平成27年度 北川村教育委員会の自己点検・評価シート 【自己点検・評価の考え方】 教育委員会制度は、村長から独立した合議制の教育委員会が決定する教育行政に関する基本的方針のもと、教育長及び事務局が広範かつ専門的な具体の教育行政事務を執行するものです。このた め、事前に教育委員会が立てた基本方針にそって具体的な教育行政が執行されているかどうかについて、教育委員会自らが事後にチェックする必要性が高いものと考えられます。このようなことから、地 方教育行政の組織及び運営に関する法律(以下「地教行法」という。)に基づいて、教育委員会がその権限に属する事務の管理及び執行の状況について、毎年点検及び評価を行い、その結果に関する 報告書を作成し、これを議会に提出するとともに公表することが義務付けられています。 また、この点検・評価は、教育行政の基本的な方針の策定等と同様に、教育長に委任せず教育委員会が管理・執行しなければならない事務として位置づけられた法の趣旨に則り、教育行政の透明性を さらに高めることができるよう、教育委員会の自己点検・評価を実施し公表を行い、今後の事務事業の執行に反映させていきたいと考えております。 【項目別評価】 大項目 中項目 小項目 点検・評価 A:達成している、 B:概ね達成している、 C:達成していない、 斜線:該当なし H26評価 ①教育委員会会議の開催 A 定例会6回、臨時会2回の計8回、必要に応じ開催し円滑に運営された。 A ②会議の運営上の工夫 B 委員が出席しやすいよう行事と同日に開催したり、必要に応じ夜間の開催とした。 B ①教育委員会と事務局との連携 A 教育委員会へ、適宜事務局職員の出席を求め、説明を受けるなど意見交換を行い、状 況把握・情報の共有を図った。 A ①研修会への参加状況 B 高知県及び安芸郡市教育委員会連絡協議会主催の研修会や、安芸郡市校長・教頭会 と合同開催している安芸の教育を考える会へ参加し、自己研鑽を積むとともに教育事情 に関する情報収集や教育環境の動向・変化の把握に努めた。また、村教育連絡協議会 でも外部講師招聘による研修を取り入れている。 B ①学校訪問 B 教育現場の実態把握や学力向上対策、施設の維持管理などをポイントとして、小中学校 を訪問した。また、学校訪問のほかにも、行事等に積極的に参加し状況把握に努めた。 B ②所管施設の訪問 B 企画展「北川村の文化財」開催中の中岡慎太郎館を訪問した。 B (1)教育委員会の会議の運営改善 1 教 育 委 員 会 の 活 動 (2)教育委員会と事務局との連携 (3)教育委員会の自己研鑽 (4)学校及び教育施設に対する 支援・条件整備 大項目 中項目 (1)教育行政の運営に関する一般方針を定めること。 点検・評価 A:達成している、 B:概ね達成している、 C:達成していない、 斜線:該当なし B (2)教育委員会の所管に属する学校その他の教育機関(以下「教育機関」という。) の設置及び廃止並びに位置を変更すること。 2 教 育 委 員 会 が 管 理 ・ 執 行 す る 事 務 村総合教育会議においての村長との協議を受け、基本理念「生きる力と学びを育む北 川村の教育」のもと、各機関で遂行する教育諸施策の方針を定めた。 H26評価 B 平成27年度はなかった。 B (3)教育予算その他議会の議決を経るべき議案について意見を申し出ること。 B 教育委員会において、教育予算・施設整備等について協議した。 B (4)教育長並びに教育委員会事務局及び教育機関の職員の任免その他の人事 を行うこと。ただし、臨時又は非常勤の職員に係るものを除く。 B 限られた中で、適材の配置に努めた。 B (5)県費負担教職員の任免その他の進退について内申をすること。 B 県の異動方針に基づき、教育水準の向上や学校の活性化に向けた人材配置に努め た。 B (6)付属機関の委員及びこれに準ずる者を任免及び委嘱又は解職すること。 B 文化財保護審議会委員(任期2年)、スポーツ推進委員(任期2年)、奨学生選考委員会 (1年)の改選・委嘱を行った。 B (7)付属機関に対して諮問をすること。 A 特別支援学級の編制について心身障害児就学指導委員会へ、地域活動費補助金につ いて社会教育委員会へ諮問した。 A (8)教育委員会規則の制定又は改廃をすること。 A 制定・・・北川村子育て世帯利用者負担額等軽減事業実施規則 一部改正・・・北川村特定教育・保育施設の利用者負担額に関する規則 廃止・・・北川村多子世帯保育料等軽減事業実施規則を廃止する規則 A (9)区域外就学に関する事務を処理すること。 A 保護者の申立により関係教育委員会と弾力的運用を行った。 (村→村外:小学生2名、中学生3名 村外→村:中学生3名) A (10)村文化財の指定及びその解除並びに保持者又は保持団体の認定及びその 解除を行うこと。 平成27年度はなかった。 (11)請願、陳情、訴訟、異議申立等を処理すること。 A 小学校教員補助(臨時)の募集・採用に係る訴訟・・・1件 (12)重要な事業の計画を策定すること。 A 平成26年度から継続していた、適切な保存・管理と活用を目指す基本となる「重要文化 財 旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画」を策定した。 (13)学齢児童生徒の就学すべき学校の区域を設定し、又はこれを変更すること。 A 平成27年度はなかった。 (14)重要な表彰を行う。また、国又は県等の行う重要な表彰について候補者を 推薦すること。 A 高知県児童生徒表彰(ボランティア部門)を北川中生徒会が受賞した。 教員1名が、土佐の教育実践表彰を受けた。 B (15)教科用図書採択に関する事務を処理すること。 A 平成28年度以降使用する中学校教科用図書の採択を行った。 A 中項目 大項目 (1) 3 教 育 委 員 会 が 管 理 ・ 執 行 を 教 育 長 に 委 任 す る 事 務 幼 保 ・ 学 校 教 育 に 関 す る こ と (2) 社 会 教 育 に 関 す る こ と 小項目 点検・評価 A:達成している、 B:概ね達成している、 C:達成していない、 斜線:該当なし H26評価 施設・・・小学校遊具修繕、小学校校舎東壁面修繕、中学校浄化槽ポンプ更新 A A 物品・・・教材、図書 ①学校施設、物品整備の推進 校舎、教室等施設の改修及び教育環 境整備、物品の充実 ②基礎学力の定着と学力の向上 標準学力調査の活用、全国学力・学 習状況調査等 B 各種学力調査等を活用し課題を共有し、児童生徒が主体的に考え表現し行動ができる ように、自己肯定感を高める授業改善に努め基礎学力の定着・向上に取り組んだ。ま た、教員補助を小学校(4名)・中学校(1名)に配置し体制の充実を図った。 B ③教職員の資質指導力の向上 授業研、保小中連携、村連協研修、 事業指定 B 校内研にも県教委や外部講師を招聘しての授業研究に努めた。また、他校での研究発 表のほか中芸教育研究会でも言語活動の充実を目指した取り組みを行い、主体的に学 び行動できる児童生徒を育成するための研鑽に努めた。 B A ④特別支援教育の推進 特別支援体制の整備 A 特別な支援を要する児童生徒への対応について、専門・関係機関とも連携し行った。ま た、スクールカウンセラーを配置し、スクールソーシャルワーカーとともに家庭との連携、 信頼づくりに努めた。学校には教員補助(5名)を配置するほか、校外でも支援体制の充 実に努めた。 ⑤開かれた学校づくりの推進 開かれた学校づくり推進委員会、学 校評価、公開授業 B 児童生徒、保護者及び関係者評価アンケートを実施し学校改善に努めるとともに、公開 授業や広報誌、学校便りを活用し情報発信を行った。 B ⑥保育所の管理・運営 管理・運営及び保育環境の整備 A 平成27年度から0歳児の受入を開始した。また、子育て支援のため、保護者を対象とし た講座を開催した。安全点検で指摘のあった遊具の修繕を行った。 B ①生涯学習と各種関係団体支援 国際交流事業(英会話等)、青少年健 全育成、婦人会等各種団体の活動の 支援 B 地域における学習活動と交流の場を広げるために、CIR(国際交流員)の交流活動、婦 人会等の社会教育団体の活動支援を行っている。放課後や長期休業中には、小学生を 対象とした学力ステップアップ教室や放課後子ども教室を設置し、健全育成・子育て支 援環境の整備に努めた。 B ②公民館活動 各地区活動への支援 B 各地区で自主的に取り組まれている地域づくり活動への経済的支援を継続している。 B ③文化振興と中岡慎太郎の顕彰 芸術文化の伝承と技能向上への支 援、森林鉄道の保存、中岡慎太郎 館・記念館の管理・運営、迂山展の開 催 B 倉敷芸術科学大学との連携事業として、ペン画教室を開催し文化芸術に触れる機会を 設けた。平成26年度から継続されてきた、旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画が策定 された。また、文化財保護審議会は、村内の指定文化財の巡回確認を継続している。恒 例の文化祭は、文化協会が中心となり美術作品の展示と芸能発表を行った。慎太郎館 では、企画展や外部講師招聘による講演会、子ども歴史教室のほか迂山展などでも新 たな企画に取り組み、慎太郎を顕彰し郷土愛を育む活動を展開した。 B ④人権教育 指導者研修の推進、職員研修 B 県主催の研修会に参加し識見を高めた。また、スクールカウンセラー等に具体ケースを 相談するなどして実務研修とした。中学校生き方学び講座との合同企画として、一般も 対象とした人権コンサートを開催した。 B ⑤社会体育 スポーツ推進委員、村民運動会、子 ども会、各種スポーツ大会への参加 及び支援、スポーツ教室 B 子ども会女子バレーボール部が再結成2年目を迎えた。ソフトボールでは、高知PWの 教室を開催し、子ども会から一般まで技術向上が図られた。体育会では、県民スポーツ フェスティバル(3競技)に出場するとともに、組織拡大に向けた普及教室を開催した。 B 【総合評価】 学校教育では、「知・徳・体」のバランスの取れた生きる力を育むことを目標に取り組み、学力の定着・向上対策では、学力調査等の分析をもとに、主体的に学び行動できる児童生徒の育成を目指し、教 職員の指導力向上のための外部講師を招聘しての研究授業、保小中連携による公開授業、北川村教育連絡協議会や中芸教育研究会の研修等を通して研鑽を積み、日ごろの授業改善を中心に改善さ れてきている。今後も学年や一人一人の底上げが図られるよう、取り組みを徹底・継続していくためにも、使命感を持って児童生徒、保護者、教職員、地域が力を合わせて取り組まなければならない。ま た、基本的な生活習慣やいじめ対策(他人に対する思いやり、善悪の判断などの社会性を培う教育等)、自尊感情を高める体験的な学習にも継続して取り組まなければならない。 社会教育では、倉敷芸術科学大学との連携協定により、中学校での交流のほか、一般向けの教室が継続され好評であった。今後、文化芸術分野だけにとどまらず教育機関等との連携にも取り組んで いきたい。子ども会から体育会まで体育活動に取り組まれているが、少子化や人口減少により団体競技スポーツの継続が難しい状況になってきている。また、指導者の確保にも課題があり、県体育協会 との連携事業を継続し活用することで普及拡大と競技力アップの支援にも繋げていきたい。 子育て支援の取り組みでは、社会環境の変化から地域や行政に依存した子育てへの移行が顕著に窺える中、平成28年度からは「北川村まち・ひと・しごと創生総合戦略」での重点施策として、保育や 放課後子ども教室の充実のほか、更なる子育て環境の整備を進めていかなければならない。
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