放射能汚染物の学校敷地内への埋設について 3・11福島原発事故後

放射能汚染物の学校敷地内への埋設について
3・11福島原発事故後、本市では、市内の学校、幼稚園、保育園等の放射
線測定を行いました。そして、同年 10 月 26 日にはホームページにおいて「鶴
久保小学校において側溝清掃土の一部から毎時 0.75 マイクロシーベルトと比
較的高い数値が検出されましたので、除染措置を行います。除染方法は、土砂
を土のう袋に入れ、さらに二重のビニール袋に入れたうえで、50 センチの覆土
を行い、学校敷地内に埋めることとします。」と発表しています。
さらに、「今回高い放射線量が検出されたことから、全市立学校を対象に側
溝土砂中心の放射線量測定を行い、11 月中に終了する予定です。測定の結果、
毎時 0.59 マイクロシーベルトを超える放射線量が検出された場合には、除染
を行います。なお、除染した土砂は、土のう袋に入れ、さらに二重のビニール
袋に入れたうえで、50 センチの覆土を行い、学校敷地内に埋めることとしま
す。」としています。
全校測定の結果、現在は、小学校 47 校中 27 校、中学校 23 校中 13 校、総
合高校、ろう学校、養護学校の、合計 43 校に除染残土が埋設されています。
横浜市では、小中学校 17 校で指定廃棄物を保管していることが、本年 6 月
21 日付けの神奈川新聞で報道されました。8 月 25 日の報道では、横浜市は、
これらを北部汚泥資源化センターへ移管することを検討しており、当月中にも
市放射線対策本部会議を開き、結論を出すとしています。
横浜市は、汚泥のベクレル測定を行っており、放射性セシウム濃度が 8000
ベクレルを超えるものがこの 17 校で、8000 ベクレル未満でも別の 26 校で保
管されているとのことです。
本市では、ベクレル測定を行いましたか。測定していないなら、その理由を
お答えください。
本市での埋設は、一時保管であると聞いていますが、一時と言いながらすで
に 5 年が経過しています。
汚染残土を入れた土のう袋やビニール袋の劣化が心配ですが、劣化による安
全性への影響について、どのようにお考えでしょうか。お答えください。
そもそも、土のう袋やビニール袋には放射線の遮閉はできるのでしょうか。
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この方法にした理由をお聞かせください。
私は、昨年の第 3 回定例会教育福祉常任委員会において、埋設現場が、誰が
見てもそれとわかるようにしてあることが必要との観点から、埋設現場の状況
について質問をしました。
学校管理課長のご答弁では「基本的にはその児童・生徒が立ち入ることがで
きないような場所というのをまず第一の場所として考えている。そういう場所
がない場合は、なるべく児童・生徒が近づかないような、ふだんそこを通らな
いような場所とかを選んで、その上に三角のコーンで場所を表示していると
か、そういう対応をとっている。」とのことでした。
市のホームページを見ますと、これら 43 校の埋設場所が地図で確認できま
す。現場の写真も掲載されています。ただ、写真では、そのような表示という
ものはほとんどありません。
これはどういうことなのか、教育長に説明を求めます。
また、同じ教育福祉常任委員会での学校管理課長のご答弁で、「産業廃棄物
として処理をしなければいけないのだが、引き取っていただける業者が現時点
ではない。継続的に業者を探していく。」とのことでした。
引き取る業者が見つからなくても、横浜市のように、学校以外の市の施設な
どに移動させることの検討を行いましたか、お答えください。
教育委員会の考えは、「空間線量の測定をして数値が低いから安全」と受け
取れますが、私は、そもそも放射能汚染物が学校内に置いてあることが理解で
きません。
例えば、これを自宅の庭に埋めて、日々安心して暮らせるものでしょうか。
学校は、子どもたちの生活の場所です。私は、学校には放射能汚染物を置か
ないことが基本だと考えますが、市長、教育委員会委員長及び教育長のご所見
を伺います。
ところで、保育園・幼稚園についても測定を行っていますが、数値が高いた
めに何らかの対応をした場所というのが 1 か所もありません。
学校については、市内全域で埋設が行われていることと比べると、理解でき
ません。
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このように、保育園・幼稚園と学校との測定値に差異があることについての
検証は行われたのでしょうか。お答えください。
また、保育園については、本市の保育を支える大切な施設である認可外保育
園に対して、測定や注意喚起を行わなかったのは何故ですか。伺います。
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