豪州: Anglo American の German Creek 炭鉱で労働者がストライキ 宜範

豪州: Anglo American の German Creek 炭鉱で労働者がストライキ
2016 年 9 月 8 日掲載
8 月 31 日付けの地元紙によれば、Anglo American が操業する QLD 州の German Creek
炭鉱では、労働協約の交渉が合意に達しなかったことから一部の労働者がストライキに入っ
ている。従前の労働協約は 2014 年 4 月初めに失効しており、その後 16 回にわたって交渉
が行われたが合意に達していない。建設、林業、鉱業及びエネルギー労働組合(CFMEU)
は、Anglo 側は誠実に交渉する意思がなく合意を遅延させる戦術をとっていると批判してい
る。
CFMEU は、常勤雇用(fulltime)を確保するため、労働協約における臨時雇用(casual)
条項の撤廃を求め、Anglo 側が進める常勤雇用者の臨時雇用化に反対している。また、公正
で透明性のある労働者解雇のプロセスなども求めている。
一方、Anglo は、現在業界は極めて厳しい状況下にあるとして、CFMEU 及びストライキ
に対する失望を表した。また、Anglo の Capcoal 事業(German Creek 炭鉱等)の現場労働
者は、現状では良い給与が支払われており、同社の決定事項を変えるつもりはないとしてい
る。
ストライキは 2016 年 8 月 22 日に始まっており、労働者たちは第 2 週もストライキを継
続することを決めている。CFMEU によれば同炭鉱では 140 名の労働者が従事している。な
お Anglo によれば、生産現場の全ての労働者がストライキに入っているわけではなく、炭鉱
の操業は継続している。
(シドニー事務所
山下 宜範 )
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