アクティブシニア特集 脳 と 耳 の 鍛 え 方 私たちは、補聴器フィッティングの全ての段階において、 お客様に補聴器を使い続ける気持ちに なっていただくことを最優先します。 モノではなく、価値を届けて 聞こえのパートナーに リオネット補聴器 「リオネット・フィッティングポリシー」 どれだけ高性能な補聴器でも、やはりその音が耳になじむまでには時間がかかる。 国産補聴器メーカーのリオンは、そのサポートに取り組む。 以上に繊細です。補聴器に慣 「人間の聴覚や聞こえは想像 れていくには、購入した後も 細やかに調整し、使い続ける ことが不可欠。そのサポート は補聴器メーカーの責務だと 考えています」 に関わり続ける取り組みに本 リオンではユーザーの聞こえ モノではなく、聞こえとい う体験を届ける。そのために ると思っています」 初めて補聴器に価値が生まれ というモノではなく、それを 提供していくべきは、補聴器 も重要です。しかし私たちが 適にする新たな補聴器の開発 「もちろん、より聞こえを快 太田昌孝さんはこう話す。 と考えます。お客様が普段ど のサポートをフィッティング び、使いこなすまでのすべて はお客様が最適な補聴器を選 と思われがちですが、私たち 「通常、フィッティングとは 進めている。 も共有して、取り組みを推し を明文化し、全国の販売店と ッティングの理念やノウハウ れまで積み重ねた補聴器フィ ィングポリシー」である。こ えを改善する機能も一層進化 れた基本性能に加えて、聞こ んな場所で暮らし、聞こえに 最新機種「リオネットプレ ついて何に悩んでいるのか。 シアⅡⅤ」では、こうした優 えです。 その体験がかなって、 補聴器の出力などの調整作業 通じて実現できる豊かな聞こ 対話を重ね、見えざるニーズ て誕生した独自の機能だ。 いというユーザーの声に応え タン電池の交換がわずらわし する「おまかせ回路」は、ボ 例えば電池をプラスマイナ スどちら向きに入れても作動 念ともいえる。 リオンの補聴器開発の基本理 ファーストの発想。これは、 その人にとって最善の補聴 器とは何かを考えるユーザー す」 ッティングは始まっていま 七十二年の歴史を有する国 産補聴器メーカー、リオンの 腰を入れている。その姿勢が を発見するところから、フィ リオン㈱ 医療機器事業部 事業企画部 企画課 課長 よくわかるのが、昨年策定さ 太田昌孝(おおた・まさたか) れた「リオネット・フィッテ される補装具費と製品価格の シェイピング スピーチプラ ス) 」機 能 を 搭 載 し、会 話 の 面の負担を気にすることな なる機種も多彩で、親は経済 く、子どもにとって最適な補 聴器を選んであげられる。 補聴器ユーザーはシニアが 中心で、子どもたちへの支援 は市場拡大に直結するわけで ロジェクト」が始まった。 く、今年から「キッズ応援プ この信念をさらに徹底すべ いがあるからだ。 こえを提供することは、補聴 担う子どもたちにも豊かな聞 ェクトを始めたのは「未来を はない。それでも今回プロジ その内容は補聴器工場の見 学や子ども向け補聴器「リオ ちへの配慮が行き届かなかっ 「むしろ、これまで子どもた ─ ネットピクシー」の開発など たちがリオネット補聴器を購 この制度は、身体障害者手 帳を持つ二十歳以下の子ども サポート」の新設である。 ちに向けた「ほちょうき購入 ているのは、難聴の子どもた すから」 ィッティングポリシーなので く。それこそが、私たちのフ に悩むすべての人に、よりよ ないと思っています。聞こえ たことを反省しなければなら い製品とサポートを届けてい 入する場合、自治体から支給 器メーカーの責務」という思 豊富だが、とりわけ歓迎され すべてのユーザーの聞こえ の改善を追求していく 子どもの聞こえを 助けて未来をつくる だ。 しやすさをアップしているの 用者負担分を除く ) 。対象と こえやすくする「 SSS Speech 差額分をリオンが補助すると +(サウンド・スペクトル・ いうものだ(購入基準額の利 した。日本語をくっきりと聞 リオネット・フィッティングポリシー 「文藝春秋」2016年10月号に掲載
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