入門講座のご紹介 < 入 門 講 座 3-2 > 「アルコール診療のコツ①」 日本だけで約 317 万人といわれる糖尿病患者さんの重症群には、かなりの割合でアルコ ール依存症を合併している患者さんがいて、治療者泣かせです。 アル中は可愛くない。約束は守らない、言い訳ばかり、さらには治療者の揚げ足取りや治 療者への攻撃・・・自分の体や家族のことを考えたら、そんなことしている場合じゃなかろう に・・・。まさしく、その通りです! 飲んでいるアル中くらい可愛くない患者はなかなかい ないですね。 でも、彼ら彼女らが治療の軌道に乗って回復しはじめると、全く違います!!断酒して 3、 4 年経つと、生まれ変わったかのように人間として本当に輝いてきます。我慢して断酒して いるのではなく、日々の生活に酒が必要なくなり、人間関係が上手になります。アルコー ル医療従事者は、これがあるから次も頑張れるんですよ。 当学会に参加されている糖尿病治療者の皆さまにも、アルコール依存症を合併した「困 った糖尿病患者さん」を治療の軌道に載せて、人間の可能性をもっと実感してほしい、と このミニレクチャーを引き受けました。 彼ら彼女らとつきあう際の「コツ」をワンポイントで伝授します。第 1 回目は「燃え尽 きないための距離の取り方」です。 (沖縄協同病院心療内科・精神科 小松知己)
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