授業改善推進プラン 教科ごとの改善プラン <小学校算数科> 算数科における昨年度の授業改善推進プランの検証 取り組みにおける成果と課題 ○領域別については、各学年の体験的活動などの取り組みにより、6年生の量と測定・図形について正答数が上が り、課題のあった図形の領域で、成果を上げている。引き続き、数量関係に課題がある。 ○観点別正答率は、上の学年に行くほど伸びている。4年生「数量や図形についての技能」が、目標値をやや下回 っている。 ○「内容」については、4・6年生で昨年課題であった長さの単位・単位量当たりの大きさなどの正答率が上がってい る。4年生わり算、5年生角の大きさ、6年生百分率などに課題が残る。 算数科における調査結果の分析 ○算数科全体の平均正答率は、4・5・6年生とも、目標値を上回っている。学年が上がるにつれ正答率も上 がっている。 内 ○ 「数と計算」の平均正答率では5年生はほぼ上回っている。4年生のたし算・ひき算、あまりのあるわり算は 容 目標値に達していない。 別 結 ○ 「量と測定」の平均正答率は、4・5・6年生とも目標値を上回っているが6年生の単位量当たりの大きさに 果 もう少し努力が必要。4年生長さの単位・5年生角の大きさに課題がある。 の ○ 「図形」の平均正答率は、全学年とも目標値を上回っているが、4年生の円と球・三角形、5年生の角の 分 大きさに課題がある。 析 ○ 「数量関係」平均正答率は、6年生以外目標値を上回っている。6年生では百分率の理解・単位量当た りの大きさについての基本的な考え方、数値の比べ方など基本からしっかり押さえる必要がある。 ○ 「算数への関心・意欲・態度」に関しては、5年生以外は、目標値に達している。前学年のときよりもやや下 観 がっている。児童の実態を踏まえ、学習に対する意欲などを高めていく必要がある。 点 ○ 「数学的な考え方」に関して、4・5・6年生とも目標値を超えているが、指導の工夫により、特に6年生が 別 伸びている。 結 果 ○ 「数量や図形についての技能」に関して、4年生以外目標値を超えている。5・6年生の正答率がよい。正 の 確に角度を測る、図形を描くなどの基本的な活動は続けて指導していく必要がある。 分 析 ○ 「数量や図形についての知識・理解」に関して、4・5・6年とも目標値を超えている。6年生の正答率がよ い。整数の仲間わけなどは、正答率が上がっている。 調査結果に基づいた授業改善のポイント(特に下記単元における指導の充実を図る) ◎1年生: ◎2年生: ◎3年生: ◎4年生: ◎5年生: ◎6年生: たしざん ひきざん たし算 ひき算 かけ算 計算 三角形 小数・分数 小数のかけ算・わり算 直方体と立方体 角の大きさ 百分率とグラフ 単位量当たりの大きさ 拡大図と縮図 速さ 算数科の授業改善策 ◎1年年 ・たし算やひき算等では、ブロック・おはじきなど具体物の操作や図・動作化の活動を積極的に取り入れ、 自分の考えを相手に分かりやすく伝えられるようにする。 ・計算カードを活用し、宿題等で繰り返し行わせることにより基礎的な計算力の定着を図り、一人一人が自 信をもてるようにする。 ◎2年生 ・身近な具体物を活用したりテープ図を使うなどして、計算の意味や、計算の仕方を考えさせ、自分の考え を表現して確かめるなどの活動を行う。 ・計算プリント、ベーシックドリルの練習問題を活用する。計算(加法、減法、乗法)の習熟を図り、活用 する力をつける。九九しっかりと覚えられるよう個別に状況を把握し、3年生までに修得させる。 ◎3年生 ・計算方法を正しく身につけさせる。計算プリント、ベーシックドリルの練習問題を活用する。また文章問 題は丁寧に読み、図やテープ図などを使い、イメージをもって考えさせる。 ・図形については、基本的な定規の扱いを徹底させ、具体的な操作活動を通して、図形の性質や定義を理解 させていく。 ・小数、分数については、図や数直線をなるべく自分でかく活動を取り入れ、単位とのかかわりで具体的に 丁寧に理解させる。 ◎4年生 ・区のステップ学習プリント、都の東京ベーシックドリルの練習問題などを活用し、繰り返し練習を行い、 既習事項の定着を図る。 ・角の指導では、測定結果の妥当性を判断したり、あらかじめ見当をつけさせたりし、角の大きさについて の感覚を豊かにする。 ・直方体と立方体では、展開図にするときや面や辺の垂直・平行の空間認知力を高めるために立体を作る活動、具 体物を使って、互いの関係を理解する活動に力を入れる。 ◎5年生 ・百分率の問題は、問題の文章だけでなく、数直線などを用いて視覚的にとらえさせる。また、基準量、比較量、倍を 明確にとらえさせる。その上で、何が未知であるかをおさえ、数量の関係を言葉でとらえなおす場面を設定し、表現さ せ、答えの求め方を考えていく。 ・単位量当たりの大きさでは、一方をそろえて比べるという考え方を理解させ、単位量当たりの考えが有効であることの 実感をもてるようにする。解法の見通しをもたせてから自力解決の時間を設定し、説明で何が不十分であるかを明確 にした話し合いなどをさせる。 ◎6年生 ・拡大図と縮図の学習では、定規・分度器などを正しく使用して正確に図が描けるように指導する。「形」のとらえ方、 変わるところと変わらないところを実際に作図しながら体感して理解させる。また、問題をしっかりと把握し、どの図形を 拡大、縮小するのか。そのためにはどうしたらよいかを理解させてから問題に取り組ませる。合同な三角形についてもしっ かりと復習しておく。 ・速さの学習では、チャレンジタイムに継続的に計算の復習をしてスキルを高める。何を基にして速さ・時間・距離の関 係をしっかりと理解させ、既習の単位量当たりの大きさと関連させてしっかりと理解させてから問題に取り組ませる。公倍 数や単位換算についてもしっかりと押さえておく。実際に自分の歩く速さを計算するなど、1m あたりにかかった時間を考 えることなど速さの意味を体感させる活動を行う。 ◎どの領域、観点においても、平均正答率が期待正答率の平均に及ばない児童が各学年に見られる。全学年への改 善策として、 ・関心・意欲・態度を高めるために、問題を作って解き合う。式から解き方を考える。学習したことを使ってどのような活 動ができるか考える。など今までと違う角度からの学習を取り入れたり、グループでより良い解決方法を考えたりする。な どの方法を取り入れていく。 ・全学年において、習熟度別少人数学習(低学年においては単元の特性によって少人数学習)を取り入れた指導に よって、理解度の底上げや発展問題に意欲的に取り組める環境を整える。 ・「大田区算数ステップ学習プリント・東京ベーシックドリル」を使い、こまめに復習を行うことで理解の定着を図る。順次 個別化の方向で指導できるよう計画していく。 ・「放課後補習教室」及び「土曜補習教室」に参加させることにより、基礎基本の学習の定着を図ったり、学習のつま ずきの防止やつまずきを克服する指導を充実させたりして、児童が算数を学ぶ楽しさを実感できるようにする。
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