院内感染対策ニュース 第 37 号 平成 28 年 9 月 21 日 院内感染対策委員会 皆さん、はしかにかかったことがありますか？ ニュースや新聞ではしかが話題となっていますがご存知ですか？関西国際空港の従業員がはしかを発症し、接 触した医師や救急隊員、利用者とその家族計 43 人の感染が確認されました。いずれも 7 月 31 日に空港を利 用した人達と言う事が確認されています。なぜ、感染が拡大してしまったのか、はしかについて取り上げます。 はしかとは？ 麻疹（ましん）とも言います。麻疹ウイルスのよる感染症で、感染 経路は空気感染です。生後 6 カ月以上の子供が罹患しやすいです が、大人も罹ります。感染力は極めて強いです。 潜伏期間は？ 麻疹ウイルスが体に入って発症するまでには 5～21 日程と言われ かゆい よぉ ています。 どんな症状が出るの？ 初めに風邪のような症状が 2～3 日続きます。その後、口の中のほ ほ側に白い粘膜疹が出ます。これをコプリック斑といい、はしかの 特徴的な症状です。4～5 日になると高い熱が出て一旦熱が下がり、 全身に発疹が出ます。この発疹も一つ一つが融合し大きな発疹にな る「融合疹」となります。次第に発疹は消退していき熱が下がって から 3 日経過すると学校や仕事に行くことができます。 予防策は？ はしかになってしまったら 麻疹は空気感染です。通常市販されているマ 空気感染するので、学校や仕事に行くことはできません。 スクでは感染予防はできません。そのため、 熱が下がってから 3 日経つと出勤や学校に行けます。た はしかを予防するにはワクチン接種が最も だし、麻疹ウイルス抗体が陰性で麻疹患者と接触した場 効果的です。今回ははしかの抗体を持ってい 合、感染している可能性があるために最初の接触後 5 日 ない人がはしかに罹り、どんどん拡がったよ ～最後の接触後 21 日間は就業制限しなければなりませ うです。現在、ワクチンは定期接種で 2 回接 ん。怪しいと思ったらまずは病院に受診しましょう。 種が義務化されていますが、1977 年～ 仕事に来てしまうと患者さんや病院職員へ感染が拡大す 1990 年までは任意接種であったため、1 度 る危険が大きくなります。 もワクチン接種をしていない可能性があり ます。ただし自然に感染し免疫を獲得してい る場合が多いです。人の集まる場所は様々な 感染症が蔓延しやすい環境にあります。 今回の内容はいか がでしたか？次回も 読んでくださいね!
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