介護職員の法令遵守(プライバシー)研修

介護職員の職場研修
法令遵守
コンプライアンス
青見 健志
1
法令遵守(コンプライアンス)の基礎研修
第1部
青見 健志
2
1.法令遵守(コンプライアンス)とは?
・法令遵守(コンプライアンス)
法令:法律に定められる命令・条例・規則・おきて・きまり・
定めなど
遵守:規則(ルール)や法律に従い、それを守ること
法律を守り、従うこと
実際の意味は上記の通りだが、世の中で使われる「コンプライアンスが○○」と
いう表現には、様々な意味が含まれている。
青見 健志
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2.企業の法令遵守(コンプライアンス)とは?
私、あなた、同僚、部下、上司、管理者、チーム、会社、企業、経営者、業界
が
法律
条例
規則
命令
きまり
定め
を
に
守り
従い
知り
理解し
周知し
、
公正
適切
公明
まとも
健全
な
に
行動
業務
作業
活動
経営
運営
を
に
取り組む
実施する
徹底する
守っていく
広めていく
管理する
監督する
上記の言葉を組み合わせ、完成する意味すべてを表していると理解してください。
青見 健志
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3.法令遵守(コンプライアンス)の研修をする理由は?
私、あなた、同僚、部下、上司、管理者、チーム、会社、企業、経営者、業界
が
法律
条例
規則
命令
きまり
定め
を
に
守り
従い
知り
理解し
周知し
、
公正
適切
公明
まとも
健全
な
に
行動
業務
作業
活動
経営
運営
を
に
取り組む
実施する
徹底する
守っていく
広めていく
管理する
監督する
自分・会社都合で
しない・できない・やぶる・守らない・無視する・知らないふりをすると
トラブル、事件、事故、不正・不法・違法行為など、様々な社会問題が発生するため
青見 健志
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4.法律やルールについて考える。
【①守る】
法律や規則は、
の2つの選択しかない。
【②守らない】
【①守る】という行為は、書面に記載されてある手順に沿って行動
することである。
手順に沿って行動してもその通りにはならない場合や、問題が発
生することがある。その時は一旦作業を中止し、良識的な判断が
出来る上司や専門家に意見を仰ぎ、話し合いを行う事で適切な解
決方法を選択できる。
ただし、問題の大きさによっては、解決に多大な時間を費やすこと
もある。
青見 健志
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4.法律やルールについて考える。
【①守る】
法律や規則は、
の2つの選択しかない。
【②守らない】
【②守らない】という行為には沢山のパターンが存在している。
・その法律やルールの事を知らなかったので守れなかった。
・別にバレなきゃ何をやっても大丈夫、バレてしまったら謝ればいい。
・黙っていれば見つからない。わからない。
・これぐらいの事なら、別に誰の迷惑にもならない。
・面倒くさいし、特に影響も出ないだろうから、それくらいやってかまわない。
・いちいち決まりを守っていたら無駄な時間が多くなる。
・あそこの会社はそれくらいのことなら無視してやっているから、こちらもそうしよう。
・今まで何もトラブルは発生していないので無視して大丈夫。
・法律の方がおかしい、自分の言っていることや行動の方が正しい。
・法律を守らない自分をかっこいいと思っている。
・その他
上記以外にも、まだまだ沢山のパターンが想像できる。
青見 健志
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5.法律やルールを守れないのはなぜ?
私、あなた、同僚、部下、上司、管理者、チーム、会社、企業、経営者、業界
の
誰かが【②守らない】から
理由は倫理・道徳観、意識やモラルの低下から
青見 健志
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5.法律やルールを守れないのはなぜ?
日常で【②守らない】という行動をしても、何も影響が出ない事が多いから
【例1】 あなたがポケットに入れていた10円を落としました。
後から来た人が落ちている10円を見つけました。たかが10円だからと思い。
そのまま拾って、財布にしまい自分の物にしました。
その後、特に何も起こりませんでした。
そもそも価値が認められる落とし物は、所有者が不明の場合、警察に届け出なければ
ならないという決まりがある。所有者が定められた期間に現れなければ、拾った人が
所有する権利を手に入れることができる。
しかし、それが1円や10円など少額であれば、その価値の低さ、警察へ届ける手間と
時間を考えると、【②守らない】という選択肢を選ぶことが多い。
青見 健志
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5.法律やルールを守れないのはなぜ?
金額を変えてみると、【②守らない】を選択すると話が変わってくる。
【例2】 あなたがポケットに入れていた30万円が入った封筒を落としました。
後から来た人がその30万円の封筒を拾いました。中にお金が沢山入ってい
たためラッキーだと思い、自分の財布にしまい自分のものにしました。
30万円を落としたあなたは困り、警察に落とし物の届けを出しました。警察
のアドバイスもあり、心当たりのある場所に設置してある監視カメラを確認す
ると、あなたが落とした封筒を拾い財布に入れる人を見つけました。
後日、30万円を拾って自分の物にした人は、拾得物横領の容疑で検挙され
ました。
これは誰もが当たり前の話だと考えます。
青見 健志
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5.法律やルールを守れないのはなぜ?
・【例1】と【例2】の共通点
拾ったお金を届け出ず自分の物にする行為により、法律に違反している。
・【例1】と【例2】の相違点
【例1】は10円、【例2】は30万円を拾い自分の物にした。
【例1】で10円を落とした持ち主は気にもしなかった。【例2】で30万を落とした
持ち主はすぐに警察に届けを出し、自分でいろいろと情報を集めた。
【例1】の行為は罰せられることはなく、なぜか【例2】の行為のみ罰せられる。
落とし物(遺失物)を自分の物にする(横領)、法律に違反しているという点ではどち
らも同じである。しかし、10円と30万円という金額を比べると、物事の大小により
「たかが10円程度。届ける必要はない。」、「30万円も拾って届けないのは酷い!」
という結末になる。
青見 健志
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5.法律やルールを守れないのはなぜ?
【結論】
・横領の再発防止、落とし主の哀れみ(損失額)の観点から
10円を落とした人の為に落とし物を探すのに、
10円を拾って自分の物にした人を裁くのに、
時間を浪費するのは無駄である。
・横領の再発防止、落とし主の哀れみ(損失額)の観点から
30万円を落とした人の為に落とし物を探すのに、
30万円を拾って自分の物にした人を裁くのに、 時間を費やす必要がある。
先ほどから何を言いたいのか・・・・
たとえ法律やルールを守らなくても、その違反行為に対するペナルティが発生
しない場合
個人の倫理・道徳にゆだねるしかない
青見 健志
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6.個人の倫理・道徳観について
下記の犯罪行為を、あなたはどう考えますか?
す
べ
て
万
引
き
・
窃
盗
①10円ガム1個の万引き
②10円ガム5個の万引き
③100円のお菓子、150円のジュースの万引き
④合計1000円の野菜・肉など食材の万引き
⑤3000円の衣類の窃盗
⑥10000円のブーツの窃盗
⑦30000円の家電製品の窃盗
⑧100000円のブランド品の窃盗
⑨300000円の宝石の窃盗
⑩1000000円の高級ブランド時計の窃盗
①~⑩までの犯罪行為に関して、どこまで許せますか?
「たかが10円ガムくらい許してやれよ!」と思う人もいれば、「10円ガムでも泥棒には
変わりない!」と考える人もいます。
青見 健志
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6.個人の倫理・道徳観について
たかが10円かもしれませんが、エピソードを変えてみましょう。
おばあちゃんが運営する昔ながらの小さな駄菓子屋さんがありました。
駄菓子屋さんには、10円のガムから、高くて500円くらいのおもちゃが売られて
いました。
2年前から、10円のガムや30円のアメの万引きが増えてきました。最初は週に1
~2個、50円程度なら、目くじらを立てても仕方がないと考え諦めていました。
1年前から、 10円のガムや30円のアメの万引きが毎日のように増えてきました。
一日にすると150円、月に換算すると4500円程度になり、おばあちゃんは困り
果てていました。周囲に相談したところ、「10円ぐらいの物だから自分でしっかりと
店番したり、注意を払わないとダメだよ。」と言われました。しかし、家事もあり、朝
から夕方まで店番をする訳にはいきません。近頃は目も悪く耳も遠くなり、腰痛も
あります。いろいろ考えましたが、仕方がないと目をつむることにしました。
それからさらに万引きが悪化し、100円のお菓子も盗まれるようになり、到底店を
続けることが出来なくなりました。昔から続いていたおばあちゃんの駄菓子屋さん
は、ついに店をたたむことになりました。
青見 健志
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6.個人の倫理・道徳観について
たかが10円でも、それが積み重なればだんだん目をつぶれなくなる。
・おばあちゃんの駄菓子屋さんが店をたたんだ問題点は?
おばあちゃんの防犯対策に問題がある。
×
たかが10円くらいと考え、万引きするモ
ラルの低さに問題がある。
○
【結論】結局のところ・・・・
個人の倫理・道徳にゆだねるしかない
青見 健志
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7.法令遵守(コンプライアンス)のポイント
最も重要なことは、どれだけ
法令遵守(コンプライアンス)の研修をしたところで・・・・
社内規定でコンプライアンスを強化したところで・・・・
コンプライアンスに関する内部監査体制を構築したところで・・・・
個人の守ろうという意識が低ければ、一瞬で破られてしまう。
例を挙げるなら、100人の社員のうち99人がコンプライアンスを守り規則正しく行動して
も、たった1人の社員の意識が低く、コンプライアンス違反を犯すことで、いとも簡単に会
社イメージやブランドを崩壊させてしまう。それは、その会社に勤める残り99人に多大な
迷惑をかけてしまうということを理解しておきましょう。
青見 健志
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介護保険と法令遵守(コンプライアンス)
第2部
青見 健志
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8.介護保険制度とは?
介護保険制度とは、介護保険法に基づき運営される社会保障制度です。
各施設ごとの介護サービスの内容・業務・記録・報
酬体系・施設基準などはすべて、介護保険法に記
載されている内容をもとに実施されている。
介護保険法に基づき、介護事業者が要介護利用
者へ提供した介護サービスの対価として、定めら
れた介護報酬が支払われる。
【簡単にいうと】
介護施設の業務はすべて法律で定められている。
青見 健志
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9.介護保険法と法令遵守(コンプライアンス)
・なぜ法令遵守(コンプライアンス)の研修が必要なのか?
法律違反が発生するから
【介護保険法に関する介護業務で法律違反が発生する原因】
① 施設で提供している介護サービスに関する介護保険法の知識を持たない職
員が多く働いている。
② 介護報酬に目がくらみ、不正な手段を用いたり、必要のないサービスを過剰
に提供したりすることで、報酬を得ようする輩がいる。
③ 日常業務に追われ管理・監査体制がおろそかになり、本来は請求できない
報酬を過誤に請求し報酬が支払われる。
④ 業務に追われ、書類作成や日常記録業務を後回しにする。その必要記録が
ないまま月末を迎え、とりあえず介護報酬の請求を行う。監査や指導が入る
前に必死で書類整理を行う。
⑤ その他
青見 健志
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9.介護保険法と法令遵守(コンプライアンス)
①施設で提供している介護サービスに関する介護保険法の知識を持たない職員が多
く働いている。
必要性がわからないので、様々な取り組み意識が低下します。
サービス利用開始に必要な介護計画、入浴の実施記録などサービス提供に関
わる様々な書類の必要性が理解できず、後回しにしたり、ほったらかしにしたり、
後日まとめて作成することが日常化していませんか?
事故・ヒヤリハット報告など、安全に関わる報告義務を、勝手に処罰されると勘
違いして、責任を恐れ書類報告を隠す傾向にありませんか?
ケアプランを基に作成されたサービスの実施計画にないことを、ケアマネジャー
に相談せず、その場の判断で勝手にサービスを増やしたり減らしたりしていませ
んか?
職員意識が低く、「書類はあればいい、やっておけばいいんでしょ、する意味が
わからない、聞いていない、知らない、関係ない」など、必要業務に対して理解を
求めても消極的、反抗的な態度になっていませんか?
青見 健志
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9.介護保険法と法令遵守(コンプライアンス)
②介護報酬に目がくらみ、不正な手段を用いたり、必要のないサービスを過剰に提供
したりすることで、報酬を得ようする輩がいる。
やっていることは詐欺・横領、ただの犯罪行為です。
介護サービスを運営している施設経営者のモラルが低く、請求担当者や部下に
書類の改竄を指示・強要したり、バレないよう不正に介護報酬を水増しする。組
織的犯罪は非常にたちが悪く、発覚後に社会問題や大事件に発展する。
会社方針で、利用者に必要のない過剰な介護サービス計画をケアマネージャー
に作成させ、介護サービスを利用させる。限度額一杯まで介護報酬を請求する
ことで利益を上げようとする。
法律で定められた利用者負担(1~2割)を請求せず不正な割引を行ったり、介
護サービスと関係ない娯楽型のサービスを併用させたりすることで、利用者を集
客・依存させ、本来の目的とは違ったサービスを提供し、その利用実績により介
護報酬を請求する。
その他、悪質でグレーな行為による介護報酬の請求など
青見 健志
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9.介護保険法と法令遵守(コンプライアンス)
③日常業務に追われ管理・監査体制がおろそかになり、本来は請求できない報酬を
過誤に請求し報酬が支払われる。
請求管理のチェック、施設基準や人員基準など監査体制が機能していない。
どの施設も日常的に様々な加算を算定し、介護報酬を請求していますが、人員
基準や算定要件はしっかりとクリアしているか確認していますか?職員の入退
職、勤務シフトの配置ミスにより、知らないうちに算定基準を満たしていない状況
になっていませんか?また、法律解釈を間違え、実際は算定できないのに報酬
請求をしているかもしれません。日常的にチェック(監査)する体制がないと、知
らないうちに違法請求を続けているかもしれません。
介護報酬の請求は、介護保険法をもとに行われています。知らないうちに違法
請求を続け、後で法律を知らなかった・理解できなかった・気がつかなかったは、
言い訳として一切通用しません。
その日は入浴していないのに、間違えて入浴した事になり報酬を請求している
かもしれません。1回の過誤は気を付けましょうと許されます。100回の過誤は違
法請求事件に発展します。ミスは必ず発生するので、管理監査体制は絶対に必
要です。
青見 健志
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9.介護保険法と法令遵守(コンプライアンス)
④業務に追われ、書類作成や日常記録業務を後回しにする。その必要記録がないま
ま月末を迎え、とりあえず介護報酬の請求を行う。監査や指導が入る前に必死で書
類整理を行う。
記録のあとまわし、チェック漏れによる誤った請求を過誤請求と言います。
ケアマネージャーが立てたケアプランをもとに介護サービス計画を立て、利用者
へ介護サービスを提供します。その実施と内容を記録に残し、初めて介護報酬
を請求することができます。計画の立案、実績記録が残されていない状況で介
護報酬の請求を行う行為はできません。
書類業務が後回しになったり、後日うろ覚えの記憶で報酬を算定する行為は過
誤請求を引き起こす原因となります。また、記録をどんどん後回しにして、長期
間記録業務を放棄しているにもかかわらず報酬算定を行えば、それは介護報酬
の不正請求です。
指導監査、情報公表前に手元にない記録書類を一生懸命作成する行為は、た
だの違法行為から逃れようとする犯罪行為です。
日々の記録、定期的な監査、責任者が管理監督をしっかりやっていくことが大事!
青見 健志
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10.不正請求の責任の重さを理解する
介護報酬はどこから支払われるのか?
利用者負担(1~2割) + 介護保険(8~9割) = 介護報酬
利用者負担:利用者から直接利用料の支払いを求める。
介護保険:介護保険の財源は、公費(税金)50%+保険料50%
・公費内訳:国(20~25%)+都道府県(12.5~17.5%)+市町村(12.5%)
・保険料とは、給与所得より引かれる介護保険料などの社会保障費
一定の年齢に到達すると支払いの義務が発生する
2016年現在の介護保険徴収:第1号被保険者:65歳以上 第2号被保険者:40~64歳
【まとめ】
利用者の負担で支払われる
介護報酬は
国民全体の負担で支払われる。
青見 健志
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10.不正請求の責任の重さを理解する
介護保険制度はとても素晴らしい制度です。
介護を必要とする日本中の高齢者が、今日までに構築された介護サービスを利
用できなくなったら、沢山の高齢者が介護難民となり、多くの人が介護離職に追
い込まれ、世の中大変なことになってしまいます。
あなたが働いている施設の介護サービスを利用している要介護高齢者が、一切
サービスを受けられなくなったらどうなるか想像してみてください。
介護保険制度は日本を支える必要な制度です。
今日の世界に誇れる日本を作り支えたのは、自分より年上の世代の人たちです。
本来、お年寄りは敬うものでしたが、長寿社会となり価値観が変わってきました。
今の日本を支えている自分たちも、将来は年を取り介護を必要とします。
自分が高齢者になった時に、高齢者が社会保障費を食いつぶす悪の根源のよう
な酷い扱いをされたら、どんな気持ちになりますか?
青見 健志
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10.不正請求の責任の重さを理解する
介護報酬を不正に請求するということは!
国民全員へ詐欺を働く行為である
ごく一部の悪質な事業者による不正受給により発生した事件が原因となり、必要と
される介護保険制度が、お金の無駄遣い、お金儲けの手段という間違ったイメージ
を生んでしまっている。
この状態で膨れ上がる社会保障費の財源を確保しようとしても、他の産業より反対
や削減を言われ、立場が悪くマイナス方向へことが運んでしまい、介護保険制度が
厳しくなり、介護職員の給与や社会的地位を下げる一方である。
介護の現場で働く人にも自分の生活があり、しっかりとした給与が必要である。
しかし、必要のない介護サービスを提供したり、介護報酬を不正に請求し、誤った
行為で収入を得ようとしたりすることが、どれだけ多くの人に迷惑をかけるのか考え
る必要がある。
青見 健志
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11.介護施設の法令遵守(コンプライアンス)まとめ
大切なことは介護に関わる人すべてが、しっかりとした知識と認識を持ち、
お互いにコミュニケーションを取りながら、健全な姿を考えていくこと。
健全な介護
業界
経営認識
施設運営
業務管理
組織体制
サービス提供
職員育成
書類管理
職員
をめざして
青見 健志
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12.その他の法令遵守(コンプライアンス)
【介護保険法意外で介護業務に必要な法律知識】
【労働基準法】
就業規則・雇用契約書類・労働時間・労働安全衛生・賃金などの違反
【道路交通法】
スピードの違反、交通違反、車両安全管理義務の放棄など
【消防法】
消防訓練の未実施、防火管理者の未設置、防火点検の未実施など
【高齢者虐待防止・権利擁護】
不必要の身体拘束、暴力、暴言、金銭の着服、介護放棄、性的虐待など
【その他】
薬剤の取扱、提供する食事に関わる食品衛生、個人情報の保護など
青見 健志
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介護保険制度に記載されている介護業務の抜粋
第3部
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
・介護保険制度の概要と義務
①指定事業者は、要介護者(又は要支援者)の人格を尊重
しなければならない。
②指定事業者は、介護保険法又は同法に基づく命令(政令
及び省令)を遵守しなければならない。
③指定事業者は、要介護者(又は要支援者)のため忠実に
その職務を遂行しなければならない。
④指定事業者は、上記に規定する義務の履行が確保される
よう、業務管理体制を整備しなければならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
・業務運営に関する法令等
①人員基準
施設やサービスごとに人員基準が定められている。
その基準内容が記載された運営規程が、必ず施設に掲示されている。
②サービス提供の拒否の禁止
正当な理由無くサービスの提供を拒んではならない。
③サービス困難時の対応
適切なサービスが困難であると認められる場合は、当該利用申込者
に関わる居宅介護支援事業者への連絡、適切な他の指定事業者へ
の紹介、その他必要な措置をすみやかに講じなければならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
④居宅サービス計画に沿ったサービス提供
居宅サービス計画(ケアプラン)が作成されている場合は、当該計画に
沿ったサービス提供をしなければならない。
⑤身分を証明する書類の携行
訪問を行う際は身分を証明する書類を携行させ、利用者又はその家族
から求められたときはこれを掲示させなければならない。
⑥サービス提供の記録
サービスを提供した際には、提供日及び具体的な内容、利用者の心身
の状況、その他必要な事項を記録しなければならない。
また、利用者から申出があった場合には、文章の交付又は利用者の用
意する手帳等に記載するなどの方法により、提供したサービスの具体
的な内容を利用者に対して提供しなければならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
⑦提供サービスの基本的取扱方針
利用者の要介護・要支援状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、そ
の目標を設定し、計画的に行なわなければならない。
自らその提供するサービスの質の評価を行い、常にその改善を図らな
ければならない。
⑧提供サービスの具体的取扱方針
居宅サービス事業者は、基準に定められた具体的取扱方針に基づき、
適切なサービス提供又は支援を行わなければならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
⑨介護サービス計画書の作成
利用者の日常全般の状況及び希望を踏まえて、サービスの目標、目標
を達成するための具体的な内容等を記載した介護サービス計画書を作
成しなければならない。
介護サービス計画書はケアプランの内容に沿って作成されなければな
らない。
介護サービス計画書の作成にあたっては、その内容について利用者そ
の家族に説明・同意を得なければならない。
介護サービス計画書を作成・変更した際には、利用者に交付しなけれ
ばならない。
⑩同居家族へのサービス提供の禁止
訪問看護・介護事業者は、その利用者と同居している家族に対して、
サービスを提供してはならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
⑪勤務態勢の確保
利用者に対し適切なサービス提供ができるよう、事業所ごとに介護従事
者等の勤務の体制を定めておかなければならない。
介護従事者等の資質の向上のために、その研修機会を確保しなけれ
ばならない。
⑫秘密保持
正当な理由無く、業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らし
てはいけない。
事業所の従業者であった者が、正当な理由なく、その業務上知り得た利
用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じな
ければならない。
サービス担当者会議等において利用者の個人情報を用いる場合は利
用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合はその家族の
同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。
青見 健志
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13.業務に関する法令基礎
⑬事故発生時の対応
利用者に対するサービス提供により事故が発生した場合は、市町村、
利用者の家族、担当するケアマネージャーに連絡を行うとともに、必要
な措置を講じなければならない。
事故の状況及び事故に際して講じた処置について記録しなければなら
ない。
利用者に対するサービス提供により損害すべき賠償が発生した場合は、
損害賠償をすみやかに行わなければならない。
⑭苦情解決
提供したサービスにかかる利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ
適切に対応しなければならない。
苦情を受けた場合には、その内容等を記録しなければならない。
⑮その他
青見 健志
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14.まとめ
書類が大変だけど・・・
記録が大変だけど・・・
法律が難しいけど・・・
報告書が大変だけど・・・
家族対応が大変だけど・・・
人手が足りないけど・・・
法律で決まっているので、放棄したら違法行為になります。
誰かがやる、自分には関係ないなど人任せにせず、仕事にかか
わる職員が協力し、知恵を出し、力を合わせ、一つ一つ解決して
いきましょう。
青見 健志
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