Page 1 Page 2 李 晶 論文審査の要旨 論文題目 Effect of

熊本大学学術リポジトリ
Kumamoto University Repository System
Title
Effect of administration duration of low dose
methotrexate on development of acute kidney injury
in …
Author(s)
李, 皛
Citation
Issue date
2016-09-26
Type
Thesis or Dissertation
URL
http://hdl.handle.net/2298/35381
Right
李皛
論 文 題
論文審査 の要 旨
目Effectofadministrationdurationoflowdosemethotrexateon
developmentofacutekidneyinjuryinrats
(メ
ト ト レ キ サ ー ト誘 発 急 性 腎 障 害 ラ ッ ト に お け る 投 与 量
・投 与 時 間 の 影 響)
審 査 内容
葉 酸 代 謝 拮 抗 薬 で あ るメ ト トレキ サ ー ト(MTX)は
、抗 が ん剤 や 免 疫 抑 制薬 、抗 リ ウ
マ チ 薬 と して 広 く用 い られ て い る が 、 腎 障 害 を は じめ骨 髄 抑 制 や 肝 障 害 等 の 重 篤 な 副 作
用 を 引 き 起 こす 。MTX投
(TDM)な
与 時 の 有 効 性 と安 全 性 確 保 の た め に治 療 薬 物 モ ニ タ リ ン グ
どが行 われ て い るが 、血 中濃 度 と副 作 用 の 発 現 に相 関 が み られ ない 事 例 も散
見 され 、最 近 の 臨 床 知 見 で は 、 同 じ投 与 量 で も投 与 時 間 が 異 な る と副 作 用 の発 現頻 度 が
大 き く変化 す る こ とも報 告 され て い る。本 論 文 で は 、MTX誘
の確 立 を試 み 、MTXの
発 急 性 腎 障害 モデ ル ラ ッ ト
投 与量 ・投 与 時 間 の腎 障害 へ の影 響 の 検 証 、な らび に副 作 用(腎
障 害)発 現 メ カ ニ ズ ム の解 明 が行 わ れ て い る。動 物 モデ ル を駆使 した 解 析 ・検 証 の結 果 、
①MTXは
、 高用 量 を短 期 間投 与す る よ りも、 低 用 量 で長 期 間 投 与 す る方 が 優位 に 腎 障
害 を誘 発 す る、②MTXを
低 用 量 で 長 期 間投 与 した場 合 、腎 組 織 にお け るMTX蓄
積量 の
増 加 、 それ に伴 う酸 化 ス トレス の上 昇 に よ り腎 障 害 が誘 発 され い て る、 な どの研 究 成 果
が 示 され てい る。モデ ル 確 立 が 中 心 とな って お り、MTX誘
発 急 性 腎 障 害 の原 因 追 究 に 関
す る更 な る解 析 が必 要 で は あ るが 、 臨床 の エ ビデ ンス を基盤 と した 臨床 的意 義 の 高 い 研
究 内容 で あ り、MTXを
用 い た薬 物 療 法 の副 作 用 マネ ジ メ ン トの観 点 か ら、今 後 の研 究 の
発 展 が 期 待 され る。
以 上 、本 論 文 は、MTX投
与 時 の有 効 性 と安 全 性 確 保 の観 点 か ら、MTX誘
発急性 腎障
害 に関 して 詳 細 に解 析 した もの で あ り、博 士 の学 位 論 文 に値 す る も の と判 定 した。
教
授
今井
輝子
審査委員
薬剤学
教
授
丸山
徹
審査委員
薬物治療学
准教授
猿渡
淳二
審査委員
製剤設計学
准教授
本 山
敬 一・
ウ
薬物送達学
翁鯵謬 鐵
審査委員