甲冑情報 - 紀の国屋

紀の国屋
甲冑情報
297号
2016年9月20日
№1
鉄黒漆塗二十八間総覆輪阿古陀形兜
室町時代末期
各筋に覆輪と桧垣を施し、前三条・後二条に古式
の長い篠垂を配し、兜鉢のぽってりと丸みのある
価格はお問合せ下さい↓
阿古陀形の曲線が美しい鉄黒漆塗二十八間総
覆輪阿古陀形兜です。四天の鋲・響きの孔の位
置は古い兜の掟通り低い位置にあり、透しの八幡
座の金具も古風で良く、典型的な室町時代末期
の春田系の阿古陀形兜の特徴を示した貴重な一
兜です。㒅は金箔押板物五段萌黄糸毛引威で
す。室町時代末期に流行した最高級の総覆輪阿
古陀形兜は非常に遺品が少なく、兜収集家の垂
涎の的です。
↓ №2 鉄錆地六十二間筋兜
「銘~水戸住義信」
江戸時代
¥450,000
眉庇や祓立台の形、筋の矧ぎ合せ方、格調の高い兜鉢の形等が名工「義通」を彷彿させる非常に作域の良い
鉄錆地六十二間筋兜です。江戸時代後期、水戸徳川家では藩内尚武振興の一環として明珍宗保の弟子を招
いて、領内の甲冑師の指導をさせました。藩主の斉昭はこうして技術を修得した者に「義」の字を与えました。そ
のように技術を修得した甲冑師としては「義臣」が特に有名ですが、この「義信」もこの兜の作域の良さから見ても
名工であり、資料としても貴重な一兜です。
2
№3
↓
№4
江戸時代 ¥120,000 ↓
鉄錆地塗十二間突配形兜
江戸時代初期 ¥180,000 ↓
鉄錆地十六間筋兜
№5
実戦的な形の突配形兜です。内側を見ると天辺の座付
近を修理してあるのですが、鉄板をあてるのではなく、
碁石頭の鉄札板の破片らしきものをあてているのが興
味深いです。天衝のような大き目な物から合印の様な
前立まで合わせ易く、遊びやすい兜といえるでしょう。
鉄黒漆塗片白三十二間総覆輪兜
江戸時代初期 ¥750,000
前一条に篠垂を配し、三十二間の各筋に覆輪・桧垣を
施した高級な鉄黒漆塗片白三十二間総覆輪兜です。
㒅は実用的な鉄黒漆塗板物五段紺糸素掛威です。
重厚感と品格の漂う名兜です。
眉庇に残った金箔が特徴的な十六間の筋兜とな
ります。四天の鋲と響きの孔があり、兜の基本とも
言えるシルエットです。手頃な値段なので、これか
ら徐々に他の部位を集めて自分だけの一領を組
み上げるのも甲冑の楽しみの一つです。
№6 鉄黒漆塗変り兜 江戸時代 ¥75,000 →
一見すると提灯兜の様ですが、アーチ状の留め金がなく、塗り固めら
れている為、畳む事が出来ない珍しい変り兜です。どのような意図が
あってこの様にしたのか研究するのも面白そうです。角本があり、前立
が装着できますので様々な物を付けて飾るのも良いでしょう。
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← 八方に垂れた銀の篠が錆地塗に映える
↓ 華やかでありながら実用的な
仕立てである
↑分割されているので上
帯を締めていても引合
せの紐を解けば懐の品
が取り出せるよう工夫さ
れている
→ 襟 返 ・ 肩 章は 黒 の天
鵞絨、襟は舶来の花柄
織物
№7 鉄錆地塗六十二間筋兜「銘~早乙女家次」 桜鋲留横矧五枚胴具足 江戸時代 ¥1,600,000
兜は四天の鋲が打たれた八方白・八篠の「早乙女家次」在銘、鉄錆地塗六十二間とし、垂れた篠・覆輪・据紋は銀製
です。右の吹返は弓の弦で壊れるのを防ぐ為、あらかじめ蝶番付として可動する様になっています。面頬は髭も立派
な烈勢面で、垂は㒅同様、紺糸毛引威としております。胴は茶石目地塗の山道頭を、真鋳製の桜鋲で留めた五枚胴
形式で、右引合せの二枚は上下に分割された珍しい形式です。金具廻りは皺革を当て、銀の覆輪と「丸に三盛り蛇の
目」紋が打たれております。袖は金箔押の色々威切付小札形式、籠手は上下腕に皺瓢箪と「丸に三つ盛り蛇の目」額
の板が配されております。佩楯は片側三十枚五段下りの伊予佩楯で、臑当は七本篠形式とし、家地は全て揃いの菊
紋様を刺繍した高級な物となっております。同紋が打たれた鮮やかな青の陣羽織も付属している点も評価が高いで
す。非常に綺麗に纏まった一領で、美術品とみても武具とみても素晴らしい一品です。
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扇を全体に散らしており、特に袖の紋柄威は目を惹く
№8 鉄黒漆塗三十二間筋兜 黒叩塗横矧胸腰取五枚胴具足 江戸時代 ¥750,000
兜は三十二間筋兜で、㒅は白糸毛引威の六段としております。面頬は皺も良い烈勢面で、こちらも垂を白糸毛引
威としております。胴は金具廻りを金叩塗として覆輪を掛け、札頭を山道とした胸腰取の五枚胴です。草摺は金
箔押五段下りの七間で、裾板を花紋様が描かれた錦で包んだ洒落た品です。袖は金箔押で「扇」を紋柄威で表
現しております。三具の家地は茶色の絹製で、七宝を繰り返した文様となっております。籠手も上下腕に金箔押
の扇を配し、手甲も青漆塗と変っております。佩楯も扇が描かれた骨牌佩楯とし、臑当は七本篠で亀甲立挙を金
革で綴じ付けております。叩塗や金をふんだんに使っている事から加賀の仕立てかもしれません。豪華絢爛で目
立つので、お祭りや神事に参加する方にもお薦めです。
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← №9 鉄錆地面頬 江戸時代 ¥380,000
スッキリとした顔つきの鉄錆地面
頬です。鉄肌はうっすらと鑢目が
入っております。鼻の形もスッと
伸びる様なデザインで優雅な印
象を受けます。垂は鉄一文字三
段下りとしており、裾板は二段
江戸時代
¥150,000 ↓
鉄黒漆塗面頬 江戸時代 ¥190,000 ↓
錆地塗面頬
全体に施された皺の打出しが個性的で凄味の
ある鉄黒漆塗面頬です。鶉革包板物四段紺糸
素掛威の垂も珍しく、高級感の漂う一点です。
しっかりとした髭にしゃくれた顎が良いすっきりとし
た顔立ちの錆地塗面頬です。垂は大振りで菱塗付の
高級な黒漆塗板物四段紺糸素掛威です。健全で合
わせ易い一点です。
№11
鉄朱塗面頬
¥55,000
6
いでしょうか。
鉄黒塗面頬
壁掛けとして飾っても、兜や鎧に合わせて
飾っても楽しめる手頃な鉄黒塗面頬です。
¥25,000
安めの具足に合わせて飾っても引き立つのではな
朱塗面頬です。垂は板物四段紺糸毛引威です。
朱塗が鮮やかで非常に飾り映えのする手頃な鉄
№12
№13
菱なので単品で飾るのも良いので
はないでしょうか。
№10
№14 「対鱗」紋前立 雌型 (横 12.5cm 高さ 8.5cm)
江戸時代 ¥35,000 ←
三角形の中に真鋳で対鱗が配された前立です。三角の合印
は高槻藩で用いられ、中に家紋がある物は上級家臣の証だ
そうです。シンプルながらまとまったデザインなので、
合わせ易い一品といえるでしょう。
№15 鍬形前立 雌型 (縦 23cm 横 26.5cm)
江戸時代 ¥35,000 →
鍬形部を金箔押とし、猪の目を描いた木製前立です。裏側は
麻を布着せとし、朱漆で塗り固めて強度を出しております。鍬
形台と一体化した物なので、手軽に鍬形の前立を楽しめます。
←№16 「勝虫」前立 雄型 (全長 16.5cm) ¥25,000
真鍮製の勝虫前立となります。胴や尾の溝や節、羽の文様など
の細工も細かく、非常に存在感が感じられます。古くから験を担
いで用いられており、手元に一つは置いておきたい前立です。
№17 朱漆塗海有水干鞍・朱漆塗鉄黒漆塗鐙 一組 江戸時代 ¥280,000
朱漆で彩られた鞍鐙一組となります。鞍は一般的な海有水干鞍ですが、鐙は足を乗せる「踏込」に象嵌細工がな
された珍しい品となります。踏込部の象嵌は、擦れて象嵌が飛んでしまい易いので、通常あまり成されないのです
が、例外的に大名への献上品や、有力武将等が贅を凝らして作らせた品に稀に見られる貴重な物となっておりま
す。紋板の桃の透かしや、朱漆から鑑みて吉事の際の贈答・献上品でしょうか。
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№18 茶石目地塗海有水干鞍(切付・鞍掛付)
江戸時代 ¥150,000 ←
真鍮製の立派な管四方手が付いた鞍となります。銘
はありませんが、居木や爪先の内側に「三十」の文字
が彫られており、研究資料としても価値がありそうで
す。切付も植物文様が散らされた洒落た品で、野沓も
残っており、飾り映えもします。片側のみですが、古い
力革が残っているのも資料的な価値を高めます。鎧
だけでなく弓などと共に飾るのも良いでしょう。
← №19 鉄鐙 江戸時代 ¥45,000
飾り気が一切ない実用・実戦を強く意識した無双鐙とな
ります。無双鐙は別名「左右刺金鐙」ともいい、左右どち
らでも力革を通す事が出来る鐙の事をいいます。踏込
も健在ですので、流鏑馬等神事に参加する方や、入門
品としてお勧めです。
№20 鎧櫃(横・奥行 39cm 高さ 52.5cm)
江戸時代 ¥25,000 ↓
№21 「加藤藤」紋入り鎧櫃(横・奥行 38.5cm
高さ 50.5cm)
江戸時代 ¥35,000 ↓
一見黒く見えますが、青漆で塗られた珍しい鎧櫃です。金箔
木地もしっかりとした鎧櫃です。使用はでき
ませんが鍵の金物が付いており、元々高級
で大きく「加藤藤」紋が二辺に描かれ、もう一辺には「備前加
な物だったのでしょう。具足を入れたり、そ
藤門之御具足」と、こちらも金箔で描かれております。資料的
の周りの小物を収納したりと、使い勝手の良
にも貴重な一品です。
さそうな鎧櫃です。
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№22 乱れ桐漆絵鞘糸巻太刀拵 (全長103cm)
江戸時代
¥950,000 ↓
鐔・縁頭・鞘尻金具・太刀拵金具等いずれも魚子地金具の高級仕立です。そして微塵貝漆絵上に乱れ桐と雨龍
を配した状態の良い糸巻太刀拵です。糸巻太刀拵のもつ華やかさと、手の込んだ丁寧な造り込みは刀装の頂天
と言えるのではないでしょうか。甲冑の横に立てかけるのも一つの方法でしょう。
№23 素銅金具半太刀拵(全長97cm) 江戸時代 ¥120,000 ↓
明治時代以降に手を加えた形跡の見
られない健全な半太刀拵です。鐔を
始め、目貫に至るまで赤銅金物を用
い、実用的ともいえるすっきりとした造
り込みの半太刀拵です。嫌みのない
すっきりとした仕立ては秀逸です。
№24 鮫研出鞘短刀拵 「縁銘~乗意永春」(全長55cm)
¥180,000
鯨の髭で威された柄は上品で鮫研ぎ出し鞘と相まって
美しく纏められています。鐔は金銀象嵌の念入りな造り
込みで兎の頭、蟹が入った籠の目貫など、どこをとって
も手の込んだ造り込みは見事です。
ちなみに刀身は35cm程度の寸伸び短刀が入ります。
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№25 金粉散鞘打刀拵(鐔銘・程乗作/光晃作
全長94cm
縁銘・程乗作/光美花押
目貫名・後藤光晃)
江戸時代 ¥250,000 ↓
鐔は赤銅魚子地に細かく秋草を散らした木瓜型で上品で美し
く、菊花の目貫は「後藤光晃」の作名が入り、小柄・笄は魚子
地に鶴丸の家紋が入っております。全体の作域も良く、纏まり
のある素晴らしい打刀拵です。
十分拵だけで楽しめると思います。
№26 素銅金具半太刀拵 小柄・笄付 (全長90cm) 江戸時代 ¥150,000 ↓
すっきりとした素銅金具で作られた半太刀拵です。家紋入
り小柄・笄も付き、変り巻の柄も味わい深く、時代のある半
太刀拵です。甲冑のそばに一点立掛けても面白いのでは
ないでしょうか。
№27 海戦用船寄せ 江戸時代 ¥120,000
意外に船関連の武器や武道具は遺物も少なく、この様な完
品が残っているのは、稀な事と言わねばならない。がっちりと
した船を引き寄せる金具は鋭く、そこに繋がる鎖と縄も完備
し、資料としても珍しい。ちなみにこれは四国地方から送られ
てきた品で、カタログ掲載も初めての品です。
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№28 牡丹高彫素銅地鐔
(上下 7.5cm 左右 7.3cm)
江戸時代 ¥65,000
№29 虎透図鐔(上下 9.2cm 左右 9.2cm)
江戸時代 ¥55,000
岩山に咲く牡丹を銀地で高彫りし、華やかな
鉄地鐔に虎を二匹、そして牡丹を数点透かし、そこに金を
張り付けた華やかな 9cm を超える大鐔です。覆輪もかかり、
作域の丁寧さを示し、動きのある構図に仕上げている。
鐔に仕立てている。彫りも深く、赤銅と銀で花
と葉と岩を配して、江戸町彫りの技量の高さ
を示している。
№31 中国と日本図 1774年 英国出版
(縦 46cm 横 58cm) 18世紀 ¥55,000
(縦 37cm 横 47cm) 19世紀 ¥25,000
18世紀後期、最後の未知の国が中国、そして日本と
19世紀ヨーロッパで最も関心のもたれたアジアの全
なるわけです。まだまだ18世紀では地図も少なく、
図です。かなり正確ですが、細部ではまだまだ現在
各々の国の面積や人口等があいまいで、中国・朝鮮・
の地図と異なり、そのことなりが面白い1834年出版
日本のバランスも現在と異なっている。この地図も他
のオリジナルです。これも私(千木良)が50年前ロンド
の地図同様、50年前の収集品でオリジナルです。
ンで収集した一点です。
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№30 アジア全図 1834年 イギリス出版
鶴透彫矢の根 二重箱付 (全長
江戸時代 ¥75,000 ↑
45
cm
)
桜花や梅花、そして幾何学紋様等の透かしは多岐に
亘りますが、これはスッと立つ鶴一羽を透かした矢の
根です。作域が素晴らしく、明珍宗春が箱書した
「行平」なる工人は、つまびらかではないが、桐箱と杉
箱の二重箱に入れられた、この矢の根の大切さを示
しているのではないでしょうか。
№37
勲二等瑞宝章 漆塗箱付 ¥250,000
明治二十一年に制定された勲章制度
により、発行された瑞宝章で、上の階位
より三番目の瑞宝章で、各地域の功労
者に下賜された勲章です。
№33
勲一等瑞宝章・漆塗箱付 ¥550,000
勲三等瑞宝章 漆塗箱付 ¥150,000
№34
) 江戸時代 ¥35,000 ↓
11cm の刃長の
中に、剣先と宝
珠を透かしたし
っかりした造り
込みの矢の根
で す 。 3mm の
肉厚は丸みが
あり、ふくらみ
のある形になっ
ている。矢の根
は邪気を祓い、
運気を上げる
等の意味もあ
り、江戸時代に
武士に大いに
好まれたといわ
れている。
№32
勲一等より勲八等迄授与された瑞宝章の中
cm
で、最も高位の勲章であり、最も名誉とされ
刃長
11
た瑞宝章です。その各位の勲章は、銀地と七
cm
宝の技術も素晴らしく、それ自体が一つの美
剣先透矢の根(全長
41
術品といえる程美しい。
№36
勲一等から勲八等迄の八段階の内、
上位より二番目の瑞宝章で、地方等に
おける最高功労者に授与された勲章と
なります。大企業等の有力者にも授与
された名誉ある勲章です。
№35腰鎖四本 江戸時代
¥55,000 ↓
胴と草摺を繋ぐ「揺るぎの糸」の下に巻く
腰鎖四本です。防御面で手薄な揺るぎの
糸を狙われても怪我をしない様、考え出さ
れた品で、大名具足等に見受けられま
す。単品で出てくる事も珍しく、お手持ち
の具足に付ける事で、より魅力的に引き
立ててくれる事でしょう。
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№38 三具 江戸時代 ¥350,000 ←
深い青地に金糸で「五三の桐」が描かれた家地が豪華絢
爛といえる鉄錆地の三具となります。籠手は七本篠形式
で、扇の紙の部分を紋とした「丸に地紙」紋が据紋として
打たれております。佩楯は籠手同様に丸い打出しがされた
骨牌金を配した物で、鮮やかな家地が目を楽しませます。
臑当は立挙を亀甲十王頭とした七本篠臑当で、鉸具摺上
の短篠を二分割、長篠を三分割し、鎖で繋いだ珍しい形
式をとっております。元々大名クラスの鎧に付いていたと
思われ、鎧の格を数段引き上げる事でしょう。
№39 二具 江戸時代 ¥95,000 ↓
籠手は三枚筒形式とし、上腕部に白檀塗の蛇の目
金物を配しています。佩楯も同様に、白檀塗蛇の目
金物を配した鎖佩楯で、鳥を散らした家地が用い
られております。鳥と蛇という事から、鳥居や注連
縄を連想して、魔を払う・厄を避ける等を意識した
ものかと想像するのも楽しみの一つでしょう。
№40 黒漆塗鯰籠手
江戸時代 ¥25,000↓
№41 鉄黒漆塗鎖籠手江戸時代 ¥25,000 ↓
古手の籠手に良く見られる形式で、別名「義
経籠手」とも言われます。一の腕・二の腕の
座盤に入った金の線が高級感を醸し出して
おります。腹巻や胴丸に合わせると良いので
はないでしょうか。
装飾は一切見られない実用的な鎖籠手です。家地
も麻一色と質素に見えますが、小桜革を縁に這わせ
ている為、実用的ながらも品が感じられます。
№42 鉄錆地七本篠籠手
江戸時代 ¥65,000 ←
13
非常に重厚感のある籠手で、内側にまで鎖が這わさ
れた高級な一品です。鎖は全て小さい丸環で構成さ
れた「縮緬南蛮鎖」で、手甲には「分銅」の据紋が打
たれ、指先を力強く彩ります。錆味も良く、合わせ易
い一品です。
№43
鉄錆地七本篠臑当
江戸時代 ¥75,000 ↓
黒漆塗七本篠臑当
江戸時代 ¥25,000 ↓
亀甲立挙もしっかりとした作りの、や
や大振りな七本篠臑当です。中心の
篠には鎬を立て、下部には蝶番を取
付けた実用的な品となっております。
№44
↓ №45 黒漆塗五本篠臑当 江戸時代 ¥35,000
立挙を四つ入り鎖で形成し、各篠に
は丸い打出がなされた珍しい臑当で
す。この丸は飾りの意味合いと共
に、金属の強度を上げ丈夫にする
そうです。同じ様な実用面が考え
られた二具や、胴と合わせると統
一感が合ってよいかもしれません。
立挙を鉄十王頭形式とし、臑部分は七本篠の
脚絆や野袴に直に巻く古手の形式です。篠を
繋ぐ鎖は五段で、同様に古手の鎖が少ない籠
手等に合わせると良いかもしれません。
№46 雛鎧 (唐櫃からの全長 103cm) ¥250,000 →
非常に精巧に造られた大鎧の雛鎧です。兜は四方白二十四間の
大円山形で、目に硝子を使った獅噛と鍬形が目を惹きます。胴
袖は本小札を漆でしっかりと固め、緋糸の毛引威を施したもの
で、各金物の緻密さが素晴らしいです。佩楯は宝幢佩楯とし、臑
当は筒臑当の毛沓付きです。家地には「丸に違い扇」紋が入り、
外箱の紋とも一致する為、外箱に書かれた「小田倉家」の完全特
注品でしょう。祝い事に贈ったりしても良いかもしれません。
鉄鋲留横矧胸取二枚胴
江戸時代 ¥150,000 ↓
14
金具廻りに絵革を貼り、前立挙を紺糸毛引威の
胸取形式とし、長側を鉄鋲留で留めた鉄錆地の
二枚胴です。札頭は連山道形式としております。
草摺は鉄五段下りの七間を素掛威としておりま
す。合当理や小鰭・襟回しも残っており、
飾り映えする一品です。
№47
№48 切鉄付縦矧段替六枚胴・袖 「文政六発未秋八月加藩神戸盛矩五十有五在屈伸試前再
好而令 明珍紀宗好鍛作之」 江戸時代 ¥650,000
加賀具足の中でも群を抜いて奇抜なデザインの胴・袖です。胴中央に梵字
か何かを模した銀蝋流しの切鉄を張り付け、胸板には型を当てたり削って
描いたと思われる、女性が寝そべった舶来製革が貼られております。下部は
青漆塗りの板を廻らせ、両乳の環は銀蝋流し二段菱を取付けております。
両引き合わせの六枚胴形式となっており、右前の引合せの板の内側には
「文政六発未秋八月加藩神戸盛矩五十有五在屈伸試前再 好而令明珍紀
宗好鍛作之」と彫られているのも非常に珍しいです。草摺は鶉革で包み、裏
を白檀塗とし猪目を透かしております。袖も奇抜で上部四段を黒漆塗りと
し、下二段を青漆と朱革で包んだ上に、札頭を鋭い山形で流すように切っ
た例を見ない品となります。とにかく例を見ない珍品で研究資料としてもコレ
クションとしても是非手元に置きたい一品です。なお「神戸盛矩」は刀剣研
究家、「明珍宗好」は甲冑師として、加賀で名を馳せた人物です。
№49 鉄黒漆塗日根野頭形兜
黒漆塗横矧二枚胴具足
江戸時代 ¥280,000
兜は鉄黒漆塗りの日根野頭形で、㒅も
同様に三段の日根野㒅としておりま
す。胴は横矧二枚胴形式で、胸板には
「丸に平角」紋が描かれております。三
具は三本篠籠手に鎖佩楯、臑当は五
本篠と実戦的な一品です。皺の良い
半頬も付属しており、入門品としてお
勧めの一領です。
・
№50 「備前蝶」紋入り金箔押軍配(全長49cm) 江戸時代 ¥550,000
外箱には「岡山藩旧蔵」と書かれ、内箱は鍵金物が付いた黒漆塗の箱です。軍配本体も錦織の袋に丁寧にくるま
れ、いかに大事にされてきたかが分かる大変高級な一品です。軍配は金箔押とし、表に「備前蝶」紋を朱で書い
てあります。裏は鱗一枚一枚迄丁寧に描かれ、今にも飛び出さんばかりの迫力を感じる巻龍が蒔絵されておりま
す。備前岡山は池田氏が治め、家紋や箱書・軍配の上品さから間違いない品と思われます。「己が軍配を振る
い、世の中を動かす」と自身を鼓舞してくれる様な力のある軍配です。
株式会社 紀の国屋 編集責任者 佐孝宗則
営業時間 午前10時~午後5時30分
定休日 日曜日・祝日
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