5. ボランティアの感想 3 回目の実施にあたり、有志で郡山市へ視察にうかがいました。 そこで衝撃を受けたのは「FUKUSIMAいのちの水」坪井永人さんのお話をうかがった時で した。近くのホットスポットの高い放射線量を示されながら「郡山のおかあさんたちは子どもたち を守るために日々悩んでいる」 「外部被曝より内部被曝が問題だ。子どもたちの口にするものを安全 なものに」という科学的な説明を交えてのお話を受け、さらに食事に気を配らなくては、と気持ち を新たにしました。 幸い今回は、ていねいな食材検査を行っている生協パルシステム埼玉の協賛金をいただくことが できました。そして環境問題にとりくむLUSHチャリティバンクの支援金もいただけました。以 前から食材の多くはパルシステムから購入していましたが、今回はバーベキューの食材をはじめ、 肉、魚、卵、石けん、調味料などすべてをパルシステム製品に統一しました。野菜、米は安心・安 全な栽培をされている地元の方からのカンパです。 こだわりだすと、きりがありませんでした。 でも、育ち盛りの 5、6 年生、特に女子の多い今回、同じ思いの仲間(「自主避難」のママたちを 含む)と一緒にがんばることができました。 早朝からの食事つくり、ゴミ出し係、洗濯・掃除係。しかし地元からのたくさんの応援物資の提 供、施設の無料開放・使用、陶芸、川の生物の学習、そして高校生・大学生のボランティアなどた くさんの方とのかかわり、つながりの中で楽しく、安心・安全な 4 泊 5 日をプレゼントできたので はないかと自負しています。 「縁の下のちからもち」チームより 食事・雑用担当 M.T 早いもので今年で 3 回目となるボランティアでした。第 1 回目は、子どもたちに対し、尽くし過ぎ てしまったこと、第 2 回目は、男女の交流が少なかったこと、この 2 点の反省を存分に生かし、達成で きた回だと感じております。また、地域関係なく、男女共に仲良くする姿は見ていて頼もしく、とても 良い集団生活を送ることができているのかなぁと感じていました。 今回、私が最も意識していたことは、子どもたちの主体性を引き出すことです。「特別自分はやりた くはないけど、大人がやれって言うから仕方なく…。」といった気持ちでは、形だけ行っている大人の 自己満足であり、楽しい思い出など作ることなどできるはずがないのでは、と、あくまでも私はそう考 えていました。その為、子どもたちへの接し方として、「○○しなさい!」というような指導的な関わ りは避け、大人が導かせたいその行動や気持ちに、子どもたち自らが気付くことができるような声かけ をしていました。また、子どもたちの言動を出来る限り尊重していたので、夕食作りや部屋の片付け等 で私は、ほとんど手を貸すことはありませんでした。と言うよりは、手を貸すこともなく、自分たちで 分担し、解決し、作り上げることができていたので必要なかった、という方が正しいかもしれません。 ボランティアの皆様方も、そのような姿勢でおられたので子どもたちにも、しっかりその姿勢が浸透し たのかもしれません。スポーツ交流大会での白熱した盛り上がりや、絶対に割れないスイカを一生懸命 に叩く姿も、その良い影響からかなと感じました(笑) このような学びを、今後の学習や来年度の会に生かして行ければと思っております。ありがとうござ いました。 学生ボランティア 加藤 巧也 -9- 6. あとがき 5月、事務局スタッフで 福島第一原発近くと郡山市を視察しました。 国道6号線やホットスポットで、 高い放射線量を示す線量計を観ながら、 原発事故の深刻さについて再認識しました。 一方、除染が進み、郡山市は安全であるという見解も、お聞きしました。 いずれにしても心の問題を含めて、 震災・原発事故を忘れてはいけないと思います。 「広げよう小さな輪2016in 坂戸」の活動は、 福島を、郡山を、忘れない、というメッセージを発信したい 坂戸市民、老・若・男・女の協働で実現しました。 今後も、どうぞ子どもたちのために、 私たちの活動へのご理解とご協力を よろしくお願い申し上げます。 <事務局> - 10 -
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