地域医療連携室だより145号を掲載しました。

ふれあい ささえあい 地域と共に
145号
9月16日(金) 内野まつりに参加しました
「第9回
トピックス
□フローダイバーターによる脳動脈瘤治療
信楽園まつり」開催のご案内
日時:平成28年 10 月22日(土)
10:00~14:00
□病院食の工夫メニュー
□栄養サポートチーム(NST)の活動紹介
第9回となります「信楽園まつり」を平成28年
10 月22日(土)に開催いたします。
より病院を身近に感じていただけるよう、各部署様々
□信楽園バレーボール部を紹介します
な催しを用意し皆様のご来院を心よりお待ちしてお
□「第14回
ります。
いきいき健康塾」を開催しました
詳しくは、別紙ご案内をご覧ください。
□「医療安全管理研修会」を開催しました
基本理念
病める人の権利と心情を重んじ信頼される医療を行います。
基本方針
・安全で質の高い医療を提供します。
・次世代の医療を担う人材の育成に努め、時代の変化に対応できる中核病院とし
ての役割を果たします。
・地域包括ケアシステムを推進する取組みを進め、地域の医療、保健、福祉の向
上に貢献します。
・患者さんに喜ばれ、誇りをもって働くことのできる病院づくりに努めます。
信楽園病院広報誌
地域医療連携室だより145号
発行日 平成28年10月 1 日
編 集 社会福祉法人 新潟市社会事業協会
信楽園病院 地域医療連携室
〒950-2087 新潟市西区新通南3-3-11
TEL025-260-8101 FAX025-260-8102
Http://www.shinrakuen.com
フローダイバーターによる脳動脈瘤治療
脳神経外科
伊藤
靖
脳動脈瘤の治療は、1997 年の離脱型コイルの導入以後めざましい進歩をとげ、現
在では血管内治療と開頭クリッピング術が治療の両輪となって行われてきています。し
かしどちらの治療法を用いても治療が難しい大型の脳動脈瘤があります。
これらの大型脳動脈瘤に対する新たな治療法として、フローダイバーターを用いた血管
内治療が 2015 年 4 月国内で認可されました。フローダイバーターとは「血流を変更
させる機器」といったような意味で、非常に目の細かいメッシュでできた筒状の機器で
す(図 1)
。このフローダイバーターをカテーテルの中を通して、脳動脈瘤ができてい
る母血管に留置することで、動脈瘤内への血流を減少・鬱滞させ、コイル等を動脈瘤内
につめずに(コイルを併用する場合もあります)脳動脈瘤を血栓化して破裂しなくする
治療です(図 2)。
現在パイプライン(Pipeline)という名称のフローダイバーターが国内で使用でき、
10mm 以上の大きな近位部内頸動脈瘤が治療対象です。この治療を先行して行ってい
る海外からの報告では、治療が難しい大型の動脈瘤にもかかわらず、治療 6 ヶ月後に
は 80%近くの動脈瘤の完全閉塞を得ることができ、一度動脈瘤が閉塞すると再開通は
ないとされています。現在日本国内では約 20 名の実施医がおり、すでに 200 例以上
の患者さんが治療されています。当院脳神経外科の伊藤もその実施医の 1 人で現在ま
で 12 例の治療を行っています。もちろん治療にはリスクも伴いますので、十分なご説
明をさせていただき、よくご相談の上方針を決定することが必要です。なにかご質問等
がありましたら、脳神経外科までお気軽にご相談頂ければと思います。
a)
図 1.
b)
c)
図2
フローダイバーター(Pipeline)a)
大型内頸動脈瘤治療前
b) フローダイバーター留置直後
c) フローダイバーター留置直後より動脈瘤内の血流の鬱滞がすでに始まっている
病
院
食
の
工
夫
メ
ユ
ニ
―
~当院の味噌ラーメンレシピ~
<1 人前◆ エネルギー:562kcal たんぱく質:27.3g 塩分:4.7g>
管理栄養士
森井
里佳
減塩をよく耳にしますが、やっぱり食べたくなるラーメン!
少しの工夫で塩分控えめラーメンを当院の給食では提供して
います。
某ラーメン店3社の味噌ラーメンの平均は
カロリー 907 ㎉ 塩分 8.1g
当院での味噌ラーメン
カロリー 562 ㎉ 塩分 4.7g
10月に当院で行われる病院
祭では、味噌ラーメンの試食を
行います。ぜひ、味見に来てみ
て下さい。
比較をしてみるとカロリー、塩分とも違いに驚かされます!
◆材料(1 人前)◆
・中華そば 200g
・味噌ラーメンスープ(某スーパーに売っている市販のスープです) 20g
・ごま油 2g・水 200cc(野菜を炒めた時にでる水分を含める)
上にのせる具
<チキンロール(チャーシューの代用)>・鶏もも肉(皮なし)タコ糸で縛る 50g・醤油 2g・酒 1g・水
<野菜炒め>・きゃべつ 25g・もやし 20g・じゃが芋 30g・人参 15g・長ネギ 10g・にら 5g
・ホールコーン缶 3g・ごま油 5g
<トッピング>・ゆで卵 25g(1/2個)
◆作り方◆
①
チキンロールを作る。鶏もも肉(皮なし)をタコ糸で縛りチャーシューのようにする。調味料を入
れて煮る。この時、ねぎや生姜などの香味野菜を一緒に煮込むと臭みが消えます。上記は一人分なので
チキンロールは多めに作ると作りやすいです。
②
野菜などの食材をごま油で炒める。野菜からでた水分は野菜の甘味が出ているのでスープに混ぜて
使いましょう。
③
スープは野菜を炒めた時にでる水分とお湯でとき、ごま油をいれます。ラーメンスープは半袋程度
です。
④ラーメンを別鍋でゆでます。ラーメンを器に盛り付け、炒めた野菜、ゆで卵をトッピングします。
<調理のポイント>
・市販のスープは全部いれてしまうと塩分が高くなってしまいます。
減塩ポイントとしてスープの濃度は変えず、最初から量を減らしておくのがポイントです。野菜を炒め
た水分を入れると甘味が増しスープにコクがでておいしくなります。
・豚バラ肉で作るチャーシューは高カロリーです。皮なしの鶏肉で作るとカロリーを抑えられます。
・野菜を多くのせることでボリュームアップ。食べごたえが増します。
また、外食などでラーメンを食べるときはラーメンスープを残すと塩分摂取を半分程度に減らす事がで
きます。スープは残すようにしましょう。
栄養サポートチーム(NST)の活動紹介
NST(nutrition support team:栄養サポートチーム)とは低栄養などの栄
養管理の必要な患者に対して、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査
技師、リハビリスタッフなどが有機的な連携を保ちそれぞれが知識や技術を出
し合い最良の方法で栄養支援を行うチーム医療です。信楽園病院では 2005 年
より NST が稼動しており、年間 600 件の患者様に毎週金曜日に症例検討、回
診を中心に介入しています。
NST には全ての医療スタッフが介入依頼を行うことができ、可能な限り迅速
に栄養介入を行える体制を整えております。栄養介入が遅延し栄養障害が遷延
すると体内の筋肉、脂肪を燃焼し身体活動を維持するため貯蔵エネルギーが著
しく損失します。損失した脂肪は必要栄養量を充足される栄養管理によって改
善させますが、筋肉の改善には運動を加えながら年単位の期間が必要とされて
おり、治療後のリハビリの遅延や ADL の低下による廃用症候群となる様な医原
性サルコペニア(筋肉減少症)となることも最近では報告されています。
対象となる患者は、食事摂取量や栄養投与量が不足による低たんぱく血症を
認め胸水や腹水、浮腫等の水分コントロール不良な方や、医原性サルコペニア
と疑われるような筋肉量が減量している方などが多く迅速な栄養管理が必要と
なります。栄養管理方法として、食事、
経腸栄養、経静脈栄養の投与ルートより
必要な栄養投与量や栄養バランスを
NST で検討し栄養管理計画を立案し主
治医へ報告しています。
早期に栄養介入が行えた患者には栄養
状態の低下を来すこと無く静脈栄養、経
腸栄養を行いながら完全経口摂取へ移行
した症例も多く経験しており患者の栄養支援を行っています。当院には他にも
褥瘡、摂食嚥下、感染、呼吸などのチーム医療を展開しており少しでも患者の
治療に貢献できるよう活動しています。
部活紹介
信楽園バレーボール部を紹介します
こんにちは。信楽園バレー部です。8月28日に開催された市内病院対抗バレーボール大
会へ参加しました。バレー部にも新しい仲間が加わり、昨年よりも練習の参加率がよく、練
習試合なども行い大会に臨みました。
昨年、決勝戦で負けた松浜病院と初戦にあたり、ストレートで勝つことができました。し
かし、日本歯科大学病院に予選、決勝戦共に負けてしまい、今年も準優勝という結果でした。
昨年よりも多くの応援団が集まっていただきうれしかったです。来年も引き続き優勝を目指
し頑張りたいと思います。
トロフィー囲んで笑顔で記念撮影
みどり病院との練習試合風景
桑名病院との練習試合風景
<予選リーグ(2 位通過)>
<決勝トーナメント>
対
日本歯科大学新潟病院 0対2
対
松浜病院
日本歯科大学新潟病院
2対0
2
日本歯科大学新潟病院
2
21-15
22-20
信楽園病院
0
0
0
南浜病院
桑名病院
2
信楽園病院
「第14回
いきいき健康塾」を開催しました
平成28年8月29日(月)、
「高齢者の口腔ケア~誤嚥性肺炎を予防する~」をテーマに
開催しました。地域住民、患者・家族、地域の福祉介護施設の職員の方より多数参加いただ
きました。
当院歯科口腔外科 藤井歯科衛生士が、口腔ケアの必要性や口腔ケアで菌を減らす方法、
誤嚥性肺炎の予防について講義しました。また、歯ブラシやスポンジブラシの使い方や、行
う時のポイントを説明しながら参加者に口腔ケアを体験していただきました。
実施後のアンケートでは、今後も続けてほしい!実技を学ぶことができてよかったという
意見をいただきました。
「医療安全管理研修会」を開催しました
平成28年 8 月 30 日(火)、9 月 1 日(木)、
9 月 7 日(水)の 3 日間で 4 回、全職員対象に
医療安全管理研修会を開催しました。今回は医療
安全管理室主任が、平成 27 年 1 月~12月の
各部署のインシデントレポート分析の報告をし
ました。
看護部では、
「ドレーン・チューブ・血液回路」
「薬剤」「転倒・転落」順に多く発生していまし
た。
「ドレーン・チューブ・血液回路」では、
「自己抜去」が一番多く発生しておりライン別・
時間別での発生傾向を抽出し再発防止対策を提案していました。
「薬剤」では、
「内服薬」と
「注射薬」に分けてそれぞれを業務行程別に分析し、それぞれの場面でのマニュアル遵守を
呼びかけていました。「転倒・転落」に関しては、人は誰でも転ぶと考え、転倒・転落が発
生した場合に大きな怪我をさせない対策が重要であるとの事。
インシデントレポートは、システムやマニュアルを見直す機会になり、再発防止につなが
ると説明していました。