14MB - 北海道大学公共政策大学院

2015
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Opening new paths for professionals in public policy for the creation of new policy areas.
「文系と理系」、
「 官と民」、
「グローバリゼーションと地方分権」
こうした対照的な分野を、掘り下げた専門を確固とした基礎としながら、
学際的・専門横断的に統合して、現代社会が必要とする公共政策の担い手を育てること、
これが北海道大学の公共政策大学院の使命です。
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巻頭挨拶 …………………………………………………… 02
公共政策大学院の目指すもの
…………………………… 03
コースとカリキュラム ………………………………………… 05
実践的な講義内容 ………………………………………… 07
教員紹介
…………………………………………………… 09
進路と学生生活
入学試験について
01
…………………………………………… 11
………………………………………… 13
巻頭挨拶
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今日、
われわれをとりまく政治・経済・社会は、今までになく大きな変化に直面しています。
グ
ローバル化の影響は、
われわれに国際的な視野に立った思考を強く求めています。急速な産
業構造の変化や人口構成の変動は、
それぞれの地域の実態に立脚した独自の発想と実践の
必要性を高めています。
さらに、科学技術の飛躍的な発展は、社会をますます高度化、複雑化
公共政策大学院院長
山 崎 幹 根
させるとともに、新たな技術的あるいは倫理的な課題を突き付けています。
こうした中、
われわれが立脚する社会のありようを的確に読み解き、直面する諸問題を解決
する方法を見つけることは容易ではありません。一昔前であれば、
われわれは諸外国にモデル
を求め、
あるいは物質的な成長を追求することによって対処しようとしましたが、
こうした過去の
経験や既存の知識がそのまま現在に妥当するものではありません。
われわれ公共政策大学院は、混迷を深める現代社会を正しく認識し、問題を解決するため
のいろいろなアプローチを構築する能力を備えた人材を輩出するために、新しい発想のもとに
設立されました。先ず、
「 文理融合」
という理念の下、法学、経済学、工学といった既存の学問
の分野をこえ、相互に刺激し合いながら新しい学問体系の構築を目指しています。
また、従来
型の研究中心の大学院の枠を超え、積極的に社会の諸問題を解決するための知見を獲得す
ることを目的としたカリキュラムを提供することによって、学と実務との連携を重視し、
「構想力
と実現力の融合」
を実践しています。
さらに、
「グローカルな視点」
を持つことによって、一方に
おいて全世界共通のグローバリゼーションが生じさせる諸課題に対応する国際的な知見と行
動力を持つとともに、他方でグローバリゼーションが北海道という地域に与える影響を認識し、
地域の実情に適合した問題解決を図るための政策形成・実施能力を獲得することを目指して
います。
こうした理念を実践するため、法学、経済、工学の各学部より最もふさわしい教授陣が集ま
るとともに、第一線の現場で公共政策の形成・実行に携わってきた豊富な経験をもつ実務家
教員が、研究はもとより、
日々、学生諸君への指導に情熱を注いでいます。
周知のとおり、北海道大学は札幌農学校以来、進取の気性を重んじる校風の下、今日まで
発展を遂げてきました。
また、北海道という土地は、
日本の政治や経済、社会を冷静かつ客観
的に分析するのに極めて適したポジションにあります。近年では、独自の形で世界各国の研究
者との交流を広げるとともに、大学や国際機関との結びつきを強めています。
われわれは、国・地方の政治家、行政官をはじめ、
ジャーナリスト、NPOやシンクタンクのスタ
ッフ、民間の企業家など、広い意味で公共政策の形成と実践に携わる担い手になることを目
指している方々を歓迎しています。同時に、
これらの職業に携わっている方々を社会人学生と
して受入れ、
また、官民を問わず多くの団体との多様なネットワークを形成することによって、共
同研究をはじめ様々な形で連携を深めています。
みなさんが、新しい時代にふさわしい発想と方法に裏付けられた公共政策の担い手となるス
テップとして、北海道大学公共政策大学院に入学されることを心よりお待ちしております。
02
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文理融合
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本大学院は、いわゆる専門職大学院として2005年4月に開設
されました。従来の大学院が研究者の養成という目的で設置さ
れているのに対し、専門職大学院は高い専門性を持つ職業人
構想力と
実現力
の養成という目的を付与されており、
さらに本大学院では広くパ
ブリックセクターの実務者養成を目指しています。
新しい
政策課題
パートナー
シップ
全国に設置されている他の公共政策大学院とは異なる本大
学院の特色として、
「 文理融合」
というコンセプトをあげることが
部など様々な教育課程を経た進学者、現役の自治体職員、NPO
できます。従来は、専門領域に特化するのが、高等教育における
職員など多様な社会人が集い、二重の意味で望ましい教育環境
学ぶスタイルでしたが、一方で、今日の縦割り社会の閉塞感も、
が実現しています。
こうした環境によって、お互いが多様な発想を
そうした教育の延長上にある問題ではないかと考えられていま
学び、切磋琢磨する機会を持つことができるのが、本大学院で学
す。
そうした反省に立って、公共政策に本来必要な学問領域を、
ぶ何よりのメリットだと言えます。
文系・理系というこれまでの枠を超えて体系化して学ぶことがで
これまでに8期までの院生を社会に送り出し、国・地方公共団
きるようにしたのが、
「 文理融合」
という考え方です。本大学院で
体、
シンクタンク、マスコミ、民間企業と幅広い分野に地歩を築い
は、法学研究科、経済学研究科、工学研究院という3つの部局
ています。今後は、
こうしたネットワークがさらに広がりながら、社会
が母体になり、
その他の部局の支援も受けて、
こうした枠組みを
に一定の影響力を持っていくものと期待されます。
形成しています。
研究者に加え、中央省庁、政府機関など、各界の第一線で活
躍されている方々を実務家教員として迎え入れ、
「政策現場と学
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問拠点の融合」
「構想力と実現力の融合」
を目指している点も
本大学院では「公共経営コース」
「国際政策コース」
「技術政
大きな特色となっています。新しい政策課題の解決には、多様な
策コース」の3コースを併設していますが、文理融合を支えるカリ
主体のパートナーシップが不可欠になっており、
それぞれの立場
キュラムの特色について触れていきます。
からの政策発信を学んでもらう必要があるからです。同時に、個
専任の教員のみならず、多くの教員の協力を仰ぎ、開設当初か
別の政策課題の解決に当たっては、深い構想力と、政策を現実
ら、隔年開講も含めて90科目以上の授業を設定しています。ま
に展開する実現力の双方を必要としているためです。
た、多様な教育履歴を持つ学生が幅広い知識、実践的なノウハ
こうしたコンセプトによって、教授陣に多彩な顔ぶれを揃えるこ
ウを取得できるように、
「前提科目」
「根幹科目」
「展開科目」
といっ
とができたほか、学生にも、法学部、経済学部、教育学部、工学
た階層的な科目編成を行っている点も大きな特色になっていま
す。前提科目には、例えば「経済政策論」
「 技術政策学」
といった
科目が用意されていますが、文理融合を進める一環として、文系
学生が技術政策学を履修し、理系学生が経済政策論を履修する
といった形で、基礎知識を補完してもらう狙いもあります。そうした
基礎的な知識の上に、より専門性の高い科目群を配置し、各人
の問題意識に対応した科目履修ができるようにカリキュラムを設
定しています。
また、主要な政策課題別に「政策事例研究」
を開設するなど、
03
公共政策大学院の目指すもの
少数の受講者を対象に、各政策分野の第一線で活躍される方々
の話を直接うかがい、活発な
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ディスカッションも行っていく
大学院としては、教育の質を常に高めていくことが求められて
ことも特色としており、実践
いますが、実践的な討議能力を高めることを目的に、
「政策討議
的な政策能力の向上につな
演習」の授業を設けています。また、
リサーチ奨学金を新設し、
リ
がっていると考えられます。
こ
サーチペーパーのテーマ選定にかかる様々な研究活動を支援す
の他にも、実際の実務体験
ることとしています。
を行うエクスターンシップな
また、院生が自ら企画したシンポジウムを開催することも恒例化
ども、重要な科目として位置
しており、農業、社会的起業、雇用、地方議会などをテーマに、学
づけられています。
生も参加して興味深い議論を展開しています。
また、持続可能な
「サステナブル・キャンパスコン
北大キャンパスの構築を目指した
テスト」では、有志が参加して校内掲示板の管理を学生自らが行
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う形にするというプロジェクトを提案し、最優秀賞を受賞していま
次に、本大学院の入試制度の特色について紹介します。
す。教育効果をいかに向上させていくかについては、
こうした取り
本大学院の入試については、
「一般選考」のほか、顕著な業績
組みを通じて、努力を積み重ねていく必要があると考えています。
を持つ者を対象とする
「基準特別選考」、実務経験を持つ者を対
同時に、
多彩な教授陣を中心に、
大きな変革の時代にあるわが
象とする
「社会人特別選考」、
さらに
「外国人留学生特別選考」
な
国の方向づけに積極的に情報発信していくことも重要になってい
ど、多様な選考方法を用意しています。
ます。
これまで、
喜茂別町及び網走市、
そして芽室町議会と包括連
なかでも、実務経験を評価して、大学卒業の資格にとらわれな
携協定を締結し、
地域づくりに協力してきているほか、
これも恒例と
い独自の出願資格を付与できることとしているのが大きな特色と
なっている
「地方議員向けサマースクール」
を開催するなど、
社会に
なっており、この制度を活用して、多くの現役社会人が意欲を
開かれた大学院として、
様々な活動が定着してきています。
持って入学しています。
また、本大学院の研究部門として、公共政策学研究センターが
また、社会人には、1年修了や長期履修も制度として認めてい
設置されています。同センターでは、大学内の理論研究と大学外
るほか、一部授業を土曜開講にするなど、
できる限り仕事などと両
の政策現場の垣根を壊して実践志向の学術領域を形成するとと
立しながら学ぶ環境も整えてきています。
もに、大学内で根強かった文理の区分を超えた学術的な公共政
策学を生み出して行く目的で、年報発刊やシンポジウム開催な
ど、様々な活動を展開しています。
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特に、昨今の経済環境なども踏まえ、2013年度から奨学金制
度を大幅に拡充することとしました。
これまでの入学金及び初年度授業料の全額免除に加え、入学
金及び初年度授業料の半額免除に相当する奨学金(1人40万
円)
を創設し、顕著な業績を持つ者を対象とする基準特別選考
合格者全員に支援制度が行き渡るようにするなど、院生が研究に
集中できる環境づくりに注力しています。
04
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世代も経験も多様な人々が門をたたく公共政策大学院。その学習と研修のシステムは、政策研究の前提となる
「前提科目」
から3つのコ
ースに沿った
「根幹科目」、
そして
「展開科目」へと積み上げられる科目群がいわば主柱となります。
これに、実務家と研究者が協働する
「政策事例研究」、政策の実現力を育む
「実践科目」
が、有機的に組み合わされています。
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様々な授業で学んだ知識を体系化して、今日的な公共政
策に関するリサーチペーパーを書き、単位を得ることが修
了要件となります。履修に当たっては、
それぞれの学習ス
ケジュールなどにより、3つのタイプのリサーチペーパーか
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ら選択することができます。
政策の立案、合意形成、執行という政策推進を支える技
公共政策特別研究 Ⅰ
・
ⅡA・
ⅡB
法を修得するための科目です。政策ペーパーの書き方、
交渉や合意形成の方法、
さらには外国語のトレーニング
などが含まれます。
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公共政策実務演習
(エクスターンシップ)Ⅰ
・
Ⅱ
実際の政策事例を取り上げ、
これを検討、評価しながら学
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)Ⅰ
・
Ⅱ
法政策ペーパー技能演習/社会調査法/交渉・合意形成手法/
んできた知識を総合化するための科目です。実務家教官
政策討議演習/英語実務演習 Ⅰ
・
Ⅱ/中国語実務演習
と研究者教官のチーム・ティーチングや、実務と理論の融
合などが特色です。
公共経営事例研究/福祉労働政策事例研究/
国際政治経済政策事例研究/都市交通政策事例研究/
環境政策事例研究/災害危機管理事例研究/
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各コースにわたり、専門性の高い、幅広い知識を身につけ
るための科目です。政策分野毎の理念、政策課題、対応
方策などについて学びます。
地域政策論/金融政策論/開発経済学/環境政策論/リーダーシップ論/
比較政府間関係論/国際人権法/行政法制度論/地方自治法/
立法過程論/環境法 Ⅰ/環境法 Ⅱ/競争法政策/国際協力論/
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各コースを学ぶ上で、基本となる科目です。主に、政策を
構想し、分析するための理論や方法に関する科目を配置
しています。
租税政策論/現代労働法政策/福祉法政策学/福祉社会政策論/
現代社会保障論/比較地域福祉論/ジェンダー政策論/
現代日本政治外交論/現代法思想/現代アジア政治外交論/
現代アメリカ政治外交論/現代ヨーロッパ政治外交論/現代比較アジア法/
北海道開発政策論/NGO/NPO経営論/情報過程論/
現代政治分析/現代政治思想論 Ⅰ
・
Ⅱ/公共経営特論 Ⅰ
・
Ⅱ
・Ⅲ/
国際政策特論 Ⅰ
・
Ⅱ/公共経済学/財政学/労働経済学/日本経済論/
公共哲学/政策評価論/国際関係法/民事法入門/
グローバル・ガバナンス論/現代社会と私法秩序/行政法秩序論/
ミクロ経済学/マクロ経済学/環境経済学/国際経済学/
プロジェクト・マネジメント論/
環境技術政策論/都市技術政策論/運輸交通政策論
社会資本整備論/環境リスク管理論/自然災害論/
イノベーション・マネジメント論/廃棄物技術政策論/技術政策特論 Ⅰ
・
Ⅱ/
農業政策論/森林環境保全論
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様々な分野から本大学院に集まる学生が、
公共政策を学ぶ
前提知識を身につけるための科目です。
公共政策学/政治過程論/法政策学/
国際公共政策学/経済政策論/統計分析/技術政策学
※科目は変更になる場合があります。
05
コースとカリキュラム
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公共政策に関わる人々が増大する中で、
それぞれの立場からいかに政策過程にかかわっていくか。
公共的価値と個別的利益、公正と効率の調和を図るかを学びます。
私は中国人留学生の蘇聿醒です。中国社会が直面している社会問題の中でもっとも関心を持っているの
は社会保障分野です。既に少子高齢化が進んでいる先進国の日本の経験から学び、
どのように中国社会に応
用できるか、
また中国国民が安心な生活環境を築くことができるかという課題について勉強したく、実務を重視
蘇 聿醒
する公共政策大学院
(HOPS)
に入学しようと思いました。
多様な分野の知識を融合しながら、
より良い解決策を探るのが現代の政策決定者にとって不可欠な修養だ
と思います。HOPSは、
まさにこれに応じて公共政策学のみならず、財政学、法政学、地方開発、国際関係など
様々な授業を受けることができます。
また、文系、理系、社会人など多様なバックグランドを有する学生と分野別
の専門教授から成り立っているため、沢山の議論を通じて色々な価値観をシェアすることができ、総合的に課
題に取り組むことができます。
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著しく変化する世界のなかでいかに国際的公共秩序を展望するか。
日本を含む東アジア、
アメリカ、
ヨーロッパにおける
内外諸政策の政策課題をとらえ、
グローバルな文脈をふまえて、
その打開の道を展望します。
私は学部時代から国際政治、政治史、政治思想史を重点的に学んできました。私が公共政策大学院への
進学を決めたのは、
これまで学んできたことを社会に出てから生かすために実際の社会に引きつけて考えたい
荒川卓也
と考えたからでした。
HOPSでは教員、学生ともに様々な背景を持っており、広い分野を扱うことができますし、パリ政治学院への
留学プログラム、霞が関インターンシップなどといった制度もあります。多様な経験ができる場として私には魅
力的に映りました。
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急速に発展するテクノロジーをいかに社会のニーズにむすびつけ、
そのように公共的秩序形成に寄与していくか。
多様なプロジェクトの推進や評価、危機管理にかかわる技術政策のエキスパートを育成します。
私は工学部で環境工学を専門に研究していました。その中で、
そして東日本大震災後の社会情勢に接する
うちに、科学や技術と社会との関わり、政策に反映させる過程などに問題意識を持つようになり、HOPSへ進
前田明裕
学しました。
HOPSには出身学部や経験、年齢も異なる様々な学生が集まります。議論をする機会も多々あります。多様
な意見をぶつけ合い、課題に取り組む経験を積みながら、
自分の視野も広がると感じています。
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42単位以上の修得が卒業要件で
すでに公共政策関連での実務経験を有する社会人等に、
1年修了の可能性を開いています。ただし、通
す。ただし、科目群ごとに必要な修得
常の履修条件をベースに出願時に1万字のレポートを提出し、1年前期に
「政策評価論」
を履修、1年末ま
単位が決められています
(前提科目
でにリサーチペーパーを提出するなどの条件を満たした者に限ります。
8、根幹科目4、展開科目6、実践科目
また、職業を有している等で、通常の学生よりも単位取得のための学習時間が制限され、標準修業年限
と政策事例研究科目8以上、
リサーチ
(2年)
を超えて在学しなければ課程を修了できないと考える学生のために、長期履修制度も用意していま
ペーパー2以上)
。
す。申請に基づき、教授会が審査・許可した上で、一定の期間
(4年以内)
にわたり在学し、計画的に履修し
て修了することになります。
私は専門学校の教員として社会福祉士養成に携わっています。社会福祉士は、介護や障がい、経済問題などに直面する方々の生活を支援する専門
職ですが、個別支援を中心としながら、社会的不利益を解消するために広く政策に働きかけることも活動となります。
しかし、私自身、政策的関与は十分
で無かったため、学びを深めたいと考えたことがHOPS入学の動機です。幸い長期履修制度が利用できましたので、週に3∼4科目程度の履修で仕事と
の両立を図ることができます。
HOPSでは、基礎学問から理論、実践を広く学ぶことができます。実践知の深まりに加え、議論を重ねることによる視野の広がりを実感しています。
丸山正三
長期履修者
06
ଌ೉โɄਆࡹ໘ᅎ
ૢᇉॸ࢞
事例研究は、現に展開されている先進的な公共政策の事例
氏に「水道事業における維持更新」、元福島県三春町企業局長
について、資料による検討とともに、実際の政策形成に携わって
の遠藤誠作氏に「中小自治体における上下水道の維持更新」
、
いる、国・地方の行政官、ジャーナリスト、企業経営者、研究者
釧路公立大学地域経済研究センター長の佐野修久氏に「北海
などを招き、報告と討議を通じた多面的検討により、政策分析・
道における公共施設マネジメントの方向」
をテーマに、様々な視点
形成の能力を高めていくことを目的にしています。
から問題提起をいただいた上で、活発なディスカッションを行いま
平成 25 年度は、2 学期に「環境政策事例研究」
「都市交通
した。
政策事例研究」
「国際政治経済政策事例研究」
「公共経営事例
また、アベノミクスの展開方向については、北海道経済産業局
研究」
などが開催され、多くの学生が履修しました。
長の増山壽一氏に「成長戦略と北海道経済」、日本銀行札幌支
このうち、
「公共経営事例研究」
では、公共分野を取り巻く環
店長の曽我野秀彦氏に「近年の金融政策の理解」をテーマにお
境変化にとどまらず、地域経営を巡る課題について広く取り上
話しいただき、難しい環境のなかで展開されている昨今の経済政
げています。25 年度は、
「公共施設マネジメント」
「アベノミクスの
策の動きについて、
理解を深めました。
展開方向」
などのテーマを設定し、授業を行いました。
上記以外にも、高齢化に伴い出場件数が急速に増加している
救急業務に焦点を当て、横浜市消防局警防部救急課長の平中
隆氏及び札幌市消防局救急課長の菩提寺浩氏を迎えて、救急
の持続可能性について検討したほか、札幌駅前通まちづくり株式
会社取締役総務部長白鳥健志氏を招いて札幌市地下歩行空
間の役割について考えるなど、幅広い視点から昨今の政策課題
についても理解を深めました。
「国際政治経済政策事例研究」
では、各界の第一線で活躍す
るゲストをお迎えしました。津田大介(ジャーナリスト)
、白井聡(政
治学者)、沈斯淳(台北駐日経済文化代表部駐日代表)、細野豪
士(衆議院議員)
、鄭在貞
(日韓歴史共同研究委員会委員)、秋葉
剛男(外務省北米局審議官)等々、論壇、政界、官界で活躍する
07
高度成長期に形成された社会資本ストックが今後本格的な
各氏を招き、過去にはムハンマド・ユヌス氏、船橋洋一氏、湯浅
更新期を迎えることから、公共施設マネジメントが、地方財政に
誠氏、安田浩一氏、田中均氏などにも参加いただきました。
著名
とって大きな課題となっています。授業では、政策課題を俯瞰的
な論客・実務家、プロフェッショナルたちと学生が白熱した討論
に理解するために、野村総合研究所上級コンサルタントの宇都
を行い、直接に意見をぶつけあうことで、公共政策と知の現場をリ
正哲氏に
「インフラクライシス」、日本水道協会理事長の尾﨑勝
アルに体感することができる場を設けています。
実践的な講義内容
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公共政策プロフェッショナルには、バックボーンとなる体系的な専門知識と共に、新しい政策課題に挑戦する構想力と実現力が求められ
ます。北海道大学公共政策大学院では、公共政策の理論・事例研究等に加え、交渉やプレゼンテーションなど、政策をめぐる実現力の養成
にむけた実践科目を展開しています。
「エクスターンシップ」はその一環として、学生が、行政機関、民間企業、国際機関等に一定期間出向き、実務の現場に触れることを通じ
て、多彩な領域で公共政策の実践力の向上を目指します。専門職大学院の学生として、進路選択を具体化する上でも、絶好の社会体験の
機会と位置づけることができることから、専任の教員がアレンジを支援し、単位認定を伴う授業科目として開講しています。
私はエクスターンシップ制度を利用し、JICA国内支部の一つであるJICA関西で5週間インターンをさせていた
だきました。特に私は日本の技術協力支援の一環である
「外国人研修員の受け入れ事業」
に携わらせていただきま
した。
そこで製造業の盛んな関西ならではの「太陽光発電研修」への参加を通じて、
日本の技術を伝えるということ
大野晴香
JICA
(国際協力機構)
と、
どのように伝えるかということを学びました。
また、
インターン中に研修員の方に大阪を案内し、簡単な通訳をしたことで「ありがとう、やっぱり日本人はいい人
ね。」
と言っていただくことがありました。
日本のODAの使い道の是非やODAそのものについて議論されることは少
なくありません。
しかし実際に自らがこのように感謝されると、ODAの力というものを強く実感します。
今回JICAでインターンをしたことで、今まで学んできた国際関係の知識がどのように現場で役立つのか理解し、
また実際に現場に出てみて知識だけでは不足があるということも身に染みて実感しました。
私は1週間にわたり、木質バイオマス政策の先進地域である下川町の研究機関の一つ、
「NPO法人しもかわ森林未来研究所」
を中心として、エクスターンシップをさせていただきまし
た。エクスターンの期間中は自らの主体性を尊重していただき、バイオマス政策の関係者への
インタビューを中心として、
なぜ下川町がバイオマス政策の先進地域になることができたのかと
いう点について調査を行いました。その中で、様々な立場の人が下川町を支えるという熱い思
設楽祐馬
下川町
いを抱いて地域の課題に取り組んでいることがわかり、大変勉強になりました。
エクスターンシップを通して、講義で学んだ事柄をより深く考えることができたことは、私に
とって大きな財産となりました。
2週間に渡り環境省総合環境政策局環境計画課の地域政策ラインにて実習をさせて頂きました。自治体が策
定する温暖化対策地域実行計画についてその変化や傾向をまとめ、各種事業内容をヒアリング・把握した上で、
環境省として新たに取り組むべき事業を提案することを課題として取り組みました。その傍らでは、実行計画のマ
福 村 望
環境省
ニュアル作成や研修会実施に関する各種打ち合わせに多く同席させて頂くことができ、細かな修正・改善を何度も
繰り返して、
ようやく一回の地域研修会の実施が成り立っているということを知りました。高い情報理解力と課題発
見力、説明力によりリーダーシップをもって企業や自治体と協働している現場を身近で拝見することができ、非常に
勉強になりました。
また、
これらの能力は本大学院で身に付けられる能力だと考えています。
お忙しい中、様々な職員の方が業務内容やお仕事のやりがいを話して頂く時間を設けて下さり、進路を考える上
でも非常に有意義な機会となりました。
08
࣋!!ۙ!!௘!!‫ގ‬
࣋ۙȥɣɈʹʛʓĜʐ
Yoshiharu
Ishii
Shoko
Kohama
Yoshihiko
Matsui
石井 吉春
小浜 祥子
松井 佳彦
教 授
准教授
教 授
地域政策論、日本経済論などを担当していま
アメリカ政治外交、特に紛争解決について研
環境リスク管理論を担当しています。環境リス
す。長年、政策金融機関での仕事を通じて、現場
究しています。例えば超大国アメリカがイランや北
ク管理論では数式を使わず文系、理系の人も共
感覚を持ちながら、地域づくりやわが国経済の持
朝鮮との核問題を迅速に解決することができない
通してわかる内容で話をしています。工学研究院
続的発展について考えてきました。
のはなぜか?
に所属し水処理と上水道分野の研究を行い、工
北海道という地域を考えたとき、財政依存によ
皆さんには公共政策大学院での授業を通じ
学部と工学院でいわゆる理系の講義を担当して
る発展から自立的な発展への転換が求められて
て、
このような未解決の難題を精緻に分析し、自
いますが、一方で、政策提言につながるような水
おり、
そのためにさまざまな知恵が必要になってい
分なりの解決策を見つけ、
それを効果的にプレゼ
道水質基準関連の研究も行っています。
ます。公共政策大学院で、地域という政策横断的
ンテーションする能力を身に付けて欲しいです。そ
水質基準もそうですが環境関連の基準を作る
な視点から新しい発展モデルを考えてみません
の力は皆さんが将来どのような職業・生き方を選
ことは環境リスク管理です。講義では、水質基準
か。
ぼうときっと役に立つものと信じています。
を題材に環境リスク管理の課題を議論して行きた
いと思います。
Hyunjoo
Naomi Chi
Mari
Koyano
Kouichi
Koyama
池 周 直美
児 矢 野マリ
小山 光一
講 師
教 授
教 授
21世紀の東アジアの国々は、大きな変容を経験し
私は、財政学を担当しています。
「制度の経済
ています。安全保障、歴史認識、領土問題などといっ
関係を規律し、国家の外交政策だけでなく、国内
分析」の視点から、税制、財政赤字、財政投融
た問題も抱えながら、一方で少子高齢化、ケア、労
の法・政策にも決定的な影響を与えています。グ
資、地方財政、および社会保障(年金、医療、生
働、環境といった共通の政策課題にも直面していま
ローバル化した現代では、国際法を学ばずに日本
活保護)
の分野を研究しています。
現在、
これらの分野は注目をあびていますが、
す。こういった問題に取り組み、人間にも環境にも優
の将来を考えることはできません。
しい社会をどう実現していくかを一緒に考えていきた
日本が東アジアの端で「シーラカンス」
とならな
制度改革は進んでいない状況です。現行の制度
いです。学生の皆さんには、自分の立場だけでなく、
いよう、国際関係に目を向けて公共政策を考えま
の下で生じているメカニズムを解明し、望ましい制
異なる立場に立つ人間の観点も考慮して、
「考える
しょう。国際法の世界は、安全保障、領土問題、人
度の在り方を示す必要があります。公共政策大学
力」を習得してもらいたいと願います。学生一人一人
権、環境、貿易、漁業、宇宙の利用など、大きく広
院にぜひ参加され、
この問題を皆さんと一緒に考
の成長を手助けし、多角的視野で物事をとらえられ、
がっています。
えていきましょう。
そしてこれらの基礎の上に専門知識を身につけても
らえるよう、一緒に探究して行きたいと思います。
09
国際法は、国際社会の法規範です。国家間の
教員紹介
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最先端の研究者と第一線の実務家の協働が、高水準の少人数教育を実現。
安部由起子
労働経済学
石井 吉春
日本経済論、公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
公共経営事例研究、福祉労働政策事例研究
板谷 淳一
公共経済学
【富士通総研より出向】
蛯子 准吏
政策討議演習、社会調査法
遠藤 乾
グローバル・ガバナンス論、国際政治経済政策事例研究
岡田 信弘
立法過程論
尾﨑 一郎
英語実務演習Ⅰ
【外務省より出向】
国際政策特論Ⅰ、公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
柿澤 未知
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
国際政治経済政策事例研究
池 炫周
国際政策特論Ⅰ、国際政策特別講義、英語実務演習Ⅱ、
福祉労働政策事例研究
辻 康夫
公共哲学
中川 寛子
競争法政策
中島 岳志
国際政治経済政策事例研究
中村 研一
国際公共政策学、国際政策特別講義
【総務省より出向】
公共経営特論Ⅰ、公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
原田賢一郎
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
政策討議演習、社会調査法、公共経営事例研究
人見 剛
地方自治法
樋渡 雅人
開発経済学
古市 徹
廃棄物技術政策論
眞壁 仁
現代政治思想論Ⅱ
片柳 真理
国際協力論
町野 和夫
経済政策論
加藤 智章
福祉法政策学
松井 佳彦
環境リスク管理論
工藤 教孝
マクロ経済学
宮脇 淳
公共政策学
久保田 肇
ミクロ経済学
小磯 修二
北海道開発政策論、公共経営事例研究
武藤 俊雄
小舘 尚文
比較地域福祉論
政策評価論、公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
公共政策実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅰ、
官民連携実務演習
(エクスターンシップ)
Ⅱ、
法政策ペーパー技能演習、政策討議演習、社会調査法
後藤 篤志
情報過程論
村上 裕一
技術政策学
児矢野マリ
環境法Ⅱ
山口 二郎
政治過程論
小山 光一
財政学
山崎 幹根
比較政府間関係論
権左 武志
現代政治思想論Ⅰ
山下 俊彦
技術政策学
白鳥潤一郎
現代日本政治外交論
吉田 徹
現代ヨーロッパ政治外交論
須賀 宣仁
国際経済学
吉田 文和
技術政策学、環境経済学
鈴川 晶夫
統計分析
米田 雅宏
法政策学
鈴木 英一
技術政策学
亘理 格
環境法Ⅰ
空井 護
現代政治分析
髙野 伸栄
都市技術政策論、運輸交通政策論、
プロジェクト・マネジメント論、都市交通政策事例研究
高橋 正宏
環境技術政策論
田中 啓之
行政法秩序論、租税政策論
樽見 弘紀
NGO/NPO経営論
は公共政策大学院専任教員
※担当教員・科目は変更になる場合があります。
10
మᇭɂߔ౺౺ߤ
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国家公務員試験対策として、
サークル
「北公会」
が試験対策のための勉強会を行っています。
民間企業や国際機関、
NPOなどへの就職を考
えている学生には、
北大キャリアセンターと連携して就職支援を行っており、
必要に応じてHOPSの指導教員が個別にアドバイスや支援を行い
ます。
また、
本大学院の特色であるエクスターンシップ
(民間企業や地方自治体、
中央省庁などで一定期間働くことによって、
政策が実践される
現場での経験を積むプログラム)
を通じて、
本人の適性や進路を考える機会を得ることができます。
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■平成24年度
■平成23年度
【国家公務員】
厚生労働省
【国家公務員】
内閣府、
文部科学省、
国税専門官
【地方公務員】
新潟県庁、
大阪府、
富山県庁、
横浜市、
根室市
【地方公務員】
北海道庁、
東京都庁、
千葉県庁、
札幌市役所
(5名)
、
【政府関係法人】
日本政策投資銀行
【民間企業】
エヌ・ティ
・ティ
・データ、
JT、
北陸銀行
【その他】
特定非営利活動法人WING
広島市役所
【政府関係法人】
郵便局、
ゆうちょ銀行、
かんぽ生命、
NHK、
都市再生機構
【マスメディア】
朝日新聞、
NHK、
HBC
【シンクタンク・コンサル】
エックス都市研究所
【民間企業】
富士ゼロックス、
住友林業ホームテック
【その他】
農林中央金庫
私は平成25年にHOPSを修了し、現在は日本政策投資銀行で法人向け融資のフロント担当として働いています。今の
進路を選ぶキッカケはHOPSでの出会いでした。熱心な教授陣、多種多様な背景を持つ学生たちと日々議論することで、
進む道を見定め、切り開いていく力を養うことができたと思います。今後はHOPSでの経験を生かし、物事を様々な立場か
ら多面的に捉え、
自分にとってあるべき社会の実現に向けて努力していきます。
鳥屋尾 天平
日本政策投資銀行勤務
私は、平成24年度に札幌市役所に入庁し現在は保健福祉事務所で生活保護行政に携わり、公共性・公平性を意識し
ながら、
日常生活に困難を抱える人たちが自立した生活を送れるように、仕事をしています。
業務を通じて大切だと感じるのは、複雑で答えの見えない事情の中、
自分の持っている知識の中から最善の解決策を
考えだすことです。HOPSでは、理論と実践の考えのもと、現実を踏まえたうえで政策を考えるという理念を学びました。
ま
た、様々なバックグラウンドから来た学生たちと、
日夜互いの意見をぶつけ、認め合いながら議論が出来たことは私の考え
る力を多いに伸ばしてくれました。
平田智美
札幌市勤務
11
進路と学生生活
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HOPSでは、
ほぼすべての学生に奨学金が給付されます。多種多様な独自の奨学金制度を用意し、
学生生活を全面的にバックアップしま
す。
資金的に留学・国家公務員総合職試験合格を後押しします。他大学院に先駆けた充実の奨学金制度を利用し、
思う存分、
勉学に励んでく
ださい。
①入学金・初年度授業料の免除
入学試験において特に成績が優秀な入学者
(3名)
②HAT奨学金
1人40万円を支給
(技術政策コース2名)
③HOPE奨学金
1人40万円を支給
(基準特別選考に合格し入学した者から4名程度)
④リサーチプログラム奨学金
学習計画書をリサーチペーパーのテーマに結び付けていくためのリサーチ
(学会出席、
事例調査、
文献調査、
研究会開催など)
に1人5万円の奨学金を給付
(20∼25名)
⑤HOPS奨学金
1人25万円を支給
(2年次在学生2名)
⑥霞ヶ関フェロー
入学後に国家公務員総合職試験に合格した者に、
官公庁訪問費用などを支援するため、
1人10万
円を支給
⑦パリ政治学院留学奨学金
1人35万円
(2名)
⑧バルカン・プログラム奨学金(マケドニア) 1人20万円
⑨シャムロック・プログラム奨学金(ダブリン) 1人70万円
(2名)
⑩ナルワン・プログラム奨学金(台湾) 若干名
このほかにも、
日本学生支援機構の奨学金が利用できるほか、
経済的な理由等による授業料減免制度の利用も可能となっています。
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଱Ʉߤ຦໘ᅎ
院生協議会は、
院生間の親睦の深化による研究交流の活性化、
研究条件・生活環境の維持・
●定期的な研究会の開催
向上を目的とした本大学院の院生による自治的な組織です。
●生活・研究環境の改善
また、
院生協議会は院生全員で組織され、
幹事は院生の意見を集約し、
その活動・運営の中心
を担っています。
●院生Webページの作成・運営
●セミナー・シンポジウムの企画・開催
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公共政策大学院では、
グローバル化時代に対応した人材養成を推進するため、様々な留
学制度やプログラムがあり、提携した海外の有力校に留学する道が開けています。部局
(公
共政策大学院)
レベルで、台湾の国立政治大学
(法律学院・社会科学院・国際事務学院)
と
提携しており、年間に1名枠
(1年間)
を確保しているほか、全学
(北大)
レベルで、世界各国
の約30の協定校があり、交換留学を積極的に進めています。
また、本大学院独自の留学奨
学金制度としては、パリ政治学院、アイルランド国立大学への短期研修やマケドニアの「日
本救援行動センター」への研修派遣事業
(バルカン・プログラム)
などがあります。
12
入試に関する最新情報は、随時ホームページで更新しております。
また、詳細については、募集要項が後日公表されますので、必ずご覧下さい。
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公共政策大学院は、政策プロフェッショナルの名に
入学志願者の選考方法は、一般選考と特別選考という大きな柱に分けられます。
ふさわしい専門的職業人を養成することを目標に、特
一般選考は入学願書の審査による学修評価と専門科目試験、口述試験の結果を
色あるカリキュラムを展開しています。この大学院で学
総合評価します。特別選考は、本大学院の設定する基準に基づいて顕著な業績を持
ぶためには、当然、その教育内容をきちんと修得する
つものに対して行われる基準特別選考、出願時に2年以上の社会経験を有するもの
ことのできる基礎的な学力が求められます。ただし、こ
を対象とした社会人特別選考、
日
こでいう学力とは、いわゆる4年制大学の卒業という
本国籍を有しないものを対象とし
「学歴」とイコールではありません。高等学校の卒業
た外国人留学生特別選考の3つ
生や各種学校等の卒業生であっても、入試委員会の
が用意されています。基準特別選
資格審査により4年制大学卒と同程度の学力があると
考と社会人特別選考には専門科
認められた場合、受験資格が得られます。
目試験が課されません。
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୸ࡄ૝߆గੈĪྼᅟɄၫɈəī
A
B
C
一般選考
基準特別選考
社会人特別選考
D
外国人留学生特別選考
入学願書等の提出書類の審査、専門
本大学院の設定する基準に該当
大学卒業後、通算2年以上の社会
日本国籍を有せず、一定の日本語
科目試験
(6区分から1つ選択し2科目を
し、顕著な業績を持つものが対象。
経験を有する社会人が対象。詳細
能力を有するものが対象。入学願
受験)
、
口述試験の結果を総合評価。
入学願書等の提出書類の審査、
な学習計画を記載した入学願書等
書等の提出書類の審査、小論文
学部時代の成績、口述試験の結
の提出書類の審査と口述試験の
試験、専門科目試験
(1科目を選択
果を総合評価。
結果を総合評価。なお、1年修了希
して受験)、口述試験の結果を総
望志願者は、出願時に1万字程度
合評価。2015年度入学者選抜試
のレポートの提出が必要。
験では、年2回実施。
●専門科目試験区分
A 法 律
B 行 政
C 政 治
D国 際 関 係
E 経 済
F 工 学
※どの試験区分も2科目を受験しなければ
なりません。
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ਗ!߆!ଞ
৊ࢼॄ‫܄‬ʋĜʑ
13
ਡ੫౱઄ʋĜʑ
ࡳ୹౱઄ʋĜʑ
(第1次・第2次)
入学試験について
࡜ɅɄɥଋᄎR'B
(2014
(平成26)
年4月での制度等に基づき記載しておりますので、詳細は応募要項等でご確認ください。)
基準特別選考に該当する顕著な業績とは、
具体的にどのようなものが対象ですか?
R
R
本学の法学部・経済学部・工学部において一定以上の成績を修めた卒業生または卒
私は大学院を修了しているのですが、
そのときに履修した単位は、本公共政策大学院の
履修単位として認められるのでしょうか?
業見込者、
あるいは本学の学生に限らず、一定期間内の国家公務員採用試験
(Ⅰ種試
本大学院の教授会が有益と認めた場合に、本大学院で修得すべき単位の一部とする
験及び総合職試験)
の合格者、
またはTOEFL等の英語能力に関する試験で一定以
ことができます。
上の成績を修めた者などを対象にしています。十分な学力を前提に、口述試験やそれ
以外の学修成果、学習計画の内容から適性を総合的に判定します。 なお、一般選考
などとの併願が可能です。
R
「公共経営」、
「 国際政策」、
「 技術政策」の3つのコースには
それぞれ定員があるのですか。
また、6つの専門科目試験区分
のうち、
どれを選択してもよいのですか?
コース別の定員は設けられていません。
また、
どのコースに行く場合でも、専門科目試験
R
現在の仕事を続けながら土日開講などだけを
履修して修了することはできますか?
本大学院の講義、演習は基本的に平日の昼間に展開されることを前提としています。
一部の科目については、土曜日の開講や夏や冬の集中講義もあります。履修指導教員
や科目担当教員と大学院生が相談して、開講日時を調整することもできます。ただし、
平日の昼間に行われる開講科目をすべて除いて履修し、修了することは困難です。
この
ため、有給休暇などの活用により、昼間の講義などを受けていただく必要があります。な
お、
3−4年間かけて履修する長期履修制度を利用することもできますので、有給休暇
区分は自由に選ぶことができます。
などの活用によって昼間の講義などの年間ウェートを軽減することが可能です。
R
出願資格審査とはどのようなものですか?
高等学校卒や短大卒など、大学卒業資格を有していない方も、
この審査を受けて頂き
大学を卒業した者と同等以上の学力があるなど、一定の要件に該当すれば、入学試験
R
大学院修了時に取得できる学位は何になりますか?
公共政策学修士
(専門職)
となります。
を受験できます。出願時に、成績証明書
(最終出身学校のみでよい)
、卒業証明書
(最
終出身学校のみでよい)
、2000字程度の志願理由についてのレポートを提出してもら
います。
また、著書や資格など、
自己の能力を証するものを提出することができます。
R
試験会場はどちらですか?
札幌
(北海道大学)
と東京での受験が可能です。なお、東京会場では、一般選考の筆
記および口述試験の受験が可能です。
3126Īိ౰38ī༃๱໴ߔଞೊས૚অ໲า
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B
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C
āଜ‫ޏ‬ఱ်ູೊ৽
6月
6/16∼6/19 出願資格審査出願期間
※
6/30 出願資格審査結果発表
7月
7/ 7∼7/10 願書提出期間
7/26 口述試験
8月
A
ā‫ཾێ‬ೊ৽
D
āެਡఱᆗߔ౺်ູೊ৽Ī൦2૫ī
7/ 7∼7/10 出願資格審査出願期間
7/22 出願資格審査結果発表
7/28∼7/31 願書提出期間
※
札幌・東京などにて入試相談会を開催する
予定です。入試相談会では、本大学院の入
試やカリキュラム、学生生活など、色々なこと
について教員や在校生と話すことができま
す。直に話すことができる貴重な機会ですの
で奮ってご参加ください。なお、
日程などの詳
細につきましては、適宜ホームページでご確
認ください。
8/23 【一般選考】専門科目試験・口述試験
【外国人留学生特別選考
(第1次)
】小論文試験・専門科目試験・口述試験
8/29 合格発表
(予定)
8/ 1 合格発表
(予定)
D
āެਡఱᆗߔ౺်ູೊ৽Ī൦3૫ī
※大学卒業者・卒業見込者は必要ありません。
11月
11/10∼11/13 出願資格審査出願期間
11/25 出願資格審査結果発表
12月
12/ 1∼12/ 4 願書提出期間
※
1月
1/31 【外国人留学生特別選考
(第2次)
】小論文試験・専門科目試験・口述試験
2月
2/ 6 合格発表
(予定)
14
スラブ・ユーラシア
研究センター
〒060-0809 札幌市北区北 9 条西 7 丁目
北海道大学法学研究科・法学部教務担当(公共政策大学院担当)
TEL(011)706-3120,3121 E-mail:[email protected]
http://www.hops.hokudai.ac.jp/