1 日本大学病院 整形外科センター ニュースレター 2016 年 8月号 日本大学病院 整形外科センター りがとうございます。この場を借りて御礼申 し上げます。今後ともよろしくご指導いただ ければ幸いです。 リハビリ科長 洞口敬 今回は当院で数年前から取り組んでおりま す、完全関節鏡視下 Bristow & Bankart 法に ついてご紹介させていただきます。 本術式の適応は、外傷性の反復性肩関節脱 臼の中でもコリジョン系のスポーツ競技者 (特に学生アスリート)もしくは、肩甲骨関 節窩の骨欠損が約 25%程度に達する一般の 患者様です。当院では 3 年ほど前から導入を 行っている術式です。鏡視下に Bankart repair を行う前に、共同腱付き烏口突起を骨 切りし、肩甲下筋をスプリットし関節窩の前 方に骨移植を加えることで、修復した関節包 の外で骨頭の前方脱臼の動きをさらに押さ える方法であり、再受傷・再脱臼を強力に防 ぐ方法として導入しております(図 1) 。我々 の施設における関節鏡視下 Bankart repair の術後 5 年の中期成績は、再脱臼率が非コリ ジョンスポーツ群では 0%でしたが、コリジ ョン群は 11%(最近の文献的報告は 5~23% 程度)でありました。このため、スポーツ中 の再受傷であれ一人の再脱臼患者さんも出 さないために本術式を導入した次第であり ます。さらに本術式のメリットとしては筋力 トレーニングの再開並びに競技復帰が 2 か月 程度短縮されることもあります。現在、完全 鏡視下に本術式を行っている施設はそれほ ど多くないと認識しております。本術式は非 常に難易度が高いため、適応の決定は厳正に 行い、手術は熟練した術者のみで、いつにも 増して慎重を期して行っております。また直 視下のBristow 変法のころより移植骨の骨癒 合の問題点が課題の一つにありましたが、当 院では独自に開発した Coracoid リーマーと Glenoid リーマーを使用することで、その課 題もクリアーできるようになりました。 日頃より、スポーツ系の肩関節脱臼や野球 肩に限らず、肩腱板断裂や難治性の五十肩の 症例など多くの患者様を御紹介いただきあ 紹介患者の予約 予約センター:TEL 03-5577-3448 受付時間 [平日]13:00〜16:00 ※当分の間、混雑緩和 のため 9:00〜16:00 [土曜日]9:00〜11:00 医療連携室:TEL 03-3293-1741 受付時間 [平日]9:00〜19:00/[土曜日]9:00〜12:00 外 来 担 当 表 2016 年 4月 ~ ホ ー ム ペ ー ジ 日 本 大 学 病 院 h t t p : / / w w w. n i h o n - u . a c . j p / h o s p i t a l / 日 本 大 学 整 形 外 科 医 局 h t t p : / / w w w. o r t h o - n i h o n . o r g / 学 ス ポ ー ツ 医 学 研 究 班 http://nichidai-sports.com/ 『他 の診 療 センターのニュースレターは当 院 ホームページ(医 療 関 係 者 の方 へ)で閲 覧 することができます。』 URL は http://www.nihon-u.ac.jp/hospital/relation/letter/
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