【平成28年度 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 シーズ創出ステージ】 28011A 植物保護を目指した天然物ケミカルバイオロジー研究 1 代表機関・研究総括者 国立研究開発法人 理化学研究所 長田 裕之 2 研究期間:2016~2018 年度(3 年間) 3 研究目的 天然物ケミカルバイオロジー研究基盤を駆使して、環境負荷が少な い植物保護薬剤リード化合物の迅速で効率的な取得を行い、植物病害 虫による農産物の収量や品質の低下の問題の解決に貢献する。 4 研究内容及び実施体制 ① 糸状菌特異的薬剤の探索と最適化 糸状菌特異的作用を示す薬剤の探索・構造最適化研究を実施し、 新たな糸状菌特異的薬剤の取得を目指す。 (国立研究開発法人 理化学研究所) ② 病害抵抗性誘導薬剤の探索と最適化 アブシジン酸アンタゴニスト等の探索・構造最適化研究を実施し、 新しい作用機構の抵抗性誘導薬剤の取得を目指す。 (国立研究開発法人 ③ 理化学研究所) ケミカルバイオロジー研究基盤提供及び微生物からの天然化合物発掘 研究基盤提供及び微生物からの新たな生理活性物質の発掘研究を 行い、植物保護に利用可能な化合物の取得を目指す。 (国立研究開発法人 理化学研究所) 5 達成目標 天然物ケミカルバイオロジー的手法を用いて、新規作用点の病原菌 感染抑制化合物、病害抵抗性誘導化合物等を取得し、構造最適化を行 い、創薬リード化合物を得ることを目標にする。 6 期待される効果・貢献 天候不順や耐性菌の出現に左右されず、確実に植物病害虫による被 害を防ぎ、安全・安心・安価で高品質な農産物を安定供給することが 可能になることにより、国民生活に貢献する。 【連絡先 国立研究開発法人 理化学研究所 048-467-9541】 28011A 植物保護を目指した天然物ケミカルバイオロジー研究 研究の目的(背景) 天然物ケミカルバイオロジー研究基盤を駆使して、環境負荷が少ない植物保護薬剤リード化合 物の迅速で効率的な取得を行い、植物病害虫による農産物の収量や品質の低下の問題の解決 に貢献する。 研究内容(研究体制) 植物の病原体 感染 ①糸状菌特異的薬剤 植物 ②病害抵抗性誘導薬剤 ①糸状菌特異的薬剤の探 ②病害抵抗性誘導薬剤の 索と最適化 探索と最適化 糸状菌特異的作用を示す新 規薬剤の探索 コントロール 細胞壁合成阻害 ③基盤提供と天然化合物発掘 ③ケミカルバイオロジー 研究基盤提供及び微生物か らの天然化合物発掘 病害抵抗性誘導活性を示す新 規作用機構の薬剤の探索 天然物ケミカルバイオロジー 研究基盤提供 アブシジン酸 (ABA) サリチル酸 天然化合物ラ イブラリー等 病害抵抗性 糸状菌に特徴的な細胞形態変化 を引き起こす化合物を探索 病害抵抗性を誘導するサリチル 病害抵抗性誘導活性も評価 酸と拮抗的に働くABAのアンタゴ ニスト探索 糸状菌特異的薬剤の候補 病害抵抗性誘導薬剤の候補 テヌアゾン酸 構造最適化 RK460 構造最適化 作用機構解析 微生物からの天然化合物発掘 O NRPS PKS NH2 N H N TAS1 C A PCP KS 新しいタイプの二次 BR-1で放線菌の二代謝酵素TAS1のホ 次代謝活性化 モログの解析 天然化合物発掘 植物保護への利用 創薬リード化合物 達成目標 天然物ケミカルバイオロジー的手法を用いて、新規作用点の病原菌感染抑制化合物や病害抵 抗性誘導化合物等を取得し、構造最適化を行い、創薬リード化合物を得ることを目標にする。 期待される効果・貢献 天候不順や耐性菌の出現に左右されず、確実に植物病害虫による被害を防ぎ、安全・安心・安 価で高品質な農産物を安定供給することが可能になることにより、国民生活に貢献する。
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