酸化グラフェンを鋳型に利用した金属酸化物

化学工学会関西支部 第4回技術シーズフォーラム
2016.10.7 同志社大学 室町キャンパス
-攪拌、混合、流動、伝熱- ~マイクロミキシグからヒートインテグレーションまで~
「酸化グラフェンを鋳型に利用した金属酸化物ナノシート調製」
同志社大学 理工学部 竹中 壮
高い異方性
~数nm
大きな比表面積
~数μm
特異な電子構造
一般的な金属酸化物ナノシートの調製法:トップダウン法
層状金属酸化物(金属水酸化物)の剥離により金属酸化物ナノシートが調製される.
Science,340, 1420 (2013).
層状化合物を利用するので,調製できる金属酸化物の種類が限定される.
酸化グラフェンを鋳型に利用した金属酸化物ナノシートの調製
グラフェン:sp2炭素からなるナノシート
酸化グラフェン:グラフェンを酸化することで調製され,表面にエポキシド基など存在
金属酸化物ナノシートと
グラフェンの複合体
金属酸化物ナノシート
シクロヘキサン中に金属アルコキシド(例えば,Ti(BuO)4)と乾燥した酸化グラフェ
ンを分散し,オートクレーブ内で180℃に加熱するという,極めて簡単な方法で,
酸化グラフェン上に厚さ1 nm以下の金属酸化物ナノシートを析出させることに成
功した.またこの金属酸化物ナノシートと酸化グラフェンの複合体を空気中
400℃で加熱し,酸化グラフェンを燃焼除去することで,金属酸化物ナノシートを
得ることができた.
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TiO2ナノシート
ZrO2ナノシート
Nb2O5ナノシート
今後の展開、応用への展開:
今後は,
• 調製した金属酸化物を電極材料,触媒,センサー等に応用する.
• 金属のナノシートの調製法も確立する.
• 民間企業等との共同研究により,新規用途を開拓したい.
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