n H﹃ 春 仕 MN { え の , u ( 学 術 情 報 総 合 セ ン タ ー ニ ュ ー ス) マルチメデ ィアとコンビュータネ ットワークの 海を鮮やかに泳 げ . ノ 計算セ ンター所長 1.マルチメデ ィア 新しいコ ンビュータの開発に関わ る研究者の一人として、マルチメデ ィアという言葉は世に出るのが少し 早過ぎた感がしないでもない。マル チメディアをニューメディアと対比 し、音や画像、映像などの多重出力 系をもっ少し進化したコンビュータ システムという表層的なとらえ方で 考えるならば、それほど心配しない のであるが、マルチメディアという 言葉は、実は私達が開発目標とす る コンピュータの姿の一つを表してお り、現時点では超未熟、超未完成で あるがゆえに、 今のままの姿での評 価を恐れている 。 私達は考えて いることを、イメ ー ジしていることを、 手紙に、論文に、 小説に書く 。音楽に作曲し、演奏す る。絵画に、映画に、テレビに、画 像化 ・映像化する 。マルチメディア は、このような表現メディアのーっ となり得るコンビュータシステムな のである 。 しかも、マルチメ ディア 演奏する J r 画像 はこの 「 書 くJ r 化 ・映像化する j という従来の表現 手法を統合化し 、さらに意志融通を も含めた新しい表現手法を生みだす 可能性のあるメディアである。換言 すれば、このような表現能力をもつ までに進化したコ ンビュータ システ ムをマルチメディアと呼ぶのである 。 私達は、自分を表現し 、伝え合う ことで、関係をっくり 、社会をっく り、そこで多くのことをする 。それ ゆえ、いかに表現し、いかに伝える か、を担うメ ディアの重要性は言 う までもない。 したが って、私達が表 現し合う、伝え合 うメディアが従来 からの紙メディア、ネ ットワー クメ ディア…ーなどなどで十分であるは ずがない。手ん遣は、それらのメディ アの機能を越えた表現能力を持って いるからである 。 メディアについて、不十分な表現 の隙聞にこそ豊かな表現が埋もれて いるという 言葉は通用しな い。強力 で高機能なメディアは私逮が伝えた いイメ ージをより鮮やかに、より深 く表現することができ、複雑化し 続 ける現代社会の 中でもお互いの関係 をより密に、より豊かにすることが できる 。ここにマルチメディ アの価 値があるのである 。 2 . コンビュータネ ッ トワーク 「いつでも、どこへでも、誰とで も、どこにいても、容易に話したい J 社会の複雑化に対して、電子通信技 術はこの人間の望みをかなえるべく、 発展し続けている。上述の望みは通 信の 「 量 j についての望みである。 全地球をおおう広大かっ密なネ ッ ト ワークと小形軽量な端末がこれをほ ぼ可能にした。そして、今や、通信 への望みは 「 私の想いを、イメ ージ 質J を、豊かに伝えたい j という 「 への望みに変化しつつある。 この願いをかなえることができる システムの一つは、イメー ジを豊か に表現することができるメディア、 マルチメディアを節とするコンビュ ータネ ッ トワークすなわちマルチメ ディアネ ットワークである 。マルチ メディアネットワ ークによ って、私 達は伝えたいイメージが豊かに鮮や かに表現さ れた情報を地球レベルの 距離を越えて伝えることができる 。 志 水 英 3 . 大学は変わる 講義や討論は意志疎通と表現の場 である 。ある所に集まり講義そ受け、 または討論をする。 これは直接討論 でしか、イメ ージを豊かに表現し伝 え合うことができないからである 。 マルチメディアネットワークの世 界では紙メディアを越えた豊かな表 現が距離を越えることができる 。講 義は距離を越え、討論は距離を越え る。世界中の学生を、世界中の研究 者を相手に講義を、討論を行うこと ができる 。 4 . 未来を試そう 紙メディアに慣れきった古き私達 は、紙メディアの能力の中で表現し、 。 また、伝え合う 。それでよ L、 しかし、若い世代、学生達は今よ りも、さらに複雑化した社会や シス テムに遭遇する。お互いの想うこと を豊かな表現で距離を越えて伝え合 うことができるマルチメデ ィアネ ッ トワークは高度に複雑化した社会や システムの中で、複雑さに迷わされ ず、真の姿を見通すための強力な武 器となるはずである。 大学は集まった若者が未来の世界 で活躍するがゆえに、 来るべき世界 を考え、また、来るべき世界の姿を とり 入れてきた。 幸いにも本学は学術情報総合セ ン ターと強力かっ最先端技術をも っ L A Nの実現によ って、来るべきマ ル チメデ ィアとコ ンビュ ータネ ット ワ ークの世界を構築することができる。 これを大いに利用し、未来を試 して ほしい。
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