幼児教育の推進体制構築事業の実施に係る調査分析事業

幼児教育の推進体制構築事業の実施に係る調査分析事業
委 託 要 項
平 成28年8月25日
初等中等教育局長決定
1.趣 旨
幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、この時期に質の高い幼児
教育が提供されることは極めて重要である。しかし、現状において、幼稚園、保育所、認定こども
園等の幼児教育施設の教職員に対する研修体制をはじめ、地方公共団体における幼児教育の推進体
制は必ずしも十分でない。幼稚園、保育所、認定こども園等を通して幼児教育の更なる質の向上を
図るため、各施設等を巡回して助言等を行う「幼児教育アドバイザー ※1」の育成・配置や地域の幼
児教育の拠点となる「幼児教育センター ※2」の設置等により、地方公共団体における幼児教育の推
進体制を構築するための調査研究を行い、その成果を普及するため、平成 28 年度から「幼児教育の
推進体制構築事業」を開始したところである。
「幼児教育の推進体制構築事業」の効果的・効率的な実施のため、採択先の各地方公共団体にお
ける取組を比較・分析することにより、地方教育行政における幼児教育の質向上に向けた取組を実
施する際の課題や問題点、優良事例等を抽出し、「幼児教育の推進体制構築事業」の今後の事業展
開の在り方に関する検討や全国的な普及促進を図ることを目的とする。
※1
幼児教育アドバイザー
幼児教育の専門的な知見や豊富な実践経験を有し、域内の幼児教育施設等を巡回、教育内
容や指導方法、環境の改善等について助言等を行う者の委嘱に当たっては、各地域において、
幼児教育施設等における一定の職務経験や研修履歴等を踏まえて選考される必要があるほ
か、幼児教育施設における公衆衛生や危機管理、児童心理、特別支援教育等について専門性
を有する者の活用も考えられる。
※2
幼児教育センター
地域の幼児教育の拠点として、都道府県等が広域に、幼児教育の内容・指導方法等に関す
る調査研究、幼稚園教諭・保育士・保育教諭や幼児教育アドバイザーに対する研修機会の提
供(幼児教育アドバイザー候補者の育成を含む)や相談業務、市(区)町村や幼児教育施設
に対する助言・情報提供等を行うことが考えられる。
2.委託内容
「幼児教育の推進体制構築事業」の今後の事業展開の在り方や全国的な普及促進を図るため、次
の(1)(2)の取組を実施する。
(1)「幼児教育の推進体制構築事業」の取組に係る比較・分析等を通じた調査研究
「幼児教育の推進体制構築事業」の効果的・効率的な実施のため、採択先の各地方公共団体に
おける取組を比較・分析することにより、地方教育行政における幼児教育の質向上に向けた取組
を実施する際の課題や問題点、優良事例等を抽出し、「幼児教育の推進体制構築事業」の今後の
事業展開の在り方や全国的な普及促進に向けた検討に資するため、定性的・定量的に分析・把握
するための調査研究を実施する。
(2)「幼児教育の推進体制構築事業」の優良事例等を発信するための成果報告会等の開催
「幼児教育の推進体制構築事業」の効果的・効率的な実施のため、(1)の調査分析結果を踏
まえ、「幼児教育の推進体制構築事業」の採択先における優良事例等を発信するための成果報告
会の企画・立案・運営及び「幼児教育の推進体制構築事業」に関する情報発信のためHP掲載等
の広報活動を実施する。
3.委託先
2.(1)については、次の①から③のいずれかの団体
① 国公私立大学
② 公益法人、その他の民間調査研究団体
③ その他、委託に係る課題について調査研究を実施することが適当と考えられる団体
ただし、任意団体については、以下のアからエまでの要件を全て満たすこととする。
ア 定款、寄付行為又はこれらに類する団体の存立に係る規約等を有すること。
イ 団体等の意思を決定し、執行する組織が確立されていること。
ウ 自ら経理し、監査する等会計組織を有すること。
エ 団体等の本拠としての事務所を有すること。
2.(2)については、下記ア~エの要件を全て満たす法人又は団体
ア 定款、寄付行為又はこれらに類する団体の存立に係る規約等を有すること。
イ 団体等の意思を決定し、執行する組織が確立されていること。
ウ 自ら経理し、監査する等会計組織を有すること。
エ 団体等の本拠としての事務所を有すること。
4.委託期間
本事業の委託期間は、委託を受けた日から当該年度3月末日までの期間で、契約書に定める。
5.委託手続
(1) 委託先の選定は、別途定める公募要領に基づいて行う。
(2) 2.(1)について委託を受けようとする者は、別紙様式1-1の事業計画書を文部科学省に提
出すること。
2.(2)について委託を受けようとする者は、別紙様式1-2の事業計画書を文部科学省に提
出すること。
(3) 文部科学省は、上記(2)により提出された事業計画書の内容を審査し、本事業の趣旨を踏まえた適
切な計画であると認めた場合、委託する者を決定し、委託契約を締結する。
6.委託経費
(1) 文部科学省は、予算の範囲内で事業に要する経費(賃金、諸謝金、旅費、借損料、印刷製本費、
消耗品費、会議費、通信運搬費、図書購入費、雑役務費、消費税相当額、一般管理費、再委託費)
を委託費として支出する。
(2) 契約締結及び支払を行う場合には、国の契約締結及び支払に関する規定の趣旨に従い、経費の効
率的な使用に努めること。
(3) 委託先は、事業計画を変更しようとするときは、速やかに文部科学省に報告し、その指示を受け
るものとする。ただし、計画書のうち経費のみを変更する場合で、事業費の総額に影響を及ぼさず、
経費区分間で増減する額が委託契約額の20%を超えない場合については、この限りではない。
(4) 委託費の収入及び支出に当たっては、他の経費と区分して帳簿を整え、領収書等関係書類を整理
し、経理の状況を明らかにしておくものとし、事業を実施した翌年度から5年間保存する。
(5) 文部科学省は、事業の委託を受けた者が委託要項又は委託契約書に違反したとき、又は委託事業
の遂行が困難であると認めたときは、委託契約を解除し、経費の全部又は一部について返還を命じ
ることができる。
7.再委託
(1) 本事業の全部を第三者に委託(以下「再委託」という。)することはできない。ただし、本事業
のうち、再委託することが事業を実施する上で合理的であると認められるものについては、本事業
の一部を再委託することができる。
(2) 受託団体は、再委託を行おうとする場合は、再委託に関する事項を記載した書類を文部科学省に
提出し、承認を受けなければならない。再委託の相手方の変更等を行おうとする場合も同様とする。
(ただし、軽微な変更の場合を除く。)
8.事業完了(廃止等)の報告
(1) 本事業の委託を受けた者は、本事業が完了したとき、廃止又は中止(以下、「廃止等」という。)
の承認を受けたときは、2.(1)について委託を受けた場合には別紙様式2-1の委託事業完了
(廃止等)報告書を、2.(2)について委託を受けた場合には別紙様式2-2の委託事業完了(廃
止等)報告書を作成すること。そのうえで、委託事業完了(廃止等)報告書を、終了した日から2
0日を経過した日、又は当該年度の3月末日のいずれか早い日までに、支出を証する書類の写しと
ともに、文部科学省に提出するものとする。
(2) 2.で作成した報告書については、委託事業完了(廃止等)報告書に添えて提出すること(紙媒
体100部及び電子媒体)。
(3) 本事業の成果の内容の一部又は全部については、適宜、文部科学省のホームページ等で紹介する
ものとする。
(4) 文部科学省は、事業の成果普及等のため、上記(1)で定める委託事業完了(廃止等)報告書のほか、
成果の報告等を求めることができる。
9.委託費の額の確定
(1) 文部科学省は、上記8により提出された委託事業完了(廃止等)報告書について審査及び必要に
応じて現地検査を行い、その内容が適正であると認めたときは、委託費の額を確定し、事業の委託
を受けた者に対して通知するものとする。
(2) 上記(1)の確定額は、事業に要した決算額又は委託契約額のいずれか低い額とする。
10.権利関係
(1) 受託団体は、委託事業により発生した権利(次号で規定する権利を除く)がある場合には、本事
業完了後速やかに文部科学省に帰属させるものとする。
(2) 委託事業の実施により得られた結果であり、既に公表されている情報又公表される予定である情
報(以下「公表情報」という。)及び公表情報から作成可能なデータの著作権並びにソフトウェア
の著作権については、文部科学省との協議の上、受託団体に帰属させることができる。
(3) 受託団体は、前号の規定で受託団体に帰属させた著作権について、文部科学省が無償にて使用す
ることを許諾することとする。
(4) 上記によらない成果物の著作権等の帰属については、文部科学省と受託団体の協議の上、決定す
ることとする。
11.その他
(1) 文部科学省は、委託を受けた者の事業の実施が当該趣旨に反すると認められるときは、必要な是
正措置を講ずるよう求めることができる。
(2) 文部科学省は、委託事業の実施に当たり、受託団体の求めに応じて指導・助言を行うとともに、
その効果的な運営を図るため協力することとする。
(3) 文部科学省は、委託を受けた者に対し、必要に応じ、本事業の実施状況及び経理処理状況につい
て、実態調査を行うことができる。
(4) 委託事業の実施に当たって、受託団体が個人に関する情報を取得、利用、廃棄等をする際には、
個人情報保護法制等を踏まえ、適切に取り扱うこととする。
(5) この要項に定めるもののほか、本事業の実施に当たり必要な事項については、別に定める。