タ イ ト ル : 『e-Learningにおける学習者の眼球運動情報に基づく認知スタイルの推定』 発 表 者 : 天城 星奈(東京電機大学 未来科学研究科 ロボット・メカトロニクス学専攻 ) 共 著 者 : 吉尾 康平*1;鈴木 聡*1 (*1東京電機大学 未来科学研究科 ロボット・メカトロニクス学専攻 ) 概 要 教育の現場では、学習者の認識や感情といった個人的な特性に基づい た教育方略が学習効率や意欲に良い効果をもたらすことがわかっている。 こ の 事 実 か ら 、 e-Learning で は 学 習 者 の 眼 球 運 動 か ら 特 性 を 自 動 で 推 定する方法が多く提案されている。 本 研 究 で は 、 看 護 や ス ポ ー ツ な ど の 技 能 を e-Learning 環 境 で 学 習 し て いるユーザの眼球運動から特性を推定することを目的とする。 技 能 教 育 に お け る e-Learning で は 、 文 書 や 画 像 を 用 い て 動 作 を 説 明 す る 教材のほかに、動作を実践する姿を撮影した動画で技能動作を表現する 教材の利用が考えられる。 そこで、各教材に対する学習者の好みの個人差に注目し、文書ベースの 教材を好む理屈型と動画教材を好む実践型という2種類の認知スタイル で学習者を分類する。 本稿では、眼球運動が認知スタイルと相関すると仮定し、学習中の 学習者の眼球運動情報から認知スタイルを推定する。 著者らは認知スタイルの傾向を測定する性格テストを心理尺度に基づ いて作成した。 そして、9名の被験者に対して性格テストを行い、介護動作を学習する e- ラ ー ニ ン グ を 実 施 し た 。 文 書 ベ ー ス の 教 材 と 動 画 教 材 で 学 習 す る 被 験 者の眼球運動を小型視線計測器で計測した。 計測した瞳孔面積と性格テストの合計点の相関を分析した結果、各被 験 者 が 認 知 ス タ イ ル に 合 っ た 教 材 を 用 い て 学 習 し た と き 、 5 Hz 以 上 の 帯域の瞳孔面積変動が強くなることが分かった。
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