平成２８年８月２４日平成２８年８月台風第９号による出水の概要（速報版）をとりまとめました札幌開発建設部では、平成２８年８月台風第９号による出水の概要（速報版）について、別紙のとおりまとめましたので、お知らせします。札幌開発建設部管内では、８月２３日からの台風第９号の影響により、流域各地で激しい雨が降りました。このため、当部が管理する石狩川本川では、はん濫による浸水面積約１２０ヘクタール、浸水家屋６戸の被害が発生しました。一方、これまで進めてきた河川整備や洪水調節施設によって出水時の水位低下が図られたほか、直轄排水機場を稼動させ、内水はん濫被害の防止・軽減を図ることができたため、その概要をお知らせします。 ※ 本速報に記載されている数値や図表は平成２８年８月２４日現在の速報値であり、今後、変更となる可能性があります。【問合せ先】国土交通省北海道開発局札幌開発建設部河川計画課流域計画官田代隆志（電話番号 011-611-0329 ダイヤルイン）河川管理課課長補佐久保徳彦（電話番号 011-611-0340 ダイヤルイン）平成28年8月台風第9号による出水の概要成年台第る出水概【速報版】 ※ 本速報に記載されている数値や図表は平成28年8月24日現在の速報値であり、今後、変更となる可能性があります。国土交通省北海道開発局札幌開発建設部平成28年8月24日平成28年8月台風第9号による出水の概要 ■ 8月23日からの台風第9号の影響により、流域各地で激しい雨が降りました。上流域の美瑛町白金で191 上流域の美瑛町白金で191㎜、層雲峡で116㎜を観測。（アメダスから）層雲峡で116 を観測（アメダスから）深川市納内町市街おさむない ■ 札幌開発建設部が管理する河川では、石狩川本川の納内水位観測所では「はん濫危険水位」を超え、昭和56年洪水に次ぐ高い水位を記録。石狩川のほか空知川などで「はん濫注意水位」を超える出水となりました石狩川のほか、空知川などで「はん濫注意水位」を超える出水となりました。 ■ このため、当部が管理する石狩川本川の深川市納内町付近及び旭川市神かむいこたん居町神居古潭において浸水面積約１２０ヘクタール、浸水家屋６戸のはん濫が発生しました。（開発局調べ））発生しました。（開発局調 ■ そうした状況ではありましたが、当部ではこれまで進めてきた河川整備や直轄ダム等の洪水調節施設によって出水時の水位低下を図ったほか、直轄排水機場を稼動させ内水はん濫被害の防止・軽減を図りました。 23日17時頃撮影時頃撮影 ■ また、当部では、地上からの河川巡視や水位・雨量の監視に加え、災害対策用ヘリコプター「ほっかい」により上空から状況調査を行ったほか、流域自治体へ当部職員を現地情報連絡員（リエゾン）として派遣しました。 ※ 本速報に記載されている数値や図表は平成28年8月24日現在の速報値であり、今後、変更となる可能性があります。旭川市神居古潭 23日17時頃撮影 8月23日5:00 8月23日6:00 １平成28年8月台風第9号による出水の概要石狩川の降雨及び水位の状況 ●はん濫危険水位平成28年8月24日9時現在石狩川納内地点洪水により相当の家屋浸水等の被害を生じるはん濫の起こるおそれのある水位水位流量観測所：納内【開発局】雨量観測所：旭川【気象台】 ●避難判断水位避難準備情報の判断、避難所の開設、要配慮者の避難判断の目安となる水位 61.40m 61.13m ●はん濫注意水位総雨量63 総雨量63mm 水防機関が出動して水防活動を行う目安となる水位総雨量168mm ●水防団待機水位水防団が水防活動するため待機する水位多度志納内水位赤平橋本町 ※基準観測所のみ ●はん濫危険水位超過：１観測所 ●はん濫危険水位超過観測所（石狩川）納内 ●はん濫注意水位超過：５観測所（石狩川）奈井江大橋、（空知川）布部、赤平（産化美唄川）産化美唄（夕張川）円山 ●水防団待機水位超過：８観測所（石狩川）橋本町、月形、石狩大橋、篠路（雨竜川）多度志（嶮淵川）嶮淵（豊平川）雁来（厚別川）厚別水位（ｍ） 65 石狩川（納内水位観測所）年最大水位昭和50年洪水の最高水位62.64m 奈井江大橋今回出水の最高水位61.40m 61 布部産化美唄 63 昭和56年洪水の最高水位62.40m 月形 59 57 55 昭和49年昭和51年昭和53年昭和55年昭和57年昭和59年昭和61年昭和63年平成2年平成4年平成6年平成8年平成10年平成12年平成14年平成16年平成18年平成20年平成22年平成24年平成26年平成28年【基準水位を超過した観測所】石狩大橋篠路厚別円山雁来嶮淵 ※基準観測所以外で計画高水位を超過した観測所（石狩川）深川橋２深川市・旭川市周辺での浸水被害状況 ○石狩川本川の深川市納内町付近および旭川市神居町神居古潭において、約１２０ｈａの浸水と家屋６戸の浸水被害が発生しました（開発局調べ）現在、排水作業中。た。現在排水作業中 ② ③ 石狩川流域 ① 深川市深滝川市 ① 札幌市凡例：浸水エリア旭川市排水状況 ③ ② 深川市 ※ 本速報に記載されている数値や図表は平成２８年８月２４日現在の速報値であり、今後、変更となる可能性があります。３札幌開発建設部の取組① （浸水被害軽減のための活動状況（内水排除）） ○河川水位の上昇に伴って内水による浸水が発生したため、札幌開発建設部の２８箇所の直轄排水機場を稼動して内水排除を行い被害を軽減しました。い被害を軽減しました ※平常時に撮影雁来排水機場(最大排水量10m3/s) 稼動箇所図 ●排水機場稼働箇所２８箇所 ※２８箇所の直轄排水機場において、合計で約８８７時間ポンプを稼動し、内水排除を実施。（８月２０日からの累計）平成２８年８月２４日９時００分現在石狩川流域河川名市町村名排水機場名稼動時間月形町月形排水機場約52時間滝川排水機場約12時間池の前排水機場約28時間深川市深川排水機場約5時間袋地排水場約27時間新十津川町下徳富排水場約25時間新十津川排水場約1時間滝川市石狩川新篠津村豊平川厚別川 ※平常時に撮影札幌市約時約7時間雁来排水機場約86時間厚別排水機場約39時間山本排水機場約22時間世田谷排水機場約28時間望月寒川月寒排水機場約6時間創成川創成排水機場約7時間南６号排水機場約55時間 3/s) 南6号排水機場(最大排水量26m ※平常時に撮影長沼町千歳川 ※平常時に撮影新篠津排水機新篠津排水機場月形排水機場(最大排水量4m3/s)) 恵庭市江別市南９号排水機場約52時間漁太川排水機場約39時間泉の沼排水機場約21時間早苗別排水機場約時間約58時間空知川赤平市赤平排水機場約35時間大鳳川妹背牛町小藤排水機場約23時間江部乙川滝川市江別乙排水場約26時間旧夕張川長沼町馬追運河排水機場約47時間篠津川排水機場約70時間約時間篠津川江別市夕張川八幡排水機場約11時間幌向太排水機場約59時間旧美唄川岩見沢市旧美唄川救急排水場約1時間須部都川月形町大曲右岸救急排水場約46時間支笏湖４札幌開発建設部の取組② （情報収集及びダム操作、自治体への支援状況等） ○札幌開発建設部では、時間体制で気象及び河川の情報を監視し、管理施設の操作を行いました。現地においては地上からの ○札幌開発建設部では、24時間体制で気象及び河川の情報を監視し、管理施設の操作を行いました。現地においては地上からの河川巡視及び監視に加え、ヘリコプターにより上空からの調査を行いました。 ○被災した自治体への支援や情報収集を目的として、深川市等に当部職員を現地情報連絡員（リエゾン）として派遣しました。 ○災害協定業者による現地調査及び排水活動を実施しました ○災害協定業者による、現地調査及び排水活動を実施しました。５治水事業の効果① ダム群が効果を発揮(北海道札幌開建管内)(国管理) ○石狩川支川の４ダムで防災操作を実施し、下流河川の水位の低下に効果を発揮。夕張シューパロダムではダム完成後、初の洪水の調節を実施し、滝里ダムでは完成以降、最大規模の洪水の調節を実施しました。防災操作実施ダム箇所図【防災操作実施ダム】・・・・石狩川流域桂沢ダム金山ダム滝里ダム夕張シ夕張シューパロダムパダム６かつらざわ治水事業の効果② ダム整備が効果を発揮(北海道桂沢ダム)(国管理) ○平成２８年8月２２日～２３日の台風第９号に伴う降雨により、桂沢ダムにおいては、洪水量を超える流入量を観測。にしかわむかいいわみざわにしかわむかい ○桂沢ダムの防災操作によて下流河川の水位低減を図り下流の岩見沢市(西川向水位観測所)では水位を約2 0 低減させる ○桂沢ダムの防災操作によって下流河川の水位低減を図り、下流の岩見沢市(西川向水位観測所)では、水位を約2.0m低減させる効果があったものと推測されます。 ○仮にダムが整備されていなければ、氾濫注意水位※を上回る出水となったことが想定されます。 ※氾濫注意水位：住民に対し、氾濫に関する情報への注意を喚起するための水位。 ※氾濫注意水位住民に対し、氾濫に関する情報への注意を喚起するための水位。 40 17:00 16:00 15:00 14:00 13:00 12:00 11:00 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 5:00 100 4:00 80 50 3:00 60 40 2:00 30 8月23日8時50分ダムへ流れ込んできた最大水量約140m3/s 177.0 175.0 17:00 16:00 15:00 13:00 12:00 11:00 10:00 9:00 ダムに流れ込む水を貯め、急激な川の増水を抑えました。 8:00 7:00 5:00 4:00 3:00 2:00 0 6:00 下流の増水をピーク時で約120m3/s抑えました。 50 14:00 100 貯水位 (m) 貯水位（m） 179.0 流量（ 3/ ）流入量（m3/s）放流量（m3/s） 150 1:00 西川向水位観測所 181.0 0:00 桂沢ダム流入量・放流量（m３/ss）流 200 累計雨雨量(mm) 20 時間雨量累計雨量 8/22 9:00～ 8/23 17:00 流域総雨量71.6mm（ダム流域平均） 20 1:00 位置図 0 0:00 時間雨雨量(mm) 0 10 173.0 8月23日西川向水位観測所地点における水位低減効果 18 ダムが無い場合の想定水位：11.75m 16 約2.0mの水位低減計画高水位 EL.14.86m 氾濫危険水位 EL.14.20m 避難判断水位 EL.13.30m 14 12 氾濫注意水位 EL.10.60m 水防団待機水位 EL.10.00m 10 桂沢ダム貯水状況防災操作によってダムに貯めた水量約430万m3 (17時時点）西川向水位観測所付近西川向水位観測所付近ダムがなかった場合の想定水位：11.75ｍ 8月23日17時時点 EL=180.21m 8 6 4 実績水位：9.76m 防災操作開始 EL=179.02m 実績水位：9.76m 2 ※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。７かなやまたきさと治水事業の効果③ ダム整備が効果を発揮(北海道金山ダム・滝里ダム)(国管理) ○平成２８年８月２２日～２３日の台風第９号による降雨により、滝里ダム及び金山ダムにおいては、洪水量を超える流入量を観測。あかびらいわみざわにしかわむかい ○滝里ダム及び金山ダムの防災操作によて下流河川の水位低減を図り下流の赤平市(赤平水位観測所)では水位を約3 0 低 ○滝里ダム及び金山ダムの防災操作によって下流河川の水位低減を図り、下流の赤平市(赤平水位観測所)では、水位を約3.0m低減させる効果があったものと推測されます。 ○仮に滝里ダム及び金山ダムが整備されていなければ、氾濫危険水位※を上回る出水となったことが想定されます。 ※ 氾濫危険水位氾濫危険水位：洪水により相当の家屋浸水等の被害を生じるはん濫のおそれがある水位。洪水により相当の家屋浸水等の被害を生じるはん濫のおそれがある水位。滝里ダムの防災操作滝里ダムの防災操作金山ダムの防災操作金山ダムの防災操作 10 50 08/22 11:00～ 08/23 17:00 流域総雨量 111.6mm（ダム流域平均）時間雨量累加雨量 20 100 30 150 0:00 150.5 ダムに流れ込む水を貯め、急激な川の増水を抑えました。 150 149.5 右岸（堤防） 50 約3.0mの水位低減 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 337.0 250 335.0 333.0 200 下流の増水をピーク時で約330m3/s抑えました。 150 331.0 ダムに流れ込む水を貯め、急激な川の増水を抑えました。 50 11:00 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 329.0 327.0 8月23日 8月23日 55 12:00 8月23日10時30分ダムへ流れ込んできた最大水量約480m3/s 0 17:00 16:00 15:00 14:00 13:00 12:00 11:00 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 5:00 4:00 149 3:00 0 赤平水位観測所における水位低減効果 11:00 100 200 2:00 300 5:00 400 10:00 17:00 151 9:00 貯水位（m）流入量（m3/s）放流量（m3/s） 350 4:00 600 8:00 339.0 3:00 800 151.5 7:00 16:00 下流の増水をピーク時で約960m3/s抑えました。 8月23日10時40分ダムへ流れ込んできた最大水量約1,900m3/s 6:00 341.0 2:00 1,000 5:00 15:00 152 4:00 14:00 400 3:00 13:00 450 152.5 2:00 12:00 1,200 153 1:00 1:00 1,400 500 0:00 流入量・放流量（m3/s） 1 600 1,600 550 153.5 流入量・放流量（m３/s）貯水位（m）流入量（m3//s）流入量（）放流量（m3/s） 1,800 154 貯水位（m） 2,000 累計雨量(m mm) 時間雨量(m mm) 累計雨量量（mm） 0 17:00 16:00 15:00 14:00 13:00 12:00 11:00 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 5:00 4:00 金山ダム 0 20 40 60 80 100 120 時間雨量累加雨量 8/22 10:00～8/23 17:00 流域総雨量116.2mm（ダム流域平均） 3:00 滝里ダム 2:00 赤平水位観測所時間雨量（mm） 0 0 4 8 12 16 20 24 貯水位 (m) 滝里ダム・金山ダム位置図滝里ダム・金山ダム位置図赤平水位観測所付近金山ダム貯水状況右岸（堤防）左岸（堤防）ダムがなかった場合の想定水位：48.88m 左岸（堤防）計画高水位EL=50.09m 氾濫危険水位EL=48.30m 避難判断水位EL=47.70m 45 氾濫注意水位EL=44.90m 水防団待機水位EL=43.60m 水防団待機水位EL 43.60m 40 35 実績水位：45.93m ダムがない場合の想定水位：48.88m 防災操作によってダムに貯めた水量約2,300万m3 (17時時点） 23日17時時点 23 17時時点 EL=340.53m 実績水位：45.93m 防災操作開始 EL=337.27m ※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。８ゆうばり治水事業の効果④ ダム整備が効果を発揮(北海道夕張シューパロダム)(国管理) ○平成２８年８月２２日～２３日の台風第９号に伴う降雨により、夕張シューパロダムにおいては、洪水量を超える流入量を観測。くりやままるやまいわみざわにしかわむかい ○夕張シ ○夕張シューパロダムの防災操作によって下流河川の水位低減を図り、下流の栗山町(円山水位観測所)では、水位を約2.0m低減パロダムの防災操作によて下流河川の水位低減を図り下流の栗山町(円山水位観測所)では水位を約2 0 低減させる効果があったものと推測されます。 ○仮にダムが整備されていなければ、氾濫危険水位※を上回る出水となっていたことが想定されます。 17:00 16:00 15:00 14:00 13:00 12:00 11:00 294 .5 294 .0 8月23日 8時00分ダムへ流れ込んできた最大水量約690m3/s 700 600 293 .5 293 .00 500 292 .5 400 300 下流の増水をピーク時で約650m3/s抑えました。 200 292 .0 ダムに流れ込む水を貯め、急激な川の増水を抑えました。 291 .5 291 .0 夕張シューパロダム貯水状況 17:0 00 16:0 00 15:0 00 14:0 00 13:0 00 12:0 00 11:0 00 10:0 00 9:0 00 8:0 00 7:0 00 6:0 00 5:0 00 4:0 00 3:0 00 290 .0 2:0 00 290 .5 0 1:0 00 100 円山水位観測所円山水位観測所地点における水位低減地点における水位低減貯水位 (m) 800 8月23日 61.00 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 5:00 4:00 3:00 295 .0 貯水位（m）流入量（m3/s）放流量（m3/s） 900 0:0 00 流入量・放流量量（m３/s）円山水位観測所 2:00 100 1,0 00 夕張シューパロダム 50 累計計雨量(mm) 0 時間雨量累加雨量 8/22 6:00～8/23 17:00 流域総雨量 94.8mm（ダム流域平均） 1:00 位置図 0 5 10 15 20 25 0:00 時間間雨量(mm) ※ 氾濫危険水位：洪水により相当の家屋浸水等の被害を生ずる氾濫の起こるおそれがある水位。円山水位観測所付近 60.00 約2 0 の水位低減約2.0mの水位低減 59 00 59.00 計画高水位 H=57.89m 58.00 57.00 56.00 はん濫危険水位 H=55.20m 55.00 ダムがなかった場合の想定水位： 56.45m 防災操作によってダムに貯めた水量約1,540万m3 防災操作終了 EL=294.37m 避難判断水位 H=54.70m はん濫注意水位 H=54.10m H=54 10m 54.00 53.00 52.00 実績水位： 54.41 m 水防団待機水位 H=53.50m ダムが無い場合の想定水位： 56.45 m 実績水位： 54.41 m 防災操作開始 EL=293.11m 51.00 50.00 ※本資料の数値は速報値であるため、今後の調査で変わる場合があります。９