資料1 仕様書

仕様書
ロボット・AI部
1.件名
インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト/
インフラ維持管理用ロボット技術開発に係る実用性能等実証実験の検討
2.背景
高度経済成長期以降に整備されたインフラは、今後 20 年で建設後 50 年以上経過する割合が加速
度的に高くなり、適切な維持管理が行われない場合、インフラの崩壊や機能不全が発生し、人命や
社会に多大な影響を及ぼす。
このため NEDO では、平成 26 年度から「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発
プロジェクト」において、インフラ構造物の中で人間の立入りが困難な箇所へ移動し、インフラの
維持管理に必要な情報を取得できるロボットの開発とその実用性能等を評価する実証実験を実施し
ている。
実証実験のこれまでの実績としては、平成 27 年度末までに、国土交通省が主催する「次世代社
会インフラ用ロボット現場検証」及びロボットを開発する事業者(以下、「事業者」という。)が
設定するサイトでの実証実験を実施しており、8テーマのロボット技術に関して実環境下での実用
性能等を検証してきた。さらに、平成 28 年度のおいては、事業者の追加公募により4テーマを追
加したことから、今回の調査事業は合計 12 テーマのロボット技術を対象とした実証実験を今年度
中に実施するものとする。
3.目的
本調査事業では、実証実験を通じて評価員から指摘をいただき、開発を促進することと、インフ
ラ点検現場での実用性能、バックヤードでの点検データ管理及び点検調書への適応性等を実証実験
結果報告書として纏めることで、関係各省庁と技術の有用性に対するビジョンを共有し、インフラ
点検業者など最終ユーザーへロボットの有用性を浸透させるとともに、事業者の企業化に向けた支
援に繋げることを目的とする。
4.概略内容
開発するロボットが実用性能を発揮して技術の有用性をアピールできる実証実験現場を、各事業
者の希望を踏まえて選定する。なお、実証実験現場は、橋梁点検、災害(土石流、火砕流)現場調査、
水中(ダム、河川護岸)点検を行う各ロボットについて適切に設定し、使用許可等の必要な許認可を
取得の上、実証実験全体のスケジュール調整を行う。
実証実験現場では、ロボットの実用性能を評価するための実験課題(以下、
「ミッション」という。)
を必要に応じて設定し、実証実験の設営、交通規制及び安全確保などの現場での段取りを行い、実
証実験を主導する。また、実証実験に際しては、関係各省庁及び評価員による評価を実施し、実証
実験後の各事業者が取得した点検データを取り纏め、実証実験結果報告書を作成し NEDO へ報告す
る。
5.詳細内容
以下の各業務の実施においては、適宜 NEDO と相談の上、実施すること。
(1)実証実験計画の調査及び策定
1.参加を希望する事業者にヒアリングを行い、各ロボットに適した実証実験条件を調査する。
(例)実証実験場所、内容、時期、等
2.各ロボットの実証実験条件を踏まえ、要する費用を算出し、それを元に準備できるリソースを
鑑み、実証実験計画を策定する。
実証実験場所、内容、時期
実証実験費用の概算見積もり
実証実験計画の策定
事業者との調整 等
(2)実証実験内容の詳細計画の策定
1.各事業者と詳細打ち合わせを行い、実証実験内容の詳細を把握する。
各実証実験の内容(内容例:床版点検、桁端部点検、ミッション設定の有無 等)
各実証実験の場所、施設選定 等
2.全体の実証実験スケジュールの作成
3.全体の実証実験計画書の作成
4.事業者との調整 等
(3)現場運営
1.施設管理者への連絡、調整、使用許可申請
2.施設管轄官庁、関係部署との調整、許可申請
3.事業者または点検業者との調整
4.点検業者の従来技術による事前の点検データとの比較調査を必要に応じて実施
5.資機材等の搬入及び撤収
6.現場機材の設営及び撤収(ミッション設定された場合は当該ミッションを含む)
7.現場警備体制の計画、手配及び構築
8.交通規制の対応、立ち入り規制の対応
9.周辺住民との調整
等
(4)広報対応
1.マスコミへの取材協力及び対応
(5)評価
1.評価内容の検討
(例)現場所要時間、データ解析時間、運用コスト(運用人数)
、適用範囲、従来技術による点
検結果との精度比較、点検データ管理、点検調書への適応性
2.評価員の選定
3.評価項目の策定、評価表作成
4.評価結果の集計
(6)実証実験結果の報告
1.評価結果の NEDO への報告
2.実証実験結果概要報告書の作成
(7)その他
1.NEDO が行う研究成果の外部発信(アウトリーチ活動)への協力
2.その他、本調査の目的に基づき、上記内容の業務に資するために NEDO が指示する業務
6.業務期間
NEDO が指定する日から平成 29 年 3 月 17 日まで
7.予算額
1,700 万円以内
8.最終報告書
提出期限:平成 29 年 3 月 17 日
提出部数:電子媒体 CD-R(PDF ファイル形式) 1 部
提出方法:
「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこと。
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html
9.報告会等の開催
委託期間中又は委託期間終了後に、成果報告会における報告を依頼することがある。
以上