29年度改正の論点に“スピンオフ税制”

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税務
29年度改正の論点に“スピンオフ税制”
法人実在説を前提とする現行組織再編税制と理論的矛盾も
平成 29 年度税制改正で、“ スピン
オフ税制 ” の導入が論点に。
スピンオフにより、共同事業を行
う等の関係がない 2 つの会社を作
る組織再編を「適格」とするか否
かが焦点。
法人実在説を前提とする現行の組
織再編税制と理論的矛盾も。
るということもある。こうした中、両事業
を切り離し別会社にしたいというニーズ
は、企業側にも株主側にもある。
こうしたニーズを踏まえ、このような組
織再編も税制適格とするための新たな要件
を設定する “ スピンオフ税制 ” が平成 29 年
度税制改正議論の中で検討されることが本
誌取材により判明した。
この “ スピンオフ税制 ” は、法人目線に
グループ内再編、共同事業を行うための
立った現行組織再編税制に対し、株主目線
再編を適格要件とする現行の組織再編税制
に立ったものと言える。すなわち、株主目
は、「法人実在説」を前提に、法人目線で
線で見れば、1 つの会社が 2 つに分かれた
組み立てられた税制と言える。このような
としても株主の持分には相違がないという
現行組織再編税制の下では、下図のような
のが、スピンオフ税制の根本的な考え方と
組織再編(分割型分割)は「譲渡」そのも
言える。
のであり、グループ内再編、共同事業を行
ただ、仮にスピンオフ税制を導入するこ
うため再編のいずれにも該当しないため、
とになれば、現行の組織再編税制の理論的
税制非適格となる。
矛盾が生じる。したがって、スピンオフ税
ただ、1 つの企業内に業績の良い事業と
制を導入するとしても、法人税法本法では
悪い事業が存在することは珍しくなく、こ
なく、租税特別措置法での立法となること
れが上場企業であれば、業績の悪い事業に
になる可能性が高いだろう。
足を引っ張られる形で株価が低位にとどま
株主A
株主B
良
悪
株主A
株主B
良
株主A
株主B
悪
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No.656 2016.8.29
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