第 124 回 金融業務能力検定(2016 年 9 月 11 日実施) 《模範解答》 ・財務上級 ※配点は,特に記載のない限り,公表しておりません。また,配点・試験の内容に関す るお問合せには,お答えできません。 ※合格発表は,10月24日の予定です。 一般社団法人 金融財政事情研究会 検定センター 〈合格基準〉100 点満点で 60 点以上 (注)記述式の解答例は一例であり,下記以外の解答につきましては,試験委員会で判断 をします。 【第1問】(10点) 《問1》 4 《問2》 3 《問3》 (計算過程) 1,570−850−210−220=290 または 180+310−110−90=290 <答>290(百万円) 【第2問】(10点) 《問4》 3 《問5》 1 《問6》 (計算過程) 123+143+58+122=446 <答>446(百万円) 1 【第3問】(10点) 《問7》 4 《問8》 2 《問9》 (計算過程) 4,570,125 円÷70.0%=6,528,750 円 または 544,062,500 円×1.2 回×50.0%=326,437,500 円 326,437,500 円×70.0%÷4,570,125 円=50 人 326,437,500 円÷50 人=6,528,750 円 <答>6,528,750(円) 【第4問】(10点) 《問10》 2 《問11》 3 《問12》[解答例] ・勘定科目:減価償却費、売上債権、棚卸資産等のうちのいずれか1つ ・客観性を高めることにつながる理由 〈減価償却費の場合〉 減価償却費は、採用する費用配分の会計手続によって、各期に費用計上される金額が 異なるが、非資金費用項目として税金等調整前当期純利益に加算(足し戻し)するこ とで、会計手続の違いがキャッシュフローに及ぼす影響を排除することができるから である。 〈売上債権(カッコ内は棚卸資産の場合)〉 掛売上(棚卸資産)の増加を計上することによって増加した税金等調整前当期純利益 に対し、2期の貸借対照表の売上債権(棚卸資産)の差額を反映させることで、キャ ッシュの流入の伴わない掛売上(棚卸資産)増加がキャッシュフローに及ぼす影響を 排除できるからである。 2 【第5問】(10点) 《問13》 3 《問14》 2 《問15》[解答例] ① 会計的利益率法において用いられる計算式 投下資本利益率(ROI)=年間償却後利益÷(設備投資額+増加運転資本) または 使用総資本事業利益率=事業利益÷(設備投資額+増加運転資本) ② 会計的利益率法を回収期間法と比較した場合のメリット 回収期間法は、投資の収益性を考慮していない手法であるのに対し、会計的利益率法は 設備投資のコストを減価償却費として利益から控除した収益を用いるなど、投資の収益性 を考慮した手法であること。 ③ 会計的利益率法を内部利益率法(1RR法)と比較した場合のデメリット 内部利益率法は、貨幣の時間的価値を考慮した手法であるのに対し、会計的利益率法は 貨幣の時間的価値を考慮していないこと。 【第6問】(10点) 《問16》 1 《問17》 1 《問18》[解答例] ①財政状態 ②経営成績 ③制度会計 ④債権者保護 ⑤株主総会 【第7問】(10点) 《問19》 3 《問20》 3 《問21》[解答例] 平成28年3月期におけるX社の総資産経常利益率は業界平均より0.58ポイント低い。また、 同指標の構成要素のうち、売上高経常利益率は業界平均より0.21ポイント高いが、もう1つ の構成要素である総資産回転率は業界平均より0.18回低い。したがって、X社の総合的な 収益性が業界平均より低い要因は、資本の運用効率が業界平均より低いこと、すなわち資 産対比の売上高が業界平均より低いことである。 3 【第8問】(10点) 《問22》 2 《問23》 3 《問24》 ① [解答例] 短期的安全性 平成 28 年3月期の流動比率は 100%を上回り、直ちに問題がある状況ではない。しかし、 平成 27 年 3 月期から平成 28 年 3 月期にかけて、短期借入金が増加し、現金・預金の取崩 しが発生していることから、流動比率・当座比率が低下し、平成 28 年 3 月期には業界平均 を大きく下回る水準となった。短期的安全性には注意が必要である。 ② 長期的安全性 平成 28 年 3 月期の固定長期適合率は 100%を下回り、直ちに問題となる水準ではない。 しかし、平成 28 年 3 月期における固定資産の取得を主として社債・長期借入金の調達と現 金・預金の取崩しで賄ったことから、自己資本比率は低下、固定比率、固定長期適合率は 業界平均を大きく上回る水準にある。長期的安全性には注意が必要である。 【第9問】(10点) 《問25》 2 《問26》 ①▲100(百万円) ②▲1,230(百万円) ③1,040(百万円) 《問27》 4 【第10問】(10点) 《問28》 3 《問29》 2 《問30》[解答例] ① 平成28年3月期の売上債権と棚卸資産の増加要因(不良債権の有無や不良在庫の有無) を確認するとともに、今期の売上債権と棚卸資産の増減の状況を確認する必要がある。 ② 平成28年3月期に実施した設備投資の内容、当該設備投資が今期の売上・利益の増加に 寄与した実績または計画対比の進捗状況を確認する必要がある。 4
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