24時間心拍変動モニタリングによる 敗血症性ショック発症の予知 岐阜大学 工学部 応用情報学科 横田康成 新技術の概要 本技術では,心電図において,特に異常心拍や長周期 の変動(トレンド)の多い対象に対しても,これらを検出・ 除去することが可能となった. 本技術は,ICU入院患者のような非常に異常心拍の多 い対象に対しても適用可能であり,これにより,心拍変 動(HRV)を自動で連続モニタリングすることが可能になっ た. 本技術を利用することにより,ICU入院患者の敗血症性 ショック発症の予知が可能になると期待される. 敗血症性ショック発症を未然に防ぐことにより,死亡率, 医療費の大幅な削減が期待される. 新技術の特徴・原理・機構 トレンドと異常心拍を一度に決定できないので,反復 法により決定してゆくアルゴリズム. ある程度,滑らかである と仮定してトレンド推定 トレンドとの差分を 正規性の仮定の下 で異常心拍検出 f (t ;θ ) 心拍間隔 時刻 t n での 心拍間隔を xn で表す xn t1 t2 t3 ・・・ tn ・・・ tN 時刻 t 想定される用途 生体情報モニタに組み込むHRV計 大病院の医療情報サーバーに組み込むHRV計 異常心拍の存在にも頑健な自律神経活動モニタが実現できると期待さ れる. 敗血症性ショック発症の前,24~36時間のオーダーで,HRVに変化が 現れるため,患者の生体情報をサーバーで管理している大病院では, サーバーにHRV推定機能を付加することにより,長期間のHRVモニタ により敗血症性ショック発症を予知できると期待される. 腕時計型HRV計 心拍数に加えてHRVを表示する「HRV計」 心拍数だけでは分からない自分の健康状態の把握(深酒防止など)に 使えると期待される. 企業への期待 生体情報モニタ組み込みのHRV計についは,実装,販 売 医療情報サーバー組み込みのHRV計については,敗血 症性ショック発症の予知など臨床評価の実施 腕時計型HRV計については,製品開発・販売 お問い合わせ先 岐阜大学 研究推進・社会連携機構 知的財産部門 知的財産マネージャー 丸井 肇 TEL FAX e-mail 058-293 - 3193 058-293 - 3346 marupon@gifu-u.ac.jp
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