情報化社会に対応した教育に関する調査研究

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Title
情報化社会に対応した教育に関する調査研究
Author(s)
松原, 伸一; 中坪, 史典
Citation
長崎大学教育学部教科教育学研究報告, 13, pp.165-173; 1989
Issue Date
1989-06
URL
http://hdl.handle.net/10069/29485
Right
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Bulletin of Faculty of Education,Nagasaki University二Curriculum and Teaching1989,No.13,165−173
情報化社会に対応した教育に関する調査研究
松原 伸一*・中坪 史典**
(平成元年4月5日受理〉
A Study on School Education in the Information Society
Shinichi MATSUBARA*and Fuminori NAKATSUBO**
(Received April5,1989)
序
論
今日の我が国は,高度情報化社会の途上にあり,社会に流通する情報量は急速に増加す
る傾向にある。現代社会における様々な分野で,コンピュータや新しい通信媒体,いわゆ
るニューメディアの進展と普及がみられる。今までの物質やエネルギーによる社会の発展
のみならず,「情報」という第三のカテゴリーによって大きく影響を及ぼされるに至ってい
るのである。
こうした現代社会の変化は,当然のことながら学校教育の分野においても多大な影響を
もたらしているといえる。そのため情報化社会に対応できる児童・生徒の育成が重要とな
る。それは,小・中・高校など各学校における情報化社会に対応した教育の在り方に関す
る答申・報告(1)一(10)などをみても明かであるが,これらの答申・報告をうけて,教育改革の
問題について国際化と並んで情報化への対応がますます盛んに論議されるようになった。
さらに,学校教育へのコンピュータ利用に関する研究も多数に及んでいる(11)一(18)。
こうした情報化社会に対応した教育の実現のためには,教師のコンピュータに対する力
量やリテラシー能力といったものが重要視されてくることはいうまでもない。教員養成系
の大学等では情報化社会に対応した教育を実践できる教師を育てるべく,いたるところで
新しい試みがなされているようである。
それでは実際には,教員養成系の大学に所属する学生達の意識はどうであろうか。そこ
で本研究では,現在の我が国及び諸外国における情報化社会に対応した教育の現状につい
て調査するとともに,長崎大学教育学部の学生87名を対象に情報に関する語とその概念の
構造に関する意識調査を行い,その結果について検討を行った。
2.諸外国及び我が国における情報化社会に対応した教育の現状
2.1 アメリカ合衆国・カナダ・イギリスの現状
アメリカ合衆国の教育の方法や考え方といったものは,州によって各々異なっている。
*長崎大学教育学部工業技術科教室
**広島大学大学院生(学校教育研究科)
166
長崎大学教育学部教科教育学研究報告 第13号
しかしながら,全州に共通していえることは,「情報リテラシー能力」というものが,人間
が健全で知的な生活を営む上での基礎的能力のひとつとして重要視されているということ
である。坂元昂氏の調査によると,小・中・高校の生徒によるコンピュータ利用の主なカ
テゴリーは,CA I(ComputerAssistedInstruction)利用が全体の半分近くを占めてお
り,次いで,プログラミング,発見学習・問題解決,ワードプロセッシングとなっている。
また,ロサンゼルスでは,小学校4年生からコンピュータ・リテラシー教育が本格的に取
り入れられており,児童・生徒の発達段階に応じた一貫した形で構成されているのであ
る。(19)
カナダにおける情報化社会に対応した教育の現状は,アメリカ合衆国の隣国であるとい
うことから,コンピュータの導入,技術の取り入れ方などアメリカ合衆国とほとんど変わ
りない。むしろ州によっては,アメリカ合衆国を上まわっているのである。坂元昂氏によ
ると,カナダにおけるコンピュータ・リテラシーに関する教育課程は次の四つの事項を中
10乙QJ4
心に指導されている。(20)
コンピュータの社会的役割
コンピュータの仕組みと機能
既存のソフトウエアの活用
プログラミング
これらのうち,低学年においてはコンピュータに慣れ親しむということを目的としており,
高学年になるにつれて,技術面,社会認識面での教育に重点がおかれている。
イギリス政府は,1980年(昭和55年)に発達したマイクロエレクトロニクス教育計画
(Microelectronics Education Programme)のもとで積極的に情報化社会に対応した教
育の推進を行っている。1985年(昭和60年)の時点ですでに中等学校の全部と初等学校の
99%が学校内に少なくとも1台のコンピュータを備えているに至っている。山極隆氏によ
ると,イギリスにおけるコンピュータ・リテラシーに関する教育課程は,初等学校の段階
では児童が考える道具として使用し,また中等学校の段階においては,学習内容に関する
情報収集,処理,伝達,問題解決の道具として使用している。このような経験を通して情
報活用能力を身につけさせているのである。(2n
2.2 我が国の状況
2.2.1 コンピュータの普及状況
我が国における情報化社会に対応した教育は,文部省初等中等教育局が1985年(昭和60
年)に発足させた,「情報化社会に対応する初等中等教育の在り方に関する調査研究」を皮
切りに本格的にスタートしたといえる。それでは,実際の我が国における現状はどうであ
ろうか。
表1および図1は,我が国の公立学校におけるコンピュータの普及状況の推移を調査す
るとともに,タメリカ合衆国・イギリス・との比較考察を行ったものである。また表2は,
日本・アメリカ合衆国・カナダにおけるコンピュータ1台当りの生徒数について比較考察
を行ったものである。これら表が示すとおり,近時我が国において,ニューメディアヘの
関心が高まり,コンピュータの活用が論じられるようになってとはいえ,現実はまだまだ
これからの段階であるということがいえる。(22)一(30)
167
松原・中坪:情報化社会に対応した教育に関する調査研究
小学校(日本)
表1 日本・米国・英国における
小学校(米国)
コンピュータ普及状況 (%〉
中学校(日本)
日 本
中学校(米国)
1981
(%)
小
100
アメリカ
11.1
1982
1983
20.2
62.4
0.6
学
1984
1985
2.0
校
1986
6.5
1987
13.5
82.2
99.0
1981
50
中
P
〆 i日本
学
校
25.6
1982
1983
イギリス
39.8
80.5
3.1
1984
93.1
・●
1985
12.7
1986
22.8
1987
35.5
100
●・・
0
◆●!
,81 ,82 ,83 ,B4 ,85 ,86 ,87 (年)
表2
図1 日本・米国の小学校および中学校にお
1台当たりの生徒数(1987年)
けるコンピュータ普及率の推移
2.2.2 コンピュータ操作におけ
日本・米国・英国におけるコンピュータ
アメリカ合衆国
83人に1台
カ ナ ダ
41人に1台
る教師の力量
コンピュータが学校内に導入され,情
小 学 校 8,528人に1台
日 本
報化社会に対応した教育が今後ますます
学 校 1,957人に1台
校 119人に1台
発展していくにつれて,教師の力量,リ
テラシー能力といったものが重要視され
てくる。それでは,実際に教師のコンピュータに対する力
表3 コンピューターを操
量というものはどうであろうか。
作できる教師の割合
次の表は1987年(昭和62年)度,文部省が行った実態調
査である。表3は,コンピュータを操作することができる
小学校
中学校
と応えた教師の割合を示したものである。小学校6.9%,中
高 校
6。9%
11.7%
27.7%
学校1L7%,高校27.7%である。全体的にみると,コン
ピュータを操作することができる教師の割合は,10人に1
人ということになる。さらに表4は,コンピュータ操作を
実際に生徒に指導できる教師の割合を示したものである。
表4 コンピュータの操
作を実際に指導で
きる教師の割合
小学校1.3%,中学校2.8%,高校10.9%である。全体的に
みても,わずか3.9%である。この現状をみる限り教師はコ
ンピュータが苦手であるといわざるを得ない。(25)一(29)
小学校
中学校
高 校
1.3%
2.8%
10.9%
168
長崎大学教育学部教科教育学研究報告 第13号
3.情報に関する語とその概念の構造に関する意識調査
3.1 大学生を対象とした意識調査の実施
今まで述べてきたように,我が国の情報化社会への発展はめざましい。学校教育の場に
おいてもこのような社会に対応した教育の実践が早急に望まれている。しかしながら,そ
れにともなった教師のコンピュータに関する力量というものは充分であるとはいい難い。
教員養成系の大学等では,情報化社会に対応した教師を育てるべく,いたるところで新し
い試みがなされている。
それでは,実際には教員養成系の大学に所属する学生達の意識度はどうであろうか。長
崎大学教育学部の学生87名を対象に,情報に関する語とその概念の構造に関する意識調査
を行った。情報化社会が進展するにつれて今日,テレビ,雑誌,新聞等を通して新しい言
葉や文字に触れる機会が多い。教育の分野においても同様である。情報化社会に対応した
教育というものが論議されるにともない,情報に関する語とその概念の構造も複雑化して
きている。そうした概念を我々は日頃どの様に受け止めているのであろうか。この意識調
査では,そのような言葉を五つ選び,その概念及び包含関係について応えてもらうという
ものである。五つの言葉とは,次の通りである。
「コンピュータ・リテラシー」,「メディア・リテラシー」,「情報リテラシー」,「情報処理
能力」,「情報操作活用能力」
︵1︶
3.
意識調査の方法
2
︵2﹀
調査の対象:長崎大学教育学部工業技術科,家庭科,音楽科,美術科の学生。
︵3﹀
調査の時期:1988年(昭和63年)11月∼12月。
調査の方法:アンケート用紙を配布し,後日回収を行った。
︵4︶
108名の学生に配布し,回収率は81%(87名)である。その内訳は,工業技術科25
名,家庭科41名,音楽科18名,美術科3名である。
調査問題と回答方法:設問は二つ設け,一つは各々の言葉の概念の包含関係につい
てその構造的表現を問うものである。二つめは各々の言葉の概念を比較し,どちら
が上位概念であるかを問うものである。
3. 3 調査問題
上記の調査に用いたアンケート用紙は資料に示す。
3.4 意識調査の結果
この意識調査を集計した結果,概念の包含関係の構造的表現※1(資料1の図式表現)
から次の五つの分類を行った。
(1)
「情報操作活用能力」を最上位概念とするもの
(9名)
(II〉
「メディア・リテラシー」を最上位概念とするもの
(9名)
(III)
「情報リテラシー」を最上位概念とするもの
(23名)
(IV)
「情報処理能力」を最上位概念とするもの
(4名)
(V)
「コンピュータ・リテラシー」を最上位概念とするもの
(12名)
なお,※1に対してのみ無回答であった学生(17名),※1および※2(資料1の記号表
現)において全く無回答であった学生(11名)であった。
上の分類から分かるように,「情報リテラシー」を最上位概念とする者が最も多く,次い
松原・中坪:情報化社会に対応した教育に関する調査研究
169
で「コンピュータ・リテラシー」であった。
※2においては,A群には「コンピュータ・リテラシー」「メディア・リテラシー」など
比較的片仮名文字を主体とし,B群には「情報処理能力」「情報操作活用能力」など漢字に
よる文字を主体としている。この※2について,上記の五つの分類別に各々の特徴につい
て分析を行った。
(1)「情報操作活用能力」を最上位概念とするものの殆どが,B群の方を上位概念と考
えている。
(II)「メディア・リテラシー」を最上位概念とするものの場合,1のタイプとは逆に,
A群の方を上位概念と考えている傾向が強い。
(III)「情報リテラシー」を最上位概念とするものは23名と最も多い。このうち,「情報
リテラシー」に次いで「コンピュータ・リテラシー」「メディア・リテラシー」を
上位概念として考えているものが13名と最も特徴的である。
(IV) 「情報処理能力」を最上位概念とするものは4名と最も少数である。このタイプ
は,全体的にB群を上位概念として考えている傾向が強い。
(V)「コンピュータ・リテラシー」を最上位概念とするものの場合,A群の方を上位概
念として考えている傾向が強い。またこのタイプのうち,「コンピュータ・リテラ
シー」に次いで,「メディア・リテラシー」「情報リテラシー」を上位概念と考え
ているものが10名と多いのが特徴的である。
全体的にみて,「情報リテラシー」「コンピュータ・リテラシー」「メディア・リテラシー」
など,N’リテラシー”という語に対して上位概念と考える傾向が強いようである。
この意識調査のアンケートに関する回答一覧表は表5に示すとおりである。
3.5 意識調査における考察
この意識調査を行って,予想以上に学生達の情報教育に関する意識が多様化しているこ
とを感じた。確かにこのような概念の包含関係等を応えるのは困難であると思われる。ま
た,実際に真の正解例があるかというと,否であろう。以上の理由でこの調査は,回答者
の方々をかなり困惑させた結果となった。これについてはお詫びさせていただく。しかし
ながら,この調査に取り上げた語は全て,最近情報化社会というものが論議されている中
で,話題にされるものばかりである。これに対して学生の間からは,“初めて耳にする語ば
かりである”といった反応がかなり多かった。
この調査はあくまで,長崎大学教育学部の学生の意識度を調査することが目的であり,
ここでの結果は全国の教員養成系の大学における情報教育の在り方を示すための資料とは
直接結びつくものではない。しかしながら,教員養成の大学における,情報化社会に対応
した教育を実践していく教師の育成の在り方,大学内における情報教育の在り方は現在試
行錯誤の段階であると考えられる。
この調査が,今後の教員養成系の大学における情報教育の在り方になんらかの意味をも
つことを期待する。
4.結 論
本研究において,現在の我が国における情報化社会に対応した教育の現状は,諸外国と
比較した場合,かなりの格差があることが分かった。欧米諸国では,すでに数年前から情
170
長崎大学教育学部教科教育学研究報告
表5(1
アンケートの回答一覧表(その1)
回 答 者
匹 ■ 1
1専攻 1学年 :男女 I l o
設
2
3
4
5
6
7
8
*
B
B
B
B
B
B
二 : :4年 :女 8 8 1
I l 『
イ 1工技 13年 :男nイ 1工技 :2年 :男
*
*
=
A
A
A
Hイ :美術 14年 1女 I I 置
Hロ :家庭 :3年 :女
Hハ 1工技 12年 :男 I I I
A
A
A
A
B
B
A
A
A
A
A
A
A
A
皿ハ 1工技 :1年 :男
班イ :家庭 13年 :女 O I l
B
B
B
B
B
B
B
B
A
B
B
B
B
B
*
IVイ 1家庭 13年 1女 1 , 1
B
B
IVイ 1工技 12年 1男
=
B
B
B
*
*
B
=
皿へ :家庭 :4年 1女
IVハ :家庭 :3年 :女
Vイ :家庭 :3年 1女 O l I
Vイ :工技 13年 :男
Vイ :工技 :3年 1男 1 量 『
A
A
=
*
B
B
*
B
A
B
A
A
B
B
B
謂
B
*
*
*
A
*
*
=
A
A
*
=
*
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
*
B
A
B
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
=
*
*
*
B
B
*
*
A
A
A
*
=
*
*
*
A
A
A
A
A
B
*
*
=
=
A
A
A
A
壽
*
*
*
*
B
B
B
B
B
B
B
B
B
A
A
B
A
A
A
A
B
B
A
A
A
A
A
A
B
B
B
B
=
B
B
=
B
B
=
*
*
*
*
=
A
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*
*
A
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*
B
A
A
A
B
A
A
A
A
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*
*
*
*
A
A
A
B
B
B
B
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A
B
B
B
*
*
*
=
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*
*
*
*
コ
A
=
A
A
*
=
*
*
*
*
A
A
*
*
*
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B
B
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*
B
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*
*
B
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A
A
*
*
=
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;
=*
A
A
A
=
=
*A
A
A
A
A
*
B
*
*
A
** **
*
B
*
**
=
嵩
A
A
A
A
=
B
==
音楽:4年1女
A
B
B
B
B
B
B
A
*
**
1家庭:3年1男
I I l
B
*
*
*
==
ロ 1音楽 14年 :女
B
*
B
B
=
=
=*
Vロ 1家庭 13年 1女
9 8 5
*
*
*
**
Vイ 1工技 :1年 :男
イ :工技 :1年 1男
一 一 I
*
*
** *A
Vイ 1家庭 :2年 1女 1 8 5Vイ :工技 13年 :男
A
AA
AA
AA
AA
AA
AA
AA
AA
Vイ :工技 :2年1男
Vイ 1音楽 14年 1男 1 , lVイ 1家庭 14年 :女
*
*
B
B
B
B
A
A
A
A
IVロ 1音楽 14年 1女 曜 ■ 1
B
**
*
=
*
B=
A
B
10
=A
AA
AA AA
*
B
B
段
⇒
=*
皿ホ i音楽 i4年 i女
B
B
A
A
B*
二 :工技 14年 :男
皿二 :美術 :4年 1男
*
*
A
*A
皿ハ 1家庭 14年 1女
9 F ,
*
*
**
皿’、 i家庭 i4年 i女
B
*
BB BB
BA *A
ロ 1工技 13年 1男
皿ロ 1家庭 12年 1女
*
*
A
=*
皿イ 1音楽 :4年 1女
イ :音楽 :4年 1女
皿イ :音楽 14年 1女
畦 , l
皿イ :家庭 :4年 :女
皿イ :工技 :1年 :男
巳 I I
ロ :工技 :4年 1男
皿ロ :工技 :3年 1男
O l 匿
l I I
*
*
A
題A
皿イ :工技 :4年 :男 ■ 9 0皿イ :工技 :2年 :男
=
*
A
B
B
B
B
BB BB
一 1 5
*
*
**
皿イ 1工技 14年 1男
イ 1工技 14年 1男
B
B
B
B
**
皿イ :家庭 :3年 1女
皿イ :家庭 :4年 1女 9 1 1皿イ :家庭 14年 1女
BB
nイ 1工技 12年 :男 I o 8韮イ 1音楽 14年 1女
B
*B
Hイ 1工技 14年 :男
備考
9
BB嵩BBB 瓢* *A
BB
BB
BBBA
BA=A
BB
BBB==* AA*A
=B
BA
BBB*BBBA
AA
BBB* B*** AA
AA
BB冨* =**= AA
AA
BB
BB
BBBB
** *A
BB
BBB**= ** =*
BB=* =**= ** *B
ハ :音楽 :4年 1女
=***
1ロ :家庭 :3年 :女 1 臼 IIハ 1音楽 14年 1女
=*
1ロ 1家庭 13年 :女 I I 匹1ロ 1工技 13年 :男
A*
イ 1工技 12年 1男
問
1
l I I
1イ :家庭 :4年 :女 鵬 9 11イ :家庭 13年 1女
第13号
*
=
A
A
B
*
*
A
A
A
A
A
*
*
*
*
*
A
A
=
=
=
A
*
松原・中坪:情報化社会に対応した教育に関する調査研究
171
表5(2)アンケートの回答一覧表(その2)
問設
者答回
8
9
、考備
7
BA**B*BB**=BA**BA
AB*BA*ABA==*A=A=A
BA*B?**BA**=A*BAA
B*=A?*BB***=**BB*
6
01
5
B=**B=AB*==BA=*BA
BB**BAA**AA*BABBA
家家音音音音家家家家家家家家家家家− ﹃1 膠 8 1 1 ‘ 巳5 1 −1 ‘ 曇 ー1 一 Ii I I ー 巳 1 , I I I 量 ー, l l 一1 ー,ー 撃I lI無無無無無無無無無無無無無無無無無
4
=**BA**=B=**==A=B
3
B‘**AAB**AA=B*BAA
2
BBBBBABABAAAAABAB
BBBBBABABAAAAAAAA
1
注. 上記の他に無効回答数: 11
報化社会に対応した教育の実践を行っているにもかかわらず,我が国では,まだまだこれ
からの段階である。
さらに意識調査からも分かるように,今後教師を目指そうとしている教員養成系の学生
達が,予想以上に情報化社会に対応した教育というものに対する認識が弱いということで
ある。一概にはいえないが,このことは現場の教師にも当てはまる部分があるのではない
だろうか。我々が考えている以上に教師の側のコンピュータヘのコンプレックスは強いと
思われる。
情報化社会に対応した教育の実践を行っていく上で,教師の情報リテラシー能力,コン
ピュータに対する力量というものが重要であることはいうまでもない。教師がコンピュー
タに対してコンプレックスをもっていたのでは,情報化社会に対応できる児童・生徒の育
成は絶望的である。
今後我が国において,情報化社会に対応した教育が実践されるためには,教師自身の情
報リテラシー能力が重要な鍵を握っているということを自覚することである。
謝
辞
本研究において,意識調査にご協力いただきました長崎大学教育学部工業技術科,家庭
科,音楽科,美術科の学生の方々に深く感謝致します。
文
献
(1)東洋ほか二教育におけるマイクロコンピュータの利用について∼報告∼,社会教育審議会・教育方
法分科会,1985
(2)岡本道夫ほか:教育改革に関する第一次答申,臨時教育審議会,1985
(3)宮島龍興ほか:新教育機器教育方法開発研究報告書・新教育機器教育方法に関する実態調査,日本
教育工学振興会昭和60年度文部省委託事業,1986
長崎大学教育学部教科教育学研究報告 第13号
172
究
展,,,1,ク育の担 理室 し
研発
開応
対 教
,と∼4521●3ッ教育昂 処理6 筆
鱗講灘騰誰樋認臨繍醐慰肋瀞撫翻蝋無譜野総留罫禅
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煎 学か育 19削かか,馬力多雑パ つ フ C 村社情学:て ・・ア︷諸訊学刊刊刊聞刊鑑著る
ま削科ほ教削 ほほほ会,ヨ,学:号い号: :号吉論ン育かい 書書:10:4工朝朝朝新朝年,あ
知ほ度興本ほ会夫夫一議雄E夫工久月:月久 彦月,評一教ほつ6告告男即夫14育聞聞聞済聞育はで
道昂年龍日昂究道道謙審勝R郁育浪4隆6浪 和2實本伸科昂に98報報啓,道即教新新新経新教究の
本元61島,元研本本井程井−垣教葉●極●葉 山●田日原教元方1上上賀集内,本売日日本崎本研も
岡坂和宮究坂る岡岡福課菅∼北本芦88山88芦号中89正,・松部坂りL同同佐編堀集日読朝毎日長日本た
昭ー研︶すー 育 望 日ー19 19 月 19 89 学ー在当 ー室 編 ㈲⑤ 俗 σ 侶⑨⑩ ⑪ ⑰ 伽 αの ㈲ ㈹ αの ⑬ 09 ⑳㎝伽 ㈲ ⑫の㈲⑳⑳⑳㈲G①注
●
様
ヤ るをす
す念ま
関概り
にのあ
報字で
情文の
す やも
でい葉る
のな言す
ももた査
うとし調
行にうを
にれそ状
めそ 実
ロ
た すの
ロ
のすまそ
考まい
参れてか
のわきの
文いてる
論としい
ロ
業会化てす
卒社雑めま
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情報リテラシー
情報リテラシー
情報処理能力
メディ アリテラシー
4年 中坪史典
1988.11.18
(松原研究室
工業技術科
ご協力ありがとうございました。
×
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メディアリテラシー
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情報リテラシー
情報処理能力
情報操作活用能力
情報リテラシー
情報処理能力
情報操作活用能力
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情報操作活用能力
情報操作活用能力
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コ ン ピ ュ ータ リ テ ラ シー
1
2
3
4
5
6
7
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与党
野党
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自民寛
野党
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1
2
3
4
5
6
概 念 の 構 造 的 表 現
ー
図
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念の包含関係に関するアンケー
資料
概
173
松原・中坪:情報化社会に対応した教育に関する調査研究
以下の指示に従ってこたえて下さい。 まずは、 次の例題を考えて下さい。
概念の構造的表現
※1