〈算数科〉 算数科の分析 6年 全般にどの観点においても目標値を上回った。前年度の正答率や全国正答率よりも上回っているものも多くある。だが、基礎問 題の正答率も高いが、数量関係の理解に差がある。 〈算数への関心・意欲・態度〉 ・問題の答えを出すことはできるが、理由を考えたり自分の言葉で説明したりすることが苦手な児童が多くいる。算数の学習に自 信のある児童は、難しい問題に挑戦しようという意欲はある。 〈数学的な考え方〉 ・問題文を読み取り、立式することはおおむねできている。 ・割合や分数倍の理解は概ねできているが、非連続テキストから割合を求める等、応用問題の正答率が低い。 〈数量や図形についての技能〉 ・数と計算領域では、3けた÷1けた=3けた(余りなし)の計算、小数の除法(小数第2位÷小数第1位)のように小数点の移動を 伴う計算や、小数÷整数(あまりあり)の計算についておさえが必要である。 ・分数×整数の計算での正答率は高く、面積(特に台形)や体積を求める計算はよく理解できている。 〈数量や図形についての知識・理解〉 ・図形の特徴、面積や体積の公式については、よく理解できていて、全国正答率を上回っている。複合図形の体積の求める式か らどのように体積を求めたかについて説明する問題は課題があった。 算数科の課題 〈算数への関心・意欲・態度〉 ・問題文や資料、数値を正確に読み取り、論理的に考えていくようにする。 〈数学的な考え方〉 ・言葉・数・図・式・数直線などを使って自分の考えを適切に表現する。 〈数量や図形についての技能〉 ・整数・分数・小数の大小関係を正しくとらえられるようにする。小数のわり算の筆算で、商や余りの大きさを考え正しく求められるよ うにする。非連続テキストから数量関係を読み取り、割合を求めること。 ・角の大きさの見当をつけられるようにし、また、分度器の目盛りを正しく読み取れるよう習熟をはかる。三角定規や分度器、コン パスの使い方を習熟する。 〈数量や図形についての知識・理解〉 ・学習した内容や言葉を確実に身に付け、適切に使えるようにする。 授業の改善案 〈算数への関心・意欲・態度〉 ・単元の導入には、既習の学習を掲示したり復習したりし、活用できるようにする。 ・課題を提示する時に、日常場面に関連付けたり具体物を使ったりして、興味関心を高めていく。 「東京から長野まで○km あり、時速□km で走ると・・」「給食の牛乳は200mL・・・」など生活の中でも、数量や単位について意 識させ量感を育てていく。 ・多様な考えをもっている児童を全体の場で取り上げ、友達の考えから学ぶ場を設定する。説明や考えを聞き、自分と比べたり 試してみたりすることから、自力解決へとつなげていく。 〈数学的な考え方〉 ・割合の問題では、どの大きさをもとにし、どのくらいにあたるかを、数直線を使って明確にし、求めた答えが文意に合うか確かめ らるよう指導する。 ・数、式、図、数直線を用いて考え、友だちに説明したり、友達の考えから学んだりする機会を増やす。 〈数量や図形についての技能〉 ・朝学習や授業で、小数や分数の計算の習熟の時間を確保し、反復練習をする。 ・計算の習熟に課題がある児童には、答えの見当をつけさせ、途中の手順を省略せずに書いて計算を進めるようにする。 〈数量や図形についての知識・理解〉 ・既習事項を確実に身に付け活用できるように、朝学習、授業の終わりなど適切な場で反復学習を入れる。 ・用語、単位や公式などを、図を使ったり活動を通して理解させたりするとともに、生活の場でも意識させる。
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