2016年8月 メッセージ

2016 年 8 月度メッセージ
日々のご精勤感謝いたします。
残暑が厳しいおり、台風の季節となりました。今年の高気圧の張り出し方は関東に上陸する
可能性が高い気圧配置とのことで先日も 8 年ぶりに関東直撃があり各現場はご苦労された
ことと思います。しかし、秋の気配も香ってきていますね。文学の秋、食欲の秋とはよく言
ったもので、自分の身になるものを蓄えるには丁度いい季節です。
さて、
「もっと自分に向いた仕事があるはずだ!今の自分は本当の自分ではない!」と、現
状を直視せず、夢ばかり追い続ける症状を「青い鳥症候群」というそうです。具体的な特徴
は「環境や周囲に溶け込めない」
「転職を繰り返す」
「他人や社会が悪いと他のせいにする」
などです。努力もせず、結果も出ていないのに理想ばかりを追い続け、長続きしない。この
症状になりやすい特徴は「思い通りでなければ気が済まない」
「我慢できない」
「プライドば
かりが高い」などです。自分の能力に過信が強い人ほど症状が現れるといいます。そこから
抜け出すには「他人や社会のせいにしない」
「相手を受け入れてみる」
「今の生活の良い所を
探してみる」このように言われています。現状の自分に不満を覚えた時、まず変えるのは人
や社会ではなく、自分自身だということを認識しましょう。今、目の前のやるべきことに集
中しましょう。幸福の青い鳥は、すぐそこにいるように思います。
児童文学作家の花岡さんが雑誌に次のような話を紹介しています。
ある青年が、入社試験の面接で社長から「今までに親の体を洗ったことがあるか」と質問さ
れました。
「ありません」と答えると「親の体を洗ってから出直してきなさい」と言いまし
た。母親に事情を話し、体ではなく足を洗わせてもらうことにしました。青年が母親の足を
握ったところ、洗うどころか、すがりついて泣いてしまいました。母親の足がこれほど硬く
なっていたことを初めて知ったからです。学生時代、毎月送ってくれた学費を「あたりまえ」
のように使っていたけれど、親の並々ならぬ苦労の賜物と、その有難さに気付いたといいま
す。親の恩に限らず、自分の生活が当たり前を超えた多くの恩に支えられていたことを理解
したとき、
「すみません」
「ありがとう」といった言葉が出てきます。多くの人に支えられて
今があることを知りましょう。
私ごとですが、母親がパーキンソン病で在宅介護をしていた時分に、体を洗ったことが何度
もありました。小さくなった母親に本当に涙したことを覚えています。泣きながら洗ってい
ると私の頭をそっと撫でてくれました。今ではホームで寝たきりになってしまいましたが、
ホームの皆さんの献身さに感謝しています。でも、ホーム入所が最善であるのかは今でも葛
藤の毎日です。感謝をして最善を尽くす、それしかないですね。
いつも杷木商事を支えてくれて感謝いたします。
いつもいつもありがとう。
杷木商事㈱ 社長 稲積 博