平成 28 年度指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画(ニホンジカ)調査等委託業務 実施要領(案) 1 業務名 平成 28 年度指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画(ニホンジカ)調査等委託業務 2 業務の目的 近年、急速に生息数が増加し、生息域が拡大しているニホンジカについては、 科学的・計画的な管理の強化を図り、積極的な捕獲による個体数の適正管理の推 進が必要とされていることから、個体数管理を実現するための措置として「指定 管理鳥獣捕獲等事業実施計画(ニホンジカ)」の次期計画を策定することとし、計 画策定に必要な各種調査等事業を実施し、本県のニホンジカ個体数の推定等を行 うとともに、捕獲等事業の効果等を検証し、ニホンジカの総合的な個体数管理対 策に資することとする。 3 業務の内容 (1)ニホンジカの生息密度指標調査(糞塊密度調査) 県内のシカの生息密度の動向を明らかにするために、シカの糞塊密度調査 を実施する。現地調査は、平成 27 年度に本県で実施した調査ルートと同じ、 40 ルートで行う。各ルートの調査では,尾根に沿って約4〜6km を踏査しな がら踏査線の左右1m 以内の糞塊数を記録する。 また、踏査ルートは地形や植生が変化する地点などで区切り、各小区画で 糞塊数が分かるように記録する。1小区画の距離は、おおよそ 100〜500mと する。 調査時期は,平成 27 年度に実施した時期を参考に、平成 28 年 10 月~12 月 に実施することとし,詳細は県と協議の上決定すること。 (2)個体数推定のためのデータ整理 県が 2015 年に収集した、市町、狩猟メッシュ別の狩猟捕獲頭数、有害捕獲 頭数、糞粒密度、糞塊密度などニホンジカの個体数や密度に関する調査デー タからデータベースを作成し、個体数推定に用いる解析単位でデータを集計 する。それらのデータはテキスト形式(csv 形式)で保存する。 (3)生息個体数の推定と将来予測 ①個体数推定のためのプログラム作成 (ア) 県がこれまで蓄積してきた生息状況や捕獲状況に関するデータから、 階層ベイズモデルを用いた個体数と自然増加率の推定を行う。 (イ) 調査データには、観測誤差などのさまざまな誤差が含まれているため、 それらの誤差を取り込んだ推定を行う。また、社会的な情勢の変化に応じ た捕獲数の変化を考慮する必要がある際は、その影響も加味した推定を行 う。 (ウ) 階層ベイズモデルによる個体数推定により得られた、県全体での推定 結果から市町別やメッシュ等の生息個体数を推定するためのプログラムを 作成する。 ②生息個体数の推定 (ア) (2)で整理したデータを使用し、全県の個体数と自然増加率を推定す る。生息個体数の推定値やその信頼区間は、マルコフ連鎖モンテカルロ法 (MCMC 法)により得られた、多数のランダムサンプルより推定する。 (イ) 県全体の推定結果から市町毎・メッシュ毎の生息個体数を推定する。 (4)生息個体数の推定 ①生息個体数の将来予測のためのプログラム作成 県と協議し策定した今後の捕獲計画に沿って、2015 年度から 2019 年度の生 息個体数を予測するプログラムを作成する。 ②生息個体数の将来予測 (ア) (3)②(イ)で得られた生息個体数の多数のランダムサンプルに加 え、県と協議の上設定した捕獲計画に沿って、2019 年までの生息個体数を 予測する。 (イ) 生息個体数は、(4)②(ア)で得られた多数のランダムサンプルを用 いて、平均値、中央値、50%信頼区間、95%(または 90%)信頼区間をそれ ぞれ推定し、信頼区間が表示されたグラフを作成する。 (5)捕獲事業の把握と評価 県から提供された平成 28 年度愛媛県指定管理鳥獣捕獲等事業委託業務の出 猟記録(電子データ)を元に、捕獲効率等のデータを整理するとともに、実 施後に事業契約の捕獲数の目標の達成状況を評価し、事業の効果検証を行う。 (6)事業実施計画素案の検討・作成 (1)から(5)までの結果を基に、現行の愛媛県指定管理鳥獣捕獲等事 業実施計画(ニホンジカ)の変更を検討し、変更計画の素案を作成する。 4 業務の実績報告 (1)報告期限 平成 29 年3月 10 日(金) (2)成果品 調査報告書(調査データを含む)1部 電子納品(CD―R) 1枚
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