1回 宮崎県住宅政策懇談会 議事要旨 開催日時:平成 28 年 1 月 14 日(木) 場 所:県庁7号館3階 13:30∼15:50 734会議室 出 席 者:竹下 輝和 (有限会社TMD研究所 所長、九州大学名誉教授) 米村 敦子 (宮崎大学教育文化学部 教授) 出口 近士 (宮崎大学地域資源創成研究センター 教授) 三宮 基裕 (九州保健福祉大学社会福祉学部 准教授) 安井 伸二 (宮崎県社会福祉協議会 海老原 邦子 副会長) (一般社団法人宮崎県建築士会 常務理事) 西田 増美 (一般社団法人宮崎県建築業協会 副会長) 堂込 真紀 (一般社団法人宮崎県宅地建物取引業協会 総務課長) 植松 悟 (宮崎市住宅課 河田 真弓 (日南市健康増進課 課長) 課長) 議事 1.宮崎県住生活基本計画の見直しのスケジュールについて 2.住生活の現状と課題及び現行計画の取組について 3.計画見直しの方向性について 議事要旨 〇事務局より、 「宮崎県住生活基本計画の見直しのスケジュールについて」 「宮崎県の住宅 施策の近年の動向について」「宮崎県住生活基本計画(現行計画)概要及び達成状況につ いて」 「宮崎県住生活基本計画見直しの方向性について」説明を行った。 〇委員の主な意見は以下のとおり。 (議事2) 「住生活の現状と課題及び現行計画の取組について」での意見 ・施策2「災害に強い住まい・まちづくりの推進」で、耐震改修補助がありながら耐震化 率が向上していないのは、年配の方に耐震化の必要性が浸透していないためだと考えて いる。 ・施策3「高齢者が安心して暮らすことができる住宅の普及促進」で、現在、高齢者の住 む住宅に手すりが設置されているのは、高齢者がけがなどをして必要に応じて設置した ものがほとんどではないかと思っている。 ・施策5「環境や健康、防犯に配慮した住宅の普及促進」の「住宅の省エネルギー基準」 については、補助金の制度があるが、国の方針に則った現場の施工方法が大事になって きている。 1 ・宮崎県内ではどこも建設現場の職人が不足しており、 (一社)宮崎県建築業協会でも育成 を行っているが、なり手が非常に少ない。 ・施策1「市場を通じた住宅の基本性能と質の確保」の成果指標で、住生活総合調査の結 果から「満足度」が使用されているが、取り組みの実績に対して「満足度」を成果指標 にするのは大まか過ぎると感じた。 ・施策6「中心市街地の活性化に資する住宅整備の促進」の成果指標「人口の変動率に対 する街なか(DID地区)の人口変動率の割合」がどのくらいの意味を持つのか理解で きない。確かに中心市街地には空き店舗も多く、空き家率も高い。特に集合住宅の空き 家率は高いと思われる。なので、他に代わる成果指標がないか検討してほしい。 ・成果指標全般について、「満足」や「景観」など、基準とするものが分からないものと、 「比率」や「割合」など計算できるものがある。また、 「都市部」と「地方部」で状況の 違うものもある。目標設定を行う上でどう整理するのか検討が必要と思われる。 ・施策13「公営住宅・公的賃貸住宅における住宅セーフティネットの機能向上」の成果 指標「公営住宅のバリアフリー化率」がほぼ目標達成となっているが、実際には改善し てバリアフリー化した公営住宅が一向に埋まらない状況がある。 ・施策15「災害被災者の居住安定のための支援」の成果指標「応急仮設住宅建設候補地 台帳を整理している市町村数」は全市町村が整備達成となっているが、今後は災害時に すぐに入居できる空き家の取りまとめが必要と思われる。 ・施策17「福祉保健分野等と連携した居住サービスの確保」の成果指標「サービス付き 高齢者向け住宅の登録戸数」について、有料老人ホーム・デイサービス等の件では、介 護保険の経費が圧迫しており、市町村の負担が大きくなっているという課題があるため、 もし今後もサービス付き高齢者向け住宅を優遇して整備して行くのであれば、住宅政策 と社会保障費の関係で矛盾を感じる。 (議事3) 「計画見直しの方向性について」での意見 ・ライフステージに対応した計画は分かりやすいと評価しており、今後、より洗練してい ただければと思う。 ・南海トラフ巨大地震に関連するところで、浸水想定地域にある公営住宅の移転を考える ときに、安全な所にある、空いている小学校に公営住宅を移設する等の考えをこの計画 に盛り込めないかと考えている。 ・公営住宅の稼働率を向上するために、公営住宅のPFIのような官と民の連携の方向性 を出せないかと考えている。 ・骨子(案)の目標7「強い経済の実現に貢献する住宅に関連する産業の成長」の産業の 部分で、現在、県のスギ材を使う住宅を県外へ多く移出しているので、これを加工材と して海外へ出すといったような、産業の広がりの可能性を盛り込めないかと考えている。 ・モデル事業・地区としての施策で、「省エネ」と「健康」などを付加するなど、もうひと つレベルアップした戦略で産業の振興につなげていけないかと考えている。 2 ・8つの国の目標については、そのまま採用せず、宮崎県独自のものにできないか。 ・基本計画に定める策定の主体は誰で、どうやって行うのかを、内容を含めて整理し項目 付けできないか。「直接的」、「間接的」、 「市町村を通じて」など、役目が違うところの使 い分けをすれば分かりやすくなると思う。 3
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