新居浜市立地適正化計画策定業務委託仕様書(案)

新居浜市立地適正化計画策定業務委託仕様書(案)
1.総則
(1)適用
本 仕 様 書 は 、新 居 浜 市 立 地 適 正 化 計 画 及 び 公 共 施 設 再 配 置 計 画 策 定 業 務 の
う ち 、 立 地 適 正 化 計 画 策 定 関 係 業 務 ( 以 下 「 本 業 務 」 と い う 。) に 適 用 す る
ものとする。
(2)業務の目的
新 居 浜 市 で は 、長 期 総 合 計 画 及 び 都 市 計 画 マ ス タ ー プ ラ ン に お い て 、集 約
型都市構造及びコンパクトなまちづくりを目指す等の記載はされているも
の の 、個 々 の 施 策 に つ い て は 、具 体 化 す る 必 要 が あ る 。ま た 、国 に お い て も 、
近年 の 急 激な 人 口 減少 や 少 子高 齢 化 の進 展 、イン フ ラ 施設 の 更 新等 、財政面
及び経済面における持続可能な都市経営の確保が重要な課題となっている。
その こ と を背 景 と して 、よ り具 体 的 に施 策 を 推進 す る ため 、平 成2 6 年8月
に都市再生特別措置法の改正が行われ、住宅及び福祉・医療・商業等や居住
に 関 す る 施 設 の 立 地 の 適 正 化 を 図 る た め「 立 地 適 正 化 計 画 」が 制 度 化 さ れ た 。
本業 務 は 、都市 再 生特 別 措 置法 等 の 一部 改 正 によ り 位 置付 け ら れた「立地
適正化計画」の策定を目的としている。
立地適正化計画の策定にあたっては、新居浜市全体の都市構造を考慮し、
住 宅 及 び 医 療 、福 祉 、商 業 そ の 他 の 居 住 に 関 連 す る 施 設 の 誘 導 や こ れ と 連携
し た 公 共 交 通 に 関 す る 施 策 を 講 じ る こ と で 、新 居 浜 市 全 体 と し て の コ ン パ ク
トで魅力と活力のあるまちづくりの展開に資することを念頭に置くものと
する。
(3)業務対象区域
本業務は、新居浜市の都市計画区域内を対象区域とする。
(4)スケジュール
立 地 適 正化 計 画 の策 定 は 平成 3 0 年度 末 を 予定 し て いる 。た だし 、並行し
て作業する公共施設再配置計画については平成29年度策定を予定してお
り、整合性を図りながら実施することとする。
(5)完了報告及び支払
本 業 務 は 、会 計 年 度 ご と に 完 了 報 告 を 行 い 、完 了 部 分 に つ い て 支 払 い を行
うこととする。
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2.業務の内容
(1)計画準備
業 務 実 施 に あ た り 、立 地 適 正 化 計 画 策 定 の 目 的 を 明 確 に す る と と も に 、業
務 実 施 方 針 や ス ケ ジ ュ ー ル 等 を 整 理 し 、業 務 計 画 書 と し て と り ま と め る 。ま
た、現状分析等の実施にあたり必要となる各種資料の整理、収集を行う。
(2)関連計画・施策の整理
総合計画、都市計画マスタープラン、都市計画区域マスタープラン、人口
ビジョン・総合戦略、その他関連計画をもとに、将来の目標人口や目指すべ
き都市構造に係る現在の方針、またその実現に向けた土地利用、公共交通、
都市施設整備等の施策の方向性を整理・把握する。
(3)基礎データ把握・整理
都 市 構 造 の 課 題 分 析 に 必 要 と な る 各 種 基 礎 デ ー タ の 把 握・分 析 を 行 い 、図
面上にその特徴をわかりやすく整理する。
1)人口・世帯動向の整理
・都市全体及び地域別の人口、世帯数の動向
・ 人 口 密 度 の 推 移 、 DID の 変 遷
・年齢階層別人口の推移
等
2)土地利用・開発動向の整理
・土地利用の現状と動向
・開発許可の動向(用途、規模)
・空家、空地の分布状況
等
3)都市交通の現状の整理
・公共交通のサービス水準(路線、運行本数、停留所の位置等)
・公共交通利用状況
・住民等の移動状況
・バス運行に際しての収支の状況
等
4)都市機能の現状の整理
・市民生活に必要な都市機能(公共施設含む)の一覧と利用圏域
・都市機能の分布状況及びサービス圏域
等
5)都市防災から見た現状の整理
・災害危険区域の指定状況や災害履歴の把握
・その他防災上の危険性がある区域の把握
等
6)市街地整備状況の整理
・市街地整備事業(区画整理、再開発等)の実施状況、予定の把握
・都市基盤施設の整備状況
等
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7)経済・財政・地価の現状整理
・用途地域、白地地域、中心市街地等における地価の推移
・商業販売額、事業所数、従業者数等の推移
・歳出、歳入及び内訳の推移
・公共施設維持管理コスト
等
(4)人口の将来見通しに関する分析
人 口 問 題 研 究 所 に よ る 推 計 結 果 を 基 本 に 、総 合 計 画 や 人 口 ビ ジ ョ ン 等 で 設
定 し て い る 政 策 を 加 味 し た 目 標 人 口 に も 留 意 し 、将 来 の 人 口 見 通 し を 分 析 す
る。
GI S を 用い て 、地区 別 の 人口 及 び 人口 密 度 、並び に 年齢 階 層 別人 口等の
将来見通しを視覚的に示す。
(5)都市構造上の課題分析
各項目単体での現状推移・見通しや、人口データと公共交通、都市機能施
設 の 状 況 等 と の 重 ね 合 わ せ に よ り 、以 下 の 観 点 か ら の 都 市 構 造 上 の 課 題 を 分
析する。
1)人口・世帯分布に関する課題
・地区別の人口動向、人口密度、年齢構成等の変化から見た課題
2)公共交通に関する課題
・人 口 減 少 に 伴 う 公 共 交 通 の 持 続 可 能 性 を 踏 ま え た 、交 通 利 便 性 の 確 保 、
高 齢 者 の 移 動 に 関 す る 課 題・現 状 の 都 市 拠 点 間 の ネ ッ ト ワ ー ク の 状 況 か
ら見た課題
3)都市機能施設に関する課題
・ 利 用 圏 域 を 踏 ま え た 、都 市 機 能 の 分 布 状 況 と 利 便 性 、今 後 の 人 口 減 少
及び高齢化の進展を踏まえたサービスの持続可能性に関する課題
4)災害等の安全性に関する課題
・災害の発生の恐れのある区域と現状の人口分状況からみた課題
(6)目指すべき都市構造と誘導方針
1)都市の拠点設定
都市計画マスタープラン等で位置づけられた拠点候補における機能集
積 、公 共 交 通 で の ア ク セ ス 性 等 を 評 価 し 、拠 点 設 定 の 考 え 方 を 整 理 す る 。
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その上で、拠点の位置及び反映を設定する。
2)基幹的な公共交通軸の設定
公共交通の現状や見通しを踏まえ、基幹的な公共交通軸を設定する。
拠点エリア間の連絡性や持続性を踏まえ廃止や新設も視野に必要なネッ
トワークを検討する。
(7)都市機能誘導区域の検討
1)区域設定方針の検討
都市機能誘導区域を設定する目的、期待する効果、及び集積・誘導す
べき都市機能等の考え方について検討する。
具体的には、都市構造における各拠点地区と都市機能誘導区域の関係
について整理するとともに、区域設定に際して重視すべき評価指標や、
関連計画・施策について検討し、区域設定の方針として整理する。
2)誘導施設の基本的な考え方の検討
都市機能誘導区域の性格に応じ、誘導すべき都市機能のうち、重要性
の高いものなど、誘導施設に位置づけるべき都市機能の考え方を整理す
る。
都市構造上の課題分析で導き出した不足施設を抽出するとともに、事
業として実効性の高いものや、重要性の高いもの、緊急性を要するもの
等を評価し、誘導施設に位置づけるべき都市機能の考え方を整理する。
3)区域の概略設定検討
都市機能誘導区域が満たすべき条件(公共交通施設、公共施設、各種
都 市 サ ー ビ ス 利 便 性 、用 地 確 保 の 可 能 性 等 )よ り 、概 略 の 区 域 設 定 の 第 1
次案を検討する。
4)区域配置に関する検証
各地区からのアクセス利便性や都市機能の立地状況を踏まえ、区域配
置を検証して、その妥当性を示す。
(8)居住誘導区域の検討
1)区域設定方針の検討
居住誘導区域を設定する目的、期待する効果、維持すべき居住水準等
の考え方について検討する。
具体的には、都市の骨格構造における各拠点地区や用途地域と居住誘
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導区域の関係について整理するとともに、区域設定に際して重視すべき
評価指標や、関連計画・施策について検討し、区域設定の方針として整
理する。
2)区域の概略設定検討
居住誘導区域が満たすべき条件(将来人口密度、拠点地区へのアクセ
ス性等)や、区域に含めることができない区域(災害上の危険区域、土
地利用上の居住不適区域等)より、概略の区域設定の第 1 次案を検討す
る。
3)区域の規模等に関する検証
将 来 の 適 正 人 口 密 度 維 持 の 可 能 性 を 検 証 し て 、区 域 設 定 の 妥 当 性 を 示
す。
(9)公共交通軸の検討
地域公共交通網形成計画など関連計画は別途作成策定されることを前提
に、都市機能誘導区域、居住誘導区域の範囲を踏まえ、公共交通ネットワー
クの配置、歩道・自転車道の配置に関する方針を検討する。
(10)誘導施策の検討
1)誘導施設及び都市機能誘導施策の検討
都市機能誘導区域内において、立地を誘導すべき施設について、施設
の 充 足 状 況 や 関 係 部 局 •団 体 や 民 間 事 業 者 に よ る 施 設 整 備 事 業 の 動 向 を
庁内関連部署からの情報提供や既存資料等により把握して、具体的に明
示する誘導施設の検討を行う。
ま た 、都 市 機 能 立 地 支 援 事 業 を は じ め と し た 支 援 措 置 、用 途 地 域 変 更 、
指定容積率緩和など、都市計画上の優遇措置、各担当部局から得る財政
上、金融上、税制上の支援措置などを検討・整理する。
さらに、都市機能誘導区域外における誘導施設の届出に対する調整や
勧告、斡旋の基準について検討を行う。
2)居住誘導施策の検討
財政上、金融上、税制上の支援措置を検討する。また、公共交通サー
ビスをはじめ居住環境改善のための方策について検討する。さらに、居
住誘導区域内への人口誘導を効果的にするための都市計画見直しについ
ても検討を行う。
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(11)施策の達成状況に関する評価方法の検討
1)評価指標の検討
都市構造を評価するための評価分野及び指標を設定する。
2)現況地・目標値の設定
各評価指標について、現況値を算出し、目標年次における目標値を設
定する。
3)進捗管理スケジュールの設定
目 標 達 成 の 把 握 方 法 、検 証 体 制 、評 価 時 期 、見 直 し 方 針 等 を 検 討 す る 。
(12)立地適正化計画(案)の作成
計 画 素 案 を 作 成 し 、会 議 体 で の 議 論 を 踏 ま え て 、素 案 の 修 正 案 を 検 討 す る 。
区 域 図 と し て 、 1/2,500 レ ベ ル の 図 案 を 作 成 す る 。
(13)会議等運営支援
1)策定委員会運営補助
市民代表、有識者、関係団体、関係機関等を入れた(仮称)立地適正
化計画策定委員会の運営補助を行う。回数は4回程度を想定する。
2)庁内検討会運営補助
立地適正化計画策定に向けた庁内検討委員会の運営補助を行う。回数
は4回程度を想定する。
(14)住民説明会対応
立 地 適 正 化 計 画 (案 )を も と に 、都 市 機 能 誘 導 区 域 及 び 居 住 誘 導 区 域 に 該 当
す る 地 区 住 民 並 び に 市 民 を 対 象 に 、立 地 適 正 化 計 画 に 関 す る 住 民 説 明 、意見
交換、計画への反映を行う。
(15)パブリックコメントの実施支援
(仮 称 )立地 適 正 化計 画 策 定委 員 会 の検 討 結 果を 踏 ま えて 、立 地適 正化計
画(素案)を修正し、パブリックコメント実施の支援を行う。
(16)立地適正化計画の策定
( 仮 称 )立 地 適 正 化 計 画 策 定 委 員 会 の 検 討 結 果 や パ ブ リ ッ ク コ メ ン ト を 踏
まえて、最終の立地適正化計画のとりまとめを行う。
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(17)打合せ協議
各年度3回の打合せを行う。
3.成果品
(1)報告書(バインダー製本)
(2)立地適正化計画(A4判
3部
簡易製本)
( 3 ) 市 民 周 知 用 パ ン フ レ ッ ト ( A 4 判 ×8 面
(4)上記の電子データ
200部
簡易製本)
500部
一式
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