ViVid Strike Accelerator ID:100090

ViVid Strike Accelerator
アーヴァレスト
︻注意事項︼
このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP
DF化したものです。
小説の作者、
﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作
品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁
じます。
︻あらすじ︼
魔法少女リリカルなのはの世界に入るハメになった主人公、藍澤
カズマ
感想
︿ATTENTION
﹀
評価募集中です。
r 始まります
という訳で、ViVid Strike Accelerato
それは、かつて取り零したモノを取り戻す物語
物語は鮮烈に、そして過激さを増していく
てきてくれる
相棒であるブラックフレームは人格型デバイスへと進化して付い
·
3、主人公がラスボス化する時があります
!
4、作者が時たま作中に顔︵声︶を出します
5、物語のベースは現在放送中のViVid Strike
ります
とな
2、閑話休題と称してキャラ設定とかネタバレが時たま流出します
人公してます
1、本作は作者の処女作、IS Strikerの主人公がまた主
!!
·
魔法の世界へ │││││││││││││││││││││
目 次 新たな発見 │││││││││││││││││││││
1
本編開始前
掌を握る、その先のモノ ││││││││││││││││
4
再会と争いと │││││││││││││││││││││
模擬戦 ││││││││││││││││││││││││
旅へ │││││││││││││││││││││││││
8
16
21
26
本編開始前
魔法の世界へ
﹁あーあーあー﹂
︿現実逃避しないで下さい、マスター﹀
﹁職なし金なし家もなし
スになるなんてな﹂
︿諦めて下さい﹀
ホームレスに厳しい世界でまさかホームレ
﹂
目が覚めたら、魔法少女リリカルなのはの世界にいた、理由が1ミ
クロンもわからない
﹁ブラックフレーム、どうしよう
﹁随分と難しい方法をありがとう﹂
相棒は高性能電子機器
しかも人格付きで
改造すれば変わるかな
デバイスにジョブチェンジしていた
この性格はどうにかならんのか
︿ほら、噂をすれば影です﹀
﹀
?
﹂
広島弁を聞くとはな、思ってなかったぜ
﹁同じじゃろうが﹂
﹁立てるか、ガキ﹂
手はポケットに入れたまま、俺はボコられていた女の子の横に立つ
﹁お前らがその子を寄って集ってボコリ始めた時から﹂
﹁テメェ、いつから見てやがった
﹁はー、やれやれ馬鹿どもはコレだから﹂
チラッと顔を見たが可愛いな
どうやら一人の女の子を囲ってボコっているようだ
﹁うるせぇ﹂
︿今から貴方もその仲間入りですよ
﹁どの世界にもいるんだな、チンピラと馬鹿は﹂
···
か﹀
︿そ こ ら 辺 の チ ン ピ ラ で も 倒 し て 金 巻 き 上 げ れ ば い い じ ゃ な い で す
?
···
!?
1
···
···
﹁引っ込んでろ、この場の全員片してやらぁ﹂
﹁・・・﹂
﹁年上の言うことぐらいは聞け﹂
お姫様を守る騎士ってか
﹂
額にデコピン︵威力最大︶を食らわせて下がらせる
﹁カッコイイねぇ
﹁はぁ
それで勝てるっての
数の差を考えてるぅ
﹂
﹁お前達は武器を持ってんだから俺は魔法使っていいよな
と言うか、ガキ相手にムキになる方がおかしいっての
﹁バァカ、テメェらを掃除するのに邪魔なだけだっつの﹂
!?
?
と構える
﹂
﹁ひゃは、アハハハッ
﹂
その言葉と同時に顔面を殴り昏倒させる
﹁沈め﹂
目の前まで来るのに、10秒は必要なかった
﹁なっ
﹂
その全てを躱し、逸らし、掻い潜り、リーダー格に詰め寄る
してきた
リーダー格らしき男がそう言った瞬間、取り巻き連中が攻撃を開始
﹁ヤレ﹂
全盛期の身体でこそないが問題なく戦闘行動は出来るはずだ
すっ
﹁久しぶりに本気で暴れてやるから、覚悟しやがれ﹂
だしいな
バカ共はこれだから困る、数があれば勝てるなどと思い上がりも甚
?
?
!!
その炎をバックにバカ共を笑いながら見る
!!
﹁・・・﹂
警察が来る前までに全て終わっていた
﹁あぁー、ツマンネー﹂
れずに墜ちる
そこから先は正しく蹂躙戦だった、誰1人として俺に一撃を入れら
﹁さぁバカ共、華々しく散らせてやるから感謝しろォ
﹂
横転させた軽自動車の燃料タンクを破壊し火花で燃料に引火した
!!
2
?
···
!?
﹁そこのガキ﹂
﹁つっ
﹂
﹁腕出せ、アザ出来てんだろ﹂
﹂
腕に跡が残ると大変だから俺は治してやることにした、特別に
﹁結構じゃ﹂
﹂
﹁気絶させてやろうか、あぁ
﹁ひっ
アレ、今の俺ってそんなに怖いか
?
!?
﹁とにかく、腕見せろ、内出血ぐらい治してやるよ﹂
﹁・・・﹂
?
そう言えば、さっきからブラックフレームが声を発しないがどうし
たんかね
3
···!?
···!!
新たな発見
﹀
﹁まさかのバッテリー切れとはね、ワロタ﹂
︿私には死活問題ですがね
﹀
いやはや本当に笑けた、まさかのバッテリー切れである
︿それで、よくこんな好条件な空き家を見つけましたね
実包弾の銃
﹁首都クラナガンでこれとは、灯台もと暗しとはこの事だな﹂
を大量に保管している場所だったのだ
そう、今いる倉庫はこの世界では規制対象の物理兵器
︿密輸品の裏取り引きで儲けているようですね﹀
﹁しかしまぁ、この倉庫の持ち主は荒稼ぎしてやがるな﹂
カップ麺を食べながら俺はそう告げ、部屋の中を見る
の一つだよ﹂
目は終えても倉庫として使用されている所がある、今いるのもその中
﹁あのチンピラ共とバトった周辺は廃工場地帯でな、工場としての役
?
···
﹀
︿笑えないですよ、よくこれだけの実弾火器を保管出来るものです。
管理局は仕事してるのですか
︿またカツアゲですか
﹀
﹁さてと、行きますかね﹂
やってられないし、飯食えたらそれでいいし
﹁知るか、そんなの局員に聞け﹂
?
だろうな
﹁ズラかるぞ﹂
︿既 に 魔 法 で 姿 は 隠 れ て い る の で 差 し 押 さ え の 様 子 で も 見 ま せ ん か
﹀
を使っても1日じゃ底をつかない程なんだとか
しかしこれは砲撃魔法を使わない場合なので正確にはまだ分から
4
!!
︿でしょうね、私から済ませてあります﹀
﹁いんや、ココをチクる﹂
?
ブラックフレームが再起動してから測定した魔力量は、全力で魔法
﹁それもいいな﹂
?
ないらしい
八神はやてか
はやてだった
﹂
﹂
しかも初期から様々な魔法か使えるとは、汎用性高いなお前
︿おや、仕事が早いですね﹀
﹁もう来たな。ってアイツ
︿そうみたいですね﹀
来た人間の代表は八神
﹁魔法解除﹂
﹂
︿もうバレてます﹀
﹁ふぁ
いつの間に
﹂
?
てはしてなかった
﹂
俺の完全な手抜かりだ、クソッ
﹂
﹁さぁて、話聞こか
﹁断る
!!
人に対してなら捕捉魔法を同時展開していたが、管制融合騎に対し
﹁管制融合騎とはね、道理で捕捉出来ないわけだ﹂
﹁ハイです
﹁リィン、その子がのぞき見してたん
捕縛魔法
···
·
!?
﹁ちょ
待ぃ
﹂
﹁あぁ、また宿探しかよ﹂
︿ご愁傷様です﹀
﹁泣きたい、割と本気で﹂
そして、俺は横に避けた
﹂
どこかで﹂
?
﹁なっ
﹁いきなり攻撃とは管理局員のする事か
﹁貴方
﹁知らんな﹂
﹂
そこから全速力で離脱して、俺はあることに気がついた
﹁誰が待つかボケェ
﹂
それを魔法で撃ちスモークを作る
足元に転がしたのは、この倉庫から拝借していた煙幕弾
?
!!
!!
5
!!
?
!?
!?
!!
!!
!?
···
後ろに振り向くとそこにはフェイトがいた
あぁクソ、今日はなんて日だ
﹁高町
﹂
﹂
なのは1等空尉﹂
﹁質問していいかな
﹁答えるとは限らんぞ
﹁あの場所を密告してきたのは君
﹂
フェイト
!!
テス
こんなにも、前回の転生時に知り合った子達と出会うなんてなぁ
﹂
﹂
﹁貴方には捕縛命令が出ています﹂
どうして名前を
﹁命令の出先は八神はやてか
﹁つっ
ハラオウン執務官、そして﹂
﹁あなた達はかなりの有名人だろ、彼女とその友達
タロッサ
···
?
えていた
﹂
︿私です、マスターの許可なく行いました﹀
﹁ちょ、おま
﹁ホント
﹂
いきなり何をカミングアウトしてくれてやがるんですかねぇ
!?
﹀
スゲェな、嘘八百列べて話術に嵌めてやがる
﹂
コイツ、俺よりも上手い奴だ
﹁なら、付いてきてくれる
︿マスター、と言ってますがどうされますか
﹁場合によりけり﹂
﹁三食寝床付き、って条件やで﹂
そうこうしているうちに、はやてがやって来ていた
一応は通報者や、それなりに対応するで
彼女達には悟られないようにするか
﹂
!!
?
?
?
﹁三食はバランスの良い食だと考えて、寝床は冷たいのかな
﹁まさか
﹁そこはムキになるのな﹂
やれやれ
···
﹂
︿はい、それと名前を知っているのはニュースで拝見したからです﹀
!?
どう応えようか悩みかけた瞬間、ブラックフレームがその質問に答
?
?
?
·
?
もう一人、空から俺を見ている魔導師の名前も俺はあげる
·
?
!!
6
···!?
·
この再会を
﹂
?
管理外世界だが
﹁やけに詳しいな
﹁ノーコメント﹂
﹂
﹂
﹂
頭にきた、コイツは本格的に解体してやる
﹁バラすぞ、あぁ
︿うるさいですよダマスター﹀
﹁テメェ、このダメデバイス
︿図書館でそういうのは見ていますから﹀
﹂
﹂
たまたま扉が空
そこでまた邪魔をしてくるのはブラックフレームだった
?
!?
﹂
﹁ふぅん、ところで気になっているんだけど﹂
﹁何です
﹁昨日の晩に起きた廃車両の爆発、あれも君の仕業
﹂
終わった、詰んだ
死
ん
﹁管理局に来てもらおか
は
﹂
知らないです、と言おうとしたらはやてが笑っていた
﹁何の事だか
﹂
そう決意してこの世界への最初の転生をしたのだから
惨劇を引き起こさないために
そう、コイツを最後に俺はこの世界での技術開発を辞める
﹁その前に作った、生涯唯一の作品だから﹂
﹁しかし、ホームレス状態なのに良くデバイス持っているね
!!
!!
だ
ホントに泣きたい結末だった
﹂
···
﹂
?
日本ではそうだった気がする、と言ってもこの世界の日本は第97
﹁不法侵入だろ、盗んで無ければ軽犯罪法の適用で済むだけだ﹂
﹁まず、そこから注意した方がいいんだけどな
···
いてる倉庫があってその中に大量の武器があっただけだぞ
﹁職なし、金なし、家なしのホームレスにそれ聞くか
﹁所で、きみはどうしてあそこにいたの
···
···
7
?
?
?
?
﹁Gott ist tot
神
?
···
掌を握る、その先のモノ
﹂
···
s 取り調べ
﹂
!!
﹁で、どうしてこうなる訳なのかなぁ
管理局に捕まった、It
﹂
相手はフェイトだ
﹁とりあえず、ね
﹁言うつもりは微塵もねぇ
﹂
···
!!
困るんだけどな
!!
?
と本気で泣くぞ
﹁そうなの
﹁まぁな
﹂
﹂
嘘ではないぞ事実だ
﹁これで終わりだね﹂
終わった
こうしてペラペラと、嘘とホントを混ぜながら答え聴取は案外早く
﹁お優しいな、フル活用させてもらうが﹂
程度にしか見てないから﹂
﹁殺傷力の無いものだったから問題ないよ、はやてもその点はお茶目
来てから手にしたものだよ﹂
﹁はやての目くらましに拝借していた煙幕を使ったぐらいだ、それも
﹁何か盗む目的じゃないんだね
﹂
アソコを使わせていただいたのです﹀
︿補足すると、私のバッテリーが切れてしまったのでそのチャージに
﹁チンピラ共をぶちのめしてから当てなくふらついたら辿り着いた﹂
﹁どうしてあそこにいたのかな
﹂
俺よりも人間ができてるAIがいるってのはどういう意味だよ、割
ます﹀
︿本当に申し訳ございません、このダメマスターがご迷惑をおかけし
﹁即答されても
···
?
﹁ふぃー、ようやくか﹂
8
?
?
···
?
︿マスター、私のバッテリーがそろそろ不味いことになりそうですが
﹀
?
﹁わ、ヤベェ﹂
ブラックフレームを見るとエネルギー残量が10%を切っていた
コレではあと一時間程度しか持たない
﹁クレードルが無いからコード直刺しな﹂
﹂
︿贅沢は言いませんよ﹀
﹁ちょっと待っててね
﹂
\︵^o^︶/
﹁なのは、はやて
﹁フェイトちゃん、捕まえといたよ﹂
﹁ありがとう﹂
くそ、念話か
﹀
︿なぁんの事でしょうかねぇ
﹀
俺の口調を真似るな気持ち悪い
﹁とにかく、今回は特別なんだからね
﹂
﹂
逃げられなかった、はやてとなのはがいた
﹁・・・﹂
﹁逃がさへんよ﹂
﹁だな﹂
︿マスター、今のうちにズラかりましょう﹀
フェイトが走ってどっかいった
?
﹂
それから説明を受けると、意外や意外、なんのお咎めも無かったの
だ
流石に注意こそ受けたが
﹁それで、これからどないする予定や
﹁住むとこないんやろ
﹂
また気が向いたら世話になるわ﹂
?
あるのさ﹂
﹁その点はお構いなく、ホームレスにはホームレスのネットワークが
?
﹁そうだなぁ
···
9
!!
!!
﹁テメェ、分かってて言いやがったなぁ
︿ザマァ
···
﹁へーい、ありがとうございましたァ﹂
?
!!
?
!?
···
実は昨日の時点でいい場所を見つけてある
﹂
それはもう素晴らしいまでに好条件な場所を
﹁そう
﹁あぁそうだ﹂
﹂
分かっているという意思表示のために
﹁さぁて、暴れますかぁ﹂
︿本音が出ましたね﹀
﹁ったりめーだろが、今日からの寝床を確保するんだぞ
力ずくで馬鹿共から奪い取ってやる
﹂
その代わり、その場所には馬鹿共が屯しているので、自分達が使え
なくて困っているらしい
﹂
ガラでもないが、いっちょ手伝ってやるか
﹁もうこんな真似しちゃダメだよ
﹂
だがまたしばらくしたら再会するかもな
﹁じゃあ、気をつけてね
しているぞ
﹁これ、反省しているのかなぁ
﹁はーい、出来る限り努力しマース﹂
?
無言で後ろを向きながら手を挙げ、ヒラヒラさせる
﹁・・・﹂
?
﹁ここか
﹂
待ってろよ馬鹿共、俺がお前達から居場所を奪ってやる
?
?
?
﹁ははーん、なるほどねぇ
﹀
?
﹂
!!
︿全力でフォローします﹀
セットアップ
···
う
今回は派手な戦闘になると予想されるためバリアジャケットを纏
﹁オーケー、行くぜ
﹂
﹁ぶちのめしてホームレスの寝床に戻してやらァ﹂
そりゃ当然、やることは一つだ
︿どうされます
···
力供給用のパイプから非合法に電源を引いているようです﹀
︿間違いないですね、つい最近使われなくなった廃工場の様です。電
?
10
?
﹂
﹂
武装はないが、バリアジャケットを展開した事で自動的に防御力が
飛躍的に向上している
﹁ほう、生まれた世界の軍服を再現してくれたのか
﹁オリジナルでマントを追加していますが、何か変ですか
﹁いいや、むしろこっちの方が気合が入って良い﹂
﹂
そして俺は走り出した、闇に溶け込むかのような速さで
﹁なんだ
﹂
﹁遅せぇよ﹂
﹁ぎゃあ
面か川の水面としている
転送先は地面より数メートル上としてその先はコンクリートの地
方で敵を倒し始める
そこから先は転送魔法で外に飛ばして気絶させるスマートなやり
?
?
死なない程度の高度と水温だ、せいぜい骨が折れる程度に収めてい
﹂
﹂
ダメだよなァ。そんなンじゃ全然ダメだ﹂
!!
る
﹁お前がここのラスボスか
﹁ガキが、いい気になってんじゃねえぞ
?
今をなんとかして生きようとしていて、それでも帰れないでいる
﹂
ホームレスが多いのに何でこいつらみたいな馬鹿共はのうのうとし
ているのか、絶対に許せん
﹁殺してやるよ、ガキがぁ
﹂
﹁何だ何だよ何ですかァ
﹂
それを無造作に体を動かすことなく反射してやる
その瞬間、何かが放たれた
!!
﹂
まぁ、本家本元には遠く及ばないカスレベルだったがな
﹂
﹁次はこっちからだなぁ
﹁く、くるな
!!
?
!!
11
?
!!
三下発言ありがとう、ムカつくわ
﹁はぁ
···
おそらくレールガンだろう、破壊力を考えるとそちらにたどり着く
!?
﹁え
···
﹁断る
﹂
大人しく尻尾巻きつつ泣いて、
それと同時に走り出し、俺はこのバカに叫ぶ
﹁悪ィがこっから先は一方通行だァ
これで戦闘は終了したか
﹂
フルパワーで殴りつけ、さらに転送魔法で川の水面に衝突させる
無様に元の場所に引き返しやがれェ
!! !!
﹀
︿状況終了です、これだけ大量の魔法を行使しても平然としているな
﹂
んてすごい事ですよ
﹁幾つ使った
︿30以上です﹀
?
と﹂
﹂
?
﹀
?
きのやつらより圧倒的に出来てる
だから味方したのだ
﹁ありがとう、本当にありがとう
﹂ ﹁こんくらいなら、いつでも言ってくれ﹂
﹁これで、また寝床を探さなくて済みます
﹂
家の代わりになる場所を探していた連中であるが人としてはさっ
あのホームレスたちは苦労して1日の食にありついている
﹁ならいいや、おもてなしするか﹂
︿はい、数名の仲間を連れてこちらに来ています﹀
﹁マジか、お仲間連れてきているか
︿そのホームレスさんなら地下道から来ていますよ
ここを教えてくれたホームレスに報告でもするかね
﹁それまた凄いな、さて
···
?
﹁フェイト執務官、ここは俺達が力をあわせて取り戻した居場所だ、捕
﹁・・・﹂
わぁい、捕まえる気満々だァ︵白目︶
フェイトがいた、しかもバリアジャケット展開して
﹁oh⋮﹂
﹁申し訳ないですが、時空管理局です﹂
そこに最悪の存在が来るとは思ってなかったが
﹁いいってこれくらい、俺も寝床が欲しかったんだからよ﹂
!!
!!
12
!!
まえるならここを占拠していた不良たちにしてくれ﹂
﹁それは既に終っています、私がここにいるのは貴方を捕まえる為で
す﹂
﹁それは無理だな、彼らとの間で用心棒の契約を結び終えている、どう
かないですが﹂
﹂
﹂
彼女も構える。戦うしかないようだ
﹁行きます﹂
﹁こい﹂
変身魔法で本来の身体年齢に変える
﹂
﹂
﹂
?
﹁分かりました、最悪の場合は戦闘も辞さないという事なので、気は向
﹁あぁ、これが素なんでね﹂
﹁血気盛んですね
すると、フェイトは深い溜息をついた
﹁俺を力ずくで倒してからにしてくれ﹂
武器を構え、俺は告げた
してもというのであれば
···
正体を早々にバラす予定ではなかったが、必要なら前倒ししても何
ら問題は無い
﹂
あると言えばせいぜい戸籍程度、どうとでも出来る
﹁なんで、こんな事を
をな﹂
﹁あるよ
﹂
フェイトは叫ぶ
﹁あぁそうだ、何か問題があるかよ﹂
﹁だからこんなマネを
﹂
﹁見捨てられないんだよ、頑張っても地べたを這うしかできない人達
?
?
﹁だろうな、だから俺も迷っている﹂
!!
13
?
﹁あぁ、俺はお前達の知る人間だよ、再転生した﹂
﹁やっぱり
···
﹁正体を晒してやったんだ、覚悟はできてるな
﹁つっ
···!?
鎌状態のバルディッシュと剣状態のブラックフレームがぶつかる
︿お久しぶりです、バルディッシュ﹀
︿long time no see﹀
︿相変わらずですね﹀
無口なデバイスと一言多いデバイス
心優しき金の閃光と非情なる撃滅の黄金光がぶつかる
同じ魔力光でも、フェイトは明るい金に対して俺のは暗い金
魔力光は人によって異なるが赤の他人で色がここまで近いのは希
である
﹂
﹁創成せよ、天に描いた星辰を、我らは煌めく流れ星﹂
﹁つっ
詠唱開始、流れるは破滅の光
﹂
﹁巨神が担う覇者の王冠、太古の秩序が暴虐ならば、我らは認めず是正
しよう﹂
﹁させない
ン
マ
レ
イ
ケ
ラ
偉大な雷火で焼き尽くさん﹂
ウ
た繁栄を、新世界にて齎そう﹂
メタルノヴァ ガ
その魔法化した能力の名は
ノ
ス
﹁聖戦は此処に在り。さあ人々よ、この足跡へと続くのだ。約束され
俺の瞳の色も、髪の色も同じ色へと変貌する
﹁大地を、宇宙を、混沌を
···
剣の色も変わっていく、鈍色から黄金へと
炎を宿すがいい﹂
﹁百の腕持つ番人よ、汝の鎖を解き放とう。鍛冶司る独眼よ、我が手に
空に展開されていく理は全てを破壊する
る﹂
﹁勝利の光で天地を照らせ。清浄たる王位と共に、新たな希望が訪れ
続ける
攻撃が苛烈になるが、それを全て別魔法で反射しながら俺は詠唱を
!!
﹁本気なんだね﹂
かつての俺の固有魔法、 分
解 を再現したものだった
ディコンポジション
﹁超新星天霆の轟く地平に、闇はなく﹂
·
14
!!
﹁あぁ、だから成長した君の力を見せてくれ、悩み苦しむ俺に﹂
負けるかも知れないし、勝つかもしれない
それでも今の俺は教える立場じゃない、むしろ教えてもらう側にあ
る
﹁はあぁぁぁ
﹂
﹂
だから
﹁おおぉぉぉ
全開で激闘を繰り広げた、そして
勝てた﹂
負けだな﹂
﹁やっと
﹁俺の
···
俺は遂に、前回の転生では1度も負けなかったフェイトに敗れたの
だった
15
···
!! !!
···
···
旅へ
﹁で、またお世話になりまぁす﹂
﹁相変わらずのフリーダムっぷりに呆れてくるんやけどなぁ
笑顔のままお怒りのはやてを前に俺はしれっと言う
﹂
?
﹂
﹂
﹁で、自称ホームレスの状態でどうする気なんや
﹂
﹁まずは寝てから考える﹂ ﹁ニートになる気か
﹁なる訳ねぇだろ現実逃避だよ
﹂
﹁と言うか、今回ははっきり言ってやりすぎや、それ相応の処分が下る
で
﹂
﹁まぁ良くて保護観察処分だろうよ、ガキだからな今の俺は
﹂
?
と、表情をしたらはやてに頭を叩
﹁そこで妙に自慢されても困るんやけど
﹂
o︵`・ω ・+o︶ ドヤァ⋮
かれた
﹁一応反省の弁を聞こか
﹁反省のはの字もないやんけ
﹁むしゃくしゃしたのでやりました﹂
!
﹂ 事実だし、あと強いて言うなら寝床欲しかっただけだし
!!
?
すぐに始まる
?
﹂
?
技の大会があったな
﹂
﹁DSAAだね、それに出る気
﹁出るよ
﹂
﹁ないなら作れば良いだけの事、そう言えばこっちには世界的な格闘
﹁住むとこないんやろ
﹂
思わず反射的に言い返していた、相変わらず俺とはやての口喧嘩は
!!
!?
?
﹂
?
︿あぁもうヤダヤダ、こんなバカマスターに作られた時点で世も末だ
たくもある﹂
﹁かつて世界を変えたんだ、弱体化した状態でどこまで行けるか試し
﹁ほんとにやる気
大会予選はあと一ヶ月、やれるさ
?
16
?
´
!!
?
わ﹀
本気でバラすぞ、あぁ
﹂
!?
本気で壊す気か
﹀
!!
再起動にはそこまで必要ないんだけどな
﹂
?
高速詠唱
﹀
﹁あれ、指疲れるんだけどなぁ﹂
す﹀
ら、それを最大まで駆使すれば世界的にもかなり上に行けるはずで
︿そ の 通 り で す。そ し て あ な た は 高 速 詠 唱 と い う 特 技 が あ り ま す か
﹁後方支援主体のパワーアタッカーという所か﹂ 為今のあなたが取れる道は
···
︿そして、今からではどんなに肉体を鍛えても間に合いません。その
うんうん全くわからんね
続波状攻撃を主体にしている方がいいかと﹀
︿肉弾戦ならカスにも満たない劣化具合ですね、大規模魔法の高速連
﹁おう、そうかよ、ところで今のお前から見て俺の実力は
︿こちらに来る際に人間の感情データが流入した影響です﹀
﹁しかしまぁ、ブラックフレームもかなり感情豊かだね
﹂
筐体が軋んでるじゃないか
!?
かけてみた
︿こ の バ カ マ ス タ ー
﹀
﹂
︿治すのはテメェだぞ労力考えろ
﹁歪め、歪んでしまえ、そして壊れろ﹂
!!
ブラックフレームがそんな事を抜かしやがったので筐体に負荷を
﹁テメェ
···
たしかに面倒だな、起動に莫大な電力が必要だし
﹁ちっ
···!!
言葉での詠唱ではなく特定の動作によって発動する魔
﹂
?
﹁現在の最強
﹂
︿魔力量で考えればなんの問題もないですね、現在の最強を除けば﹀
﹁あの無駄とエネルギーロスの激しい魔法を公式戦で使えとな
ため反応性はいいが魔力をバカみたいに大量消費する欠点がある
元々、対フェイト用に開発したマクロ式魔法術式を発展させている
法術式だ
···
?
17
?
!!
︿ジークリンデ
エレミアとかいう選手です、マスターとはまるで属
性が違うオールラウンダーですねぇ﹀
﹁何気にマスターである俺をディスってくれやがるなお前﹂
サラッとナチュラルにディスってくるコイツにため息が出た
﹂ ﹀
﹂
と筐体を軋ませながら俺はブラックフレーム
﹁いいぞぉなのは、そのまま来るな﹂ ギリギリギリギリ
!!
﹂
だから本気でそれは辞めて
るんだろうが、違うか
︿その通りです
﹂
!!
?
なのは、フェイト、はやて
﹀
﹁要は今の俺の肉体能力よりもお前の性能が高すぎるからセーブさせ
に告げる
﹂
︿良くいえば特化型、悪く言えば器用貧乏でしょうがマスターは﹀
﹁コイツ
聞きたくない事を言いやがってぇ
︿なので、私を強化改修して下さい﹀
﹂
︿なのはさん助けてぇ
!!
﹁どうしていいのか分からないよ
···
ムカついた、再び筐体が軋むくらいに握る
﹁てえぇめえぇ
︿マスターではなくなのはさんたちに言ってます﹀
﹁いいだろう、二度とその口聞けないようにしてやる
!!
!!
!!
﹂
﹁コイツの改修頼む、報酬は大会で優勝﹂
﹁偉い自信やな
﹂ ﹁当たり前だ、俺はこれからジークリンデ
会いに行く﹂ ﹁心当たりあるん
あぁ、それか
エレミアとかいう選手に
?
見かけているから探せば見つかるだろ﹂
﹁相変わらずフィールドワークが趣味なんだね
﹂
﹁去年の試合の映像は見ていた、山岳部を散策している時に似た姿を
?
·
?
18
·
!!
!!
···
三人の前にブラックフレームを突き出し、俺は告げる
﹁ちっ
···
﹂
﹁そのお陰で大変な目に遭ってたのはうちらやけど
﹁知らぬ知らぬ見えぬ聞こえん
﹂
?
はやてを見るのはやめよう
﹁どうしてうちは見ぃへんの
﹂
なのはを見ると、こちらも笑顔のまま目が笑ってなかった
フェイトを見ると、笑顔のまま目が笑ってなかった
!!
﹁原因は
﹂
いるだろうが
﹂
﹁あの2人を見ろ、今すぐにでも共闘して俺を倒しかねない目をして
?
だ
﹁それで
﹂
?
﹂
﹁ヴィヴィオとも戦える。なんてこと言わないよね
﹁いう前に潰しにくるたァ親バカの鏡ですな﹂
﹁それで、家は
﹂
﹂
﹁まず戸籍からスタートだな、はやて、ツテはあるな
﹂
﹁言われんでも大丈夫や、こちらでの名前は決めてるんか
性格が似ているわけでは決してない
﹂ ﹁勝利まで一方通行とか、寒いジョーク
﹁断じて違う
そんなネタ的な意味ではなぁい
?
﹁分かってた﹂
﹁理由は分かるだろ、俺の魔力資質だよ﹂
!!
﹂
魔力資質が反射に特化している為に付ける
アクセラレータ、とある物語のアレなキャラの名前だが、俺の今の
?
?
?
﹁アクセラレータ、意味は一方通行﹂
﹂ 継いでいるだろうヴィヴィオの今を見たいという思いもある
手合わせしたい程度でしかないが、なのはの性格を︵確実に︶受け
?
るかもしれないし、それに
···
﹁まぁとりあえず競技選手目指すわ、そっちの方が新たな目線で見れ
どうするのこれから
原因はどう考えても俺だった、悪いなフィールドワークは俺の趣味
﹁あっ、はい、俺です﹂ !!
!!
19
?
?
だったらなぜ言った
﹁とりあえず、俺はしばらく旅に出る、連絡は入れる時に入れる程度に
しておく﹂
﹁できれば定期的にして欲しいな
﹂
﹁善処はする、がどうなるかは知らんぞ﹂
そうして俺は、ブラックフレームの強化改修が終わるまでの間、旅
に出ることにした
20
···
模擬戦
エレミア選手ですね
﹂
﹂
旅に出てから数日後、俺は目的の場所にいた
﹁ジークリンデ
﹁・・・﹂
﹁フード取りますよ
﹂
﹂
﹁いやちょい待ちぃ﹂
﹁何です
﹁確定なんは、何で
あぁ、それか
﹂ ﹁身のこなし、それだけですが
君も格闘技してるん
?
?
﹁本性表したな
﹂
·
﹂
···?
﹁つっ
﹁これでも、まだやらないと言えるか
﹂
と木の葉が舞う、そして
﹁やるしかないんやな
﹂ その直後、彼女の後ろの大木を穿った
﹁なら、模擬戦ではなく戦争だな﹂
﹁でもウチは模擬戦とかせぇへんよ﹂
フードをとったジークリンデ
エレミアを見ながら俺は話す
﹁君と俺、どちらが強いか試したいんだよ﹂
だから、と告げて話を続ける
﹁いいえ、私のモノは戦争です。およそ格闘技とは呼べません﹂
﹁へぇ
﹂
あ、今あからさまにスルーされた
·
!!
﹂
?
﹁ヴィクター
﹁ジーク
﹂
受けましょう
?
?
﹁しゃあないな、ルールは
﹂
﹂
さっきから俺に鋭い目を向けていた人間が姿を表す
ミアの関係者だな
﹁あぁ、そうだ。そこで見ている不審人物、お前はジークリンデ
?
パラパラ
···
···
エレ
21
?
?
?
?
···
·
···
···!?
﹁DSAA公式戦ルールで﹂
﹂
﹂
そしてステージを即興で作り、模擬戦は開始される
﹁ほな、行くで
﹁ふっ
﹂
﹂
?
﹂
ギーをジークリンデ
﹁ととっ
﹁ほぉ
﹂
﹂
エレミアに向けて放つ
﹁いきなり危ないやんか
﹂
﹁その軽口は、言わせへんよ
﹂
﹁この程度ではウォーミングアップにもなりはしないぞ﹂
﹁強いな、君﹂ ﹁どうした、もう1300もダメージを食らっているようだが
全てを一斉起爆、爆炎で彼女にダメージを負わせる
﹁爆炎無双﹂
﹁しまっ
魔力球が彼女の周りに浮かんでいる
﹁まだ終わっていないがな﹂
!!
·
﹁な、にぃ
﹁かはっ
﹂
﹂
?
それとあと一つさえあれば大した問題にはならない
それでも、音の方向に彼女がいることは確定している
﹁どうした、今の俺は目が見えていないぞ
﹂
その寸前で彼女の顎にカウンターを浴びせ、さらに腹を蹴る
倒される
クラッシュエミュレートで目が眩む、同時に胸ぐらを掴まれ地面に
﹁ほな、いこか
﹂
その瞬間、懐に入られていた
!!
﹂
俺にあたるスレスレで空間圧搾砲を形成、そこから莫大なエネル
﹁つっ
﹁そこに居ていいのか
彼女が迫るうちに印を結び、発動させる
!!
!!
!?
?
!?
!!
22
···
!?
···?
!!
﹁はあぁ
﹂
﹂
もっと楽しませてくれよワールドチャンピ
?
え
﹂
落として炸裂させる
﹁ようやくか
ガイスト
﹁殲
撃﹂
ナーゲル
﹁見せてみろよ、エレミアの神髄とやらを
﹂
立ち上がった彼女にそういうが応答はない、つまり
?
!!
﹂
﹂
!!
む
﹁かはっ
﹂
滅
び
は
﹂
己
l
も
死
﹂
に
至
る
親
し
き
は
﹂
者
!!
死
deyja fr
﹁無意識にセーブした力で勝てるなどと思うなよォ
は
れ
,
更に詠唱を入れ、次の魔法を準備する
富
ず
﹁させ、へん
v a m
ジークリンデが動く、だが既に時は満ちた
Dags ansuz H
﹁終 段 顕 象 高き者の箴言
!!
!!
deyr sjalfr it sama﹂
い
﹁Deyr f
é
使っていたのは他人だ
絶
え
ndr,
に
俺のモノはソレを一部劣化させて使用するコピーでしかない
い
···
本来であるならば不可能である、そもそもこれは魔法ではないし、
め何者にも無視できない強固な存在である
目を背ける現実の最たる典型と言える真理を否応なく掻き立てるた
必ずいつか死ぬ。誰もが当たり前に知っており、だからこそ誰もが
戦神。死という概念そのもの
やったのは神格召喚、その神格は漆黒の鎧に身を包んだ巨大な鋼の
á
æ
···!!
返すように左足で蹴り飛ばしたうえ、抉るかのような一撃を叩き込
﹁・・・
﹁ちっとも響かねぇぞォ
魔力付与打撃を受けた、威力からするとかなり大きかったが
···
そのまま腹を殴り肘鉄で地面に叩きつけ、目の前に魔力球の爆弾を
オン
﹁鉄腕を解放してこれか
迫る拳を俺は片手で防いでいた
!!
!?
···
?
!!
á
23
!!
·
﹂
や、エミュレートしていると言った方が正確か
﹂
﹁エレミアの神髄で、これに勝てるか
﹁つっ
せよう
﹂
俺という存在が、愛や勇気というものが好きだし、なおかつ
﹁どうしてそんな無茶をしとるんや
···
彼女の先祖の事を調べた上で更なる試練を子孫である彼女に浴び
神格召喚という、現代魔法から忘れ去られつつある技能を用いる
?
こそ尊びたいのだ
﹂ ﹁挑みたいのだよ、無茶や無謀だと言われようが、そこにかける気概を
!!
﹂
﹂ だから、次の彼女の行動に対処できず、俺は沈んだ
﹁ぐ、おぉ
﹁これで
﹂
と言わんばかりの一撃が当たる、ふらついた俺は
も知らないうちに笑っていた
・
・
・
バケモノかいな﹂
俺が、相手に本気で挑む、その嬉しさがたまらないッ
﹁今もまた、な。地力でこれは撥ね返せん
がいい、俺の辞書にそんな言葉は存在せん
そう、俺の辞書にそんな言葉はない
挑む、そして勝つ、それだけだ
﹂
自分で
が、諦めん。諦めんぞ見る
···
!!
なァッ
﹂
﹁なぜなら誰でも、諦めなければ夢は必ず叶うと信じているのだから
!!
!!
笑いが止まらない、あぁ、この感情を抱いたのは久しぶりだ つてないほどに敗北を感じた﹂ ﹁君の力、存分に見せてもらった。あぁ、実際に追い詰められたよ。か
···
むしろこちらには負荷とデメリットのみしかない状況である
そう、彼女に勝機はある
﹁なら
がそんな事など端から頓着していない
神格召喚で自分もダメージを負っている、口の端から血が出ている
!!
﹁ここまで追い詰めたのに倒れないなんて
···
終わり
···!!
!!
!!
24
···!!
···!!
!!
なのは達以外で、しかも純粋な格闘技のみでここまで追い詰められ
たのは初めてだ。だが不倒の覚悟と信念を以って、好敵と相対するの
は変わらない
﹂
むしろ、ワールドチャンピオンだからこそ挑んだかいがあるという
ものだ
﹁さぁ第二ラウンドだ
その後、互いに動けなくなるまで戦闘は続いた
25
!!
!!
再会と争いと
﹁ここまでは順調だな﹂
︿あの2週間は何だったんでしょうか気になりますが、都市本戦進出
ですね﹀
﹁当たり前だ、望み、見上げるは遥か先、チャレンジャーなのだからな﹂
︿珍しく本腰ですね﹀
二週間の旅から速攻で申請して大会に挑んだ、そして余裕で都市本
戦に進出確定している
いやはや
﹁だ
れ
が、チビダヌキや
﹂
!!
に気づいた
︿どうされました
山ほどある
﹂
﹀
﹂
︿まーた勝手に変なことを約束してきましたね
﹁んっんー、なんの事かな
?
運動しても良いのだか、俺の場合一試合における筋肉の疲労速度が
次の対戦表は後日公表される、それまでは寝る
﹁そうさな、次は﹂
﹁すっとぼけてる暇はないで、次や﹂
?
﹀
その代わり対策もされているが気にしていない、倒す方法は他にも
だった﹂
﹁彼女の見ている前では絶対に膝はおらん、彼女との模擬戦は有意義
それに、俺は彼女に誓ったことがある
﹁探すのは辞めておけ、恥ずかしがり屋だからな﹂
﹁え、どこ
﹁いいや、世界最強の女の子が来ているだけさ﹂
?
そりゃ当然ながらお前だよ、はやてと言おうとしたら俺はある視線
·
﹁来ていたのか、チビダヌキ﹂
﹁元がちゃうから仕方が無いやろ﹂
﹁脆い連中が多い、僅か一撃で倒れるとはな﹂
···
?
26
·
常人の数倍近いためむしろ休むレベルでは済まされない
本来の肉体の性能から考えれば戦闘などもってのほかなのだから
﹁気合いと根性でどうにかしてきたのもそろそろ限界だね、あと1回
だけだよそのままで行けるの﹂
﹁力はある程度抜くさ、そもそもまだ本気ですらない﹂
ロッズ
﹀
フロム
ゴッド
︿そうですね、本気なら私の負荷を考えずに開幕から大技叩き込んで
きますものね
﹁いつぞやの開幕 神 の 杖は無しやで ﹂
·
ロッズフロムゴッドはJ
S事件で聖王のゆりかごの推進機関と攻
開幕からいきなり必殺技は俺の常套手段だ、はやてが言った開幕
?
さ﹂
﹁いや、会場が消し飛んじゃうから
﹂
﹂
なのはさんや、なんでそんな嫌そうな顔を
﹁うわぁ
﹁楽しいからいいだろ、面白さがあれば良い﹂
確かに、消し飛びかねない威力だけどさ
!!
﹂
﹂
﹁欲望に忠実
﹂
﹁ヒャッハー﹂
﹁え、バカ
﹁お前ら、俺に対してどんなイメージをしているんだ
と言うか
﹁しなくても世界戦まで行ける﹂
﹁しないよね
﹁大丈夫、大会委員会側にも同じ事言われたから﹂
···
···
﹂
﹁アレをやったら俺の勝ちが確定だろう、そんな無粋な真似はしない
﹁あと、DSAAルールには無いけど神格召喚も無しだよ﹂
動にはやては頭を痛めたらしい
いきなりふらっと戦場に登場したかと思いきや、ど肝を抜かれる行
衛星軌道から放たれるソレは正しく神の杖である。
撃装備を片っ端から潰していった大規模大量破壊兵器召喚の事だ
·
返ってきたのはそんな言葉だった
?
?
···
27
·
!!
?
···
?
﹂
ちなみに返答はなのは、はやて、フェイトの順番
﹁フェイト、お前いつの間にいた
﹂
ん
···
ると
﹁うわぁ
﹂
あれはキツいな﹂
﹁する気になった
﹁そっち
﹂
﹁さぁて、帰りますかね﹂
﹁そう言えば部屋は借りとるん
いた
﹂
フードをむしり取ってやると、やっぱりジークリンデ
﹁いんや、居候している。コイツと一緒にな﹂
?
だろうが﹂
﹁た、たまたまなんよ
﹁だが断る﹂
即答し、中身
﹂
﹂
だから返して
﹂
ポップコーンを食べる
?
ちょい待ち
﹂
!!
コーンを食べる
﹁いやいやいや
はやてが質問したいようだ
!!
フ ー ド を 被 ろ う と す る の を 片 手 で 防 ぎ な が ら 俺 は 器 用 に ポ ッ プ
﹁はいはい、ちゃんと返してやるよ、金だけな﹂
﹁むー
···
!?
﹁おいコラ、駄菓子ばかりではなくちゃんとした飯を食えと言ってる
エレミアが
対策する程の実力はまだ無いと思っていた、しかしその戦い方を見
﹁アホいうな、対策などせん﹂
﹁対策するために
﹁お、そうか、観戦しよ﹂
﹁ついさっき、そろそろヴィヴィオの試合だから﹂
?
﹁ピンポイントバリア張らないとキツいか﹂
?
ピンポイントバリアはいい案だと思った
!?
﹁美味いなこれ﹂
﹁あ
···
28
?
?
·
···
···
!!
﹁なんだ、チビダヌキ﹂
﹁どうやって知り合ったん
﹁強襲した﹂
﹁・・・﹂
事実だ、マジで襲った
﹂
﹂
﹁ちゃうよ、だってこの人話聞かないんよ
﹂
﹂
?
︵作、だいたい君のせい︶
ん、今電波入ったか
﹁さて、帰るか
ジークは
﹁も少し見てから﹂ ﹁このバイクは貴様のか
﹂
そして俺は、駐車場に止めてあるバイクに向かう
﹁OK、先に帰る﹂
﹂
おい、俺が加害者みたいな目をするなよマジで
慰めるはやてと、ため息を吐くジークリンデの構図ができていた
﹁おーい、そこの2人、なぜ意気投合した
﹁あぁ、ご苦労さんや、うちも同じ経験があるんや﹂
!!
﹁よくまぁこんなバカに懐いたなぁ
···
?
?
?
またお前かよ﹂
?
間違いなく、ヤツだ
﹂
···
﹁き
貴様ぁ
﹂
﹁危ないだろうが
﹂
﹁他に言うことはないのか
﹂
!?
!!
﹁一つだけあるな、胸は育っているか
﹂
﹁また随分と綺麗な顔だな、相変わらず顔だけは良い﹂
﹁オリジナル、久しいな﹂
﹁ノインツェーン
···
いきなり殴りつけて来たので防ぐ
!!
29
···
目的のバイクの横に、俺のよく知る顔のガキがいた
﹁うわぁ
···
殺す﹂
?
···
あ、キレた
﹁
···
﹂
﹁お前はァァァ
﹁うおぁ
﹂
﹁死ねぇ
﹂
﹂
﹂
﹂
﹁おいコラ、コンクリを抉るなバカ
﹁コレでェェ
﹁危ねぇだろうがこのバカッ
﹂
何とか躱したが今の一撃は危なかった
﹁危なっ
﹂
﹁いつもいつも、私が気にしている事だけを正確に言いやがってぇぇ
!!
ツェーンの技術に驚く
って言うか
﹁相変わらず、スルン
﹂
﹂
ペタンだな
﹂
﹂
いや、首元に魔力球がありますが
﹂ これはアレですね、動くと爆ぜ
﹁二人共、市街地での魔法の戦闘目的使用は禁止だって知ってるよね
るんですね
!!
···
﹁ぶっ殺すッ
﹁下品な発言は控えた方がいいよ
なのは
あ、見つかった
﹁高町
···
?
···
!!
·
コンクリを抉り、さらにその破片を弾丸として打ち出したノイン
!!
!!
!!
!!
﹁うん、偉い偉い、冷静だったね﹂
·
﹁﹁申し訳ございません﹂﹂
このあと、めちゃくちゃ怒られた
30
!?
!!
!!
?