幼稚園・保育園を対象とした

幼稚園・保育園を対象とした
木育のための補助金事業が
大阪でまもなくスタート!
昨年、大阪府議会で「森林環境税」の条例案が可決されました。
幼稚園や保育所、認定こども園の子育て施設を対象に、床や壁などに本物の木を使うこ
とで、子供のうちからその良さを体感して、森林の大切さや木に対する理解を深めること
を目的として、
「子育て施設
木のぬくもり推進事業」という補助金事業がスタートします。
2月初旬現在では、実施要領は未確定ですが、大筋案としては下記のとおりです。
1.対象となる施設は?
対象となる施設は?
大阪府内に所在する、幼稚園、認可保育園、認定こども園などです。
2.補助の対象となるのは?
補助の対象となるのは?
施設内の子供が利用する場所の内装などや木製の建具を、「大阪府内産の木材」を使って
木質化するために必要な工事費や設計費。
・子供の教育や保育を行う場所で、保育室、遊戯室、廊下やテラスが対象です。
・床や壁、ウッドデッキなどが対象となります。
・家具(机、椅子など)や遊具は対象外です。
・大阪府が認定している地域で伐採された木材を、大阪府の認定業者が製材を行った木材
を使用します。
・撤去費も含めて、内装などを木質化するためのすべての費用が対象です。
3.補助金の額は?
補助金の額は?
費用の1/2以内で補助金が出ます。
補助の上限額は、1件あたり250万円です。
・つまり、最大で工事費用の半分は補助金が出ますが、残りは自己負担となります。
4.そのほかの要件は?
そのほかの要件は?
・補助金対象となった場所の見学会を開催するなど、木育活動を行うこと。
・森林環境税を活用していることや、大阪府内産木材を利用している内容を示す看板の設
置。
・ほかの補助事業との重複がないこと。
・工事を年度内までに完了すること。
などです。
5.応募方法は?
応募方法は?
事業実施計画書を大阪府知事に提出します。
6.補助金を申請するための必要書類は?
補助金を申請するための必要書類は?
・実施計画書。
・施工予定の場所の現在の写真。
・工事費用がわかる書類(図面・見積書など)。
などです。
7.工事が終わった後は?
工事が終わった後は?
・工事を行った場所の面積がわかる平面図など。
・面積を測った状況の写真。
・工事代金などの領収証など。
・完成写真。
などです。
8.募集の時期は?
募集の時期は?
4月中旬ごろの予定です。
但し、予算がなくなり次第終了となります。
9.今後のスケジュールは?
今後のスケジュールは?
・3月下旬まで
大阪府が関係団体に周知
・4月中旬から
事業者募集
事業者が事業実施計画書を提出
大阪府が採択可否の通知
・認定後、60日以内
事業者が補助金交付申請
交付決定通知
・交付決定後
事業者が工事着手届を提出
・工事を着手
・工事完了(年度末まで)
事業者が完了届と実績報告書を提出
事業者が補助金額の確定通知を受ける
森林環境税は平成31年度までの4年間という期間限定の条例です。
子育て施設木のぬくもり推進事業の年間予算は、約7500万円です。4年総額で約3
億円となります。
1施設で最大250万円の補助ですから、1年間で約30施設が認定されることになる
と思います。
今回の事業に際して調べたところ定かではありませんが、大阪府内の私立の幼稚園・保
育所・認定こども園は、おおよそ1300施設以上と思われます。
補助金事業なので自己負担額が必要なため、すべての施設が応募されることはないでし
ょう。とすれば、毎年1回、4年間で4回の応募の機会であれば、認定の可能性は結構高
くなると思われます。
近年、木育に興味を持たれている施設は多くなっているようです。
自然素材としての木の温かみや優しさといった特性が、幼児教育に適しているという評
価からでしょう。
木を使うことの良さは、感性に訴えるだけではありません。湿度を吸ったりはいたりと
いった調湿機能を持っていますので、季節に合わせた空間で子供をのびのびとさせてくれ
ます。また、情緒的に落ち着くといった研究結果も報告されています。
表面に木を使った建材を使われている施設や家庭は多くあります。本物の木が使われて
いると、多くの人が思っているかもしれません。木の本来の特性は、自然木しか持ってい
ません。
木を身のまわりに使うことは悪いことではありません。成長した木を伐採して、新しい
木を植えることで、森は活性化します。二酸化炭素を多く吸うのは若い木だからです。
今、日本の木は戦後の植林で数多く成長しています。使われる数よりも成長しきった木
が、毎年約1億立方メートルも増えています。せっかくの自然の財産が、このままでは使
われないままに朽ち果ててしまいます。
私たち山忠木材は、大阪の木の普及促進のために長年活動しています。
この機会に、大阪の木を活用していただけるよう、ご検討をいただければ幸いです。