主要先進国 - 岡三アセットマネジメント

情報提供⽤資料
マ - ケ ッ ト 情 報
2016年8⽉23⽇
主要先進国(⽇⽶欧)における⻑期⾦利の⾒通し
-⽶国では緩やかな上昇、⽇欧では低位安定を予想-
⽶国では、堅調なマクロ経済を背景に、年内の利上げ再開が予想されています。⼀⽅、⽇本やユー
ロ圏では、物価上昇率が中央銀⾏の⽬標を⼤幅に下回る状態が続くなか、緩和的な⾦融政策の継続や
追加緩和が予想されています。このような環境下で、今後3ヵ⽉程度の⻑期⾦利は、⽶国では上昇圧⼒
がかかりやすい展開を、⽇欧では低位で安定する展開を予想しています。
(図表1)主要先進国の10年国債利回り
主要先進国の10年国債利回りは、世界的なインフレ
率の低下や中央銀⾏による⼤量の国債買⼊れを背景に、
(期間:2005年1⽉〜2016年8⽉)
(%)
低下基調をたどってきました。⻑い間、⽶国と歩調を
6
合わせてきたドイツの⾦利も、欧州中央銀⾏(ECB)
5
ドイツ
の⾮伝統的な⾦融政策を受けて、⽇本の⾦利⽔準に近
4
⽇本
づいてきました(図表1)。
3
⽶国
2
⽶国は年内利上げ再開へ
1
⽶国では、堅調な個⼈消費や住宅投資に加え、ドル
0
⾼やエネルギー安の⼀服を受けて企業部⾨にも循環的
-1
な回復の兆しが⾒えてきました。このような環境を受
05/1 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1
けて、⽶連邦準備制度理事会(FRB)は、9⽉、11⽉、
12⽉のいずれかの連邦公開市場委員会(FOMC)にお
(図表2) ⺠間部⾨の平均時給伸び率
4.0
今週末のジャクソンホール・シンポジウムにおけるイ
3.5
エレン議⻑の発⾔や、今後数ヵ⽉の雇⽤統計の内容が
3.0
FRBに課せられた⼆つの使命は、雇⽤の最⼤化と物
2.5
価の安定です。失業率は順調に低下してきたものの、
2.0
⺠間部⾨の平均時給の伸びは、リーマン・ショック前
1.5
の⽔準に及びません(図表2)。また、FRBが重視す
1.0
る物価指数であるブレークイーブンインフレ率(市場
(期間:2007年3⽉〜2016年7⽉)
(%)
いて、政策⾦利の引き上げを再開する可能性があり、
注⽬されます。
07/3
の期待インフレ率)や、コアPCEデフレーター(個⼈
消費⽀出関連のインフレを⽰す指数の内、⾷品・エネ
ルギーを除いたもの)は、2%の⽬標⽔準を下回った
ままです(図表3)。雇⽤の質や物価の⾯からは、利
上げを急ぐ必要はないとも考えられます。
今後の⽶国の⻑期⾦利は、利上げ観測の⾼まりにあ
わせて徐々に上昇し、数ヵ⽉は1.4%~2.0%のレンジ
内で推移すると予想しています。しかし、次回の利上
げまでに市場参加者の⽶国経済に対する信頼が⼗分に
⾼まらなければ、昨年12⽉の利上げ後と同様、その後
に⻑期⾦利が急低下することも考えられます。
(年/⽉)
※2016年8⽉は、8⽉22⽇時点
08/3
09/3
10/3
11/3
12/3
13/3
14/3
15/3
16/3
(年/⽉)
(図表3) FRBが重視する物価指数
(期間:2005年1⽉〜2016年7⽉)
(%)
4.0
市場の5年期待インフレ率
コアPCEデフレーター
3.0
2.0
1.0
0.0
-1.0
05/1 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1
※コアPCEデフレーターは2016年6⽉まで
(年/⽉)
(図表1-3の出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
<本資料に関してご留意いただきたい事項>
■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し
たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、
将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの
ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客
様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。
1
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マ - ケ ッ ト 情 報
⽇本はデフレ、欧州はディスインフレ傾向
⽇欧では、景気の低迷や⾜元の通貨⾼を背景に、イン
フレ率が中央銀⾏が⽬標とする2%を⼤幅に下回ってい
ます(図表4)。⽇本では、9⽉に発表される⾦融政策
に対する「総括的な検証」の内容が不透明なものの、緩
和的な⾦融政策が継続すると予想されます。
(図表4) ⽇本、ユーロ圏の消費者物価伸び率
5
ユーロ圏
4
⽇本(コア)
3
2
ユーロ圏では、これまでのECBによる⾮伝統的な⾦融
1
緩和政策によって、銀⾏の貸出し姿勢は幾分緩和されて
0
きました(図表5)。しかし、英国のEU離脱に関連する
不透明感が企業の資⾦需要を減退させることや、7⽉に
発表された「ストレステスト」の結果、域内銀⾏が資産
(期間:2005年1⽉〜2016年7⽉)
(%)
-1
-2
-3
05/1 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
す。このような環境下で、ECBが9⽉にも予防的な追加
緩和を⾏う可能性が残されています。その結果、⽇独の
(図表5)ECBの銀⾏貸出しサーベイ
10年国債利回りは、当⾯低い⽔準で安定的に推移する
(期間:2002年12⽉〜2016年6⽉)
(%)
と予想しています(図表6)。
貸出基準を厳格化した銀⾏の⽐率(ネット)
80
⼆つのリスクシナリオ
(年/⽉)
※⽇本(コア)の直近は2016年6⽉時点
圧縮のために貸出しを抑制する可能性などが考えられま
60
リスクシナリオとして、次のような可能性が挙げられ
ます。
40
20
1. ⽶国経済が想定通り拡⼤しないシナリオ
⽶国の元財務⻑官・元国家経済会議(NEC)委員⻑で
あるローレンス・サマーズ⽒が唱える「⻑期停滞
(Secular Stagnation)論」が⽰すように、⽶国の潜
在的な成⻑率はリーマン・ショック前よりも低下してい
ると⾒られます。⽶国経済が今後複数回の利上げに耐え
られず失速することになれば、⻑期⾦利は上昇せず、
FRBが再び利下げを迫られることも考えられます。
0
-20
02/12
04/12
06/12
08/12
10/12
12/12
14/12
(年/⽉)
(出所)ECB, Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
(図表6)10年国債利回り:予想レンジ
8⽉22⽇
3ヵ⽉予想レンジ
2. ⾮伝統的な⾦融政策に対する批判が⾼まるシナリオ
⽶国
1.54%
1.40% 〜 2.00%
⽇本やユーロ圏で採⽤されている量的緩和、マイナス
⽇本
-0.06%
-0.20% 〜 0.00%
ドイツ
-0.09%
-0.20% 〜 0.10%
⾦利など、⾮伝統的な⾦融政策によって、世界中の債券
市場で利回りが極端に低下し、銀⾏や保険会社などの収
益の悪化要因となっています。マイナス⾦利を顧客に転
(出所) Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
嫁できない銀⾏は、資⾦利鞘の低下に悩まされています。
これらのマイナス⾯に注⽬が集まれば、追加緩和の⾒通
しが後退する可能性があります。この場合には、⽇独の
⻑期⾦利が早めに上昇に向かうことが考えられます。
以上 (作成:投資情報部)
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号:岡三アセットマネジメント株式会社
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登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会
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