するとともに、被災地の衛生状態 の保持のため、清掃、し尿処理、生活ごみの収集処理等についても必要な措 置を講ずるものとする。 ・避難所の運営(風水雪第3章第6節第4、震災第3章第5節第4) (2) 活動火山対策特別措置法の改正等を踏まえた対策 ① 火山防災協議会の設置 火山災害警戒地域を含む都道府県及び市町村は、火山防災協議会を組織す る こ と と さ れ た ( 活 動 火 山 対 策 特 別 措 置 法 第 4 条 )。 火山災害警戒地域の指定を受けた県及び市町村は、火山防災協議会を共同 で設置し、想定される火山現象の状況に応じた警戒避難体制の整備に関し必 要な協議を行う。 ・火山防災協議会の設置(火山第2章第3節第2) -3- ② 警戒体制、避難計画の整備 地域防災計画に定めるべき事項が規定された(活動火山対策特別措置法第 5 条 及 び 第 6 条 )。 県は、情報収集・伝達や予警報の発令・伝達に関する事項、避難のための 措置(避難行動、避難場所・経路等)を市町が地域防災計画に位置づける際 の基準となる事項等を定める。 関 係 市 町 は 、避 難 開 始 時 期 、避 難 対 象 地 域 、指 定 緊 急 避 難 場 所 等 の 避 難 先 、 避難経路・手段などを定めた具体的で実践的な避難計画を市町地域防災計画 に位置づける。 ・警戒体制、避難計画の整備(火山第2章第3節第5) ③ 住民、観光客、登山者等に対する周知・啓発 市町は、円滑な警戒避難を確保する上で必要な事項を住民等に周知させる た め 、 必 要 な 措 置 を 講 じ る こ と と さ れ た ( 活 動 火 山 対 策 特 別 措 置 法 第 7 条 )。 関係市町は、住民や観光客、登山者等に対し、火山防災マップを住民等に 配布するなど、火山災害の危険性や防災上の必要な対応について周知・啓発 を図る。 また、県及び関係市町は、住民や観光客、登山者等に対し、火山災害警戒 地域における円滑な警戒避難を確保する上で必要な事項について周知・啓発 を行う。 ・住民や観光客、登山者等に対する周知・啓発(火山第2章第3節第5) ④ 避難確保計画の作成等 多数の者が利用する施設等の所有者又は管理者は、避難確保計画を定める こ と と さ れ た ( 活 動 火 山 対 策 特 別 措 置 法 第 8 条 )。 市町地域防災計画に定められた不特定かつ多数の者が利用する施設又は要 配慮者利用施設の所有者又は管理者は、避難確保計画の作成・公表及び当該 避難確保計画に基づく避難訓練を実施するものとし、作成した避難確保計画 及び実施した避難訓練の結果について市町長に報告する。 市町は、避難確保計画の作成又は避難訓練の実施に関し必要な助言又は勧 告等を行い、施設所有者又は管理者による取組の支援に努める。 ・企業防災の促進(火山第2章第1節第4) -4- ⑤ 登山届等の提出の周知・啓発 地方公共団体は、登山者等に関する情報の把握に努めることとされた(活 動 火 山 対 策 特 別 措 置 法 第 1 1 条 )。 県、県警察及び関係市町は、火山災害発生時の救助活動を迅速、的確に実 施するため、関係機関と連携し、火山への登山を計画する者に対し、登山届 の積極的な提出及び携帯電話による登録制防災メールについて周知・啓発を 図る。 また、登山者等は、自らの安全を確保するため、噴火のおそれに関する情 報の収集、関係者との連絡手段の確保、登山届の積極的な提出に努める。 ・登山届等の提出の周知・啓発(火山第2章第3節第5) ⑥ 住民、登山者等への情報伝達 火山現象に関する情報について、市町村が伝達する相手方に住民のみなら ず 登 山 者 も 明 記 さ れ た ( 活 動 火 山 対 策 特 別 措 置 法 第 1 2 条 )。 関係市町は、県から火 山 現 象 に 関 す る 予 報 及 び 警 報 等 の 伝 達 を 受 け た と き は 、 その伝達を受けた事項について防災行政無線、緊急速報メール、登録制防災 メール、火口周辺施設等を介した情報伝達等により関係機関や住民、登山者 等に伝達する。 ・火山現象に関する予報及び警報等の伝達(火山第3章第2節第1) (3 ) 原 子 力 災 害 対 策 指 針 の 改 正 等 を 踏 ま え た 対 策 ① 本県における防護措置の想定 UPZ外における防護措置の実施方策に係る考え方が示された(原子力災 害 対 策 指 針 平 成 2 7 年 4 月 改 定 )。 県及び市町は、放射性物質が到達する前に予防的な屋内退避の実施を想定・ 準備する必要がある。 県においては、環境放射線モニタリングや飲食物に係る放射性物質モニタ リング検査を速やかに実施するとともに、飲食物の出荷制限・摂取制限や避 難・一時移転等の実施を想定・準備する。 ・本県における具体的影響、想定等(原子力第1章第5節第3) ※UPZ:緊急時防護措置を準備する区域(原子力施設から概ね30km) ② リスクコミュニケーションの推進 栃木県原子力災害対策専門委員会において、リスクコミュニケーションの 必要性が指摘された。 県は、県民が合理的な選択と行動を行うことができるよう、平常時から、 情報提供・情報共有などリスクコミュニケーションの充実に努める。 -5- ・リスクコミュニケーションの充実(原子力第1章第6節第1) ③ 避難体制等の整備 UPZ外における防護措置の実施方策に係る考え方が示されたことに伴い 避難体制を整備する。 県は屋内退避の指示が出された場合を想定し、当該市町と連携し、避難等 の注意喚起を行うとともに、必要に応じて他市町の避難所への避難が迅速に 行えるよう連絡体制を整備する。 ・避難等の準備(原子力第2章第3節第1) ④ 近隣県が行う避難退域時検査及び簡易除染への協力 UPZ外の地方公共団体が実施すべき防護措置として、UPZ内の地方公 共団体がUPZ外で行う避難退域時検査及び簡易除染への協力が追加された ( 原 子 力 災 害 対 策 指 針 平 成 2 7 年 8 月 改 定 )。 県は、県外からの避難者の円滑な受入れのため、近隣県が策定する広域避 難計画等に基づき、近隣県等の災害対策本部等との情報交換や職員の受入れ に努めるとともに、可能な範囲で、近隣県がUPZ外で行う避難退域時検査 及び簡易除染への協力を行う。 ・避難退域時検査及び簡易除染への協力(原子力第3章第4節第5) (4) 平成27年9月関東・東北豪雨災害の検証結果を踏まえた対策 ① 特別警報の発表による災害対策本部の自動設置 災害対策本部設置の判断に時間を要した。 県は、迅速に災害対応を行うために、特別警報が発表された場合は自動的 に災害対策本部及び各地方合同庁舎等の災害対策支部を設置する。 ・県の活動体制(風水雪第3章第1節第1) ・災害対策本部の設置、解散の時期等(風水雪第3章第1節第4) ② ホームページの機能改良 県民に対し緊急事態であることをより理解してもらうための周知方法の工夫 が必要であった。また、ホームページの一部サイトが繋がりにくかった。 県は、大規模災害時には、県ホームページのトップページを災害関連情報 に特化したページに切り替えて、緊急事態であることを強調する。また、ア クセス集中に備え、当該サイトの通信回線の容量を十分に確保する。 ・各種広報手段の活用(風水雪第3章第21節第2、震災第3章第21節第2) -6- ③ 市町への職員派遣体制の強化 派遣時期の遅れや派遣職員の対応が十分ではなかった。 県は、発災後速やかに、市町に対し、緊急対策要員を派遣する。また、緊 急対策要員の派遣期間後も引き続き派遣が必要な場合について、本庁及び支 部から職員を派遣する体制を整備する。 ・職員の配備体制、緊急対策要員(風水雪第3章第1節第4、震災第3章第1節第 4) ・市町への支援(風水雪第3章第1節第6、震災第3章第1節第6) ・県職員の派遣(風水雪第3章第2節第3、震災第3章第2節第3) ④ 県職員及び市町職員向け災害救助法等の研修の実施 災害救助法等各種支援制度の適用や運用に苦慮した。 県は、平時から災害救助法、被災者生活再建支援法、激甚災害の法制度等 について理解を深めるために、県職員及び市町職員向けの研修会を開催する とともに、必要に応じて担当者向けの手引きを作成する。 ・県職員及び市町職員向け災害救助法等の研修の実施(風水雪第2章第1節第8、 震災第2章第1節第8) ⑤ 知事ホットラインの双方向化・複線化 知事ホットラインが有効に機能しない事例があった。また、市町の担当部局 で状況が把握できていない事例があった。 知事ホットラインの実施にあたっては、知事と市町長との情報伝達の双方 向化に留意する。なお、市町からの質問や再確認等については危機管理課が 窓口となって行う。 さらに、知事から関係市町長への連絡に併せて、県関係課から市町担当部 課に連絡を行うことで複線化する。 ・市町への支援(風水雪第3章第1節第6、震災第3章第1節第6) ⑥ 防災について県民への周知・意識啓発 県民への防災アンケート調査結果から、県民への防災意識の啓発が十分でな いという課題が明らかになった。 県は、家庭等で普段からできる防災対策について、県民(特に若い世代) へ継続的に周知していくとともに、避難勧告・避難指示の意味やその発令が あった時にとるべき避難行動について周知を図る。 ・防災知識の普及啓発推進(風水雪第2章第1節第1、震災第2章第1節第1) ・避難に関する知識の周知徹底(風水雪第2章第13節第2、震災第2章第11節 第2) -7- ⑦ 多様な情報発信手段の活用 県民への防災アンケート調査結果から、県民への有効な情報発信のあり方を 検討する必要がある。 県及び市町は、幅広い年代の県民へ的確に情報が伝わるように、様々な手 段で災害に関する情報を発信する。また、県は、災害時において市町が多様 な情報発信手段を活用できるよう、普段から研修会等により支援する。 ・避難に関する知識の周知徹底(風水雪第2章第13節第2、震災第2章第11節 第2) (5) 平成28年熊本地震における諸課題を踏まえた対策 ① 避難所の円滑な運営等 熊本地震では、避難所運営が円滑にできない事例が見られた。 また、福祉避難所の事前の周知不足等の理由により、支援を必要とする要 配慮者の受け入れが不十分な市町村があった。 市町は、避難所がスムーズに開設・運営できるよう、避難所管理・運営マ ニュアルを作成する。 また、要配慮者を円滑に福祉避難所に受け入れることができるよう、平常 時から住民への十分な事前周知を行う。 ・避難所管理・運営体制の整備(風水雪第2章第13節第4、震災第2章第11 節第4) ・地域支援体制の整備(風水雪第2章第4節第2、震災第2章第4節第2) ② 避難所の環境整備 熊本地震では、要配慮者の生活環境の整備が遅れた。 市町は、避難所の整備にあたり、要配慮者の避難状況に応じ迅速に、洋式 トイレのほか、障害者用トイレ、スロープ等の段差解消設備を仮設できるよ う、あらかじめこれらの調達方法を整理しておく。 ・避難所の整備(風水雪第2章第13節第1、震災第2章第11節第1) ③ 栃木県DPAT派遣体制の整備 熊本地震では、熊本県外からDPATが多数派遣され、本県においても栃 木県DPATを初めて派遣した。今後も県内外における災害発生時などに必 要に応じて、迅速にDPATが活動できる体制を構築する必要がある。 県は、被災した地域精神科医療機関の補完や精神医療の提供を行うためD PATを整備する。 ・初期医療体制の整備(風水雪第2章第16節第1、震災第2章第14節第1) ※DPAT:災害派遣精神医療チーム -8- ④ 県外へ避難した避難者への支援 熊本地震では、県外へ避難した住民の実態把握が十分ではない状況があっ た。 県は、避難生活が長期にわたる場合は、避難者の支援に資するため、全国 避難者情報システム等を活用して県外避難者に関する情報を収集し、避難元 市町に提供する。 また、避難元市町と連携して、避難元市町に関する情報等の県外避難者へ の提供に努める。 ・県外へ避難した避難者への支援(風水雪第3章第6節第10、震災第3章第5 節第10) ⑤ 市町等の業務継続性の確保(再掲) 熊本地震では、災害時に優先して実施すべき業務に滞りが生じるなど、業 務継続計画が未策定の市町が見られた。 市町等の防災関係機関は、災害発生時の応急対策等の実施や優先度の高い 通常業務の継続のため、業務継続計画の策定等により、業務継続性の確保を 図る。また、実効性ある業務継続体制を確保するため、必要な資源の継続的 な確保、定期的な教育・訓練・点検等の実施、訓練等を通じた経験の蓄積や 状況の変化等に応じた体制の見直し、計画の評価・検証等を踏まえた改定な どを行う。 特に、市町は、災害応急対策活動等の主体として重要な役割を担うことか ら 、 業 務 継 続 計 画 の 策 定 等 に 当 た っ て は 、「 市 町 村 の た め の 業 務 継 続 計 画 作 成 ガ イ ド ( 内 閣 府 )」 に 示 さ れ て い る 重 要 6 要 素 に つ い て 定 め て お く 。 ・市町等の業務継続性の確保(風水雪第3章第1節第8、震災第3章第1節第8) ※重要6要素:首長不在時の明確な代行順位及び職員の参集体制、本庁舎が使用できなくなっ た場合の代替庁舎の特定、電気・水・食料等の確保、災害時にもつながりやす い多様な通信手段の確保、重要な行政データのバックアップ、非常時優先業務 の整理 (6 ) 資 料 編 の 改 定 資料編の時点修正 -9-
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